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焦点:米FRBの緩和縮小見送り、景気回復の弱さ示し企業収益に暗雲(ロイター) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/623.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 9 月 24 日 13:35:18: AtMSjtXKW4rJY
 

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE98N02920130924
2013年 09月 24日 12:09 JST


[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和の縮小見送りで広がった楽観論が、早くもしぼみ始めた。米景気回復の足取りがぱっとしないというFRBのメッセージが浸透してきたからだ。

なおもセーフティーネットを必要とする経済というのは、力強い景気回復をもたらすには脆弱すぎる可能性があり、2010年以来の最高水準にあるS&P500種総合株価指数の株価収益率(PER)は正当化し難くなった。

S&P500種指数.SPXは年初来20%上昇し、先週は過去最高値を更新。予想PERは14.94倍と、昨年末の12.7倍から上昇し、2010年初め(14.8倍)以来で最高となった。しかし10年には金融危機とそれに続くリセッション(景気後退)の反動で、企業業績が今より急速に改善していた。

2013年の企業利益は6.3%増と予想されており、10年の31%増に遠く及ばない。トムソン・ロイター・スターマインのデータによると、13年の見通しは過去90日間で約1%ポイント低下している。

BNYメロン・ウェルス・マネジメントのレオ・グロハウスキー最高投資責任者は「FRBによる景気への不信任投票を見て、年末、そして来年に向けての収益見通しを本気で見直さざるを得なくなった。収益コンセンサスが下がっても驚かない」と話す。

投資家は、企業収益が増加すると思えば株を買い上げることを厭わないもので、つまり現在の収益見通しが実現しないならPERは高すぎることになる。

FRBが緩和縮小を見送った直後には株価が跳ね上がったが、その後反落して値上がり分が帳消しになった。これは連邦債務上限をめぐるワシントン政界の対立により政府部門の閉鎖や債務不履行(デフォルト)が懸念された面もあるが、株価の割高感が意識されたのも事実だ。

投資家の視線は向こう数週間、議会審議と併せて第3・四半期の企業業績に注がれる。いずれの動向も、資産買い入れ規模を維持したFRBの慎重姿勢が正しい判断だったかどうかを見極める一助となる。

株価が高値を維持するなら、FRBの発表以降に米国債利回りが低下していることが理由かもしれない。

<ピークを過ぎた収益サイクル>

現在の企業収益サイクルがピークを過ぎて以来、経済成長は大幅に減速している。S&P指数を構成する500社の企業収益は第2・四半期に4.8%伸び、15四半期連続の増加となった。

500社の予想PERの過去平均は推計約17倍なので、現在の水準が歴史的に見て高過ぎるとは考えられないが、それでも懸念は生じる。心配なのは、景気が弱い足取りを続け、収益伸び率がずるずると低することだ。

投資会社リバティビュー・キャピタル・マネジメントのリック・メックラー社長は「FRBがアクセルを踏み続ける必要があるとすれば、景気回復には現在の株価バリュエーションが織り込んでいるほどの勢いがないということだ」と述べた。

明るい収益見通しを反映し、これまでは成長銘柄が最も堅調だった。ただでさえPERが高く空売り残高も多かったこれらの銘柄は、8月の低迷を経てその後はアウトパフォームしている。

ロイターのデータによると、ネットフリックス(NFLX.O: 株価, 企業情報, レポート)株は年初来239%上昇してS&P500社中で最高となり、予想PERは約106倍にも達している。電気自動車メーカーのテスラ・モーターズ(TSLA.O: 株価, 企業情報, レポート)は年初から400%以上も上げ、予想PERは約112倍だ。

サイバーセキュリティ会社のファイア・アイ(FEYE.O: 株価, 企業情報, レポート)とデジタル広告のロケット・フューエル(FUEL.O: 株価, 企業情報, レポート)の株価は、上場初日の20日に初値で約2倍まで急騰しており、市場の過熱感を示している可能性がある。

売上高の伸びが低調なため、企業がコスト削減に頼る余地も狭まっている。トムソン・ロイターのデータによると、過去4四半期の企業売上高は前年同期比0.8%減から3.6%増の範囲となっている。

トムソン・ロイターのデータによると、第3・四半期の米企業利益は推計4.8%増で、第4・四半期は11.1%増と予想されている。しかしわずか3カ月弱前の第3・四半期の利益予想は8.5%増で、現在の予想もあっという間に下方修正される可能性がある。

利益予想が低下を続ければPERは上昇し、投資家は株価を押し下げるだろう。メックラー氏は「FRBの政策現状維持が実際に景気回復を押し上げて株価水準が正当化されるか、さもなければ株価が現水準から下落を始めるかだ」と話した。

(Caroline Valetkevitch記者)

 

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コメント
 
01. 2013年9月24日 16:42:18 : niiL5nr8dQ
FRBに新たな時代、次期議長は世界情勢の影響に配慮が必要

  9月23日(ブルームバーグ):1998年のアジア経済危機の最中、米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン議長(当時)は世界が問題を抱える中で米国が「繁栄のオアシス」であり続けることはできないと指摘した。
それは国内の政策運営をめぐって世界情勢を考慮する必要性に再び直面する中央銀行を引き継ぐ上で、バーナンキ議長の後継者が注意を払うべき教訓だ。
FRBは5年間にわたり、金融危機、リセッション(景気後退)、結果的に急上昇した失業率 といった国内問題の解決に焦点を当ててきた。これからは、中国などの新興市場が景気低迷の兆しを示す中、次期FRB議長の下での米経済に対する最大の脅威は、国外にあるかもしれない。
次期FRB議長の最有力候補であるイエレン副議長が本決まりとなれば、貿易・金融の市場開放が進むに伴い、規制当局は銀行監督で一段の国境を越えた協調を模索するといった中での就任となる。  
FRB国際金融部門の元責任者で、現在はシティグループの国際経済担当グローバル責任者を務めるネイサン・シーツ氏(ニューヨーク在勤)は「米国は世界の他の地域の動向にこれまでより幾分か左右されやすくなっている」と指摘。「FRBの政策担当者にとって、米国は世界経済とより密接に結びついている」と述べた。
イエレン氏にとって、それは問題ではないはずだ。同氏は2010年にFRB副議長に就任して以来、世界を駆け回り、危機対応に取り組んできた。それ以前の6年間はサンフランシスコ連銀総裁として、アジアを監視し、海外でのリスクを抱える銀行を監督した経歴を持つ。
ロック・クリーク・グローバル・アドバイザーズ(ワシントン)のバイスプレジデントで元米財務省当局者のクレイ・ローワリー氏はFRBの役割には「海外との関係がかなりある」と語った。その上で、「イエレン氏の経験はそうした問題で主導権を発揮できることを示している」と述べた。
原題:Fed Faces New Era of Thinking Global as Yellen NominationNears(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:London Simon Kennedy skennedy4@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/23 15:37 JST

 


 

債券は上昇、投資家が残高積み増しの買い−中期ゾーンや超長期債堅調

  9月24日(ブルームバーグ):債券相場は上昇。米国債相場が続伸したことや日本銀行の国債買いオペに加え、投資家が9月中間期末に向けて債券残高を積み増すための買いを入れたことが相場を押し上げた。
東京先物市場で中心限月の12月物は前週末比12銭高の143円98銭で開始し、その後国内株価が一時下げ幅を拡大すると水準を切り上げた。取引終盤にかけて一段高となり、結局は25銭高の144円11銭と、この日の高値で引けた。
現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の330回債利回りは同横ばいの0.69%で開始し、その後は徐々に水準を切り下げ、午後3時半前後からは2ベーシスポイント(bp)低い0.67%に下げた。
2年物の332回債利回りは1bp低い0.09%に低下。新発2年債利回りとしては4月5日以来の低水準。日銀当座預金の超過準備に付く金利(付利、0.1%)を下回った。5年物の114回債利回りは1bp低い0.245%。20年物の146回債利回りは3bp低い1.565%、30年物の40回債利回りは1.5bp低い1.705%と、ともに4カ月半ぶりの低水準となった。
大和住銀投信投資顧問の伊藤一弥債券運用部長は、海外市場でリスク回避的な動きから債券が堅調だった流れを引き継ぎ、円債市場も買いが優勢だと指摘。「相場が強含んでいるところに、日銀国債買い入れオペが入り、需給はタイトになっている。2−5年などがかなりしっかり。大手銀行や生命保険も9月中間期末に向けて債券残高を積んでいる」とも話した。
日銀はきょう午前の金融調節で、今月8回目となる長期国債買い入れオペ(総額5100億円)を実施した。野村証券の松沢中チーフストラテジストは、今週は「日銀の国債買い入れオペが入る分、需給面で相場は上昇方向を示唆している」と言う。
JPモルガン証券の山下悠也債券ストラテジストは、米金利低下を追い風に債券先物に買いが先行したと言い、「引き続き現物債市場の需給環境が良好なため、金利低下圧力が掛かりやすいタイミング」とも話した。長期金利は0.7−0.8%のレンジから足元で0.65−0.75%にシフトし、今年度下期に向けて金利水準の買い目線を下げる必要があるとも指摘した。
23日の米債相場は続伸。米10年国債利回り は前週末比3bp低下の2.70%程度となった。金融当局者が現在の債券購入ペースを維持するとの見解を示唆したことが買いを誘った。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 池田祐美 yikeda4@bloomberg.net;東京 山中英典 h.y@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net;Rocky Swift rswift5@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/24 16:29 JST


02. 2013年9月24日 18:08:12 : niiL5nr8dQ
日米欧で緩和継続・強化の期待、市場で意識される景気の弱さ
2013年 09月 24日 16:51 JST
[東京 24日 ロイター] - 日米欧で金融緩和環境の継続や強化が期待されながら、マーケットでは慎重ムードが強い。ドイツの大連立に向けた動きや米国の債務上限問題など不透明要素が多いためだ。

経済指標は依然として比較的堅調だが、市場は超緩和政策の裏側に存在する自律的な回復軌道に乗り切れない景気の弱さを感じている。リスクオン地合いではあるが、相場はしばらく一進一退が続くとの見方が多い。

<ECB総裁がLTRO追加の可能性に言及>

米金融政策をめぐる米連邦準備理事会(FRB)高官の発言が相次いでいる。10月にも量的緩和(QE)縮小に踏み切ることもあり得るという発言も出ているが、現在のFRB執行部の見解は、労働市場の改善が継続すると確信が持てるまで、資産買い入れは縮小できないとした米ニューヨーク連銀のダドリー総裁が示したとみられている。

市場では経済指標が急速に改善し、債務上限問題が解決すれば、10月にQE縮小決定の可能性もあるが、そうでなければ「12月もしくは来年1月まで延びる。金融緩和環境はしばらく続く」(外資系証券)との見方が多くなっている。

欧州では、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が23日、欧州議会の経済金融委員会で証言し、ユーロ圏のインフレを過度に低く押し下げかねない水準に短期金利が上昇することを回避するため、追加の長期資金供給オペ(LTRO)を実施する用意があると言明した。

日本でも「円高が進むような場合や、消費増税による経済への影響が懸念されるような場合には日銀が追加金融緩和してくれるとの期待がある」(三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏)という。

しかし、日米欧で金融緩和継続、もしくは強化の期待が高まっているにもにもかかわらず、マーケットは積極的なリスクオンに傾くことができずにいる。23日の市場で欧米株は下落、金利は低下した。

<多い不透明材料>

「流動性相場」をエンジョイする猶予を与えられた投資家が積極姿勢に移れないでいるのはなぜか──。超金融緩和を継続せざるを得ない景気の足取りの重さを感じていることが一つの要因だ。

マークイットが発表した9月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値は、総合が52.1と2011年6月以来の高水準となった。だが、ドイツの総合PMI指数は53.5から53.8へと小幅上昇にとどまった。

「ドラギ総裁の発言は欧州経済に不安があるためではないか。欧州経済は最悪期は脱したとはいえ、債務問題は1─2年で解決できるものではない。ドイツの大連立に向けた動きにも不透明感がある。一方的なユーロ高を警戒しての発言だろう」と野村証券・投資情報部エクイティ・マーケット・ストラテジストの村山誠氏はみている。

米国でも、FRBがQE縮小決定を見送ったことで、雇用や住宅市場の弱さにスポットが当たってしまった。「失業率の低下は労働参加率の低下によるものだ。住宅市場も金利上昇で勢いが鈍っている」(国内証券)という。10月からの新会計年度を控え米債務上限引き上げ問題も懸念材料になっている。

<緩和マネーは日本に向かうか>

一方、新興国における急激なテーパリング(米QE縮小)による資金流出懸念は後退したが、その経済は依然として難しい問題に直面している。ブラジルだけでなく、インドもインフレ抑制のために利上げに踏み切った。構造改革を進めようとしている中国を含め、新興国の多くは政策運営上、景気押し上げ以外の要素を考慮しなければならない状況にある。

日米欧の金融緩和による過剰流動性の行き先について「消去法的に日本になる」(大手銀行)との期待もあるが、連休明け24日の東京市場で、日経平均.N225は欧米株安や円高を嫌気し小幅続落。市場筋によると、寄り付き前の外資系証券6社経由の注文状況は2日連続で売り越しだ。日本にも消費増税という大きな関門が待ち受けている。

東海東京調査センター・シニアストラテジストの柴田秀樹氏は、海外勢が日本への投資を再開してくれるためには、日本独自の材料が必要だと指摘する。「海外投資家の目を引き付けるには、日銀の追加緩和が効果的だ。テーパリングに移っていた関心をまた日本に向けさせることができる」との見方を示している。


 


 

アングル:インド中銀が追加利上げの可能性、インフレ抑制優先へ
2013年 09月 24日 16:42 JST
[ムンバイ 23日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行、RBI)はラジャン総裁就任後初の金融政策決定で市場予想に反して政策金利を引き上げたが、追加利上げを実施する可能性がある。

インドは数年来の低成長となっているが、新総裁は低成長が長引くリスクよりも、根強いインフレの抑制を優先させる構えを示した。

政策金利であるレポレートの7.5%への引き上げは、インフラの未整備など供給サイドの問題を解決するよう政府への圧力を高めるものだ。需要は弱いが、こうした問題によりインフレが高止まりしている。

ラジャン総裁の就任により、政策決定で重視される指標が、卸売物価指数(WPI)から消費者物価指数(CPI)にシフトするとの観測が広がっている。主要国大半と足並みを揃えることにはなるが、短期的な金利見通しは上昇する。

8月のCPIは9.5%上昇で、金利よりも高い水準。WPIは6.1%の上昇だった。

ICICIセキュリティーズ・プライマリー・ディーラーシップのエコノミスト、A.プラサンナ氏は「追加利上げが実施されれば、成長が損なわれる可能性がある。ただ、インフレを抑制する必要があれば、究極的には他に選択肢がない」と指摘した。

ラジャン総裁は、世界的な金融危機を予言したことで知られる元国際通貨基金(IMF)チーフエコノミスト。今月就任したばかりの同総裁に対し、低迷する景気を立て直し、通貨安を食い止めることへの期待が高まっている。

ラジャン総裁就任直後の金融政策決定で、RBIはMSF(マージナル・スタンディング・ファシリティー)レートを引き下げ、ルピー支援策を一部解除することを決めた。

ルピー支援策が一時的なものだということを市場の一部に確信させる結果となった。一方、レポレートの引き上げで、RBIの焦点がルピー支援からインフレの抑制に移ったことを示した。

ノムラのアナリストは「期待インフレ率を押し下げ、マクロ経済上の不均衡を是正するのに役立つはずだ。ただ、今後1年の成長は著しく損なわれることになる」と指摘している。

ノムラは現在、今年度末(3月松)までにRBIが50ベーシスポイント(bp)の追加利上げを実施すると見込んでいる。これまでは、今年度のさらなる金利変更は見込んでおらず、来年度に75bpの利下げが実施されると予想していた。

従来は3月までに50bpの利下げが行われるとの予測を示していたエーデルワイス・セキュリティーズは現在、金利変更がないと見込んでいる。

<興味深い取り組み>

米連邦準備理事会(FRB)が量的緩和縮小の見送りを決めたことで、RBIがMSFレートを従来の水準に引き下げ始めるとの観測が広がった。一方、ロイター調査ではレポレートの引き上げを誰も予測していなかった。

バークレイズ・キャピタル(シンガポール)のエコノミスト、ラウル・バジョリア氏は「興味深い取り組みだと思う」と述べた。RBIが現時点で成長促進よりインフレ抑制に注力したがっていることを示している、としている。

インドでは物価の最大の押し上げ要因の1つは食品で、金利動向にそれほど左右される訳ではない。金融政策の引き締めは、インフレ率だけでなく、期待インフレ率の抑制に役立つのかもしれない。

<歓迎されない決断も下す構え>

インドの債券および株式市場ではRBIの金融政策が嫌気された。また、米FRBの量的緩和縮小見送りで上昇していたルピーの足を引っ張った。

ただ、ここ数週間でルピーは下落分の一部を取り戻しており、為替相場をめぐる危機感は一旦薄れたという状況もある。

インドの一部企業は金利上昇によるマイナス影響を懸念。RBIのルピー支援策で金融が引き締まったことは、多くの企業に痛手となった。

これまで成長を促進する金融政策を支持してきたチダムバラム財務相は20日には公式な見解を発表しなかった。一方、財務省内部の複数の関係者は、ラジャン氏が直面する厳しい状況に理解を示している。

ラジャン総裁は就任後初の記者会見で、ルピー相場支援と金融市場強化のための計画を発表。一方で、歓迎されない決断も下すと警告し、RBIの責務は「フェイスブックの『いいね』を集めることではない」と述べていた。

DBS(シンガポール)のエコノミスト、ラディカ・ラオ氏は今回の政策決定がその1つだと指摘している。


03. 2013年9月24日 18:16:40 : nJF6kGWndY

>>02 日米欧で金融緩和継続、もしくは強化の期待が高まっているにもにもかかわらず、マーケットは積極的なリスクオンに傾くことができずにいる

デカップリング論が正しくないということだろ

そもそも生産性が向上せず、実体経済が伸びないのに、総金融資産が上昇する方がおかしいのだ


04. 2013年9月24日 21:28:36 : niiL5nr8dQ
NY連銀総裁:年内の緩和縮小開始あり得る、景気次第-CNBC 

  9月24日(ブルームバーグ):米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、米当局が年内に債券購入ペースを減速させることは、景気動向次第であり得るとの考えを示した。
同総裁は米経済専門局CNBCとのインタビューで、「景気動向が連邦公開市場委員会(FOMC)の6月の予想と一致していればもちろん、年内に緩和縮小を開始する可能性は高い」と言明。「私はその可能性を排除することを望まないが、それはデータ次第だ」と語った。
FOMCは先週、市場の予想に反して月850億ドルの債券購入額の縮小を見送った。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は、量的緩和政策の変更は経済に何が必要かに基づいて決定するもので、市場の予想に動かされることはないと強調した。
ダドリー総裁は「議長は資産購入ペースを9月に緩めるとは一言も言っていなかった。年内のある時期と言っただけだ。議長が示したこの枠組みは今も変わっていないと思う」と語った。
同総裁はまた、フォワードガイダンス(時間軸政策)について、恐らくバーナンキ議長の退任と新議長就任の後まで続くだろうとの見通しを示した。「市場はフォワードガイダンスに妥当な信頼を置けばよい。FRBは議長だけではないからだ」と述べた。
原題:Dudley Tells CNBC Fed May Taper Bond Purchases Later ThisYear(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Caroline Salas Gage csalas1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/24 20:15 JST


 


 


 

 
ECBは新たなLTROが必要か協議する−ノボトニー氏

  9月24日(ブルームバーグ):欧州中央銀行(ECB)は新たな長期リファインナンスオペ(LTRO)が必要かどうかを協議すると、政策委員会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁がウィーンで記者団に述べた。
同総裁は「新たなLTROの必要性の有無はECB内でわれわれが現在議論しているか、これから議論する問題だ」と語った。現時点で追加の流動性は必要でないとの認識も示し、「LTROの議論は将来の展望に関するものだ。幅広い政策手段があり、その採用については柔軟であると示しておくことが非常に重要だと考えている」と説明した。
原題:ECB’s Nowotny Says Central Bank to Discuss If New LTRONeeded(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ウィーン Boris Groendahl bgroendahl@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Zoe Schneeweiss zschneeweiss@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/24 19:14 JST
 


 


 

 

英中銀のマイルズ委員:失業率への市場の見方は楽観的過ぎる 
  9月24日(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のデービッド・マイルズ委員は24日、英経済の最近の力強さは早期の利上げを示唆しないとし、失業率の低下ペースについて投資家は楽観的過ぎると指摘した。
マイルズ委員はニューカッスルで講演し、「経済成長がより正常化していることを示す複数の兆候があるから経済が正常化したと考えるのは、かなりの見当違いだろう」と述べ、「同様に、成長率が潜在成長率に近づいているから金融政策をもっと通常の設定に早急に戻すべきだと考えるのも見当違いだ」と語った。
8月7日に導入のフォワードガイダンス(時間軸政策)に基づくと、英中銀は失業率が7%に低下するまで政策金利 を過去最低の0.5%から引き上げない方針。失業率 は2016年遅くまでこの水準に達しないと予想されている。
マイルズ委員は、最近の市場金利の上昇はガイダンスが機能していないことを意味するのではなく、改善しつつある経済を反映したものだと説明した。
原題:BOE’s Miles Says Investors’ View on Unemployment TooOptimistic(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Scott Hamilton shamilton8@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/09/24 20:44 JST

 


 


 

 
米労働生産性低下し雇用増も減速、景気失速の可能性=アトランタ連銀総裁
2013年 09月 24日 03:30 JST
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は23日、国内の労働生産性は低下し、毎月の雇用創出の傾向は減速したようにみえるとし、状況の転換に向けた行動が必要なことを示していると指摘した。

総裁は会合で、米経済の勢いが鈍化していることを示す証拠があるとの認識を示した。

金融政策は、「常に低く安定したインフレの下で」適切な金利を実現することで米経済の活性化に向けた役割を担うことができるとの見解を表明。「金融政策は、他の政策措置が機能するための最適な状況を創造するうえで非常に重要な役割を果たす」と述べた。

ただ、中銀にできることは限られているとの認識を示し、他の機関も経済状況改善に向け措置を導入する必要があるとの考えを示した。

また、8月の米失業率が7.3%だったことは、米労働市場がまだ回復していないことを示しているとし、「これまでに多くの進展が見られたが、FRBが責務の1つとして掲げる最大雇用を達成したと言えるまで道のりは長い」と述べた。

そのうえで、米国の非農業部門雇用者の増加数は、過去3カ月の平均で14万8000人と、過去12カ月の平均の18万4000人を下回っており、労働生産性の伸びは、歴史的な水準をかなり下回って推移していると指摘した。

これは一過性の現象で、需要が伸びれば通常の水準に戻る可能性があるとの見方を示しながらも、「労働参加率の低下は経済の潜在能力の若干の低下を示唆している可能性がある。これは懸念材料だ」と述べた。

さらに、起業件数の減少など、米経済の勢いが衰えていることを示す徴候を指摘。こうした状況に対し、何らかの措置をとる必要があるとの立場を示した。

 

 


 


 

 


男女平等への取り組み、世界的に失速=IMF報告書
2013年 09月 24日 15:10 JST
[ワシントン 23日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は23日、女性は依然として男性に比べて労働参加率や賃金が低いとして、男女平等社会の実現に向けた取り組みが過去数年で世界的に失速しているとする報告書を発表した。

同報告書でIMFは、男性と同じ数の女性が労働力人口に加われば、米国では5%、日本では9%、エジプトでは34%ほど経済成長を押し上げる効果が期待できるとした。

また、一部の国では男女平等が進展しているものの、女性は依然として性差別や、労働意欲を阻害する税制や政策に直面していると指摘。世界的には女性の労働参加率は約50%だが、中東や北アフリカといった地域では20%に下がるとしている。

労働力人口に占める男女比率の差は1990年から縮小傾向にあり、現在世界全体では女性が40%を占めるまでになった。ただ、例えば日本を見てみると、労働に参加する女性は男性に比べて25%少ないという。

一方、世界的な景気後退(リセッション)が問題を複雑にしている側面もある。先進国では、2007─09年には、失業は製造業や建設業など男性中心の産業に集中したこともあり、女性の失業は男性よりも少なかった。それが11─12年になると、男性の失業率は安定もしくは低下したが、女性の失業は続いた。発展途上国では、経済危機の影響は女性に偏り、メキシコやホンジュラスでは全失業者の70%を女性が占めた。

また、先進国では、同じ職業でも女性の給料は男性より16%少なく、企業の幹部職に占める比率でも依然として男女格差があるという。


05. 2013年9月24日 21:40:13 : niiL5nr8dQ
2013年 9月 23日 17:02 JST
イエレン氏、FRB議長就任なら厳しいトーン出す?
記事
原文(英語)
By JON HILSENRATH
 米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長の後任にジャネット・イエレン副議長(67)が最有力候補として取りざたされている。バーナンキ議長は控えめで遠慮がちなアプローチだったが、イエレン氏が就任した場合、その指導スタイルは要求度が高く、もっと厳しいトーンになるかもしれない。

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Bloomberg News
FRBスタッフは次期FRB議長の有力候補ととりざたされているイエレン副議長の指導スタイルはバーナンキ現議長とは同じではないと指摘する

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 イエレン氏は鋭い頭脳の持ち主で有能な指導者として、多くのFRBスタッフに尊敬されている。しかし近年同氏と直接仕事をした元スタッフや当局者十数人とインタビューした結果によれば、同氏は他人と衝突することがあり、こうした衝突で後味の悪さを残したこともあるようだ。

 大半の人々は、イエレン氏が厳しく、とりわけ細部にこだわると述べている。同氏はFRBのリサーチャーからFRB理事、地区連銀総裁、そしてFRB副議長に上りつめた人物で、この間、FRB外で勤務したこともある。

 FRBの政策会合では、イエレン氏は丁重で、慎み深く、真面目で、念入りに準備して話し合いに臨んでいる、と会合に同席した当局者たちは言う。同氏はFRBの金融緩和政策に強い賛成の姿勢を示した。その結果、緩和政策に反対する人々と齟齬を生じたことも時々あるという。

 ローレンス・サマーズ元財務長官がバーナンキ議長の最有力後任候補とみられていた際、サマーズ氏のしばしば戦闘的なスタイルに大きな注目が集まっていた。これに対し、イエレン氏はもっと穏健なアプローチで、コンセンサス形成がより得意だとされた。

 サマーズ氏は1週間前、上院でのFRB議長指名承認難航見通しを理由に、指名を固辞すると発表した。

 これを受けてオバマ政権当局者はイエレン氏が最有力候補になったと述べている。このため、イエレン氏の指導・管理スタイルが従来以上に吟味されるようになった。オバマ大統領は数週間以内に指名者を発表する見通し。

 インタビューした人々の間ではイエレン氏のスタイルとその効果を巡って意見が分かれている。多くのFRB高官は、イエレン氏がFRB議長に就任した場合、一緒に仕事をしやすいだろうと述べている。難しい政策上の問題に関してイエレン氏に反対した人々でさえ、そう言っている。

 例えばリッチモンド連銀のラッカー総裁は「彼女は討論のあらゆる意見に耳を傾ける」と述べた。同総裁は、イエレン氏が強く支持した月間850億ドルの債券買い入れプログラムの撤廃を望んでいる。

 ただ、イエレン氏と一緒に仕事をしたことのある他の一部の人は、これに同意していない。

 ディック・アンダーソン氏は、2012年12月までワシントンのFRB本部で業務面の責任者としてとして短い期間仕えたが、「刺々しい威圧的なイエレン氏のスタイルは、恐らく『Mad Men(1960年代のニューヨークの広告業界を描いたテレビドラマ)』の時代に向いており、現代的なオフィス環境とは正反対だ」と語った。

 関係筋によると、アンダーソン氏は地区連銀の支出を減らす提案をしたが、イエレン氏はアンダーソン氏が権限を逸脱していると考え、同氏の案に反対したという。

 アンダーソン氏は、イエレン氏のスタイルはバーナンキ氏のそれと全く対照的で、FRBに貢献するとは思わないと述べた。

 FRBスポークスマンは、この件でコメントを避けた。

 イエレン氏がFRB議長になって強気のスタイルを採用すれば、FRBはもっと決然とした行動をとるようになる可能性もある。だが同時に、既に分裂気味のFRBをもっと分裂させる恐れもある。

 バーナンキ議長にとって、金利の決定プロセスは時に厄介だった。12地区連銀の総裁は声高で、しばしば異論を口にした。バーナンキ氏の同僚である6人のFRB理事は公の場ではもっとおとなしいが、強い個人的な意見は決定に大きな影響をもたらし得た。バーナンキ氏は時に舞台裏で辛抱強く説得し、政策上の妥協に達した。

 イエレン氏は経済成長促進と失業抑制のためFRBによる低金利政策の活用を主張してきた。しかし他の一部の当局者は、こうした政策が効果があるか疑問を抱いており、インフレ高進など予期せぬマイナスの結末をもたらすのではないかと懸念している。この見解の不一致が、債券買い入れプログラムの規模を縮小し始めるべきかどうか現行の議論の行方に大きくのしかかっている。

 イエレン氏がFRB議長に就任した場合、同氏はFRBの団結維持への要求と、緩和プログラムを含めて同氏自身の強い考え方にFRBを向かわせようとする努力との間でどうバランスをとるかに苦労するだろう。

 このプロセスで、イエレン氏が他の政策決定者18人に対する規律を強化しようと企てるかどうかをFRB内部関係者や外部の人々は注視することになるだろう。18人の中には異論を公に表明する人々もいるからだ。

 ただ、プリンストン大学の教授で元FRB副議長のアラン・ブラインダー氏は「少数意見の人々と対話するのは極めて望ましい」と指摘し、「問題は誰がそれをできるかだ。それが誰かは現時点では分からないが、FRBを見定めやすいあらゆる位置にいたイエレン氏ならば、恐らく最適だろう」と語った。


 


 


 

2013年 9月 24日 21:05 JST
ノボトニーECB理事「金融政策の手段、全て示すべき」
記事

 【ウィーン】欧州中央銀行(ECB)のノボトニー理事は24日、ECBの提供する長期資金に対する需要は足元で細っているかもしれないが、手元にあるすべての手段を示すことが重要だと述べた。

 オーストリア中央銀行総裁も務めるノボトニー理事はウィーンでの講演後、記者団に対し「(長期流動性供給オペ=LTROに対する需要が減っているかどうかは)見方によるが、われわれが持ち合わせている手段を全て公開するとともに、そ …

 


 

REAL TIME ECONOMICS2013年 9月 24日 15:32 JST
アトランタ連銀総裁「10月の緩和縮小、根拠探しは難しいかも」
記事

 【ニューヨーク】米アトランタ地区連銀のロックハート総裁は23日、量的緩和の縮小を見送った連邦準備制度理事会(FRB)の先週の決定が「ぎりぎりの判断」だったことを明らかにし、FRBにとって10月に開く次の連邦公開市場委員会(FOMC)で債券買い入れを縮小する理由を見いだすのが難しくなることを示唆した。

 ウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューに応じたロックハート総裁は、足元の米経済が「曖昧な」 …
 


 


 2013年 9月 24日 21:19 JST
ハンガリー中銀、政策金利を3.60%に利下げ
記事

 【ブダペスト】ハンガリー国立銀行(中央銀行)は24日、政策金利を過去最低水準に再度引き下げた。2014年春の議会選挙を控え、政府が目に見える成長を達成するのを後押しする意図がある。

 ハンガリー中銀は、政策金利を3.80%から3.60%へと引き下げた。利下げは政策金利が7.00%だった2012年8月から継続している。

 利下げ幅はアナリストの大多数による予想通りだった。

 


 


 
2013年 9月 24日 21:38 JST
ロシア、国営独占企業への投資額見通しを下方修正
記事

 【モスクワ】ロシア経済発展省は、国営の主要インフラ・エネルギー独占企業の投資額見通しを下方修正した。来年の公共料金凍結を反映した。

 経済発展省は24日、電子メールで声明を配布し、国営天然ガス会社ガスプロム(GAZP.RS)の2014〜16年の投資額が当初計画より約3000億ルーブル(約9300億円)低下すると述べた。

 同期間のロシア鉄道(RZhD)は1500億〜2000億ルーブル、配電企業持ち株会


06. 2013年9月25日 03:07:52 : niiL5nr8dQ
米債務上限引き上げ、失敗すれば政府機関閉鎖より影響大きい=ムーディーズ
2013年 09月 25日 01:07 JST
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは24日、米国の債務上限引き上げ問題について、期限までに引き上げられない場合、政府機関閉鎖よりも金融市場に大きな影響が及ぶとの見方を示した。

ムーディーズはリポートで、米国は政府機関の窓口閉鎖の事態を回避し、法定上限を引き上げると予想していると指摘。だが債務上限の引き上げに失敗すれば、「理論的には、債務返済を含め、政府の歳出すべてに影響が及ぶ」とした。

ただムーディーズで米ソブリン格付けを担当する首席アナリスト、スティーブン・へス氏は「こうした短期的な出来事の結果として(格下げは)予想していない」と指摘。上限引き上げ問題や政府機関閉鎖が米国の格付けに影響を及ぼす公算は小さいとの見方を示した。

「格付けは短期的な出来事ではなく、債務のより長期的な見通しに基づいて行われる」とした。

また米国債は国際金融市場のベンチマークであり、「デフォルト(債務不履行)すれば世界的な金融問題を引き起こす」と指摘。債務引き上げ問題が行き詰った場合でも、米国は利払いを継続するとの見方を示した。

ムーディーズは米国の格付けを「Aaa」、格付け見通しを「安定的」としている。

米債務上限引き上げ、瀬戸際まで待つべきでない=財務長官 2013年9月18日
米債務上限引き上げ問題、交渉の余地ない=オバマ大統領 2013年9月17日
ムーディーズ、米銀大手の持ち株会社格下げも 2013年8月23日
アイスランドのソブリン格付け見通し「ネガティブ」に引き下げ=S&P 2013年7月26日

 

 


 


 

米住宅・消費者信頼感指数は予想下回る、金利上昇めぐる懸念などが圧迫
2013年 09月 25日 01:55 JST
[ニューヨーク 24日 ロイター] - 24日発表された米経済指標からは、さえない景気動向や金利上昇をめぐる懸念が消費者信頼感を圧迫し、住宅市場回復の足かせとなっていることが浮き彫りとなった。

スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が発表したS&P/ケース・シラー住宅価格指数によると、7月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数は、季節調整済で前月比0.6%上昇下した。ロイターが集計したエコノミスト予想中央値は0.8%上昇だった。

前年比では12.4%上昇し、予想中央値と一致。2006年2月以来の高い伸びとなった。ラスベガスでは27.5%急上昇した。

主要10都市圏の価格動向を示す指数は季節調整済で前月比0.7%上昇、季節調節前で同1.9%上昇した。前年比では12.3%上昇だった。

住宅価格は上昇しているものの、ジェフリーズのマネー・マーケット・エコノミスト、トーマス・シモンズ氏は顧客向けノートで「住宅市場が崩壊する前の水準からは程遠い」と指摘した。

エコノミストの間では、金利上昇が住宅購入ペースの足かせになるとの懸念が広がっている。米10年債利回りは、連邦準備理事会(FRB)が緩和縮小を示唆した5月以降、100ベーシスポイント(bp)超上昇している。

FRBは前週の連邦公開市場委員会(FOMC)で資産買い入れプログラム縮小を見送り、雇用を含む景気への懸念を示唆した。

米大手民間調査機関のコンファレンス・ボード(CB)が発表した9月の消費者信頼感指数は79.7と、前月の81.8(改定値)から低下し、エコノミスト予想の79.9もわずかに下回った。

期待指数も84.1で89.0(改定値)から低下した。現況指数は73.2と、前月の70.9(改定値)から上昇した。

CBの経済指標ディレクター、リン・フランコ氏は声明で「雇用と収入に対する短期的な見通しへの懸念が再燃し、指数は低下した」と説明。「全般的な経済状況は緩やかに回復しているようにみえるが、勢いが今後数カ月持続するかどうかは不確かな状況となっている」と述べた。

 


 


 


年内の緩和縮小開始排除せず、景気見通しは下振れ=米NY連銀総裁
2013年 09月 25日 00:52 JST
[24日 ロイター] -米ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、債券買い入れプログラムについて年内の縮小を排除しない姿勢を示した。ただ、米連邦準備理事会(FRB)は現在、6月に想定していたよりも鈍い経済成長を見込んでいると加えた。

24日放送されたCNBCとのインタビューで語った。

総裁は「(債券買い入れ縮小に関する決定は)データに左右される」と指摘。「われわれが強調したいのは、時間に左右されるわけではなく、データ次第だということだ」と述べた。

ただ、6月にバーナンキFRB議長が言及した量的緩和の縮小計画に変更はないと繰り返した。

量的緩和の縮小計画は景気改善が予想通りに続く限り、年内に開始し、2014年半ばごろまでに終了するという内容。

その上で、議長の計画は6月時点の予想に基づくものだと指摘。「そのため景気動向がFRBの6月時点の予想通りとなれば、確実に年内に縮小を開始する公算が大きい」とした。一方で「そうなるかどうかは依然不透明だ」とも述べた。

FRBは先週、2013、2014年の成長見通しを下方修正している。

量的緩和の縮小を開始するに当たり、特定の市場金利水準をターゲットにするかとの質問に対しては、「絶対にない」として退けた。だが5月以降「金融状況はかなり引き締まっている」とし、緩和縮小見送り決定の一因となったとの認識を示した。

新会計年度予算案や債務上限引き上げ問題など、懸念材料となっている政府の財政協議については、財政運営について口出しするつもりはないとしつつも、「混乱が少なく透明性が高いほど望ましい」と指摘した。

来年1月末に任期を迎えるバーナンキ議長の後任人事をめぐっては、イエレン副議長が次期議長に就任した場合、「金融政策はこれまでと非常に一貫していると思う」とし、「金融政策に大きな変更があるとは想定していない」と述べた。

FRB、米経済に対する逆風に強く抵抗する必要=NY連銀総裁 2013年9月24日
日米欧で緩和継続・強化の期待、市場で意識される景気の弱さ 2013年9月24日
米政府、民主党上院議員にイエレン副議長支援を働きかけ=関係筋 2013年9月21日
緩和縮小見送り、FRBへの信頼にリスク=カンザスシティー連銀総裁 2013年9月21日


07. 2013年9月25日 16:59:53 : niiL5nr8dQ
米FRBの緩和縮小、アジア新興市場で想定上回る混乱も
2013年 09月 25日 13:55 JST
[シンガポール 24日 ロイター] - 先週、米連邦準備理事会(FRB)が緩和縮小を見送った後の相場の上昇から判断すると、FRBが実際に量的緩和策の規模縮小を決めた場合、一部のアジア新興市場では当初想定されたよりも大きな混乱が生じそうだ。

アバディーン・アセット・マネジメントのアジア・パシフィック・エクイティ・ポートフォリオのインベストメント・マネジャー、ジェームス・ソム氏は「米国の政策変更を受けて、市場のボラティリティがさらに高まることを見込んでいる」と述べた。緩和縮小が実行されれば、アジアの市場、特に東南アジアの市場がより混乱し、恐らく悪影響が出てくる、とみているという。

米当局者が年内の緩和縮小開始をほのめかし始めた5月以降、緩和縮小に伴うリスクに対する警戒感が薄れつつあった。

緩和縮小の開始に関するFRB議長発言でアジア市場では通貨と株式の売りが加速し、緩和縮小の影響は既に織り込まれたとの見方が広がった。

市場は6月につけた底から徐々に持ち直していたうえ、緩和縮小の発表が見込まれていた先週の連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて比較的安定していたこともあり、こうした観測は強まっていた。

予想外の緩和縮小見送りを受け、先進国と新興国の市場が共に上昇。その力強さは、一部の市場が予想以上に緩和縮小の決定に左右されやすいことを示す結果となった。

キャピタル・エコノミクスはリポートの中で「夏の間、大量の売りで最も打撃を受けた市場が、FOMC以降で最も上昇した」と指摘。インドネシアルピア.IDR=、トルコリラ.TRY=、ブラジルレアル.BRL=、インドルピー.INR=が全て対ドルで約3%上昇したという。

インドネシアやインドなど巨額の経常赤字という悪材料を抱える国は、多くの投資家の焦点が緩和縮小のリスクから、経済上の問題にシフトしたため、ここ数カ月の相場の下落率がより大きかった。

ただ、緩和縮小見送り後の上昇幅の大きさは、この問題の注目度の高さを表している。

シンガポールのポートフォリオマネジャーは「上昇方向へのボラティリティーは非常に大きかった。売り込まれていた市場の上昇率が、より大きかった」と述べた。

このマネジャーはジャカルタの総合株価指数.JKSEを例に挙げ、インドネシアの経済問題は解決されていないのに、FRBの決定を受けて一時7%以上上昇したと指摘した。

このマネジャーは年内に緩和縮小が行われた場合、想定を上回る下押しリスクが見込まれるとしている。

<流動性低い東南アジア市場>

投資家が緩和縮小に伴うリスクを過度に楽観している理由は不明だ。

結局のところ、過去数カ月での大量の売りにもかかわらず、2008年終盤以降のFRBの量的緩和策でアジア市場に流れ込んだ資金は、実際はそれほど流出していないということだ。

CIMBリサーチの地域ストラテジスト(ASEAN)、Chang Chiou Yi氏は「緩和縮小の懸念は消えてはいない」と指摘。輸出の比重が高いアジア北部の方が、輸出の比重が低い東南アジアより状況が良いと付け加えた。

アバディーンのソム氏も、東南アジアの市場の方が脆弱だとの見方に同意している。

「東南アジアの市場がアウトパフォームしてきたため、海外投資家が利益を求めて投資したことが影響している。これまでの成功が、逆に足を引っ張っている」と述べた。

ソム氏によると、これらの市場の流動性が比較的低く、成熟していないことも一因。ソム氏は相場の流れが転換した場合、誰もが出口の小さな扉に同時に殺到するため、過度に影響を受けると指摘。特にインドネシアやフィリピンでそれが顕著だ、との見方を示している。

(Nachum Kaplan記者;翻訳 青山敦子;編集 宮崎亜巳)

 


 


 


ドル98円後半、株の下げ幅拡大が重し
2013年 09月 25日 16:00

[東京 25日 ロイター] -午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べて若干ドル安/円高の98円後半。日経平均株価.N225が午後3時にかけて急速に下げ幅を拡大すると円買いに振れた。ただ、投機筋は積極売買を見送っているとされ、ドル/円の下げは限定的だった。

月末・期末を控えた五・十日に当たるこの日は、実需筋の売買が中心となった。ドル/円は朝方に98.80円まで強含んだが、仲値公示を経て98.55円まで下落した。「輸出企業がかなり売っていた」(邦銀)との声が出ていた。

実需筋の売買が一巡すると、ドル/円は98円後半で停滞。「98円前半では買い需要があるものの、98円後半では動きにくい」(大手信託銀行)との声が目立った。

日経平均株価が大引けにかけて下落基調を強めると、ドル/円に再び下方圧力がかかった。ただ、ドル/円は仲値通過後の安値98.55円を下回るには至らなかった。「ドル/円の方向感が出ていないので投機筋は手を引いている」(大手邦銀)との声が出ていた。

この大手邦銀関係者は「本邦勢にとっては月末、期末で下手なことはできない。次の米国雇用統計までは方向感のない相場展開が続くのではないか」と指摘した。9月米雇用統計は10月4日に発表される。

同関係者はまた、日本サイドの要因として、消費税引き上げの場合に打ち出される見通しとなっている経済対策への日経平均株価の反応に注目している。

(和田崇彦)

 

 
「曇天」続く市場、不透明要因多く金融緩和効果を減衰
2013年 09月 25日 15:48 JST
[東京 25日 ロイター] - 市場では不透明感が強くリスクオンの動きは乏しい。米国では債務上限問題、国内では消費増税など見極めが必要な材料が多く、金融緩和効果を削いでいる。期末を迎えて内外の機関投資家は動きにくい。

金融緩和によってもたらされた低金利が実質金利を下げ、経済を支えるとの期待もあるが、統計指標で確かめられるまでは、しばらくこう着感が強い相場展開が続くとみられている。

<金融と財政、ともに不透明な米国>

米国では金融政策と財政政策の両方に不透明感がある。米連邦公開市場員会(FOMC)が量的緩和(QE3)縮小を見送ったこと自体はリスクオン要因だが、市場の予想に反する決定であったため、「当局の考え方がわからなくなった」(国内投信)との反応の少なくない。FOMC後の米連邦準備理事会(FRB)高官の発言も統一感は乏しいうえ、次期FRB議長選びの行方も流動的で米金融政策に対する不透明感を強めている。

QE縮小見送りの要因となった米債務上限問題もさらに混とんとしてきた。オバマ大統領と議会に譲歩はみられず、デフォルト(債務不履行)の可能性まで浮上。世界のマーケットを混乱させるおそれがあるため、市場では最終的には合意に至るとの期待は残っているものの、2011年のようにデフォルト寸前の状況に陥り、米国債格下げにつながる懸念もある。

米経済指標が伸び悩んでいることも不透明要因だ。S&P/ケース・シラー住宅価格指数によると、7月の主要20都市圏の住宅価格動向を示す指数は、季節調整済で前月比0.6%上昇とロイターが集計したエコノミスト予想中央値は0.8%上昇にとどかなかった。9月コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数は79.7と、前月の81.8(改定値)から低下し、エコノミスト予想の79.9もわずかに下回った。

一方、低水準の実質金利が米経済を支えるとの指摘もある。一時3%付近まで上昇した10年米長期金利は24日の市場で2.65%まで低下。前年比1.8%だった8月のコアCPIを期待インフレ率として置くと、実質金利は0.85%になる。「歴史的にみて実質金利が2%までなら住宅や景気への悪影響はほとんどない」とT&Dアセットマネジメントのチーフエコノミスト、神谷尚志氏は指摘する。

米ダウ.DJIは今月18日に過去最高値を付けたばかり。4日続落となっているが、調整局面ともいえる。財政からの消費圧迫要因が薄らぐ今年後半、米経済は一段と改善するとみるエコノミストも多い。ただ、米市場を取り巻く不透明感が濃すぎるため「改善を示す実際の経済指標を確かめるまではこう着状態が続く」(IG証券マーケットアナリストの石川順一氏)とみられている。

<中間決算における不透明要素>

日本国内にも消費増税に対する不透明感がある。実際に増税が決定されるかわからず、増税決定でも5兆円の経済対策で消費マインドを下支えできるかは「心理の問題だけに、やってみないとわからない」(外資系証券エコノミスト)という。海外投資家は消費増税を決定すれば好感するとの指摘も多いが、実際に日本株投資を再開してくれるかは不明だ。

日経平均.N225は続落。プラス圏に浮上する場面もあり、底堅さはみせているものの、上値を追う買いは乏しくなっている。東証1部売買代金は2兆2281億円と2兆円ペースを回復したが、本日は配当権利取り最終日であり、期末要因を差し引けば、実質の売買ボリュームは小さい。また1580億円で売買代金トップとなった日東電工(6988.T)は日経平均銘柄採用に伴う売買増という特殊要因があった。

一方、中間決算への期待が高まっており、内外の不透明要因が晴れれば、日本株が再評価されるとの期待もある。ドル/円は100円が壁になっているが、今期の想定為替レートは90─95円程度と、足元の98円はまだ「おつり」が来る水準だ。通期の見通しが立ちにくい第1・四半期段階では業績予想を上方修正しない企業が多いが、中間期では上方修正に踏み切る企業が増えるとの期待も大きい。

ただ、中間決算のポイントは円安効果だけではなく、販売数量が伸びているかだ。為替換算による円安効果は前年比で測られるため、円安が来年さらに進行しなければ1年しかもたない。「足元の円安を利用して、日本の輸出企業が国際競争力を取り戻しているか」(岡三証券・投資戦略部シニアストラテジストの大場敬史氏)という点も、見極めが必要な不透明要因の一つとなっている。

 
日経平均続落、米債務上限問題めぐる警戒感などで安値引け
2013年 09月 25日 15:34 JST

 


 


 

 

離婚費用の高額化検討、防止対策に ロシア
2013年09月25日 16:20   
【9月25日 AFP】ロシアで離婚防止対策として離婚手続きの費用を大幅に引き上げる案が検討されており、同国のドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)首相も同案への支持を表明した。 

 ロシア上院議員らの提案は、離婚の届け出の際に支払う費用を現行の400ルーブル(約1200円)から3万ルーブル(約9万3000円)近くに引き上げるというもの。

 ロシアの離婚手続きは世界でも有数の敷居の低さを誇る。そのため、高額の離婚訴訟が行われることは少なく、協議離婚の場合は結婚事務所で1回の手続きを経るだけで済む。

 メドベージェフ首相らは、旧ソ連からの伝統でもあるこの離婚の敷居の低さが、結婚を軽視する態度を助長し、離婚率上昇を招いていると述べている。

 国連(UN)調査によると、ロシアは女性の離婚率で世界15位、男性の離婚率で同28位となっている。(c)AFP
 


 


 

ポルトガル、外国人退職者を誘致 財政危機克服の一策
2013年09月25日 15:47 
 フランス・ポルトガル商工会議所のカルロス・ビーニャ・ペレイラ(Carlos Vinhas Pereira)会頭は「ポルトガルには太陽を求めて、英国やドイツ、北欧諸国から大勢の年配の人々がやって来る。南部のアルガルベ(Algarve)が特に人気で、フランス人が急速に増えている」と話した。

 より多くの外国人を呼び込むため、ポルトガル政府は税制上の優遇措置を拡大した。2013年の初めから、他の欧州諸国からポルトガルに移住した人が自国で受け取る個人年金について、ポルトガルの所得税を免除している。

「ポルトガル政府が(欧州連合 (EU)、欧州中央銀行(ECB)、国際通貨基金(IMF)の3機関で構成する国際債権団(通称トロイカ)を満足させるために)実施した緊縮政策の影響で、国内の需要が減少している。そこで経済にテコ入れするために、外国から人を呼び込もうという発想だ」とペレイラ氏は説明した。

 ポルトガル政府は国家財政を安定させ、「トロイカ」による780億ユーロ(約10兆円)規模の救済資金を受けるため歳出削減と増税を実施。この影響でポルトガル経済は2年以上前から縮小している。

■「ヨーロッパのフロリダ」になるポルトガル

 外国人不動産所有者協会の副会長、エルビン・モール(Erwin Mohr)氏によれば、ポルトガルは「ヨーロッパのフロリダ」、「退職者の租税回避地」になりつつある。モール氏は19年前、「ドイツの厳しい寒さから逃れるため」太陽が降り注ぐアルガルベ地方に移住してきた。モール氏は「退職してポルトガルに移住してきたドイツ人夫婦は1か月で優に1500〜2000ユーロ(約20万〜27万円)は使う。政府は年金への課税免除分を、これで十分補える」と述べ、「外国人の年金受給者の存在がなければ、アルガルベの経済は崩壊する」と話した。

 ユーロ圏債務危機に見舞われ、不動産価格が以前に比べて3分の1近く下落している中、ポルトガルの不動産市場も外国人移住者を歓迎している。「けれどスペインとは違って、ポルトガルでは不動産バブルは起きなかったから、ゴーストタウンはない」とフランス・ポルトガル商工会議所のペレイラ会頭は話す。返済能力を超える住宅ローンを組んだポルトガル人が銀行に住宅を差し押さえられ、不動産市場には多くの物件が出回っている。これらの不動産を売却したい国内の銀行は外国人の購入者に低利の住宅ローンを提供している。

 多くの退職者を顧客に抱える不動産業者フォーミュラ・プライム(Formula Prime)の社員は「アルガルベでは、金利1.5%で12万ユーロ(約1600万円)のローンを組めば、ビーチから100メートルの物件を手に入れることができる」と説明し、ローン支払いに充てるためアパートを賃貸に出すことも簡単だと付け加えた。

 首都リスボン(Lisbon)の不動産会社Maisonのパスカル・ゴンカルベス(Pascal Goncalves)さんによると、「(リスボンの)不動産価格は下げ止まり、今が買い時」だという。この業者は、移住してきた外国人が言葉の壁を克服し、地域社会に溶け込めるよう、無料で20時間のポルトガル語講座を提供している。(c)AFP/Brigitte HAGEMANN


08. 2013年9月25日 18:05:12 : niiL5nr8dQ

QE3が必要だった根本的な理由とは?


量的金融緩和を捉える二つの見方

 QE3の縮小は、決してマーケットにネガティブな影響を与えるものではないと思います。むしろ現在、QE3の縮小が起こる前にいろいろな形で、それを口実にマーケットは売られていますが、実際に起こってしまえば織り込み済みとなり、マーケットは安定するでしょう。むしろ、アメリカの長期金利もこれから低下していく局面に入っていくと考えます。おそらく秋から年末、来年前半に掛けて再び株式のラリーが復元されるだろうと思います。

 リーマンショック以来の世界の株価は、6割大暴落し、V字型に回復しています。日本だけが昨年秋まで低迷していましたが、アベノミクスの導入でようやく大幅な上昇がはじまりました。この欧米の株価上昇と日本のキャッチアップラリーを実現した重要な要素が、量的金融緩和です。主要国中央銀行の極端なまでの金融緩和が株価を大きく押し上げたのです。

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 この株価上昇に貢献した量的金融緩和をどう見るかについては、二つの見方があります。一つは、禁じ手であり、一時的なカンフル剤に過ぎないという見方で、いずれ経済は息切れするので期待してはいけないというものです。それに対しもう一つは、量的金融緩和はそれ自身がファンダメンタルズを良くしていくものなので、その先は経済拡大、株価上昇に繋がるとする見方です。今後を考えるためには、QE3が更なる経済発展をもたらすのか、それとも一時的に経済を支えていただけで、再び困難に陥るのかを見極めないといけません。

 悲観的な人々は、QE3はバランスシートを膨張させ、バブルを作り、リスクを取りすぎた金融機関にさらにお金を印刷して与え、やってはいけない株価上昇をまたやっていると捉えます。これは、借金の循環によって経済が動いていくという見方に基づいています。債券を主体として考えるPIMCOのビル・グロスなどはこうした見方をとっています。しかし、私はこうした見方が正しいとは思いません。この株価上昇が金融緩和による株価の押し上げに過ぎないとは言えないからです。

 米国税引き後企業利益の推移を見ると、近年の増加は目覚ましいものがあります。これは単に中央銀行の過剰な金融緩和によって可能になったわけではなく、企業収益の著しい増加によって企業価値が高まったからだと考えられるのです。量的金融緩和がこれに1つの大きな役割を果たしたにせよ、その結果、企業収益が大きく増加しているということは、ファンダメンタルズが良くなっているということです。信用が増えようと増えまいと、ファンダメンタルズの改善により経済も良くなり、株価はさらに上昇すると言えるのです。

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 量的金融緩和というのは、放っておけばどんどん成長していく経済が、スムーズに屈託なく成長できる条件を整えるものだといえます。本来なら屈託なく成長するはずの経済が途中で成長を止めてしまうことがあり、その障害となっているものを取り除くのが量的金融緩和なのです。そう考えると量的金融緩和は当然必要なものであり、それが必要なくなったと言うことは、発展のための阻害要因が消えたので、経済の成長は続くと考えてよいのです。



QE3が必要だった根本的な理由とは?

 そもそもQE3がなぜ必要となったのでしょうか。それは劇的な生産性の向上が背景にあるといえます。アメリカに限らず世界中で、ITの技術革新により組織の有り様が劇的に変化してきました。生産性は劇的に向上し、100人雇っていた企業も50人で仕事ができるようになり、企業は従来通りの商売をしていながら、巷では失業者が増える事態となっているのです。技術革新の結果、大変な人余りが起こりました。

 そして、余っているのは人だけではありません。実は大変に金も余っているのです。米国企業のキャッシュフローは増え続け、設備投資額は増えず、資金余剰が膨らんでいます。これは設備投資をやらないからではなく、設備の値段が下がっているからなのです。つまり資本生産性の上昇です。この金余りが、市場空前の低金利を世界的にもたらしているわけです。この余った人と金を有効に活用し、新たな需要を作ることこそ大切なのです。

 アメリカでは人と金が余っているものの、満たされていない需要を見いだすことができない状態となっています。そして余った人と金が、次の落ち着きどころを探すための環境整備が必要となるわけです。QEは、余った人と金が、次の需要に落ち着くための環境を作る時間を準備するものなのです。

 こう考えると、QE3が終わるということは、余った人と金が、徐々に次の働き場を探し、そちらにシフトし、そこで次の需要を生み出し始めていると考えられます。QE3が終わる環境は、経済がより成長し、企業の利益がさらに増加する環境なのです。QE3の終了で株価が下がり、リスクテイクが阻害されることにはならないと言えるのです。

 実際に、アメリカのセクター別の雇用の推移を見ると、情報産業、製造業などは雇用が落ち込んでいますが、教育・医療、サービス、娯楽・観光などで雇用が増加を続けていて、二極化していることがわかります。生産性が高まっている情報産業や製造業では企業が儲かっているにもかかわらず雇用が減り、一方、教育、医療、サービスなど生産性はあまり上がらないものの需要があるので雇用を作る力があるのです。したがって情報産業や製造業などの所得を教育、医療、サービスなどに再配分する必要があり、それらの値段が上がることが必要となります。そして、それを作る条件となるのが量的金融緩和であると言えるのです。

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 さらに、セクター間の所得の再配分、つまり需要がある所に資本を投入し、リスクテイクを進めるために必要な事は、金融市場の機能の復元です。実は、まだアメリカでもリスク回避にとらわれて本当は需要があるのにその分野にお金が配分されていないのが現状です。そのおかげで資本が遊んでしまい、雇用の創出も十分ではありません。それを手っ取り早く解決するには、金融市場に十分なリスクリターン、金利裁定をもたらし、資本が移動する環境を整備すればよいのです。これがQE3のもう一つの目的です。

 債権に比べて割安とみられる株価を押し上げることで、人々のアニマルスピリットを鼓舞し、余っている人を適切な所へと誘導する作業です。まだまだアメリカの債券と比べ株価のフェアバリューは低いことから、金融市場はまだ十分に機能していないと見られます。この状態をみると、QE3が縮小されるとはいえ、完全に終わることはありえないでしょう。アメリカの超金融緩和はまだまだ続くとみてよいのです。出口がいよいよ近いと言われますが、これまでの緩和ペースをやや緩めると言うだけで、まだ緩和は継続するのです。次期FRB議長となる人物もこの問題を非常に強く認識しているので、マーケットの梯子を外すような金融政策は決して取らないと言えるでしょう。




講師紹介


武者 陵司
ビジネス・ブレークスルー大学 オープンカレッジ
資産形成力養成講座 講師

武者リサーチ代表
ドイツ銀行グループアドバイザー

武者 陵司
http://www.ohmae.ac.jp/ex/asset/column/20130925_123824.html


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