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金が金を生むシステムの暴走と崩壊が、世界を混乱に陥れる (Darkness) 
http://www.asyura2.com/13/hasan83/msg/280.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 10 月 18 日 01:12:01: igsppGRN/E9PQ
 

金が金を生むシステムの暴走と崩壊が、世界を混乱に陥れる
http://www.bllackz.com/2013/10/blog-post_17.html
2013年10月17日 Darkness - ダークネス


「金融」とは「金を融通する仕組み」が基礎になっている。

それ自体は何ら面白みのない経済行為である。早い話が、人に金を貸して金利を取る。それが金融の基礎だ。しかし、昨今はその仕組みが高度化していた。

金利の低いところから金を融通してきて金利の高いところで運用する「キャリートレード」。債権・為替等の変動を拡大させてサヤ取りをするものを「アービトラージ」。レバレッジをかけて瞬時のサヤ取りを行う「デリバディブ」。

そのようなものが次々と生み出されて、それらの仕組みや知識や状況判断に秀でた人間が覇者になる時代となっていった。

しかし、よく考えてみると、これらは「金を動かして金を得る」だけのものだ。それ自体に何らかの生産性があったわけではない。

そのような金融・会計の業界が主導する世界は、労働力から得られる資本の横取りでしかないのだ。

結局、そのような金儲けは2008年9月15日のリーマン・ショックで世界中に激震を与えた。金融業界の野放図なギャンブルで、世界経済は崩壊寸前にまで見舞われた。


■バーチャル・マネーが実体経済を破壊する世の中

よく言われる裁定取引(アービトラージ)は金融の基本になる原理原則だ。

「サヤ取り=アービトラージ」は、そもそも利益のかすめ取りであり、労働から生み出されたものではない。また何かを生み出すものでもない。

それらは、数字の差額から利益を生み出すものであって、世の中に何か貢献した風でもない。世界を複雑化させ、不安定化させることには貢献したかもしれない。

また先物取り引きやデリバディブについても、それらは本来の資本主義のために存在しているようにも見えない。

本来の資本主義というのは、事業のための資金調達の場としてマーケットがあって、そこでリスクを取って株主が事業を支援するものだった。

先物取り引きについても、将来に対するリスク管理が主で生み出されたものである。

ところが、現在は実体経済以上の資金がそこに流れ込んでそれが大きな価格変動を引き起こし、逆に実体経済を破壊していくようになっている。

実在しない金がマーケットの中で膨らまされて、その数字を元にして金融的駆け引きが行われている。これがレバレッジ取り引きだ。

限度などないに等しいから、レバレッジは10倍にも20倍にも100倍にも膨らませることができる。理論的にいくらでも数字を膨らませる。

その原資は実在するが、その原資に対してのレバレッジの度合いで存在しない金がどこまでも膨らんでいく。これがバーチャル・マネーである。


■膨らんだ数字だけがひとり歩きしているだけ

デリバティブは、膨らんだ数字だけがひとり歩きしているだけで実体は「空っぽ」だ。

理論的にあると仮定した金だが、実体としては存在しないし、最初から誰もそんな金を持っていない。

持っていない金で取り引きするために金融工学が必要になり、コンピュータによって全世界が結びつく。

グローバル化によって空っぽの資金(単なる数字)が瞬時にして国から国へと移動する。異様な世界だ。このバーチャル・マネーが跋扈して世界を破壊しつつある。

現在は誰もがこのような金融の世界にどっぷりと浸っているから、その存在の是非を問う前に染まってしまう。善悪はそこにはない。儲かるか、儲からないかの世界である。

もちろん、レバレッジで膨らませた架空の金でも、差額が儲かったらその金を「現金化」することが可能だ。

しかし、損をしたら元々持っていない金なので返済不能になって会社も吹っ飛んでいく。会社のみならず、金融システムそのものが崩壊の危機に瀕する。

このことは、1998年のLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)というノーベル経済学賞を取った科学者が集まった伝説のファンドが金融システムを崩壊寸前にまで追いやって、はじめてそれが認識された。

そのレバレッジ体質は是正されるどころかさらに増長されたので、2008年にはリーマン・ブラザーズが破綻した。さらに、すべての銀行・証券・保険会社・投資銀行が金融システムもろとも吹き飛ぶ寸前にまで行った。

その後始末が今も続いており、あちこちで危機を生み出しているのである。


■数字を売買する最先端のバクチが現在の資本主義

このような世界が、世の中のためになっているのだろうか。単なるマネー・ゲームがそこにあるだけではないのか。

マネー・ゲームとは洒落(しゃれ)た言い方だ。

日本人にはバクチという言葉のほうが合う。結局、レバレッジで膨らませた金で「数字」を売買するバクチが現在の資本主義である。

それを投資銀行や商業銀行がやっているというのであれば、それらは現代のバクチ屋であって、ゴールドマン・サックスなどはさしずめバクチ屋の親玉みたいなものだろう。

また、株や為替で先物やデイトレードをしている人間もいるが、これも単にバクチを打っているだけだ。

それがバクチであることを自覚していない人間も多い。それは「投資」だと言われているからだ。しかし、実体はバクチなので、いずれはバクチ打ちの末路を歩んでいくことになる。

確率的に考えて、バクチ屋は遅かれ早かれすべてをすってしまう。

人間は誰でも「自分は特別だ」と勘違いしているものだから、全額すってしまうまでそれに気がつかない。

負け続けても、欲望に釣られているので、「次こそ勝つ」「投資の損は投資で取り戻す」みたいな気持ちになって資金がゼロになるまでそれが続く。

要は、投機熱に浮かされて一時的に正気を失っている。しかし、投機に狂っているときは、まわりが何を言っても無駄なのである。

狂っている人間は、いつも本人だけが自分は狂っていないと思い込んでいる。

そして、あらゆる取り引きは短期になればなるほどノイズの世界に入るから、プロでも短期では勝てない。ノイズは読めないからノイズであって、ファンダメンタルの分析はまったく役に立たないのである。

■バクチ屋を助けた政府自身が倒れそうになっている

まして、昨今のコンピュータの高速化は人間の判断をはるかに超越する1マイクロ秒の世界である。今や数字が秒速回転するバクチになったということだ。

そんなところに顔を出してもカモにされるだけだ。

それでも個人のバクチ打ちはバクチがしたいわけだから、端的に言えば彼らは金を巻き上げられるためにそこに存在している。

すべてを失って、それがバクチだったと分かる。個人は単なる愚かだったで済ませれば個人の問題だが、銀行・証券会社・保険会社はそういうわけにはいかない。

これらの社会の基盤のような会社が吹っ飛んだら、世界中がパニックになる。

だからこそ、FRBは「大きすぎてつぶせない」銀行を2008年に救済した。今ではそれがさらに悪化していて、バクチ屋を助けたアメリカ政府自身がデフォルトの危機に苦しんでいる。

バクチ屋を国の税金で救うというのは、バクチ屋の損を国民に押しつけるのと同じだ。

税金とは、バクチとは無縁に、毎日こつこつと働いてきた人たちの金である。それらの大切な資金がバクチ屋の後始末のために使われる。あまりにも不自然で不条理な世界ではある。

そう考えると、「企業に投資して成長の分け前を得る」という本来の投資から外れた金融工学的なマネー・ゲームは、資本主義を蝕む癌(がん)のようなものだと分かる。

癌である以上、除去しない限りは資本主義を蝕んでいき、やがては癌細胞が全身に転移して資本主義と共に消えていくことになる。

末期癌でないことを祈るばかりだ。


 

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コメント
 
01. 2013年10月18日 01:25:50 : nJF6kGWndY

>デリバティブは、膨らんだ数字だけがひとり歩きしているだけで実体は「空っぽ」

違うよ

元々の機能は保険だ

それが資産保有と切り離されて投機になったが

レバレッジが高いと保障が機能しなくなるのは、滅多に起こらない天文学的な損失を引き起こす巨大災害では保険も崩壊するのと同じ

だから適切な規制が必要となる



02. 2013年10月18日 05:26:20 : CiFcXC3kMA
バブルの裏に金融工学がある。誤った金融工学が経済を滅茶苦茶にしてしまった。
中央銀行の量的緩和は、一時的であれ、偽カネ依存の経済そのものだ。

バブルは新しく創造したものが、製造原価より高く売れる状態が長く続くことが最大の特徴だ。
ITバブルのときは新興IT関連会社であり、住宅バブルのときは住宅と
必ず、実体資産の増加を伴い、資金がダイナミックに実体市場を行き来する。

しかし、今となっては、金融工学の創り出す利益のトリックは誰の目にも明らかだ。
将来の利益の先食いこそバブル経済が現実に生み出した利益だった。
バブル崩壊後は債務者の債務返済のための付加価値生産は、過去の計上済み利益を確定する行為に過ぎないものとなる。
この原理により、バブルは自動的にバブル崩壊を招く。

巨大なバブル崩壊が起こり、崩壊の悪影響で、所得水準が低下するのを防いできたのは政府債務の増加だ。
日本人が失われた時代と自ら呼んでいるのは、民間債務が政府債務に置き換わってゆく過程のことだ。
失なわれた時代とは、国家が債務を膨らますことで民間の債務返済が可能になっただけだ。
要するに官製バブルの時代だ。

だから、バブルは崩壊してはいない。バブルを演出する主役は金融工学から、政治の無策に移っただけだ。

経済は金銭的に必ず、勝者と敗者を生む。短期的に見ればは敗者ばかりのときも、勝者ばかりのときもある。
ゼロサムゲームはマクロの金銭的な収支計算で見る限り、長期的にはゼロサムの原理が働く。
これ誰かの収入と誰かの支出は同時に成立して同じだからで、物理の法則が当てはまるからだ。
これを理解していないとみんなが勝者になれると信じ込んで、金融の大盤振る舞いが発生してバブルが起こる。
物理の法則から見れば、バブルは時間差のトリックを使うゼロサムゲームと定義できる。

他の産業の利益のおこぼれにあずかる金融業こそ金銭的な勝利が保証されていないのだから、
バブル発生の研究とバブル予防を疎かにしてはいけない。

無学の金融業の成れの果ての姿が、今の中央銀行だ。


03. 2013年10月18日 06:29:52 : sUpHQ8Q75g
> 早い話が、人に金を貸して金利を取る。それが金融の基礎だ。

実業の運営を円滑に進めるための潤滑剤として機能してる限りは害は無かった

> しかし、昨今はその仕組みが高度化していた。

高度化した領域が完全に間違っており反社会的な業界になっちまった

ちょっと前まで金融会社は自己資金での売買=自己売買は法律で禁じられてた
なぜなら金融会社に自己売買を許せば
顧客を嵌める=顧客に損をさせてその損を自社の利益に付け替える
ことが容易に想像できたからだろう

油堕菌に巣食われたあの米国でさえ建国当時から油堕菌への強い警戒心があった
油堕菌どもは地道に政治的努力を重ね一つずつロックを解除していった
最後の鍵が解除されたのはクリントンの時だが
モニカルインスイキーのおしゃぶり事件で油堕菌マスゴミの総攻撃に遭い
耐えかねたクリントンは大統領権限で自己売買を許可した
そこから金融界の暴走が始まる

実業相手にカネを貸す場合の金利は成熟した先進国じゃ年率10%未満
しかし金融マーケットじゃ数時間で数%変動することもある
それを自らの仕掛けで演出できさえすりゃ年率換算で数百%になる
そういうことが許される社会で誰が貸し倒れリスクのある実業に貸そうとするだろうか
金融マーケットで仕込みと仕掛けを繰り返す方が何倍も儲かるんだから
仕込みと仕掛けを計算するソフトウェアの開発に力を入れるなつう方が無理がある
実際悪名高き金男Sはそういうソフトウェアを開発済みであることを認めてる
使ったことはないと言ってるがそんなことを素直に信じる阿呆はいないだろう
使わないものに多額の資金を注ぎ込むはずがないからだ

金融会社の自己売買を全世界的に禁じなけりゃ世界経済は衰退の一途を辿る


04. 2013年10月18日 07:19:51 : Tgmv7fPIyk
"知的に"いろいろと論じられていますが、ご本人がいくら高度に「理解」していることでも、多くの読み手が容易にその論理と意味の筋道を追えるような文章になっていなければ意味がありません。

「この原理により、バブルは自動的にバブル崩壊を招く」「巨大なバブル崩壊が起こり、崩壊の悪影響で、所得水準が低下するのを防いできたのは政府債務の増加だ。」などと書かれた後に「だから、バブルは崩壊してはいない。」というのは論理的文章とはいえません。

「誰かの収入と誰かの支出は同時に成立して同じだからで、物理の法則が当てはまる」
これは物質的「富(収入)」というものを「交換(売買)」の観点からのみ見た場合に言えますが、実際は、人が何等かの価値ある生産物を生み出す労働・活動に従事することにより「富(価値ある生産物)」が発生します。この時点では誰かの富と引き換えに得た富ではないので「ゼロサム」とは言えません。ただし、一個人における「労働・生産活動」と「富」との関係、あるいはもっと大きく、地球上のあらゆる「資源」と「人間の富」との関係での「ゼロサム」とは言えるかもしれません。ともかく、より多くの人が、より効率的に、より価値ある生産に従事すれば、その経済圏においては物質的富が総体的に増加するでしょう。逆に、より少ない人が、より非効率的に、より価値の薄い労働に従事すれば、富はその分少なくなります。この原理を金融やバブルの問題と混同しては本質が見えなくなります。


05. 2013年10月18日 07:21:14 : Tgmv7fPIyk
04のコメントは02様のコメントについてです。

06. 人力 2013年10月18日 16:54:58 : IcEmOi2vqF80I : BmaAjUavEU
結果は明らかだが、それが何時なのかが誰にも分からない。夢は突然醒めるものであり、しかし誰かが突然、枕を蹴り飛ばす場合もある。

バブル崩壊が「結果」では無く「目的」と考えるならば、世界が同じ過ちを繰り返す事も自明の理と言えます。

「バブル崩壊で達成された事は何か?」これこそが歴史が私達に与えてくれるヒントなのかも知れません。

先の世界大恐慌の引き金を引いた1929年のNY市場の崩壊は、短期の投資資金の引締めで意図的に発生した「危機」です。その結果株式市場は暴落し、一部の資本家達がアメリカの企業を格安で手に入れる事になります。さらには、世界恐慌は世界大戦へと発展し、ヨーロッパ中心の世界から、アメリカ中心の世界の確立に大きく貢献します。

現在の金融バブルが崩壊するとするなら、それも「目的」を持って崩壊させられる訳で、その目的とはアメリカの凋落による覇権転落、或いは見方を変えれば、世界のフラット化による資本効率の拡大にあるのでは無いか。

その過程において不換紙幣の価値はどうやって保たれるのか、あるいは保たれないのか・・・。

私達は100年に一度の変革をリアルタイムで経験する特等席を与えられていますが、そのチケットはかなり高額である事は確かな様です。


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