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デフレ下の企業競争力の強化
阿部首相の初心表明で経済競争力の強化を強調していた。
もはや馬鹿に付ける薬はないようだ。デフレ下の経済競争の激化は、企業の淘汰と疲弊を生むばかりであり、失業と低賃金を促進することになる。
デフレ下では生産量に比べ、資金量が大幅に減っているため、常に消費不足が存在している。それが縮小経済循環をなす原因である。
そのため、消費を増やす事なく企業競争力を増し、生産量を高めると、ますます企業同士の競争、低価格競争、過剰サービス競争が激化する。その結果その競争に耐えられなかった企業が没落し、倒産、廃業が増え淘汰される。
しかし残った企業も、生産コストがさらに高くなり、付加価値がさらに減少するため、社会負担分を払えなくなっていく。消費税、社会保険料、市県民税、労災、雇用保険などが支払えなくなる。
デフレが産業社会を破壊するのは、これが原因である。
競争力の強化がいわゆる生産性をさらに悪くするのである。
(注意:デフレ下の生産性の悪化は生産効率の悪さを意味しない、単に付加価値に対する貨幣の数量が減っているだけである。ここで言ういわゆる生産性が悪くなるといったのは、一般的な経済専門家が言っているものである。)
多くの経済学者や専門家、政治家などが、
生産量の増加が所得の増加をもたらすというような間違った経済学を信望している限り、デフレは解消できないであろう。
実際は、生産したものが消費されて始めて所得になるのである。
今までの経済学は、インフレや正常な市場だけを研究してきた。そのため生産量以上に資金量が多い市場や、貯蓄が豊富な市場では、生産量=所得という間違った統計結果が導き出されてしまったのである。
この間違った認識が、デフレ経済から脱却できない要因の一つでもある。
生産量が増えれば所得が増えるという前提で考察しているため、デフレのような消費が生産量に比べ大きく不足している市場では、全く的外れな政策がなされることになる。
経済学の知識は、デフレ下ではっきりと、生産物のうち消費された分だけが、所得になることを示唆している。そのため、生産量を増やすだけでは所得が増加しないのである。消費された分だけが所得となる。
このことは、日本の1990年のバブルの崩壊後、政府が取った莫大な生産刺激策が、何の効果もなく、それどころか、所得が減少したことから明らかであろう。
デフレではまず最初に消費を直接増やす政策を取らなければ、所得が増えない。生産量は、消費額に均衡するのがデフレ市場であるからだ。
消費税を8%にする政策は、市場から消費をさらに不足させる政策である。ここに企業競争を強化する政策を取れば、資金を奪い合う激烈な企業競争が巻き起こり、低価格化、生産コスト高が、付加価値を削り、賃金の低下を招き、多くの企業の廃業倒産から、失業者の増大、自己破綻の増大、ローン破産者が増え、生活保護所帯の増加、自殺者の増加とつながっていく。
これは予想ではない。理論的帰結が、もたらす現実である。
この8%への消費税引き上げと同時に、企業の競争力の強化が、より激烈な資金争奪戦を惹起し、付加価値をさらに低下させるため、日本は、企業も個人も社会負担や国民負担に耐えることができなくなろうとしている。
一刻も早く消費税引き上げをやめさせる必要がある。
私はここに消費税を引き下げ、3%にすることを提唱します。もはやデフレ解消にはこれしかないでしょう。
あるいは少なくとも何もしないでほしい。
半可通がどれほど被害を増やすか。新聞、メディア、経済専門家、評論家、政治家、昔の暗記秀才などの生半可な知識が、日本経済を早く潰そうとしているのである。
現在の国会の審議を見ていても、デフレに対してなんら解決策となり得る方策はなく、いままで通りの変わり映えしない質疑応答になっている。まともなデフレ経済の知識を持っていない事は明白である。
デフレ下の企業競争力の強化は、相撲取りにビタミン剤を打って、懸賞金を減額して、相撲を取らせるようなものである。産業基盤の破壊をもたらすだろう。
デフレ解消は、一にも二にも、消費を喚起することであり、製造業者へは売上から資金を注入する必要がある。それには直接消費者に資金を注入することだ。
(デフレ解消の船中八策参照のこと)
常軌を逸した阿部政権(野田政権、菅政権、馬鹿が3度も続けば国はつぶれて当たり前だ。)。アベノミクスは今までの失敗政策を大規模にしているだけ、しかし少なくとも生産量増大のアクセルはふかしているのだ。。そこへ急ブレーキをかける消費税引き上げとは。所詮経済が分かっていない輩であることは確かだ。
しかし私はその中で生きているのだ。情けないことよ。
デフレスパイラルの解消は、今度は消費税引き下げでしか解消できないであろう。
消費税引き上げがデフレスパイラルの元凶であるように、消費税引き下げがインフレスパイラルを惹起する原因であるからだ。
一言主。
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/
この2週間仕事で出張しました。少なくともだれも消費税に賛成する人はいませんでした。東京に行っても、アベノミクスの兆候はないということでした。
中小零細企業の多くは、先行きを憂い、心配していました。少しでも安心する言葉を聞きたかったのでしょうが、私はっきりと無茶苦茶なる、ボロボロになるといっときました。厳然な事実です。
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