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今後は火だるま必至のオバマ大統領(ロイター)
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131024/dms1310240723000-n1.htm
2013.10.24
「むこう2カ月の間に予算をめぐる話し合いがうまくいくはずがない。2度と政府閉鎖はできない。こんなことになったのは、初めからやり方が間違っていたからだ」
歴代アメリカ大統領の像が並ぶ米議会議事堂ロタンダで記者団につかまった共和党指導者、ジョン・マケイン上院議員はこう言った。この悲観的な言葉からも分かるように、予算と債務上限引き上げ問題をめぐるホワイトハウスと議会の話し合いは難航が予想される。
政府閉鎖の騒ぎが終わると同時に、共和党のボール・ライアン下院予算委員長と民主党のパティ・マーレイ上院予算局長らは、双方の予算案を持ち寄り、正式な上下両院協議会を始める準備に入った。先週の木曜日、1回目の会議後、ライアン氏はこう言った。
「問題は非常に難しい。だが一つ一つ内容を点検し、話し合っていきたいと思っている」
一方、オバマ大統領は同じ日、米議員全員に文書を送り、こう述べた。
「この数週間の騒ぎは、米経済に多大の損害を与えた。米国民は、ワシントンに嫌気がさしている」
だが、そう言うオバマ氏こそ、赤字限度額を拡大せざるをえないほど膨大な赤字を作り出した張本人なのだ。
オバマ氏は今、議会に対して赤字限度額を1兆ドル(98兆円)増やすように要求している。1兆ドル増えると、赤字限度額は17兆7000億ドルになるが、オバマ氏が就任したときの限度額は10兆6000億ドルだったから、5年間で約7兆ドルも増えることになる。そのうえ、オバマ氏は、成立した予算強制削減法もうやむやにしようとしている。
「オバマ陣営が次に考えているのは企業法人に対する増税だ。この前、高額所得者に対する増税を行ったので、2度と同じことができないのはオバマ氏も分かっている」
友人の保守系週刊誌の編集長はこう言っているが、「ビジネスの党」といわれる共和党にとって、増税は基本的に受け入れ難い。共和党のDNAには「税金反対」が組み込まれている。その共和党に対して、最初から増税を持ちかけるのでは、予算の話し合いがうまくいくはずがない。
「オバマ政権のもとで官僚制が肥大し、新しい役所の数が100近くできた」。全米商工会議所のトム・ドナヒュー会長はこう激怒している。役所の不要な部局をなくし、赤字を削減しようとする共和党と、オバマケア(国民の保険加入率を高める医療保険制度改革)など社会主義的な政策で、役所を増やし続けるオバマ氏は、まったくかみ合っていない。
これまで米マスコミや世論は、政府を閉鎖した共和党保守派を一方的に非難してきた。だが、今後は、赤字を増やし続けるオバマ氏への批判が強くなってくる。12日のピュー・リサーチ・センターの世論調査によれば、オバマ大統領の支持率は47パーセントから43パーセントまで下がった。
■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。
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