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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131007-00000002-fsi-bus_all
SankeiBiz 10月8日(火)8時15分配信
政府・自民党は7日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の関税交渉をめぐり、コメ、麦などの重要農産品5分野のうち、飼料用や加工品など国内農業への影響が少ない品目の関税を撤廃・削減する方針を固めた。1分野の関税をすべて撤廃するのではなく、品目の一部を市場開放して「聖域5分野」を死守することで、95%程度の自由化率が達成できる。撤廃対象の品目を生産する農家には、収入減に応じた補助金などで激変緩和策を講じることで調整を進める。
政府は、今後大詰めを迎える協議で農産品の開放を強く求められて拒否すれば、TPP交渉自体が頓挫しかねず、日本の国益にも響くと判断した。
農産品5分野は関税分類上、586品目に細分化される。内訳は、コメ58、麦(小麦・大麦)109、牛肉・豚肉100、乳製品188、甘味資源作(さとうきびなど)131。全関税分野9018品目中、5分野を除く分野の関税を全部撤廃しても自由化率は93.5%にとどまる。交渉参加国の間では90%台後半を求める声が強い。
そのため586品目の中で優先順位を付け、商品価値が低く生産者の利益が少ない品目を選ぶことで5分野を「聖域」として守る戦略に踏み切った。
日本は経済連携協定(EPA)で586品目の関税を一度も撤廃していない。だが、TPP交渉では新興国の一部が年内妥結に後ろ向きな姿勢を示しているため、米国とともに協議を主導する日本の立場を示して交渉の進展を図る狙いがあるとみられる。
自民党の石破茂幹事長は7日、党本部で記者団に対し「細目の中で(関税撤廃を)検討するものがあれば検討する。党の公約を変更するという意味ではない」と述べ、5分野の関税を完全に撤廃することはないとの考えを強調した。インドネシア・バリ島を訪問中の西川公也党TPP対策委員長も7日、記者団に「日本の農業が将来に向けて発展できるというモノは残したい」と述べた。
政府は3月の交渉参加表明後、国内で栽培の実績が乏しい麦の一部など、関税の効果が薄れている品目の洗い出しを自民党とともに水面下で進めていた。関税撤廃の品目については農家の収入減を緩和する措置や生産力向上に向けた支援策を講じ、影響を最小限にとどめる考えだ。
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