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http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE99008I20131001
2013年 10月 1日 19:24 JST
[東京 1日 ロイター] - 安倍晋三首相は1日夕、臨時閣議後に会見し、2014年4月から予定通り消費税率を8%に引き上げると表明した。足元の日本経済については、「次元の違う3本の矢の効果で、回復の兆しを見せている」との認識を示した。
消費税率引き上げに関する識者の見方は以下の通り。
●中長期の海外勢を引き付ける好内容
<ベイビュー・アセット・マネジメント 運用第一部長 佐久間康郎氏>
安倍首相の会見中に日経平均先物が下げたが、市場期待に添わない内容だったわけではなく、材料出尽くしに過ぎない。会見内容は事前報道通りで短期的には中立的だ。
ただ中長期の視点からは好意的に受け止めてよい。今に始まったことではないが、決められる政治を実現していることが評価される。また安倍首相は会見で、「経済の好循環を作るための投資」という言葉を何度も強調した。これは経済対策が消費増税による悪影響を軽減するためではなく、あくまで中長期にわたって経済の好循環を作り出すためであり、一過性のものではないという意識の表れだ。
今回の会見は、日本に対して懐疑的にみていた中長期の海外投資家を再度引き付けるには十分な内容だった。短期的に株価を押し上げるような派手さはないが、国内外の長期リスクマネーが、より強い確信をもって日本株投資に向けられるだろう。
●第2・第3の矢重視の戦略に転換
<RBS証券 チーフ債券ストラテジスト 福永顕人氏>
経済対策に関しては、設備投資減税と賃上げ促進減税部分で1兆円あり、予算ベースの5兆円に加えると、最終的に6兆円規模になる。満額回答でしっかりとした政策を打ったと思う。マーケットでは、安倍政権に対するポジティブな見方が続くのではないか。
また、消費増税を表明した会見の言葉の印象からは、デフレ脱却のための金融緩和に対する圧力が少し弱まった感じを受ける。財政政策、成長戦略といった第2の矢、第3の矢の方を重視した戦略に転換するタイミングになった印象を持つ。したがって、円債相場は、追加の金融緩和を積極的に織り込んでいくことにははならず、一方で、異次元緩和による日銀の国債買い入れは続くため、金利への上昇圧力が強まることにもならないだろう。低位安定が見通せる。
●財政再建に配慮、海外勢の円売り見込みにくい
<ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト 村田雅志氏>
海外勢が円売りを活発化させる展開にはなりにくいだろう。今までは景気回復、デフレ脱却というスローガンでなりふり構わずやってきた安倍首相が、今回、財政再建という相反する方向に配慮を示したことは事実。今回の経済対策パッケージが良い例だが、マーケットにサプライズを与えるような政策群は今後出ないだろうという期待が生じやすい。
もちろん、日銀の緩和に対する期待感が中長期的には強まる可能性はある。ただ、今のところ物価は上がっているし、きょう発表の日銀短観を見ても景気そのものはしっかりしている。その状況で緩和をするのは考えにくい。
あるとすれば、来年4月以降、消費税が上がって景気が悪くなるというタイミングまで待たなければならない。これから半年間は少なくとも日銀の追加緩和は出なさそうだ。そうなると円売りという流れにはなりにくい。ドルの流れにドル/円も左右されてしまうだろう。
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