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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MUM4OL1A1I4H01.html
10月15日(ブルームバーグ):「乾杯(ガンベイ)!」都内の3つ星フレンチレストランで、台湾人観光客がワイングラスを傾ける。一人前1万8900円のディナーに、ボトルで50万円するロマネ・コンティ社の年代物ワインを気前よく開けていく。世界一の美食都市・東京の高級外食産業はアベノミクス効果を実感している。
ここは品川御殿山にたたずむレストラン「カンテサンス」。メニューはヤギ乳のババロアやメレンゲのアイスクリームなど約13皿を供する、おまかせの1コースのみ。つまり注文するワインが店の売り上げを左右する。オーナーシェフ岸田周三氏によると、今年に入って倍増した台湾人客は「1本40万−50万円ぐらいのワインを普通に安いと言って買っていく」とし、客単価は「日本の方よりはるかに高い」という。
安倍晋三首相は15日召集される臨時国会で成長戦略の具体化を目指すが、一足先に高級料理店では円安がもたらす外国人観光客で潤いを取り戻しつつある。ミシュランガイドで最高格付けの3つ星レストランの店舗数は東京が世界で最も多く、美食都市のハードルが外国から見て下がった格好だ。
銀座を観光していたイギリス人の会社役員アラン・アシュトンさん(54)は、「日に日に為替レートが良くなっていく。日本は物価が高いと聞いていたが、そんなに高いとは感じない」と語り、滞在中に「最高の寿司」を食べて帰りたい、と述べた。
円安効果
円は過去一年間で米ドル、台湾ドル、英ポンドに対し約20%下落。対中国人民元で22%、対ユーロで24%下がっている。その効果もあり1−6月の訪日外国人数は前年同期比23%増の495万5000人と、過去最高となった。
銀座の3つ星日本料理店「銀座 小十(こじゅう)」では、中国で高級食材として知られるアワビの料理で外国人客を魅了する。生のアワビをすりおろしてだしと混ぜアワビの泡を作ったら、そうめんにかけて細切りの蒸しアワビを乗せ、きもだれと青ゆずとねぎを添える。同店の代表料理のひとつ「鮑素麺(あわびそうめん)」だ。夜は1人2万6250円だが、店主の奥田透氏によると客足は着実に戻ってきているという。
高級外食産業は昨年、思わぬ打撃を受けた。製薬業界の規制強化だ。医師への接待が実質禁止され、得意客だった製薬会社の利用が姿を消した。そんな窮地にも外国人観光客は救いとなった。奥田氏によると、いったん落ち込んだ昨年に比べ、今年の店の売り上げは約1割上がったという。「円安で外国人観光客数が増えたのは我々にとっていいこと。アベノミクスは正直言って、本当に想像できなかった光」と語る。
医師接待の激減
医薬品メーカーの団体、医療用医薬品製造販売業公正取引協議会は昨年4月、自主規制を強化し、MR(医薬情報担当者)の医師への接待が大幅に制限された。「医薬情報活動に伴う飲食」は1人当たり5000円が上限で、医薬情報活動を伴わない接待は禁止された。以前は金額制限が無かった。
同協議会の寺川祐一専務理事は「今までは過度な接待が多かったが、規制の導入でそういった例は激減しているようだ」と語る。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 山口祐輝 yyamaguchi10@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Stephanie Wong swong139@bloomberg.net
更新日時: 2013/10/15 09:25 JST
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