03. 2013年9月19日 03:35:01
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越北しようした男性を警備中の韓国軍が射殺、これは殺人か?2013年9月19日(木) 趙 章恩 韓国軍の報道官が、「9月16日午後2時20分頃、臨津江(イムジンガン)を泳いで北朝鮮に渡ろうとした民間人男性を、警備していた哨兵が射殺した」と発表した。この男性を見つけた哨兵は、韓国側へ戻るよう3回、警告放送をした。だが、男性が渡河を続けたので警告射撃。それでも止まろうとしなかったので射殺したという。 韓国軍の発表によると、臨津江周辺は統制区域で民間人が入ってはいけないことになっている(農業をするために立ち入り許可をもらった一部の人を除く)。同川は幅が800メートルほどしかなく、泳いで北朝鮮に渡ることが可能だという。韓国軍の法規では、臨津江周辺は敵(北朝鮮)と最も接近している地域であるため、軍の統制に応じず逃げる者は射撃することになっている。射殺は適切な処置だったと説明した。 男性が射殺された臨津江から5〜6キロほど離れた場所には臨津閣という観光地がある。ここには、北朝鮮が故郷で帰る場所がない人が秋夕(チュソク、韓国のお盆で旧暦8月15日、2013年は9月19日)に集まり、茶禮(チャレ)を行う場所になっている。茶禮は、その年に採れたお米や果物をご先祖様に供える行為をいう。事件当日も、茶禮のために臨津閣を訪問する人が多かった。 「軍事分界線内であることを理由に兵士が民間人を射殺した」というニュースは韓国中に衝撃を与えた。観光地のすぐ近くで北朝鮮に渡ろうとする人がいて、哨兵が射殺する事件が起きたことに、「韓国は休戦中で、北朝鮮は主敵である」ことを改めて考えさせられた。 韓国軍が9月17日に発表したところによると、射殺された男性が所持していたパスポートから、日本をはじめとする複数の国に政治難民として申請したが断られた経歴があることが判明した。複数のメディアが「日本が韓国に強制出国させた男性だ」と報じたが、これは、政治難民としての受け入れを断られ、日本に滞在することができなくなったからだと見られる。この男性が誰で、なぜ北朝鮮に渡ろうとしたのか、なぜ日本や他の国に政治難民としての受け入れを申し込んだのか、についてはまだ調査中だという。 射殺に賛否両論の声 筆者はこのニュースを見て、「韓国は休戦状態にあり、主敵は北朝鮮だ。民間人に扮した北朝鮮のスパイが北に渡ろうとしていたかもしれない。射殺した哨兵は、軍人としてやるべきことをやった。やむを得ないことだったのではないか」と思った。ところが、Twitterや掲示板サイトでは「軍人が民間人を射殺するのは殺人だ」として論争が始まっていた。 「この男性は、午後2時という白昼に『私を見て!』と言わんばかりに鉄柵を超えて臨津江を泳いで北朝鮮に渡ろうとした。この男性が民間人統制区域に入った時から韓国軍は防犯カメラで監視していたという。なぜこの男性に近づいて止めなかったのだろうか。射殺することなく止めることもできたはずだ」 「脱北する北朝鮮の人を射殺する北朝鮮軍は残酷だと非難しておきながら、北朝鮮に渡ろうとする民間人を射殺した韓国軍はよくやったと褒める。これはおかしくないか」 「武装していない民間人を軍人がその場の判断で射殺するのは殺人行為だ。北朝鮮に渡ろうとしたぐらいで殺すなんて残忍だ」 「韓国は人権保護を重視しており、死刑も執行しない。射殺は正当なのか」 以上のように、韓国軍がやりすぎたと非難する書き込みが多かった。 もちろん、韓国軍は間違っていないという意見もたくさんある。 「哨兵だって射殺したくてしたわけではない。原則通りに義務を果たしただけだ。韓国は休戦状態ということをみんな忘れてしまったようだ」 「北朝鮮との軍事分界線付近で哨兵の警告を無視すれば敵とみなされる。哨兵は民間人を射殺したとはみなされない」 「もし北朝鮮に渡ろうとした男性を韓国軍が射殺しなかったら、『韓国軍は何をしているのか』『軍事分界線の警備が甘すぎる』『安心して暮らせない』と非難を浴びたに違いない。これは南北分断の悲劇だ」 「射殺したのは殺人だ」という議論が広がると、韓国国防部は9月17日、国防部のオフィシャルFacebookに「軍の警告を無視した明白な越北だったため、このような処置をした」と射殺の経緯について掲載した。 射殺は殺人だという論争は、「正当な射殺」という意見へまとまりつつある。 警備の甘さを指摘されてきた 今回は兵士らが軍人としての義務を果たしたことが論争を巻き起こした。だが、過去には、その逆の事件が数多くあった。 2012年10月、北朝鮮軍兵士が軍事分界線を越えて脱北した。その兵士が韓国軍の警備所をノックするまで韓国軍は誰も気付かず、「軍事分界線の警備はどうなっているのか」と大問題になった。 2013年8月には、北朝鮮の民間人が海を渡って脱北。民家のドアをノックして助けを求めるまで、韓国軍は誰も気付かなかった。「警備がずさんだ。北朝鮮軍の兵士が民家に爆弾を投げても韓国軍は気付かなかったかのではないか。軍事分界線は一体どうなっているのか」と韓国軍に非難が殺到した。これを受けて韓国軍は警戒を強化していた。 韓国人が北朝鮮に自ら「越北」する事件はこれが初めてではない。北朝鮮に置いてきた家族を心配する脱北者が北朝鮮に越北したり、韓国で殺人や詐欺を犯して警察に追われる人が北朝鮮に渡ったりする事件が何度かあった。韓国統一部の許可を受けることなく北朝鮮に渡ることは違法である。検察が北朝鮮に渡った目的などを捜査して、国家保安法違反に当たるかどうか調べ処罰が決まる。北朝鮮体制を褒め称えるため北朝鮮に渡った場合、10年以下の懲役となる。 韓国は、北朝鮮から逃げてきた人を韓国の国民として保護する。しかし北朝鮮は、韓国から軍事分界線を超えて北朝鮮にやってきた人を「利用価値がない」として追放している。 北朝鮮は越北者をどう扱ってきたか 国際ラジオ放送局「Radio Free Asia」が2010年10月26日、韓国語放送において、「越北」を取り上げた。次のような内容だった。 「韓国人の医者が北朝鮮の体制を褒め称えながら在スウェーデン北朝鮮大使館に亡命を申し込んだ。北朝鮮大使館は『亡命価値がない』として即座に拒否。その医者は韓国に戻って検察に身柄を拘束された。韓国では医者の社会的地位は高い。だが、北朝鮮ではそうではないからだ」 「北朝鮮は70〜80年代に、北朝鮮への越境を勧めるビラを韓国に向けて大量に飛ばした。越北すれば大学まで無料で行ける。定着金と高級住宅も支給する、という内容だった。しかし今、北朝鮮は食糧難で苦しんでおり、定着金を払うお金もない。越北した韓国人が『定着金をもらえなかった』と不平不満を言いふらせば、逆に体制維持が危なくなる――という理由で越北者を追放している」 ずいぶん前の記事ではあるが、2005年7月22日付の連合ニュースの記事はこう報じている。中国から北朝鮮に渡り北朝鮮に住みたいと願う韓国人数人を北朝鮮がすべて追放した。彼らは全員、韓国に戻って国家保安法違反で処罰された。 この記事は、越北者に対する、北朝鮮のほかの反応も伝えている。ネパールにある北朝鮮大使館に亡命を申し込もうとした韓国人男性を「お昼休みだから」と断った。再度やってきた男性を「『北朝鮮が拉致した』と韓国政府が誤解するからだめ」といって追い返した。韓国でクレジットカードを使い多額の借金を作って北朝鮮に越北した別の男性に対し、北朝鮮当局が反省文を書かせて追放した。 北朝鮮に行けば、北朝鮮当局からちやほやされると思い込んでいる人がいる。「韓国より北朝鮮の方が暮らしやすい」と吹聴すれば、北朝鮮の体制にとって便利な宣伝道具になるとの理由だ。だが、事実は全く異なる、という警告の記事でもあった。 開城公団がようやく再開 射殺事件が起きた9月16日、開城公団が再稼働した。同公団は韓国が北朝鮮との経済協力のために始めたもので、北朝鮮側にある。韓国企業が北朝鮮の労働者を雇って、時計、鍋、衣類、電子部品などを生産している。 これを北朝鮮が2013年4月9日、暫定閉鎖してしまった。一方的に通航を制限し、韓国企業の関係者が公団に入れないようにしてしまった。南北政府の対話により、9月16日からようやく正常稼働することになった。 韓国メディアはこう報道している。 「秋夕(チュソク、韓国のお盆)前に開城公団が再稼働したので、韓国企業も北朝鮮労働者もすっきりして気持ちが楽になった、良い秋夕を迎えられる」 「開城公団の再稼働は、韓国と北朝鮮の関係が改善したことの象徴だ。朴槿恵大統領が大きな成果を成し遂げた」 北朝鮮は韓国にとって、助けるべき同じ民族であると同時に主敵でもある。この複雑な関係に混乱し、「北朝鮮に渡ろうとした民間人を射殺するのは殺人ではないか」と疑問を持つ人が増えたのかもしれない。韓国人にとって北朝鮮は難しすぎる存在である。 このコラムについて 日本と韓国の交差点 韓国人ジャーナリスト、研究者の趙章恩氏が、日本と韓国の文化・習慣の違い、日本人と韓国人の考え方・モノの見方の違い、を紹介する。同氏は東京大学に留学中。博士課程で「ITがビジネスや社会にどのような影響を及ぼすか」を研究している。 趙氏は中学・高校時代を日本で過ごした後、韓国で大学を卒業。再び日本に留学して研究を続けている。2つの国の共通性と差異を熟知する。このコラムでは、2つの国に住む人々がより良い関係を築いていくためのヒントを提供する。 中国に留学する韓国人学生の数が、日本に留学する学生の数を超えた。韓国の厳しい教育競争が背景にあることを、あなたはご存知だろうか?
越北しようした男性を警備中の韓国軍が射殺、これは殺人か?
2013年9月19日(木) 趙 章恩 韓国軍の報道官が、「9月16日午後2時20分頃、臨津江(イムジンガン)を泳いで北朝鮮に渡ろうとした民間人男性を、警備していた哨兵が射殺した」と発表した。この男性を見つけた哨兵は、韓国側へ戻るよう3回、警告放送をした。だが、男性が渡河を続けたので警告射撃。それでも止まろうとしなかったので射殺したという。 韓国軍の発表によると、臨津江周辺は統制区域で民間人が入ってはいけないことになっている(農業をするために立ち入り許可をもらった一部の人を除く)。同川は幅が800メートルほどしかなく、泳いで北朝鮮に渡ることが可能だという。韓国軍の法規では、臨津江周辺は敵(北朝鮮)と最も接近している地域であるため、軍の統制に応じず逃げる者は射撃することになっている。射殺は適切な処置だったと説明した。 男性が射殺された臨津江から5〜6キロほど離れた場所には臨津閣という観光地がある。ここには、北朝鮮が故郷で帰る場所がない人が秋夕(チュソク、韓国のお盆で旧暦8月15日、2013年は9月19日)に集まり、茶禮(チャレ)を行う場所になっている。茶禮は、その年に採れたお米や果物をご先祖様に供える行為をいう。事件当日も、茶禮のために臨津閣を訪問する人が多かった。 「軍事分界線内であることを理由に兵士が民間人を射殺した」というニュースは韓国中に衝撃を与えた。観光地のすぐ近くで北朝鮮に渡ろうとする人がいて、哨兵が射殺する事件が起きたことに、「韓国は休戦中で、北朝鮮は主敵である」ことを改めて考えさせられた。 韓国軍が9月17日に発表したところによると、射殺された男性が所持していたパスポートから、日本をはじめとする複数の国に政治難民として申請したが断られた経歴があることが判明した。複数のメディアが「日本が韓国に強制出国させた男性だ」と報じたが、これは、政治難民としての受け入れを断られ、日本に滞在することができなくなったからだと見られる。この男性が誰で、なぜ北朝鮮に渡ろうとしたのか、なぜ日本や他の国に政治難民としての受け入れを申し込んだのか、についてはまだ調査中だという。 射殺に賛否両論の声 筆者はこのニュースを見て、「韓国は休戦状態にあり、主敵は北朝鮮だ。民間人に扮した北朝鮮のスパイが北に渡ろうとしていたかもしれない。射殺した哨兵は、軍人としてやるべきことをやった。やむを得ないことだったのではないか」と思った。ところが、Twitterや掲示板サイトでは「軍人が民間人を射殺するのは殺人だ」として論争が始まっていた。 「この男性は、午後2時という白昼に『私を見て!』と言わんばかりに鉄柵を超えて臨津江を泳いで北朝鮮に渡ろうとした。この男性が民間人統制区域に入った時から韓国軍は防犯カメラで監視していたという。なぜこの男性に近づいて止めなかったのだろうか。射殺することなく止めることもできたはずだ」 「脱北する北朝鮮の人を射殺する北朝鮮軍は残酷だと非難しておきながら、北朝鮮に渡ろうとする民間人を射殺した韓国軍はよくやったと褒める。これはおかしくないか」 「武装していない民間人を軍人がその場の判断で射殺するのは殺人行為だ。北朝鮮に渡ろうとしたぐらいで殺すなんて残忍だ」 「韓国は人権保護を重視しており、死刑も執行しない。射殺は正当なのか」 以上のように、韓国軍がやりすぎたと非難する書き込みが多かった。 もちろん、韓国軍は間違っていないという意見もたくさんある。 「哨兵だって射殺したくてしたわけではない。原則通りに義務を果たしただけだ。韓国は休戦状態ということをみんな忘れてしまったようだ」 「北朝鮮との軍事分界線付近で哨兵の警告を無視すれば敵とみなされる。哨兵は民間人を射殺したとはみなされない」 「もし北朝鮮に渡ろうとした男性を韓国軍が射殺しなかったら、『韓国軍は何をしているのか』『軍事分界線の警備が甘すぎる』『安心して暮らせない』と非難を浴びたに違いない。これは南北分断の悲劇だ」 「射殺したのは殺人だ」という議論が広がると、韓国国防部は9月17日、国防部のオフィシャルFacebookに「軍の警告を無視した明白な越北だったため、このような処置をした」と射殺の経緯について掲載した。 射殺は殺人だという論争は、「正当な射殺」という意見へまとまりつつある。 警備の甘さを指摘されてきた 今回は兵士らが軍人としての義務を果たしたことが論争を巻き起こした。だが、過去には、その逆の事件が数多くあった。 2012年10月、北朝鮮軍兵士が軍事分界線を越えて脱北した。その兵士が韓国軍の警備所をノックするまで韓国軍は誰も気付かず、「軍事分界線の警備はどうなっているのか」と大問題になった。 2013年8月には、北朝鮮の民間人が海を渡って脱北。民家のドアをノックして助けを求めるまで、韓国軍は誰も気付かなかった。「警備がずさんだ。北朝鮮軍の兵士が民家に爆弾を投げても韓国軍は気付かなかったかのではないか。軍事分界線は一体どうなっているのか」と韓国軍に非難が殺到した。これを受けて韓国軍は警戒を強化していた。 韓国人が北朝鮮に自ら「越北」する事件はこれが初めてではない。北朝鮮に置いてきた家族を心配する脱北者が北朝鮮に越北したり、韓国で殺人や詐欺を犯して警察に追われる人が北朝鮮に渡ったりする事件が何度かあった。韓国統一部の許可を受けることなく北朝鮮に渡ることは違法である。検察が北朝鮮に渡った目的などを捜査して、国家保安法違反に当たるかどうか調べ処罰が決まる。北朝鮮体制を褒め称えるため北朝鮮に渡った場合、10年以下の懲役となる。 韓国は、北朝鮮から逃げてきた人を韓国の国民として保護する。しかし北朝鮮は、韓国から軍事分界線を超えて北朝鮮にやってきた人を「利用価値がない」として追放している。 北朝鮮は越北者をどう扱ってきたか 国際ラジオ放送局「Radio Free Asia」が2010年10月26日、韓国語放送において、「越北」を取り上げた。次のような内容だった。 「韓国人の医者が北朝鮮の体制を褒め称えながら在スウェーデン北朝鮮大使館に亡命を申し込んだ。北朝鮮大使館は『亡命価値がない』として即座に拒否。その医者は韓国に戻って検察に身柄を拘束された。韓国では医者の社会的地位は高い。だが、北朝鮮ではそうではないからだ」 「北朝鮮は70〜80年代に、北朝鮮への越境を勧めるビラを韓国に向けて大量に飛ばした。越北すれば大学まで無料で行ける。定着金と高級住宅も支給する、という内容だった。しかし今、北朝鮮は食糧難で苦しんでおり、定着金を払うお金もない。越北した韓国人が『定着金をもらえなかった』と不平不満を言いふらせば、逆に体制維持が危なくなる――という理由で越北者を追放している」 ずいぶん前の記事ではあるが、2005年7月22日付の連合ニュースの記事はこう報じている。中国から北朝鮮に渡り北朝鮮に住みたいと願う韓国人数人を北朝鮮がすべて追放した。彼らは全員、韓国に戻って国家保安法違反で処罰された。 この記事は、越北者に対する、北朝鮮のほかの反応も伝えている。ネパールにある北朝鮮大使館に亡命を申し込もうとした韓国人男性を「お昼休みだから」と断った。再度やってきた男性を「『北朝鮮が拉致した』と韓国政府が誤解するからだめ」といって追い返した。韓国でクレジットカードを使い多額の借金を作って北朝鮮に越北した別の男性に対し、北朝鮮当局が反省文を書かせて追放した。 北朝鮮に行けば、北朝鮮当局からちやほやされると思い込んでいる人がいる。「韓国より北朝鮮の方が暮らしやすい」と吹聴すれば、北朝鮮の体制にとって便利な宣伝道具になるとの理由だ。だが、事実は全く異なる、という警告の記事でもあった。 開城公団がようやく再開 射殺事件が起きた9月16日、開城公団が再稼働した。同公団は韓国が北朝鮮との経済協力のために始めたもので、北朝鮮側にある。韓国企業が北朝鮮の労働者を雇って、時計、鍋、衣類、電子部品などを生産している。 これを北朝鮮が2013年4月9日、暫定閉鎖してしまった。一方的に通航を制限し、韓国企業の関係者が公団に入れないようにしてしまった。南北政府の対話により、9月16日からようやく正常稼働することになった。 韓国メディアはこう報道している。 「秋夕(チュソク、韓国のお盆)前に開城公団が再稼働したので、韓国企業も北朝鮮労働者もすっきりして気持ちが楽になった、良い秋夕を迎えられる」 「開城公団の再稼働は、韓国と北朝鮮の関係が改善したことの象徴だ。朴槿恵大統領が大きな成果を成し遂げた」 北朝鮮は韓国にとって、助けるべき同じ民族であると同時に主敵でもある。この複雑な関係に混乱し、「北朝鮮に渡ろうとした民間人を射殺するのは殺人ではないか」と疑問を持つ人が増えたのかもしれない。韓国人にとって北朝鮮は難しすぎる存在である。 このコラムについて 日本と韓国の交差点 韓国人ジャーナリスト、研究者の趙章恩氏が、日本と韓国の文化・習慣の違い、日本人と韓国人の考え方・モノの見方の違い、を紹介する。同氏は東京大学に留学中。博士課程で「ITがビジネスや社会にどのような影響を及ぼすか」を研究している。 趙氏は中学・高校時代を日本で過ごした後、韓国で大学を卒業。再び日本に留学して研究を続けている。2つの国の共通性と差異を熟知する。このコラムでは、2つの国に住む人々がより良い関係を築いていくためのヒントを提供する。 中国に留学する韓国人学生の数が、日本に留学する学生の数を超えた。韓国の厳しい教育競争が背景にあることを、あなたはご存知だろうか? |