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ホテル食品偽装問題について:タラバガニはカニじゃないんですが
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2013-11-04 八木啓代のひとりごと
さて、コンプライアンスというと壷から出てくるの守護神、郷原信郎先生が、阪神阪急ホテルグループの食品偽装問題についてブログに書かれて3日もたたないうちに、いろいろなホテルグループや飲食店での「メニューと出していたものが違う」という問題が、派手に浮上してまいりました。
しかし、そもそも、メニューや商品名に「かならずしも正確な品名を書いていない」というのは、かなり昔から、暗黙の了解として、日本に存在していたことではないでしょうかね。
たとえば、近鉄ホテルでは「ロブスター」を「伊勢エビ」と表示していたというので謝罪しています。確かに、厳密には、ロブスターはザリガニ下目でエビではありませんが、一方で、伊勢エビの英名は、Japanese spiny lobsterです。
この手の話でしたら、タラバガニはカニと言いながら、ヤドカリの仲間ですから、「カニ食べ放題」とか「カニコロッケ」と言いながらタラバガニが入っていたらいけないということになってしまいます。
(どうでもいい話ですが、南米チリでは、巨大なフジツボがおりまして、これを食します。どういう味がするかといいますとね、タラバガニ系の味なんですよね。さすが、フジツボは甲殻類だと思った次第であります。)
しかし、そういう観点では、大正エビとブラックタイガーも、さらには芝エビとバナメイエビも、すべてクルマエビ科なので、種としては非常に近く、「大きいのを大正エビ、小さいのを芝エビと慣用的に呼んでいた」とかいうのがまったくの出鱈目だったとは言いきれません。
スーパーでシシャモとして売られているものだって、その大半は、カペリンという似て非なる別の魚です。
回転寿司であの値段で売られているのも、ほとんどは代用魚です。マグロはアナツロスとかガストロですし、鯛はナイルテラピアです。アナゴはウミヘビですし、カンパチもブリも、まず代用魚と思って差し支えありません。違うという点では、こちらの方が遥かに違います。イクラなどは完全な人造だったりします。
もっと言ってしまうと、葛餅やわらび餅として売られているもので、本物の葛やわらび粉を使っているものはほとんど無いでしょうし、片栗粉だって、実際に片栗の根から作っていたのは大昔の話で、現在は、じゃがいものデンプンです。これだって「暗黙の了解」ですが、本物の入手困難や価格的な理由で、偽装が本物を駆逐してしまったわけでしょう。
そういう意味では、なにがどこから偽装で、どういう表示が許されるべきなのか?
そういった議論を、農林水産省なり消費者庁なりできちんと行わないままにずるずるやってきたし、ま、伝統的にもそれがなんとなく許されてきたというのが、食品業界、とりわけレストラン業界の実態なのではないでしょうか。
明らかなのは、「厳密で正確な表示」が「遵守」されなければならないとなると、大半の(とりわけ大衆価格の)レストランや食堂のメニューが、とんでもなく意味不明でマズそうになるだろうということです。
謝罪するとか叩くとか返金するとかしないとか、そういうことの前に、そのへんの分析をきちんと行い、実態調査を行ってから、指針を決める、というのがまず必要なのではないでしょうかね。
文中リンク
阪急阪神ホテルズ問題、「自爆」を招いた会社側の「無神経」
http://nobuogohara.wordpress.com/2013/10/26/%E9%98%AA%E6%80%A5%E9%98%AA%E7%A5%9E%E3%83%9B%E3%83%86%E3%83%AB%E3%82%BA%E5%95%8F%E9%A1%8C%E3%80%81%E3%80%8C%E8%87%AA%E7%88%86%E3%80%8D%E3%82%92%E6%8B%9B%E3%81%84%E3%81%9F%E4%BC%9A%E7%A4%BE%E5%81%B4/
“本家”ししゃもが取って代わられた理由って?
http://www.excite.co.jp/News/bit/00091208362144.html
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