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中国国旗が飾られた北京の繁華街を歩く買い物客ら。統計では同国のシャドーバンキングのリスクが再び高まる傾向がみてとれる(ブルームバーグ)
中国・影の銀行が再び勢い 信用供与25兆円、従来型45%に低下
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130911/mcb1309112221030-n1.htm
2013.9.12 06:20 SankeiBiz
中国の経済全体のファイナンス規模は8月に前月比でほぼ倍増した。金融リスクが高まる犠牲を払っても経済目標を達成するという同国指導部の姿勢が、この統計から示唆される。
中国人民銀行(中央銀行)が10日発表した8月の経済全体のファイナンス規模は1兆5700億元(約25兆7300億円)で、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場関係者10人の予想中央値の9500億元を上回った。
このうち銀行による人民元建て新規融資の割合は約45%と、7月の87%から低下。従来型ではない信用供与が拡大していることが分かる。
8月の経済全体のファイナンス規模は5カ月ぶりに増加し、7月までの過去最長の減少局面が終了した。8月はまた工業生産が1年5カ月ぶりの大幅増となったほか、輸出の伸びが市場予想を上回り、中国が今年の成長率目標の7.5%を達成する可能性が高まった。
同時にこうしたデータは、金融システムへのリスクとなるシャドーバンキング(影の銀行)が再び勢いを増していることを示している。中国では1〜3月期に記録的な信用供与の拡大が見られた。
ソシエテ・ジェネラルの中国担当エコノミスト、姚●氏(香港在勤)は「信用供与の持ち直し傾向が続けば、中国の現在の景気回復局面はもう少し長期化するかもしれない」と指摘。その上で、「しかしそれは後の下押しリスクを高めるだけだ。既に警戒すべき高水準にある中国の企業と地方政府のレバレッジが上昇し続けることになる」と述べた。
経済全体のファイナンス規模は7月には8088億元と、1年9カ月ぶり低水準となっていた。8月の新規人民元建て融資は7113億元。同月のマネーサプライ(M2)は前年同月比14.7%増で、3カ月ぶりの高い伸びとなった。
JPモルガン・チェースの7月のリポートによれば、中国の信用供与の対国内総生産(GDP)比率は2012年に187%と、2000年の105%から上昇。日本は1980年が127%、90年が176%だったという。
UBSは私的な貸し借りや銀行のオフバランス部分などを含めた中国のシャドーバンキングの規模について、3兆3500億ドル(約336兆円)との推計を示している。(ブルームバーグ Hu Shen)
●=火へんに偉のつくり
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