★阿修羅♪ > 経世済民82 > 813.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
金融緩和とメディア (在野のアナリスト) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/813.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 10 月 03 日 22:48:00: igsppGRN/E9PQ
 

金融緩和とメディア
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52514325.html
2013年10月03日 在野のアナリスト


菅官房長官が、記者会見で記者席を1m後ろに下げ、国民目線にしたい、としました。つまり奥行きをだし、目線を上げることでイメージアップしたい、ということですが、まったく効果なし。むしろ、老眼がひどくなって、近くの記者の顔がみえなくなったから…という方が笑い話にもなります。

目線を上げたいなら5m離すか、大学の講堂のように記者席を階段式にするか、少なくとも台に乗るのをやめるべきです。安倍政権の言っていることと、結果との齟齬、的外れであることが、こんなところにも垣間見えます。安倍ノミクスを始めた頃、すぐにでも賃金アップ、という話をしていたはずが、来年ですら覚束ない。生活実感はじわりと悪化しており、このままでは安倍ノミクスは壮大な詐欺だった、という国民からの怨嗟の声も強くなるでしょう。その声が届かないよう、記者との距離も開けたかった…とすると、これはもうジョークにもならない話になります。

米国の予算案が議会を通過せず、メディアはオバマケア抜きの予算案を主張する米共和党を、一斉に袋叩きにかかりました。外交、内政、ともにキレのないオバマ大統領の支持率が、何とか高いのも、今の米メディアが肩をもっているからです。しかもこのメディアの動向は、世界的な傾向ともなっています。端的にいうと『金融緩和をする国のメディアは、政府寄りの報道をする』です。

米国では多くのメディアが、企業買収ファンドや、巨額の資産を有する個人に買われています。こうした経営主体にとって、金融緩和がありがたい一方、短期利益を追求することから『今』を重視します。つまり中間選挙、大統領選もまだ先のことであり、今の金融緩和を支援し、時の政権に協力しておけば、今の利益を最大化できる。共和党寄り、とされたメディアでさえ、経営主体の交代などで、こうした傾向が強まっている。それが今の欧米のメディアの動向です。

日本では、若干その背景が異なります。メディアは財界の意向を汲みやすく、財界に隠然たる力をもつのは、メガバンクと輸出企業の経営陣です。日銀の国債購入で、早々とポジションを落としたみずほを筆頭に、不良債権化しそうな国債を減らすことができたメガバンク。円安で僥倖をえた輸出企業。さらに法人税減税に手をつけそうな安倍政権に、財界として協力するのは当然です。

金融緩和は、景気やインフレへの効果以上に、金権体質を生み、大企業や資産家にとって愛される政策である、ということなのです。そしてそこに牛耳られたメディアが、金融緩和時の政府に協力することで、支持率を上げる。これが今、世界で起きていることなのです。政治にとって金融緩和は麻薬です。この甘い汁を一度吸うと、ますます金満家を優遇したくなる。それが企業重視の安倍政権にもはっきり表れており、小泉政権時と同じ流れが起きている原因にもなっています。

菅官房長官は「国民目線」を大事にする、とします。しかし今のメディアは政府への協力者であり、記者会見したり、その質問に答えるだけでは、決して国民の目線とはいえません。金融緩和という劇薬に手を染め、その幻覚をみているのは安倍政権なのか、国民なのか。その薬をやめたとき、副作用に苦しむことは確実ですが、それは薬を打った政治家だけでは済まない。メディアも含まれるばかりでなく、国民がその副作用でもっとも苦しむ、となってしまうのかもしれませんね。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年10月03日 23:00:10 : weoASZQm6g

世界的に格差が拡大するってことだな、このままいけば。

やはり社会主義的な色彩を濃くせにゃ どもならんのとちゃうか。

大きい政府、公共投資の拡大、計画経済の部分的導入。

  愚民は馬鹿だから、社会主義=駄目なんつ固定観念にとらわれている;


02. 2013年10月03日 23:44:21 : mHY843J0vA
>オバマ大統領の支持率が、何とか高いのも、今の米メディアが肩をもっているからです

支持率は半数以下で、不支持が上回り、最低水準のようです

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MTZZMI6JTSFO01.html
ブルームバーグが9月に実施した全米世論調査によれば、オバマ大統領の支持率は45%、不支持が49%だった。

http://sankei.jp.msn.com/world/news/131001/amr13100122430008-n1.htm
【米政府機関閉鎖】 「決められない政治」が常態化 オバマ大統領支持率最低水準に


03. 2013年10月04日 11:51:10 : e9xeV93vFQ
【第293回】 2013年10月4日 加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
日銀の緩和策縮小はいつ可能か
三つのパターンを考える
 日銀がFRBのように資産購入策縮小(テーパリング)の議論を開始できるようになるのはいつだろうか?

 現在の日銀は、量的質的緩和策の下で市場から長期国債を毎月7兆円強購入している。2015年にインフレ率が2%に達するまでこの政策を続けると日銀は宣言したが、「瞬間風速」ではなく、2%が持続される状況にはなかなかなりにくそうである。「インフレが2%に達せずとも、景気がよくなっていれば1〜2%でも十分だ」という考え方が世間で今後増える可能性はある。ただし、それは「追加緩和策はやらなくてよい」という流れは生んでも、「日銀は国債購入を止めてよい」という方向にはつながりにくいだろう。

 なぜなら、日銀が国債購入を減らしたら、株価が下落する恐れがあるからだ。日銀は海外投資家や国内の個人投資家に、量的質的緩和策で円安が進み株価が上昇するという印象を与えてきた。その縮小は、心理的効果を逆流させる。また、国債購入減額で長期金利が上昇する恐れがある場合、政府はそれに寛容になれないだろう。

 日銀が国債購入のテーパリングに着手できるケースは、次の3パターンしかないように思われる。

 (1)政府の財政再建が劇的に進んで、国債発行額が顕著に減少し、それに合わせて日銀が国債購入額を減らせるケース。(2)インフレ率がオーバーシュートし、このままでは3%あるいは4%以上へ行ってしまうと多くの人々が心配するケース。(3)現政策の継続で日銀資産がとてつもなく膨張し、海外から「そろそろ危ないのではないか」と懸念されるケース。

 (1)は理想的ではあるが、現実には当面考えにくい。(2)は多くの日本国民が財政の維持可能性に危機感を抱いて金融資産を大規模に海外に移転させれば急激な円安とともに起き得るが、常識的にはすぐではないだろう。(3)もここ数年で起きる話ではないと思われる。

 しかし、仮に15年以降も日銀が今と同様に国債保有額を毎年50兆円ずつ増やし続けたら、20年には日銀資産の規模は名目GDP比で100%を超える(現時点のFRB、ECB、イングランド銀行は23〜26%)。さすがにその手前で「このままでは危険だ」という話が海外当局から出てくるだろう。よって、東京オリンピック開催年まで現在の政策が続く可能性は低いと思われるが、一方で、日銀の目論見どおり15年に終われる可能性も低いといえるだろう。

 (東短リサーチ代表取締役社長 加藤 出)


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

 次へ  前へ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民82掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民82掲示板
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧