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そろって赤字転落 「オワコン企業」と皮肉られるグリー≠ニ<~クシィの落日
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2013/10/3 日刊ゲンダイ
ちょっと前までネットで隆盛を誇っていた「グリー」と「ミクシィ」が、いまや瀕死の重傷だ。
ソーシャルゲーム大手のグリーはきのう(2日)、200人の希望退職者を募集すると発表。今年夏までに8カ所の海外拠点を半減させたが、ついに国内リストラに着手する。大阪オフィスも今月末で閉鎖だ。
「直近四半期決算が上場来初の最終赤字(3億円)に転落した。これ以上の出血を止めるためには、今しかなかった」(アナリスト)
ドル箱だったアイテム課金システムの「コンプリートガチャ」が昨年、景品表示法違反と指摘されて廃止。未成年者には課金上限を決めながら、700人以上に黙って超過請求していたことも発覚した。
前後して急速に普及したスマートフォンへの対策が遅れ、業績が悪化。新しい収益の柱を見つけられずにいる。
社内も、しっちゃかめっちゃかだ。
「昨年、社員が半年で3倍の1700人に膨れた。ライバルのDeNAの約2倍です。そのせいで役職と職位の上下関係もぐちゃぐちゃ。完全裁量労働制だから残業も多い。リストラされずに残っても、社員を待つのはイバラの道です」(ある30代の営業部員)
ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう言う。
「ネット業界は、新たなサービスをいかに早く見つけて仕掛けるかが、サバイバルのカギ。時代を先取りし成功を収めても、矢継ぎ早に新サービスを打ち出さなければ、あっと言う間に『オワコン』(終わったコンテンツ)と皮肉られ、ユーザーに見放されるのです」
交流サイトのミクシィも1日、通期で26億円の赤字予想を発表した。06年9月の上場以来、初めてだ。
今年5月、30歳の朝倉祐介新社長を迎え世代交代を図ったが、新風は吹かずじまい。「ツイッター」や「LINE」など、後発のサービスに押されっぱなしで、ある調査では、大学生のログイン率がわずか2%だった。
ミクシィの収益構造は、そもそもいびつだった。朝倉社長就任時は、稼ぎの3分の1が子会社の求人サイト「ファインドジョブ!」からのもの。
朝倉社長も日経新聞で、〈連結で約500人の社員の大半は看板事業のSNSに携わるが、収益的にはわずか15人程度の「ファインドジョブ!」に大きく依存している。これはおかしい〉と語っていたが、軌道修正はままならなかったようだ。
グリーの田中社長とミクシィの朝倉社長はそれぞれ、ネット起業家の当たり年といわれた「76年世代」と「82年世代」。業界のシンボル2人の舵取りがこうでは、業界全体の先が思いやられる。
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