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東京五輪が決まり、日本を取り巻く沈滞ムードが大きく変わりつつある。景気回復も一気に加速するか
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130911/dms1309110730005-n1.htm
2013.09.11
2020年の夏季五輪の東京開催が決まり、「五輪特需」が日本経済復活を大きく後押ししそうだ。株式市場では早くも恩恵を受ける「五輪銘柄」が爆騰、五輪関連施設や社会インフラ整備により不動産や建設業界は受注増を当て込むほか、旅行業界や百貨店も「おもてなし」の心で、増加が見込まれる外国人観光客の取り込みを図る。総額150兆円との試算もある巨大な経済効果は、東京のみならず、関西など全国に波及する。
10日の東京株式市場は、前日に続いて五輪開催決定が好感され、日経平均株価は1万4400円台を回復するなど続伸した。終値は、前日終値比218円13銭高の1万4423円36銭。
この日も五輪関連銘柄は高く、観光関連では帝国ホテルが一時、705円高の5060円と2日連続のストップ高を記録。
建設関連では、東急建設や鉄建、巴コーポレーションも2日連続ストップ高をつける場面があった。大成建設や大林組、清水建設、鹿島の大手ゼネコンはそろって年初来高値を更新した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の芳賀沼千里チーフストラテジストは東京五輪の経済への影響について、「観光立国や災害に強い国土整備を推進する政府の経済政策を後押しし、中期的な経済効果が期待できる」と話す。
五輪では、オリンピックスタジアムや選手村などの施設建設に約3800億円が投じられる計画だ。選手村は五輪終了後、分譲マンションなどとして売却される予定となっている。都心中心に競技が開催されるため、高速道路の老朽化対策や施設周辺の再開発が進む可能性がある。
大成建設は「大規模プロジェクトの発注が見込まれ、大いに期待している」(広報)としている。三菱地所も「東京の国際都市としての競争力を向上させるには、インフラの更新などが必要となる」(杉山博孝社長)とし、意欲を見せている。
1964年の東京五輪は首都高速や東海道新幹線開通の契機になった。2020年も「五輪をインフラ整備の起爆剤に」との期待は高く、国や東京都は整備や改修を一気に前倒しする方針だ。
最初の区間の開通から50年が経過した首都高は老朽化が問題になっており、改修を進める。
都心部の渋滞緩和のため、東名高速や中央道など放射状に延びる各路線をつなぐ中央環状線や東京外郭環状道路(外環道)、圏央道も早期完成を目指す。建設が凍結されている外環道の練馬−世田谷間についても、国土交通省は五輪に間に合わせるように建設の可能性を検討する方針だ。
鉄道では、東京・丸の内の地下に新東京駅を作り、羽田、成田両空港と直結させる路線建設も実現性が高まった。完成すれば東京−羽田間が18分、東京−成田間が36分で結ばれる。
また、東京都によると、昨年3月末時点で都内にある駅の約87%に当たる672駅でエレベーターが整備され、五輪開催までには、ほぼ全ての駅をバリアフリー化させる。
財界は、五輪開催に向け政府から要請があり次第、公益法人「スポーツ振興資金財団」(会長・米倉弘昌経団連会長)を通じた資金集めに乗り出すが、米倉氏は「リニア中央新幹線が実際に乗れるようになっていればいい」と述べ、27年の開業予定から大幅に前倒しするよう要望した。
五輪開催時には、観戦ツアーなどで海外から訪日する外国人が大幅に増えるのは確実だ。東京の知名度アップで、KNT−CTホールディングス傘下の近畿日本ツーリストは「開催前に日本を訪れてみようと考える外国人の旅行者も増えるのではないか」(広報)と分析。JR東日本の冨田哲郎社長は「海外からのお客さまが安心して快適に旅行し、滞在していただける準備をしていきたい」としている。
スポーツ用品業界も、競技人口の増加などで市場拡大を期待している。ミズノによると、1998年の長野冬季五輪の際には選手団に提供したユニホームのレプリカが当初見込みの8倍も売れたという。
現行の16倍の解像度を持つ「8K放送」に対応した次世代テレビの登場も見込まれており、大手電機メーカーが開発に力を入れている。
小売業界からも「世界中からいらっしゃる方々に、日本の新たな価値を提供し、百貨店ならではのおもてなしをしたい」(大西洋・三越伊勢丹ホールディングス社長)と歓迎の声が上がる。
盛り上がるのは首都圏だけではない。りそな総合研究所は、五輪観戦後の関西への来訪客が期待以上の規模となる可能性もあるとして、「観光を関西経済の柱に育てる千載一遇のチャンス」と分析している。
松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリストは「五輪開催が具体的な個人消費の増加に結び付くのはまだ先になるが、消費に対するムードが変わることの効果は大きい」と指摘する。
五輪は、日本経済が長引くデフレから脱却し、再び成長に向かう象徴となりそうだ。
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