http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/428.html
Tweet |
昨年9月に暴徒化した反日デモで外壁や店内が徹底的に破壊され、商品がことごとく略奪された青島市内のイオン黄島店。昨年11月に本格営業再開し、来客数も反日デモ以前の水準を上回るようになった=9月11日(河崎真澄撮影)
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130913/frn1309130900000-n1.htm
2013.09.13
日本の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化をきっかけに昨年9月、中国各地で反日デモが吹き荒れてから1年。暴徒化したデモ隊に襲撃された日系スーパーや販売店、製造工場などはこの1年で相次ぎ業務を再開した。日本製品や日本企業を敵視する「反日リスク」が消えたわけではないが、「それでも中国の消費市場を取り込まない手はない」(自動車大手)と、前のめりの経営姿勢をみせる。放火や略奪など、反日デモで日本企業が大きな被害を受けた山東省青島を歩いた。(青島 河崎真澄)
昨年9月15日、反日デモ隊に外壁や店内を破壊された青島の日系スーパー、ジャスコ黄島店。現地法人である青島イオンの小野宏志経営企画室長は、「今年8月の売り上げは昨年のデモ前の8月に比べ10%近く伸びた」と話す。ジャスコはデモ後、中国で店名をイオンに統一。直接被害額だけで7億円という黄島店は昨年11月に営業を再開した。
習近平指導部が2020年までに10年比で住民の所得を倍増させる計画を打ち出しており、イオンでは同省内だけで今後、年間2〜3店の新規開店を狙う。反日リスクより、「消費市場開拓をやめる“出ないリスク”の方が大きい」(小野氏)とみているからだ。
展示車や修理工場の建物が次々に放火されて壊滅的な被害を受けた青島のホンダとトヨタの販売店は、それぞれ今年7月と8月に営業再開にこぎ着けた。「日本車購入をためらう地元の消費者もいるにはいるが、客足は好調だ」とトヨタの販売員は笑顔をみせた。経済成長スピードこそ鈍化したものの、火がついた個人消費の勢いは止まらず、中国でもより高品質の乗用車や食品、日用品への関心は高まる一方だ。
日本貿易振興機構(ジェトロ)のまとめでは、1人当たりのGDP(域内総生産)が1万ドルに達した中国の都市は、07年の3都市から昨年は45都市に急増。青島も、この5年間で大台に乗せた都市のひとつだ。
ただ、中国商務省は8月の記者会見で、「日本政府や政治家による言動が中国国内での日本製品離れの背景にある」と述べ、日本企業や製品がターゲットになる原因は日本側にあると強調した。中国側には、自国での雇用を生み出す日本企業の進出をなお促したい意向があり、日本の政界と経済界の分断を図る思惑が込められていることをうかがわせた。
覆い隠されたままの問題も残る。日中関係筋は「反日デモで破壊された日本企業への補償はおろか、暴徒への処罰、責任追及はほとんど進んでいない」と顔を曇らせる。放火された電子部品大手、ミツミ電機の青島工場はいまも外壁が黒こげのまま。「自らが関わった販売店への破壊行為は自分の娘が暴徒に襲われたような衝撃だった」と、本音を漏らす関係者もいた。
青島の日本総領事館などでは地元当局に対処を申し入れているが、いまだ反応はない。責任追及や補償問題もあいまいなまま。日本企業は暴徒襲撃の傷を自ら癒やしながら、ブラックホールのように膨張する中国市場に熱を上げている。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。