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中国銀行監督当局、不良債権増加リスクへの取り組み強化へ(ロイター) 
http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/616.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 11 月 04 日 17:50:21: AtMSjtXKW4rJY
 

http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPTYE9A301R20131104
2013年 11月 4日 17:19 JST


[北京 4日 ロイター] -中国銀行業監督管理委員会(銀監会)(CBRC)の尚福林委員長は、過剰設備を抱える産業を中心に、不良債権増加のリスク阻止に向け取り組みを強化する姿勢を示した。

福建省での銀行幹部との会合で語った。CBRCのウェブサイトによると、尚委員長は、銀行は著しい過剰設備に直面する産業の不良債権を円滑に処理するため「市場に基づいた選択肢を模索すべき」と述べた。

中国政府は今年、より持続可能な成長モデルの確立と経済構造の再構成を目指し、一部産業の過剰設備是正の動きを強化している。

CBRCは、新たに不良債権が問題化する可能性のある産業として、鉄鋼、太陽光発電、造船を挙げている。

公式データによると、6月末の中国の商業銀行の不良債権比率は0.96%で、3月末から変わっていない。

ただ第3・四半期のデータでは、一部の商業銀行の不良債権比率がやや上昇している。

尚委員長は会合で、過剰設備が著しい分野のプロジェクトに対する新規融資枠縮小の方針を強調した。銀行は、理財商品を通じた新規融資の提供も禁じられている。

 

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コメント
 
01. 2013年11月05日 05:58:40 : e9xeV93vFQ
農民はなぜ“暴徒化”するのか?

土地制度改革が中国経済発展のカギ

2013年11月5日(火)  武田 安恵

 先月発表されたGDP(国内総生産)伸び率が7.8%と、復調の兆しを見せた中国経済。9月の輸出が減少したことで減速懸念が出ていたが、投資家の不安を打ち消した格好だ。11月に中国共産党第18期中央委員会第三回全体会議(三中全会)の開催を控え、党指導部も一安心といったところか。

 三中全会は、習近平国家主席と李国克首相が今後、どこまで踏み込んだ構造改革を打ち出していくかに注目が集まっている。この改革の行方が、今後の中国の経済成長を左右すると言っても過言ではない。これまでのスピードを重視した量の拡大から、生産性を重視した質への拡大へと転換するためには、市場原理に即した制度の整備など、改革が必要不可欠である。

 中でも、筆者が興味を持っているのは中国の土地制度についてだ。メディアでは、農村戸籍と都市戸籍という、中国にある2つの戸籍制度が都市と農村間の人口移動を制限し、農民の都市部での就業を妨げている問題、いわゆる「戸籍問題」がよく取り上げられている。中国の都市と地方の格差を表す象徴的な問題だ。戸籍制度問題を解決しない限り、中国の地方部の都市化は進まない。

 個人的には、土地制度問題も戸籍制度問題に劣らず中国の都市化を進めるために解決しないといけない問題の1つと考えている。中国では社会主義公有制のもと、すべての土地が国家の所有(国有地)または農民の集団所有(集団所有地)となっている。国有地については所有権が国にあるので、土地を使用する際は所有権を持つ国から、使用権を法律上の権利として譲渡される仕組みになっている。よって、中国の土地の売買は原則として、使用権の売買である。

 一方の集団所有地は、地方の各農村の経済組織に属する農民が共同生活を営み、生活する場として集団所有を認められた土地である。耕作地、農民の居住地や公共施設に充てられており、それ以外の目的で使用することを禁じられている。また集団所有地は、国有地のように売買することは認められていない。

いったん国有地化してから売買する

 だが、この仕組み自体が中国の都市化を進める上での障害になっている。中国が経済発展するにつれて土地開発が進み、土地が足りなくなってきているため、集団所有地を開発目的で転用する必要が出ているからだ。集団所有地は前に述べた通り、そもそも売買が認められていないので、いったん集団所有地を国有地にしてから、市場に流通させ、開発業者に譲渡されるという土地収用制度がとられている。中国の憲法には「公共の利益から必要と認められる場合に集団所有地は国有地に転化することができる」との一文がある。なので、農村部の土地開発のほとんどが、このやり方に従って進められているのが現状である。

 この土地収用のプロセスの主導権を握っているのが地方政府だ。農民から集団所有地を収用し、開発業者に転売する過程で多額の利益が地方政府の懐に入っている。地方財政全体に占める土地関連の歳入は、3〜4割に上ると言われており「土地財政」と称されている。

 転用の際、問題となるのがもともとその土地に住んでいた農民の処遇だ。その土地の年間平均生産量の30倍を限度とした額を補償することが、現行の土地管理法で定められている。しかし、定められた補償額は土地の開発によって得られる市場価値と乖離している上に、将来の経済発展やインフレを考慮したものとは言えないため、農民の不満は高まっている。土地を失った農民は「失地農民」と呼ばれ、暴徒化している。中国社会科学院の調査によれば、中国全土で起こっている暴動の約4割が土地収用をめぐるものだという指摘もあるくらいだ。

 このように、都市化に伴う開発が進めば進むほど、中国社会が不安定になるという問題が浮上している。もっと土地を使用する農民側への補償額を手厚くしたり、譲渡のプロセスにおいて、農民が持つ権利をもっと拡大したりすべきだといった議論が高まりつつある。

農地の市場流通化が必要

 問題解決のポイントの1つに、「集団所有地の市場流通化」が挙げられる。そもそも農民が犠牲を強いられるのは、農地が集団所有地であるがゆえに、農地を自由に売買する権利を与えられていない所にある。権利を与えられていないため、農地を開発し、その価値を最大化しようとするモチベーションが働かない。農民の土地に対する権利強化を促し、中央集権的な土地配分のやり方を改めるには、集団所有地の市場化そのものを視野に入れて考えなければならないのではないだろうか。

 しかし、このことは裏を返せば、地方政府が土地開発によって得られる利益にメスが入ることにもつながる。歳入の大半を土地の収用・転売に依存している地方政府にとって嬉しい話とは言えないだろう。また中央政府にとっても、制度改革を通じて地方政府の財源に手を入れる、その手加減を間違えれば経済成長そのものの腰折れにつながりかねない。とても難しい問題となっている。

 鉄道・道路といったインフラ投資、そしてその沿線の不動産開発を通じてさらなる投資のための資金を捻出する経済発展モデルは、中国のGDPの拡大を支えてきた。しかしその中で、その恩恵を受けられた富裕層と、土地を奪われ、貧しくなる人々の格差は広がっている。その根本的な問題の1つが、土地収用をめぐる制度とも言える。土地収用をめぐる問題を新指導部が解決できるのか。リコノミクスの成否を決める重要な鍵の1つと言っても過言ではないだろう。これから始まる三中全会で土地収用にまつわる問題への言及はあるのか。その動向に注目したい。

このコラムについて
記者の眼

日経ビジネスに在籍する30人以上の記者が、日々の取材で得た情報を基に、独自の視点で執筆するコラムです。原則平日毎日の公開になります。

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02. 2013年11月05日 06:02:06 : e9xeV93vFQ
JBpress>海外>The Economist [The Economist]
中国:農村部の改革を
2013年11月05日(Tue) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年11月2日号)

中国の指導者は、近く開催される重要な会議で、特に農村部の大胆な改革を強く押し通さなければならない。

中国・習主席がタクシー乗車の誤報、即日撤回
習近平国家主席は11月9日に始まる会議が中国にとって非常に重要なものになると述べてきた〔AFPBB News〕

 会議などしても何も得られないと文句を言う同僚は、こんな重々しい言葉で黙らせるといい――「中国共産党第11期中央委員会第3回全体会議」を見よ。

 毛沢東の死から2年後の1978年12月に、5日間にわたって開かれたこの会議(3中全会)は、中国を根底から変えた。この会議で、3度の失脚を経験したケ小平が権力を握り、階級闘争よりも国民の暮らしが重視されるようになり、国家による管理が緩和され、貿易と外国投資が開放された。

 左派に考慮して、毛沢東政権下で大規模な飢餓をもたらした農村部の「人民公社」はまだ維持されたが、ケ小平が権力の座に就くと、それも間もなく解体された。3中全会がもたらした結果は、多くの人々に影響を与えた。

 当時の国民1人当たりの所得は200ドルだったが、いまや6000ドルに達している。国際社会にとっては、この時の3中全会の成果のすべてが、「中国の台頭」という言葉に集約される。

 今年の11月9日、中国共産党トップの習近平国家主席が、北京でまた重要な会議を開く。今回は、第18期中央委員会第3回全体会議だ(中央委員会全体会議は少なくとも年1回開催される。370人あまりの中央委員は5年に1度の中国共産党全国代表大会で選出される。直近では2012年に代表大会が開催された)。

 首都北京の軍経営のホテルで開かれる今回の3中全会は、これまで同様、非公開で行われる。1978年と同じく、会議の持つ意味の全貌が明らかになるまで、数カ月、場合によっては数年かかるだろう。だが、これまで習主席は諸外国の首脳に対して、今回の全体会議は中国にとって1978年以降で最も重要なものになるだろうと発言し、重大な改革が決定されるとほのめかしてきた。

 習主席が、改革が強く求められている2つの分野で根本的な改革の判断を下せば、これは間違いなく重大な会議になる。2つの分野とは、国有企業とそれを支える金融システム、そして農民がいまだに土地に対する明確な権利を手にしていない農村部だ。

革命を望むのなら

 ケ小平の改革――そして中国を世界貿易機関(WTO)加盟に導いた1993年の改革――は、確かに力強いものだったが、その寿命は尽きた。もはや中国には、無限の安い労働力は存在しない。強力だが効率の悪い国有企業が競争を抑え込み、財源を食い潰している。資本の配分は著しく不公平で、民間企業や一般の預金者に不利益を強いている。

 そうした要素が、中国の力強い経済成長を危険にさらしている。1978年以降、国民の期待に添うことで正当性を保ってきた党にとって、これは大問題だ。したがって、習主席が改革の「総体方案(マスタープラン)」や「深刻的革命(根本的な改革)」について語る時、恐らく主席は本気だ。

 習主席と改革派の李克強首相は、かなりの数の市場重視派を顧問として招集している。さらに習主席は、権力の座に野心を抱いていた(左派の)薄熙来氏を失脚させ、刑務所に追いやり、いまやケ小平以来最も大きな権力を手にしているかのように見える。

 国有企業に関しては、残念ながら民営化は議題に上がらない。それでも、習主席は国有企業をより商業的で責任あるものにしなければならない。

 最善の策は、急速な高齢化に対応するために設立された全国社会保障基金(NSSF)にこれらの企業の所有権を渡すことだろう。そうすれば、NSSFが取締役を指名し、将来の年金受給者の利益になるように経営させることができる。また、資金を低利で得られる国有企業の特権を廃し、競争を促す必要もある。

 国有企業の特権の排除に加えて、金利や為替レート、資本移動の自由化にさらに踏み込むことも求められる。これが実現すれば、中国の通貨を全面的に交換可能にする道が開けるだろう。成熟した経済大国になるためには、それが必要不可欠だ。

 根本的な改革が求められる第2の分野、すなわち農村部の問題は、長期的に見ればさらに重要だ。中国の総人口14億人の半数近くが、現在でも農村部で暮らしているということも理由の1つだが、直接的な問題は、農村部の改革の遅れが、地方政府の財政危機と結びついている点だ。

 中国の中央政府は、支出責任の地方政府への移転を進めている。特に、国際的な金融危機に対応して、大規模な財政刺激策を施行した2008年以降は、その動きが加速した。だが、地方政府には、歳入を増やす方策が不足している。したがって、安定した財源を生み出すためには、固定資産税が必要となる。

 これまであまりにも長く、地方の共産党幹部たちは、自治体の財源を――そして個人的な富を――得るために、農民の土地を徴用し、開発業者に売り払ってきた。それには良い面(農村部の住民の多くが、都市でのより良い生活を求めるようになったことなど)もあったが、悪影響が良い面を上回ろうとしている。

 都市部の出稼ぎ労働者は、二流市民として扱われている。最も危険な職に就き、適切な住居や教育、医療を得られないでいる。農村部にとどまっている者たちは、共産党の地方幹部たちの圧制に翻弄されている。不十分な補償と明確な土地所有権の欠如が、農民たちの最大の不満の種になっている。

地方を重視せよ

アジア女性の人身売買、中国で増加
中国農村部の住民は、権利が限られている〔AFPBB News〕

 習主席は中国の農民に自由を与えるべきだ。中国共産党はそもそも、そのために革命を起こしたはずだ。

 1978年の3中全会後の農地改革により、農民は人民公社から解放されたが、その他の権利は認められなかった。彼らは農地を売ることも、同村以外の者に家を売ることもできない。土地や家を抵当に入れることもできない。

 それに対して、都市に籍を持つ数億の市民は、1990年代後半に都市住宅の私有化が急激に進んだおかげで、自宅所有者という誇るべき肩書を手に入れている。

 土地や住宅に関する農民の権利を全面的に認めれば、大きなプラスの効果が得られるはずだ。都市部に移住する農民が増え(都市戸籍の取得に関する制約も廃止すれば、効果はさらに大きい)、投資主導の経済から消費主導の経済へと移行する展望が開けるだろう。

 農村部にとどまる者も、都市住民と同じように、これまでよりも党の干渉から解放された日常生活を送れるようになるだろう。

習近平国家主席は反対派を抑えられるか?

 それが実現すれば、国民の支持を得られる根本的な革命になる。だが、習主席は反対勢力を抑えられるだろうか? 

 1978年には、ケ小平が地方政府を経済成長の支持層に取り込み、計画経済の支持者たちに打ち勝った。地方分権化は、財政の混乱をはじめ、現在の地方が抱える問題の原因になっている。そのため、習主席が今回の革命で地方政府の支持を得るためには、地方政府を負債から完全に解放する必要があるだろう。

 地方の支持が得られても、国有企業の幹部や、腐敗した多くの共産党幹部の親族など、現体制の受益者を中心とする反動勢力は強力だ。だが習主席は、自らの名と、今回の3中全会の名を悪い理由で歴史に残したくないのなら、彼らに打ち勝たなければならない。


 


JBpress>海外>Financial Times [Financial Times]
新興国の投資家、国有企業にそっぽ
2013年11月05日(Tue) Financial Times
(2013年11月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

 資産運用会社は長年、自分たちの投資に干渉する政府の締め付けを恐れてきた。だが、こうした投資家が新興国の政府系企業をこれほど熱心に避けたことはめったにない。

 その一方で、資金は概ね、せんべいやビールなどの食品であれ、テレビや自動車のような裁量支出であれ、新興国の消費支出を狙った企業に流れ込んだ。

 一部のアナリストと運用担当者は、好かれていない国有企業(SOE)と消費関連の人気株の間のバリュエーション(株価評価)の乖離が大きくなりすぎたと感じている。実際、バンクオブアメリカ・メリルリンチの株式ストラテジスト、アジェイ・カプール氏は、この変化は投資家のポートフォリオ内の大きな「集中リスク」を意味すると言う。

著しい「国家資本主義ディスカウント」

 バンクオブアメリカによると、こうしたSOE――主に中国石油天然気(ペトロチャイナ)やズベルバンク、ペトロブラスなどの国家を代表する企業――は、民間部門の同業者より50%近く割安な水準で取引されているという。

 「明らかに、極めて大きな国家資本主義ディスカウント、国有であることと直接関係した偏見がある。市場はとにかく、政府が正しいことをすると思っていない」とカプール氏は指摘する。

ブラジルで海底油田発見、埋蔵量は330億バレル?
ブラジル国営石油大手のペトロブラスは非公式に燃料補助金を出している〔AFPBB News〕

 ディスカウントが存在するのには妥当な理由がある。SOEは政府補助や政府保証が付いた融資、税制優遇、有利な政府契約から恩恵を受けるかもしれないが、株主還元は優先事項ではないからだ。

 「企業の利益が大規模な投資計画に飲み込まれることがあることを何度も見てきた」。JPモルガン・アセット・マネジメントのクライアント・ポートフォリオ・マネジャー、エミリー・ホワイティング氏はこう話す。「これらの企業の多くは、とにかく少数株主のために経営されていない」

 中国とロシアの銀行やエネルギー企業は好例だが、ブラジルでさえ、しばしば国営企業に政府の政策を支えるよう指示する。例えばペトロブラスは、インフレ抑制に手を貸すために国内で非公式に燃料補助金を与えており、利益に数十億ドルの負担がかかっている。

欧州への天然ガス供給、再びストップ ロシアとウクライナは非難合戦
ロシアの国営ガス大手ガスプロム本社〔AFPBB News〕

 その結果、ペトロブラスや中国銀行、ガスプロムのような企業の株価は、バランスシート上の資産の価値、いわゆるブックバリューを下回る水準で取引されている。

 また、MSCI新興市場指数の株価収益率(PER)が11倍なのに対し、ガスプロムのPERは3倍を若干上回る程度だ。

 一方、消費財を売って利益を稼ぐ企業は、力強いバリュエーションで売買されている。せんべいなどの菓子メーカーの中国旺旺は株価純資産倍率(PBR)が10倍、ナイジェリアン・ブルワリーズはPBRが11倍近くに上っている。

 一部のアナリストは、全体的なSOEディスカウントのレベルは今や度を越していると感じ、消費関連株がバブルめいて見えると懸念している。

消費関連株にバブルの兆し?

 新興国の大企業上位100社のうち最も株価が安い20銘柄が、全体のバリュエーションと比べて今ほど安くなったことは、歴史上3回しかない。1998年と2002年、2008年の危機のどん底のことだ。

 一方、株価が最も高い20銘柄――主に消費財企業――は過去の観測値の上位3%に入っている。

 「投資家は不人気なSOEを異様にアンダーウエイトにし、『成長志向』の消費関連・インターネット・通信銘柄を甚だしくオーバーウエイトにしている」とカプール氏は言う。

 調査研究は、幅広い認識に反して、SOEが長期的に好成績を上げる傾向があることを示している。モルガン・スタンレーのジョナサン・ガーナー氏が昨年、過去の株価実績データを分析したところ、政府系企業が過去10年間で全体のベンチマークを大差でアウトパフォームしたことが分かった。

 この優れた株価パフォーマンスには様々な説明がある。一部のファンドマネジャーは、政府の寛大な措置や、政府との関係とセクター間の歪みに由来する低い借り入れコストといった理由以外に、新興国の民間企業はオーナー一族やオリガルヒ(新興財閥)に所有されていることが多いと指摘する。こうした企業では、株主による統治が同じくらい難しいことがある。

 ルーミス・セイレスで新興国投資部門を率いるピーター・マーバー氏は、国策が株主還元より重視される企業が好きではないが、多くの投資家が新興国の消費というテーマにのぼせてしまったと感じている。

 「投資家は概して、新興国の消費拡大シナリオのような純朴なストーリーに魅せられる。確かに新興国の人口の消費は時間とともに増加するが、この材料は既に株価に織り込まれているかもしれない。実際、一部の消費関連株は明らかに過大評価されている」と同氏は言う。

改革と民営化に期待も

 その一方で、成長の減速と厳しくなる金融状況が新興国でさらなる改革と民営化を促し、SOEのパフォーマンス改善の促進剤の役目を果たす可能性もある。

 これは過度に楽観的な見方に思えるが、カプール氏はそれが既に始まったと見ており、「行動を起こすべき時は近い。市場と人口はより声高に変化を求めるようになる」と話している。

By Robin Wigglesworth


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