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森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 横田を首都圏第三空港に
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週刊実話 2013年10月10日 特大号
国土交通省は、羽田空港の夜間早朝の着陸料を引き下げる方向で検討に入った。東京五輪をにらんで、新規に就航する航空会社や既存会社の増便に対して、着陸料を初年度50%、2年目40%、3年目に30%引き下げる方針だ。まだ余裕のある早朝深夜枠を活用し、新規の国際路線を拡充するためだという。また、羽田空港に5本目の滑走路を増設する計画も浮上している。
私は、そうした小手先の対策はやめたほうがよいと思っている。早朝深夜枠は、東京五輪開催時には、放っておいてもチャーター便で埋まるだろうし、5本目の滑走路は、今から作っても五輪には間に合わない。また、ただでさえ混乱を招いている羽田空港周辺の空路混雑に拍車をかけるだけで、5本目の滑走路を作っても、実際にどれだけ便数を増やせるか疑問だ。
私は猪瀬直樹東京都知事が主張している米軍横田基地の活用が、五輪に向けての国際路線拡充策の中で、一番効率的かつ実現性の高い対策だと思う。
横田基地は、東京都福生市、瑞穂町、武蔵村山市、羽村市、立川市、昭島市にまたがる広大な飛行場で、米軍の司令部も置かれている。極東各地への物資輸送が主要な任務であるため、3350メートルの滑走路を備え、大型機の離着陸ができる。
しかも横田は、理想的なロケーションにある。地図上に、羽田、成田、横田をプロットすると、きれいな逆三角形になる。つまり、羽田や成田と距離のある東京都西部だけでなく、埼玉県南部、神奈川県北部、さらには山梨県まで利用客のエリアが広がるのだ。それだけではない。近隣を中央自動車道と圏央道が通り、鉄道もJR線と西武線の複数駅が利用できるほか、基地内部にジェット燃料を輸送するための引き込み線まで通っている。線路の敷設工事をしなくとも空港内部に通じる路線を開通できるのだ。
つまり横田は、旅客ターミナルを新設するだけで、ほとんど追加投資なしに国際空港ができてしまうのだ。
猪瀬直樹都知事は、横田の軍民共用化を目指すべきだとしている。しかし、私はそんなことを言わずに、横田をそっくり返還してもらえばよいと考えている。どうせ、日本はTPP交渉でアメリカ側の要求を数多く採り入れざるを得なくなる。その交換条件として、横田の返還を要求するのだ。もともと横田は兵站基地なのだから、東京にある必要はないし、アメリカは辺野古に巨大基地を建設すると言っているのだから、それと引き替えにすれば交渉は不可能ではないはずだ。
しかも横田基地を返還してもらえれば、東京の空も還ってくる。実は東京周辺の上空は、1都8県にわたる広大な空域が横田空域といって、米軍が管制権を持っている。つまり米軍の許可なしには、この空域を日本の航空機は飛べないのだ。
この空域が返還されれば、日本の民間航空機はいまよりもずっと自由な航路を飛ぶことができる。羽田は空路混雑で待機させられる航空機がけた違いに増えているが、その問題も、空域が返還されれば、かなり解消されるし、何より飛行機が最短経路を飛べるようになって、省エネやコスト低減が実現できる。戦後70年近い歳月が流れたのだから、そろそろ日本は独立権を手にしてもよいのではないか。
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