01. 2013年9月17日 23:00:30
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NTTドコモがiPhoneを取り扱うことにより、日本国内のユーザーのソフトバンク離れが起きれば、スプリント買収の負担に耐えられずに経営崩壊することもありうる。世界一を目指すソフトバンクの前に立ちはだかる大いなる脅威とは - 『ビジネスマン必読!1日3分... - 総務の森 http://www.soumunomori.com/column/article/atc-168447/ (転載開始) 世界一を目指すソフトバンクの前に立ちはだかる大いなる脅威とは ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『ビジネスマン必読!1日3分で身につけるMBA講座』 発行部数:24527部 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こんにちは!『ビジプロ通信』ナビゲーターの安部です。
今日の日経新聞の1面にNTTドコモがiPhoneの販売を開始するとの記事が 掲載されていましたね。 これまでAppleとは条件面が折り合わずに、NTTドコモでのiPhoneの取り扱いは 実現してきませんでしたが、携帯端末ではAppleもサムスンを始めとした Android陣営に市場を侵食されていますし、キャリアではNTTドコモもauや ソフトバンクモバイルの攻勢の前に防戦一方となっていますので、お互いの 妥協点が相容れるものとなったのでしょうか。 (NTTドコモはプレスリリースで報道自体を否定しているようですが・・・) NTTドコモに限っていえば、チャレンジャーと同じ武器を手に入れる ということはリーダーの戦略の定石であり、これまでの劣勢を一気に 逆転できる可能性も高くなります。 もし、この報道が事実だとすると、携帯電話業界はこれで端末での差別化も 難しくなり、益々激しい競争が繰り広げられそうですね。 auの田中社長、ソフトバンクの孫社長が同じ武器を手にしたリーダーの NTTドコモに対してどのような戦いを挑むのか注目していきたいですね。 それでは、今回のメルマガも張り切ってお届けしていきますので 最後までお付き合いの程よろしくお願い致します!m(_ _)m
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■ 世界一を目指すソフトバンクの前に立ちはだかる大いなる脅威とは?
さて、前回のメルマガでは“世界一の移動通信事業者”となることをビジョン として掲げるソフトバンクの戦略を成長性の観点から損益計算書を分析する ことによってその可能性を検証してきました。
イー・アクセスやスプリント・ネクステルなどを高い買収金額で取り込み、 急速に規模を拡大し、日本一、引いては世界一の移動通信企業となるべく、 休むことなくひた走る孫社長率いるソフトバンクですが、 果たして死角はないのでしょうか? 今回は財務三表のうち貸借対照表(バランスシート)とキャッシュフロー 計算書を分析することによって、ソフトバンクの安全性をチェックして いきたいと思います。 ■ 巨額の有利子負債と低い自己資本比率で格付けはジャンク級に!
ソフトバンクは事業を拡大するにあたり、M&Aを多用しています。 国内第4位のイー・アクセスを買収する際には市場価格の3倍を超える2200億円 で、そしてアメリカ第3位のスプリント・ネクステルを買収する際には最終的 に216億ドル(およそ1.8兆円)を費やしています。 もちろん、それだけ多額の買収額を手許の現金で賄うことは難しいため、 何らかの方法で資金調達を行わなければなりません。 イー・アクセスの場合はイー・アクセスの株式とソフトバンクの株式を 交換するという手法で買収を行いましたが、スプリント・ネクステルの場合は 借入によって資金調達を行っており、ソフトバンクの借入額は 急速に膨らんでいます。 具体的な数値として、ソフトバンクが発表した最新の決算短信では 2013年6月30日現在、有利子負債として4兆6177億円が計上されています。 これは同時期のNTTドコモの2463億円、KDDIの1兆1524億円に比べると 突出した額であり、昨年度のソフトバンクの売上高3兆3784億円をも 大幅に上回る異常な金額といえるでしょう。 また、事業に必要な資産をどのくらい自社で負担しているかという 自己資本比率を計算してみると20%台に留まり、NTTドコモの70%台、 KDDIの50%台と比べると極端に低く、ソフトバンクの命運は他人資本の手に 委ねられているといっても過言ではありません。 このような安全性の面から分析すると、ソフトバンクは事業を継続するうえで 危険性は高いと結論付けることもできるでしょう。 事実、米格付け会社ムーディーズが7月18日にソフトバンクの格付けを従来の 「Baa3」から、投機的水準(ジャンク級)の最上位となる「Ba1」と1段階 引き下げることを決定したことからもその財務的なリスクの高さがわかります。 ■ 果たしてソフトバンクは巨額の有利子負債を返済できるのか?
それでは、ソフトバンクは4兆6177億円に及ぶ巨額の有利子負債を、 今後どのようにして返済していくつもりなのでしょうか? 有利子負債を返済するためには、もちろんキャッシュが必要になりますが、 その返済資金の規模はフリーキャッシュフローを計算するとわかります。 企業のキャッシュフローはキャッシュフロー計算書で公表されていますが、 このキャッシュフロー計算書に記載される“3つのキャッシュフロー”のうち、 『営業によって生じたキャッシュフロー』から『投資として費やした キャッシュフロー』を引くことで企業が自由にできるお金、 すなわちフリーキャッシュフローを求めることができるのです。 ソフトバンクの負債を返済する原資となるフリーキャッシュフローを見てみる と、2008年度から2011年度まではそれぞれ、1816億円、3909億円、5614億円、 3646億円と高い水準を維持しています。 ところが、2012年度は253億円のマイナスに転じ、 借入返済の資金を生み出せない状況に陥っています。 もし、今後も引き続き巨額の設備投資の資金が必要となり、 『営業によって生じたキャッシュフロー』が 『投資として費やしたキャッシュフロー』を大幅に上回ることが できなければ、有利子負債の返済がままならず、 危機的な状況に陥ることにつながっていきます。 売上や利益など業績面を見れば、確かにソフトバンクは “世界一の移動通信企業”というビジョン達成へ向けて 急速に事業を拡大していることは確かですが、その事業拡大資金は 大半が他人資本に頼るものであり、事前の計画通りの業績を上げ続けなければ、 金融機関の継続支援が望めずに、最悪経営が立ち行かなくなるということも 考えらえます。
このように安全性の面からソフトバンクを分析してみると、 “不安定な経営基盤で確実に結果を残さなければならない”という 難しい局面がここ数年間は続くことが予想されるのではないでしょうか。 +-------------------------------------------------------------------+
※ 参照サイト ソフトバンク決算短信 http://tinyurl.com/mjlstvz ソフトバンク財務ハイライト http://www.softbank.co.jp/ja/irinfo/finance/highlight/ NTTドコモ決算短信 http://tinyurl.com/mspwt6a KDDI決算短信 http://tinyurl.com/mygz79f (転載終了) ●ソフトバンクは、自己資本比率が低すぎると書いてあります。Wikiの解説をリンクします。 自己資本比率 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E5%B7%B1%E8%B3%87%E6%9C%AC%E6%AF%94%E7%8E%87 (一部、転載します。) ★日本国内の金融・保険業を除く資本金1,000万円以上の営利法人19,257社の自己資本比率平均は33%である。資本金10億円以上の法人では38.9%、資本金1億円〜10億円で26.2%、資本金1億円以下で27.6%となり、資本金の額が少ないほど自己資本比率も低いという傾向がある。★ (転載終了) ●ソフトバンクの自己資本比率は、20%台だそうです。有利子負債は今年6月30日現在で、4兆6177億円だそうです。孫正義は、空前の「借金王」なのです。やっぱり苗字がよくないか。孫=損ですからね。 借金に頼るソフトバンクは、事業計画どおりの拡大をしなければ、すぐ倒れてしまうほど脆弱な財務基盤になっており、NTTドコモのiPhone導入でユーザーのソフトバンク離れが起きれば、予想以上の速度で経営崩壊することも有り得ます。 |