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中韓がほくそ笑む「消費増税」 円高基調の定着で日本は自壊…(ZAKZAK) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/822.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 10 月 04 日 11:03:52: AtMSjtXKW4rJY
 

中国の習国家主席と韓国の朴大統領は日本の自壊に笑いが止まらないだろう(共同)


http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20131004/ecn1310040728001-n1.htm
2013.10.04 「お金」は知っている


 デフレ下での消費増税はデフレを加速する。安倍晋三首相はそう懸念しながら、合わせて打つ経済対策効果に望みをかけて、来年4月から消費税率を8%に引き上げると発表した。

 増税分と、円安やエネルギーコストの上昇を合わせると3〜4%も一挙に物価が上がり、需要が落ちる。毎年のしかかる家計負担増8兆1000億円を、復興特別法人税の前倒し廃止など5兆円超の対策でカバーできるはずはない。法人税率引き下げで、企業の税負担が減っても、企業がフトコロにした資金は海外投資資金に回る。企業が国内の雇用や賃金を増やすのは無理というものだ。

 需要が減れば生産が減る。その分、個人所得も企業収益も減り、国庫に入るカネも減る。1997年度の消費増税の場合、消費税収増は所得税と法人税の収入減をはるかに下回り、財政収支を悪化させてきた。財務官僚は失敗と認めるどころか、さらなる増税のチャンスと欣喜雀躍(きんきじゃくやく)した。

 財務官僚ばかりではない。中国と韓国がそうだ。

 日本のデフレは円高を引き起こす。デフレはモノに比べてカネの価値が上がるからだ。これまでの「15年デフレ」の間、円相場はデフレ圧力が高まるたびに上昇してきた。

 円高局面で景気拡大に成功したのは中国と韓国である。中国の場合、通貨、人民元をドルに連動させているので、円高はすなわち人民元安となる。円高・ドル安時には日本からの対中投資は増えるし、日本企業は中国の製造拠点からの輸出を増やす。5年前のリーマン・ショック後、日本では円高が加速して生産と輸出が大きく落ち込んだが、中国の輸出の回復は早かった。

 ところが、円安・ドル高となると、中国は一転して苦しくなる。ことし前半、日銀の「異次元緩和」効果で円安になると、中国の過剰生産がひどくなってきた。中国の鉄道貨物輸送量はことし、前年を下回り続けている。

 韓国経済も円相場に左右される。円高・ウォン安のとき、サムスンなど韓国企業は収益と輸出を伸ばし、株価も上昇する。ところがことし円安になった途端、すべてが逆になった。外国資金に依存する韓国経済は、日銀のような異次元緩和政策をとれない。金利の大幅引き下げに踏み切ると、外資が逃げ出しかねないからだ。

 デフレ効果がはっきりしている消費増税は円高要因だが、米連邦準備制度理事会(FRB)のドル札を大量に刷る量的緩和(QE)政策と併せて考える必要がある。QEの縮小は円安要因である。FRBは今回見合わせたが、来年にはQE縮小に踏み切る公算が大きい。そのタイミングで日本が消費増税を実施すれば、円の押し下げ圧力はかなり相殺されるが、デフレが進行すれば、以前のように円高基調が定着するだろう。

 増税してまでデフレ・円高にするのはよその誰のせいではない。中韓がそこでほくそ笑むのは、日本の自壊が読み取れるからだ。(産経新聞特別記者・田村秀男)


 

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コメント
 
01. 2013年10月04日 11:59:33 : DNArWK2HFc
中韓がどうこう以前に
中小零細業者は増税分の負担に耐えられない
彼らは自転車操業が日常化しており
いきなり3パーの負担のための資金繰りなぞどうすればいいのか
途方に暮れるとはこの事だ
そしてその先にはさらなる税率が上がる
廃業以外に道はない

価格転嫁?
価格転嫁で値上げすれば売り上げは確実に減る
どちらにしろ経営を圧迫する
行き着く先はやっぱり廃業

大企業の下請け業者はもっと悲惨
親会社から消費増税分の負担を押し付けられるのは確実
もし断れば取引は停止
親会社はそのぶん海外に生産拠点をシフトする


02. 2013年10月04日 12:26:00 : nJF6kGWndY

当面の円高基調は、物価の抑制になるから、これまでの円安と資源高のマイナス面を多少はキャンセルしてくれ、

物品によっては3%の増税以上の効果がある。


また増税による需要減は、来年一時的に大きな反動減はあっても、その後の効果は限定的。


そして円高で中小零細が倒産し、国内生産が減少すれば、

今後、米国債務上限問題が一段落した後では、追加緩和で円安が進み易くなり

コストプッシュで、デフレ脱却は加速する。


ただし、そうなったら逆に、一般国民にとっては、あまり嬉しくはないだろうな


いずれにせよ、現状では、日本の貧困化は避けられないから、

短期的・長期的に、全ての階層が満足する金融・財政政策など存在しない。


結局、今の日本の既得権層(高齢者、高額サラリーマン)が最も恐れるのは高インフレのリスクだから

それを低下させる増税策が支持されるのは自然ではある。



03. 2013年10月05日 16:34:58 : niiL5nr8dQ
2013 年10月4日
けいざい早わかり 2013 年度第 8 号
消費税率引き上げと経済対策
【目次】
Q1.どうして消費税率を引き上げる必要があるのですか?························ p.1
Q2.消費税率引き上げによって、景気にどのような影響が出ますか?·········· p.2
Q3.消費税率引き上げに対して、どのような対策が検討されていますか? ···· p.3
Q4.消費税率引き上げ後の景気腰折れは回避できますか?····················· p.5

Q1.どうして消費税率を引き上げる必要があるのですか?
・ 安倍首相は 10 月 1 日に、2014 年 4 月から消費税率を 5%から 8%に引き上げることを決
定しました。消費税率の引き上げの背景には、日本の厳しい財政事情があります。日本
では、高齢化が急速に進展し、社会保障関係費を中心に歳出が増加する一方、税収がそ
れに伴って増加していないことから、財政赤字が続き、国と地方の長期債務残高は 2012
年度末には 940 兆円程度(実績見込み)に達し、GDP比では 198%となっています(図
表1)。今後も高齢化の進展に伴い、社会保障関係費の増加が続くと見込まれており、そ
の安定的な財源を確保するとともに、債務残高のGDP比を安定させて財政の健全化を
図ることが大きな課題となっています。こうした課題に対応するため、消費税率を引き
上げて、社会保障の充実を図るとともに、財政健全化に取り組む社会保障・税一体改革
関連法が 2012 年 8 月に成立しました。今回の安倍首相の決定はこうした法律に基づくも
のです。
・ 増加が続く社会保障関係費のうち、年金については、2009 年度に基礎年金の国庫負担割
合が 2 分の 1 に引き上げられました。これは将来世代の保険料負担が重くなりすぎるこ
とを避け、年金制度を持続可能なものとするためです。これを受けて、国庫負担は 2.5
兆円程度増加しましたが、そのための安定的な財源を確保することができず、当初は特
別会計からの繰入である「埋蔵金」に頼っていました。しかし、「埋蔵金」に頼ることが
できなくなってからは、国債を発行することによって財源を確保する形となっています。
つまり、家計に支給する年金の財源を政府が借金することによって調達していたわけで
すが、今後も高齢化が進展する中、こうした形で制度を維持することは不可能です。今
回の消費税率の引き上げは、制度を持続可能なものとするために、給付と負担のバラン
スをとるための措置と考えることもできます。
・ また、財政健全化は先進国にとって共通の課題でもあります。他の先進国でも、日本と
同様にリーマン・ショック直後には、景気悪化を受けて税収が減少する一方、景気対策
の実施のために歳出が拡大した結果、財政赤字が大幅に拡大しました。この結果、欧州
では金融財政危機が発生し、米国でも財政健全化を巡って、民主・共和両党の対立が続
くなどの問題が発生しています。こうした中、2013 年 8 月のG8サミットでは、中期的
な財政の持続可能性を回復することが優先事項とされ、先進国の中でも政府債務残高の
GDP比が最も高い日本は、信頼できる中期的な財政計画を策定することが求められま
した。日本は、2011 年 11 月のG20(20 か国地域首脳会合)のアクションプランにおい
て、消費税率を引き上げる方針であることを表明していたこともあり、予定されていた
消費税率の引き上げが行われなければ、日本に対する信認が損なわれ、国債が暴落する
可能性があるという見方も出ていました。
・ もっとも、消費税率が 8%に引き上げられれば、財政健全化が達成できるというわけで
はありません。政府は、2013 年 8 月に「中期財政計画」を策定しており、基礎的財政収
支について、2015 年度までに赤字幅のGDP比を 2010 年度比で半減させ、2020 年度に
は黒字化させる目標を掲げています。内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」(2013
年 8 月)によると、消費税率を 10%に引き上げ、政府が目指す名目の平均成長率が 3%
まで高まったとしても、基礎的財政収支は 2020 年度までに黒字化しない見込みです。し
たがって、今回の消費税率の引き上げは、財政健全化に向けた第一歩に過ぎないと言え
ます。
・ なお、社会保障・税一体改革関連法によると、2015 年 10 月には消費税率は 10%に引き
上げられることが予定されていますが、今回の引き上げと同様に経済状況等を勘案した
うえで、引き上げるかどうか決定されることになります。
図表1.国と地方の基礎的財政収支と長期債務残高
Q2.消費税率引き上げによって、景気にどのような影響が出ますか?
・ 消費税率の引き上げは、直接的には個人消費に影響を及ぼすことになります。大きな影
響は 2 つあり、ひとつは駆け込み需要とその反動減の発生であり、もうひとつが実質可
処分所得の減少によるマイナス効果です。
・ 個人消費の駆け込み需要と反動減は、金額のかさむ耐久消費財を中心に生じると考えら
れます。1997 年度の 5%への引き上げ時の実質個人消費の動きをみると、1997 年 1〜3
月期に前期比+1.2%と急増した後、4〜6 月期には同−1.9%と大きく落ち込みました
(図表2)。さらに、財別の寄与度の動きをみると、消費税率引き上げ後には耐久財の落
ち込みが最も大きくなっているほか、サービスを含む全ての項目で駆け込みと反動が発
生していることがわかります。また、企業の売上高(法人企業統計、季節調整値)をみ
ても、1〜3 月期に前期比+2.0%と増加した後、4〜6 月期には同−4.4%と落ち込んます。
・ 住宅の購入や建て替えにおいても、土地の購入には消費税はかかりませんが、建物部分につい
ては課税対象となりますので、駆け込みと反動減が発生します。足元で住宅着工件数が増加し
ていますが、これは消費税率引き上げの決定を先取りした動きと思われます。
図表2.財別の実質個人消費の推移(1997 年消費税率引き上げ時)
・ こうした駆け込みと反動減は、均してみれば景気への影響は中立に近くなると考えられます
が、消費税率引き上げ全体の影響は完全には中立にはなりません。実質可処分所得の減
少分が個人消費に対してマイナスの影響を及ぼすためです。
・ 消費税率が引き上げられれば、それに伴って物価上昇率が高まることになります。消費者物価
指数のうち、医療費、保険料、家賃、学校授業料などは消費税の課税対象品目ではないため、
税率引き上げ幅の3%がすべて価格転嫁された場合でも、消費者物価指数の上昇幅は2%程度に
とどまると考えられています。
・ このとき、消費税率引き上げによる負担額に見合って賃金も引き上げられていれば、家計はこ
れまで通りの生活水準を維持することができるのですが、賃金が据え置かれていたり、減少が
続いていれば、負担が増した分は消費の一部を削るか、貯蓄する金額を減らすことになります。
言い換えると、物価上昇によって実質可処分所得が目減りしてしまった状態です。実質可処分
所得が減少すれば、家計の実質的な購買力が削がれることになります。こうした実質可処分所
得の減少による個人消費の落ち込みが景気の悪化につながることを回避するために、安倍政権
は経済対策を検討するとともに、企業経営者に対して賃上げを要請しています。
Q3.消費税率引き上げに対して、どのような対策が検討されていますか?
・ 消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要とその後の反動減を中心とする消費の減少を緩
和して、景気の下振れリスクに対応するとともに、経済の成長力の底上げを図り、成長
軌道に早期に復帰できるよう、経済政策パッケージを実施することが予定されています
(図表3)。
・ その一つとして、歳出規模が5兆円程度の経済対策が 12 月上旬に策定されることになっ
ています。その具体的な内容は、今後検討されることになりますが、復興、防災・安全
対策を加速させるために被災地の災害復旧を推進する施策や学校の耐震化などが盛り込
まれる見込みです。2020 年の東京オリンピック開催を控え、交通・物流ネットワークの
整備なども予定されており、公共事業費は3兆円程度になると見られています。
・ このほか、現時点で経済対策として実施されることが決定しているものに、住宅購入者
への給付措置があります。これは消費税率引き上げにともなって拡充される住宅ローン
減税のメリットを十分に受けることができない、収入が一定水準(給与収入約 500 万円)
以下の住宅購入者に、収入に応じて 10〜30 万円を給付するものです。こうした給付を行
うことにより、消費税率引き上げ前の駆け込み需要とその後の反動といった住宅需要の
大きな変動を緩和しようとしています。
・ また、消費税率の引き上げによる負担増を緩和するため、低所得者に対して、「簡素な給
付措置」が実施されます。具体的には、市町村民税(均等割)が課されていない低所得
者(2400 万人程度)に 1 人につき 1 万円が支給されます。このうち、65 歳以上の基礎年
金受給者などには、給付額が 5000 円加算されます。これは、特例として本来よりも高い
水準に維持されていた年金支給額が本来の水準へ切り下げられる調整が行われているこ
となどを考慮したためです。
・ 経済対策を実施するための財源としては、2012 年度の剰余金(復興財源分も含む)、毎
年発生している国債費の不用額や税収の上振れ分を充てる方針のようです。経済対策の
総額がすでに 5 兆円と決定されている中で、その財源を調達するために国債を発行しな
くてすむかどうかは税収がどの程度増えるかにかかっていると言えるでしょう。
・ 経済の成長力の底上げを図るための政策としては、アベノミクスの第三の矢である成長
戦略「日本再興戦略」に基づいて、民間企業の設備投資を促すことを目的に、企業向け
の減税が実施されます。先端設備の取得など生産性の向上につながる設備投資を実施し
た企業に対する減税制度が新設されるほか、中小企業を支援する中小企業投資促進税制
についても適用期限が延長されるなどの拡充が行われます。企業の研究開発投資を促進
するため、研究開発税制についても適用年限が延長されるなどの拡充が行われます。ま
た、企業による賃上げを後押しすることを目的に、賃金を増やした企業に対する減税制
度が拡充されます。これまでは 2012 年度と比べて賃金総額を5%増やした場合に、増加
額の 10%が減税されることになっていましたが、2014 年度までは2%増やした場合に減
税されることになります。住宅ローン減税の拡充を含めると、減税規模は総額で 1 兆円
程度になります。

・ さらに、東日本大震災からの復旧・復興財源を賄うために 2012 年度から 2014 年度まで
課税されることになっている復興特別法人税について、終了時期を 1 年前倒しすること
が検討され、12 月中に結論を得ることになっています。また、国際的にみて高い法人税
の実効税率のあり方について検討が開始される予定です。
・ 消費税率が引き上げられる一方で、企業向けの減税が実施されるのは、企業を政策的に
支援することによって、企業収益が増加すれば、賃金が上昇し、それが消費の拡大を通
じて、企業収益のさらなる増加につながるという好循環の実現を政府が目指しているか
らです。したがって、復興特別法人税の 1 年前倒しでの廃止の検討にあたっては、代替
財源の確保、被災地の理解が得られることとともに、復興特別法人税の廃止が確実に賃
金上昇につながるかを確認することとされています。

図表3.消費税率引き上げにあたっての主な政策対応

Q4.消費税率引き上げ後の景気腰折れは回避できますか?
・ 消費税率引き上げ後の 2014 年 4〜6 月期は、駆け込み需要の反動減から個人消費の急減
は避けられず、実質GDP成長率は前期比マイナスを余儀なくされそうです。しかし、
経済対策による景気の押し上げ効果に加え、海外経済の回復を背景に輸出が景気の下支
えとなることから、7〜9 月期以降はプラスに転じ、景気が後退局面に入ることは回避で
きる見込みです。
・ しかし、経済対策の効果は一時的なものにとどまると考えられ、押し上げ効果が一巡すれば、
実質GDP成長率に対してはマイナスに効いてくると予想されます。確かに、インフラ
の老朽化対策や震災復興事業などは、公共投資の増加を通じて直接的に実質GDPを 3

兆円程度押し上げることになります。しかし、落ち込みが予想される個人消費に対する
政策効果はあまり期待できそうにありません。
・ 設備投資を促すための法人減税は、もともと設備投資計画のあった企業にとっては有利
になるでしょうが、計画していなかった設備投資まで引き出すことは難しいと思われま
す。大企業は国内の投資を抑制し、海外への進出を強化している状況です。国内需要の
先細りが懸念されている中で、下手に設備投資を行って、過剰設備を抱えてしまうリス
クに対しては慎重な姿勢を崩していません。また、中小企業を中心に日本の企業の 7 割
以上で業績が赤字の状態にあり、法人税を納めていない赤字企業はそもそも減税のメリ
ットを享受することができません。さらに、足元で利益が黒字となっても、過去からの
累積損失を抱えている企業は税金を納める必要はありません。
・ 賃上げ促進税制についても、業績が好調で賃上げをできる企業にとっては、減税メリットを享
受しようとするインセンティブが生じます。しかし、賃金を引き上げることは固定費を増加さ
せることであり、業績が厳しい企業や、先行きに不安がある企業では、一時的に減税メリット
を得られるからといって簡単に賃金を引き上げられる状況にはありません。賃金増加分すべて
を減税メリットでカバーすることはできないので、通常よりも負担は少ないとはいえ、固定費
は着実に増加することになります。
・ 以上の政策に加え、復興特別法人税の 1 年間の前倒しでの廃止や、安倍首相が前向きな姿勢を
みせている法人実効税率の引き下げなどは、個人消費の減少による企業部門の打撃を緩和させ
る政策です。負担が増加するのは家計であるのに、企業に対する支援策を厚めに行う背景にあ
るのは、企業部門で発生した恩恵が、賃金上昇というかたちで家計にも波及することを期待し
ているからです。
・ 消費税率引き上げ後、個人消費の長期間にわたる低迷を回避するためには賃金の上昇、
言い換えれば実質可処分所得の押し上げが必要であり、政府は民間企業に賃上げを要請中
です。しかし、そもそも賃金は企業業績の状況や将来の経営戦略に応じて決めるべきも
のであって、政府の政策に沿って上げ下げするものではありません。このため、今回の
経済対策で得られたメリットを、企業が必要以上に賃上げや雇用増加に使うことは期待
できそうにありません。2014 年度の実質可処分所得が大きく落ち込むことは確実です。
・ 一方、低所得者に対する現金給付、住宅を購入する世帯に対する現金給付、さらに住宅ローン
減税の拡充は、家計に対しての効果をねらったものとなります。このうち、低所得者に対する
現金給付は、実質可処分所得の目減り効果を一時的に和らげるに過ぎません。また、住宅対策
については、足元で住宅需要が駆け込みで高まっていることから判断すると、政策を駆使して
も反動減を回避することは難しいと思われます。
・ 以上のように考えると、実質可処分所得の落ち込みによって、2014 年度の個人消費は厳
しい状況が続きそうです。振り返ってみると、リーマン・ショック後の個人消費の堅調
さには、物価の下落に伴う実質可処分所得の増加が大きく貢献していたと考えることが

できます。実質個人消費と名目個人消費の動きを比較すると、実質個人消費が名目個人
消費を上回る状況がますます顕著になっていることがわかります(図表4)。依然として
足元の所得環境が厳しく、今後も十分な賃金の上昇が見込めそうにない中、2014 年度に
は、こうしたデフレによる恩恵が失われることになると予想されます。
・ 四半期ごとの実質GDP成長率の動きを考えると、2014 年 7〜9 月期には前期比プラス
に転じ、その後もプラスを維持すると予想されますが、経済対策の効果が一巡してくる
ことや、個人消費の伸びが低迷することから、低い伸びにとどまる可能性が高いでしょ
う。2015 年 10 月からの 10%の引き上げは、2015 年 4 月ごろに判断することになると思
われますが、その時点での経済の状態は、8%への引き上げを決めた 10 月 1 日時点より
も弱いと予想されます。このため、10%への引き上げのタイミングが先送りされる可能
性もありそうです。
http://www.murc.jp/thinktank/economy/easy_guide/haya_131004.pdf


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