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京都・御所南小学校。あまりの人気に通学区内の住宅価格も上昇した
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20131103/ecn1311030726000-n1.htm
2013.11.03 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司
マンションの広告を見ていると「○○小学校通学区」というのがよくある。その小学校に無条件で入れるエリア内にできるマンションです、ということを強調している。販売側としては、それがウリになると考えているのだ。
実際、「○○小学校に子供を入れたいから」という理由でマンションを選ぶ人が多い。
例をあげよう。京都市内にある御所南小学校。ここは、そもそも人口流出で児童が少なくなったために、近隣の5つの小学校を統廃合して誕生した。ところが、文部科学省がコミュニティースクールに指定したこともあって、人気が急上昇。
御所南小学校→御池中学校→堀川高校→京大もしくは東大というのが、今では定番コースになっているらしい。
すると、今度は通学区内にマンションが次々に建ち始めた。賃貸はもちろん、分譲タイプも続々誕生。元が児童減少でできた小学校なのに、今度は急増。今や分校化という話になっている。
もちろん通学区内の住宅価格も上昇した。新築マンションの分譲価格は、今や東京の山手線内とほとんど差がなくなっている。冷静に考えれば異常事態だ。
東京でも、文京区大塚の窪町小学校は超人気で、その通学区内のマンション価格は、周辺よりも1割程度高いと思われる。この小学校に通わせることを目的として、マンションを購入する人が多いからだ。
目黒区にあるH小学校は、やや特殊だ。通学区内に中央省庁の高級官僚が多く住む官舎がある。親の東大卒比率がかなり高いという評判で、こちらは先生方がやりにくいので赴任を嫌がるなどという話を聞く。どういうワケか、この学区内のマンション価格は周辺とさほど変わらない。
良い学校に行ったからといって、自分の子供まで賢くなるかどうかは分からない。しかし、荒れている学校に入れるよりも賢い子が多いところに通わせたいという親心は理解できる。
しかし、周辺エリアより1割も高くなると予算をオーバーするかもしれない。そんな場合、どうすればよいのか。
公立の小学校や中学校は、基本的に進学実績などを公開していない。巷の評判を集めるしかないが、これは地元の住民でないとほぼ不可能。集まる評判も確かなものかどうかは分からない。
実は、通学区の善しあしを客観的に見分ける簡単な方法がある。それは、まず街並み。通学区内が品のいい住宅地であれば、まず悪くない。
だが、そんなところは少ない。また、高い。マンションなどの集合住宅の多い場所なら、新しくてきれいに管理されている物件が多い街を選ぶべきだ。
都心から30分圏の準郊外には、企業が社宅を保有している場合が多い。通学区に大企業の社宅が多いところはだいたいの場合、小・中学校の評判が悪くない。とりわけ、金融系の企業社宅があると、進学実績が良いケースが多い。理由は言わずともお分かりだろう。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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