http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/365.html
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観測記事なのでどこまで本気なのかわからないが、韓国朴政権がTPPに参加する意向を固めたと報じられている。
韓国は、既に米国やEUとFTAを締結しており、TPPに参加することのメリットとデメリットを秤に掛けるとデメリットのほうが大きいと思われる。(単純なGDP的計算の話だが)
日本の参加が予定されているTPPに韓国も参加すれば、自動車を含む工業製品で日本企業との激しい競争関係に置かれることになる。
韓国は、米国やEUとはある種の棲み分けができているが、日本とは重要完成品レベルでの棲み分けがほとんどできていない。
また、GDP上の額はそれほど多くないとしても、オーストラリアやニュージーランドに農畜産酪農品分野で門戸を開けば、韓国の関連農家は、米国とのFTAと較べられないほどの大打撃を受けることになる。
率直に言えば、韓国は、ベトナムなどのTPPに参加する途上国を活用してTPPの枠組みに潜り込めばよいわけのだから、国家としてのTPPへの参加は差し控え、中国とのFTA締結を本道とすべきである。日韓FTAは後回しにしてでも日中FTAを早期に締結する方が得策である。
転載する記事は、韓国がTPPに参加したときの“波紋”や“反動”をあれこれ分析しているが、中国も、建前はともかく、本音で怒る必要はないから中韓関係が悪化することはないだろう。
韓国がTPPに参加すれば、中国は、それが韓国経済にどのような影響を与えるかをじっくり眺め、自国が進むべき方向の参考にするだけの話だ。
中国は自国経済の“対外購買力”に自信をもっており、世界で進んでいる様々な経済連携から疎外されるという心配はしていない。(ほとんどの先進諸国の有力企業が中国に直接投資をしていることも支えである)
TPPにしても、米国や日本の“購買力”をそれほど当てにできるわけではないから、中国向けのビジネスを共通の成長エンジンにしなければならないと言えるほどだ。
記事のなかに、「TPP参加を表明した日本が積極的に韓中日FTAを目指す可能性は低い」という説明があるが、日本(政府及び大企業)は、日韓FTAはともかく、日中FTAの締結は強く願っている。
日中間は、日韓間よりも棲み分け(水平分業)が進んでいるだけではなく、同一企業内の国際分業が進んでいる。日米間よりも国際分業が深化しているのが日中間なのである。このような関係にある国家とのFTA締結こそ、グローバル企業が望むものである。
韓国がTPPに参加すれば、日本に対する風あたり(門戸開放)が少しは弱まるだろうが、韓国にTPP参加を勧めることはしない。
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TPP:朴槿恵政権、日本の参加に危機感[朝鮮日報]
韓国政府が環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加する方向性を固めた背景には、米中を中心に貿易秩序が再編される世界経済の潮流を踏まえた戦略的判断が根底にある。アジアを舞台に米中が安全保障、経済問題で衝突する状況で、中国とは韓中自由貿易協定(FTA)を結び、日米とはTPPを結ぶことでバランスを取る狙いがあるとの分析も聞かれる。
■日本のTPP参加でムード一変
李明博(イ・ミョンバク)政権もTPP参加を検討したが、当時は「その時期ではない」との意見が大勢だった。韓国政府関係者は「韓米FTAを結んだ状態で、さらに米国主導のTPPに参加しても実益がないとの判断が優勢だった」と説明した。TPP参加国には農産物輸出国が多く、農産物市場の追加開放に国内から大きな反発が出るとの判断も働いた。
米国主導のTPPについて、中国が拒否感を示してきたことも一因だった。韓国政府は昨年末、TPPに対応し、東南アジア諸国連合(ASEAN)が主導して中国が支援する域内包括的経済パートナーシップ協定(RCEP)に参加することを決めた。
しかし、朴槿恵(パク・クンヘ)政権発足後、経済・通商関係官庁のムードが微妙に変化した。大きな変化は今年3月、日本がTPP参加を公式に表明してから起きた。韓国貿易協会のパク・チョンイル通商研究室長は「日本がTPPに加入することで、FTA競争で一気に韓国に追い付き、さらにTPP参加国のうち、韓国とFTAを結んでいないメキシコ、カナダなど4カ国との間で、日本が韓国よりも競争力を高めるとの懸念が生じた」と述べた。日米がTPPを通じ、技術標準などさまざまな国際規範をつくっていく可能性も否定できない。
TPPを「中国包囲網」と認識してきた中国が自国の参加可能性に含みを残していることも韓国政府の判断の変化に影響を与えた。中国商務省報道官は今年5月30日、中国がTPPに参加する可能性について「参加によるメリットとデメリットや可能性を分析している」と述べた。翌月には中国外務省も「TPP交渉に関心を持っている」と表明した。
韓国政府高官は「タイミングの問題だけで、TPPに参加すべきだという原則は既に固まった状況だ」と述べた。貿易協会なども「最大限早く参加すべきだ」との立場だ。
■韓中日FTA、RCEPなど骨抜きに
韓国がTPP参加を公式宣言した場合、東アジア経済だけでなく、政治・外交面で波紋が予想される。
まず韓国がオバマ政権の「東アジア重視政策」の経済バージョンともいえるTPPに参加することで、中国との関係が悪化する懸念だ。対外経済政策研究院のキム・ヨングィ地域通商チーム長は「最近中国はTPPに対し態度変化を見せているものの、韓国がTPPに参加すれば、中国主導の東アジア経済統合協議が困難になるとの懸念を抱いている。TPP参加に先立ち、中国と具体的協議を行う必要がある」と指摘した。韓国のTPP参加で孤立する危機を感じた中国が韓中FTA交渉を急ぐとの見方もある。現在関係が冷え込んでいる日本とは、TPPをきっかけに協力が強化されるとの見方もある。
韓中日FTAやRCEPなど韓国が参加する地域レベルの多国間FTAは、勢いを失うとの予想が聞かれる。韓中日FTAは各国間で意見の隔たりが大きく、TPP参加を表明した日本が積極的に韓中日FTAを目指す可能性は低い。米国主導のTPPと異なり、RCEPは中心国がなく、参加国の相当数がTPPにも加わっているか、参加を検討している状態だ。
韓国がTPPに参加するためには、米国だけでなく、既に交渉に参加している国々の同意が必要だ。米政府は通商代表部(USTR)の関係者を通じ、韓国もTPPに参加可能だとの立場を明らかにしているが、韓国政府関係者によると、公式な外交ルートを通じて韓国にTPP参加を求めてきたことはないという。
貿易協会のパク通商研究室長は「現在TPP交渉では米国と東南アジア各国に意見の隔たりがあるため、米国がFTA分野で経験のある韓国をパートナーとして迎え、各国に対する説得に乗り出す可能性もある」と指摘した。
パク・スチャン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/09/2013090901105.html
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韓国政府 TPP参加めぐり「影響を検討中」
【ソウル聯合ニュース】環太平洋連携協定(TPP)への参加をめぐり、韓国政府が総合的な検討に入った。産業通商資源部は9日、TPP参加問題に関連し、現在のTPP交渉の動向や推進中の自由貿易協定(FTA)交渉に与える影響、TPP参加に伴う経済的影響などを総合的に検討していると明らかにした。その上で、「政府として決定事項はない」と述べた。
企画財政部関係者もこうした政府内の動きを伝えた上で、「TPPに関する情報が不足しており、参加国に接触して情報を収集しなければならない点を踏まえると、1、2カ月で(政府の立場が)まとまることはないだろう」と話した。
これに先立ち、玄オ錫(ヒョン・オソク)経済副首相兼企画財政部長官は先月、各官庁の枠を超えTPP参加問題に対する準備に取り掛かるよう指示した。
政府は韓国がTPPに参加した場合の外交・安保上の損得、品目別影響などを総合的に分析している。
産業通商資源部は先月30日に政府主管で初めてTPPをテーマに国際セミナーを開催したのに続き、今月3日には通商産業フォーラム専門家会議を開き、TPPの政治・経済・戦略的効果について意見を聴いた。
同部は6月に発表した新通商政策ロードマップで、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)中心の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に参加しながら、TPPにもつながる役割を果たすことで東アジア・環太平洋経済統合の中心軸を目指すとする戦略をまとめた。
2005年にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドが参加して始まったTPPは、米国が参加したことで急激に勢いを増し7月の第18回交渉からは日本も参加した。
日米の参加によりTPPは世界経済の38%(国内総生産=GDP=基準で27兆ドル)規模に拡大し、戦略的利益を追求するためにはできるだけ早く交渉に参加する必要があるという声が高まっている。
TPPには発足時の参加国に加え日米、オーストラリア、カナダ、メキシコ、ペルー、ベトナム、マレーシアの12カ国が参加している。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)加盟国でTPP交渉に参加していないのは韓国と中国、台湾、香港、インドネシア、タイ、フィリピン、パプアニューギニア、ロシアの9カ国・地域。
韓国はTPP交渉参加国の大半とFTAを締結したが、カナダ、メキシコ、オーストラリア、ニュージーランドとは締結していない。
TPP交渉参加国には農水畜産物輸出国が多いため、協定締結後は2カ国間交渉を通じ農水畜産物の市場開放を強く迫られるという懸念も少なくない。
5月に始まったRCEP交渉には韓国とASEAN10カ国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランド、インドが参加している。
聯合ニュース
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/09/2013090901963.html
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