http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/513.html
Tweet |
●米国が経済力で世界トップ20圏外に フランスは復活へ
レガタムは、ニュージランド第三位の大富豪であるクリストファー・チャンドラーが、同第二位の弟と袂を分けてドバイで設立した国際投資機関です。レガタム研究所は、その一組織として2007年にロンドンに設立された、民間の中立的・独立系のシンクタンクで歴史は新しいです。
2008年から、独自に調査した「レガタム繁栄指数」別名「世界で最も幸せな国ランキング」を発表しており、欧米やアジアのメディアでも注目されています。レガタム指数は142カ国の富と幸福度を調査し、経済力や教育、ガバナンスなど8項目を比較しランク付けするものです。国内総生産(GDP)などの指標だけでは見えない幅広い経済健全性を測る試みであり、GDPの「崇拝」を回避し、広範な指標の重視を要請スティグリッツ教授やそれに賛同するオバマなどと意見を同じくするものです。
●スティグリッツ教授:GDP「崇拝」回避を、広範な指標の重視要請
今回発表された指数では、アメリカは経済力の指標ではフランスと中国を下回り、その凋落が顕著になっています。米国がデフォルト(債務不履行)に陥りかねない土壇場まで議会が債務上限引き上げをめぐり駆け引きを続けたことで、米政府を信頼するとの回答は35%で、2010年の51%から低下し、過去最低となっています。米国債を購入することは中国の国内では反対論が強いようですが、他の国でも反対論がこれから強くなってきそうです。
先進国は、インフラ整備も終わり、高齢化して人口が減っていきますので、成熟したあとは成長が衰えます。その衰えを金融政策のバブルに頼った国は失敗しています。日本やアメリカやイギリスがそうです。これらの国は反省せずに、今も、さらに金融政策を拡大して目先の景気回復と成長にこだわっています。政府の累積債務は膨れあがって微々たる景気の底上げしかできていません。
高い副作用がまっています。
一方、大きな政府で福祉国家を志向した北欧諸国は成功しています。経済成長率でも幸福度でも心身の健康でもあらゆる指標で日本やアメリカなどを大きく上回っています。もちろん状況が違いますから単純比較はできませんが、よくいわれる人口の大小はそれほど関係がないと思われます。
フランスは今は短期的に苦しんでオランドの支持率も下がっています。しかし、日本などと違い、方向性を北欧諸国と同じ路線に転換しているので中長期的には復活する可能性があります。日本では民主党の子供手当てがバラマキだということで既得権益の保守層から批判されました。メディアも否定的であったため、国内での支持率はひくいものでした。しかし、フランスは、その日本で批判された子供手当ての数倍の規模no手当をつけています。それが功を奏して、先進国でありながら少子化に陥っていません。
人口動態で日本やアメリカよりも将来性のあるフランスですが、教育の面でも伸びしろがあります。
アメリカの大学の有名大学はほとんどが財界からの寄付金で支配された私立学校で、学費が高騰しています。また、銀行のロビー活動により、奨学金の自己破産禁止が禁止されました。そのため、アメリカではたとえ知能が高くても金銭的理由で大学進学することが困難になっています。
社会の階層が固定され、努力や能力による貧富の差の是正がますます厳しくなっています。アメリカン・ドリームは映画のなかの世界で、現実ではアメリカは機会均等がなく、西洋諸国ではもっともチャンスの少ない国の一つでしょう。日本も同じ傾向があります。医者の子が医者になり、弁護士の子が弁護士になっています。
アメリカの大学のランキングが高いのは、研究面でみた場合です。学生から高い学費を徴収することで世界中から優秀な人材を集めています。しかし、彼らはアメリカに留まるわけではなく、そこで得た情報や技術を自国に持ち帰ります。教育のレベルは低く学生の質は低いです。
学生はよく勉強する、中国、韓国には勝てないでしょう。日本も大学に入るまでは勉強し、中間層でも進学がなんとか可能ですので、アメリカよりはマシでしょう。それは国全体でみた労働生産性の差になります。
平均的な労働生産性ではなく、ごく一握りの天才が、多くの子どものなかから抽出、選抜されてチャンスを与えられ、イノベーションを生んだり、企業したり、また、権力への階段を登る確率も、これからはアメリカよりも中国やインドのほうが確率が高まるでしょう。人口数と大学進学へのアクセスの関係が原因です。
学費が高騰したアメリカに対して、ドイツやフランスでは高等教育の無償化が推進されており、大学での授業料も国立大学であれば年間数万円レベルと、極めて安くなっています。フランスは労働人口の増加と生産性の向上が見られます。アメリカの衰退後はユーロが強くなるので、自国資産の価値も向上します。
フランスは製造業も強く財政も健全なドイツの隣ですし、中国との関係も良好です。ロシアとの関係を更に改善し、トルコがEUやユーロに加盟すれば経済圏は更に拡大します。
http://hellow42.blog.fc2.com/blog-entry-225.html
●世界銀行元内部者告発〜ドルは価値がない(1)
●世界銀行元内部者告発〜ドルは価値がない(2)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。