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カギはTPP、アベノミクス特区!五輪開催を活用すれば2020年まで戦後最長の景気上昇もありえる 高橋 洋一 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/352.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 9 月 09 日 09:24:00: igsppGRN/E9PQ
 

カギはTPP、アベノミクス特区!五輪開催を活用すれば2020年まで戦後最長の景気上昇もありえる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/36941
2013年09月09日(月)高橋 洋一 :現代ビジネス


 2020年の五論開催が東京に決まった。日曜日未明、多くの日本国民は思いっきり喜んだ。安倍首相、猪瀬都知事らの関係者のこれまでの努力を素直に評価したい。

 安倍総理は「15年続いたデフレ縮み志向の経済を、オリンピック開催決定を起爆剤として払しょくしていきたい」、猪瀬都知事も「心のデフレを払拭したい」といった。

 そこで、五輪の経済効果がどうなっているのかをまず確認したい。

 東京都が公表している経済波及効果は、2013年〜2020年において東京都及びその他の地域を分析対象としている。生産誘発額2兆9609億円(東京都1兆6753億円、その他の地域1兆2856億円)だ。

この数字は東京都産業連関表を用いて算出されたものだ。どのような内訳かというと、五輪施設建設費、大会運営費、観客らの宿泊・飲食費などで1兆2239億円(東京都9669億円、その他の地域2570億円)がある。その1次波及効果として五輪特需でさらに1兆1000億円程度、その2次波及効果として五輪関連産業の労働者に消費拡大などで6000億円程度で、合計2兆9609億円の生産誘発額になっていると思われる。

■既存施設を使う東京五輪は儲かるイベント

 東京都の発表では、生産誘発額2兆9609億円のほかに、付加価値誘発額1兆4210億円(東京都8586億円、その他の地域5624億円)、雇用者所得誘発額7533億円(東京都4687億円、その他の地域2846億円)も一緒に記載されている。

 ある建設会社のサイトでは、これらをすべて合算して経済効果5兆1352億円と書いている。いくら待望した五輪とはいえ、これは間違いだ。生産誘発額は生産額ベースの話で重複計上もある。付加価値誘発額は儲けを表し、雇用者所得誘発額は儲けのうち労働者の取り分を表す。これらを合算すると三重計算になってしまう。

東京都の発表では、雇用誘発数15万2202人(東京都8万3706人、その他の地域6万8496人)とされている。

こうした経済効果ではなく、大会だけの収支を見ても、五輪をイベントと考えた時、1984年のロサンゼルス五輪以降は商業的に黒字となる「儲かるイベント」だ。

五輪の収入は、(1)TV放映権料金(2)スポンサー収入(3)入場料収入(4)記念グッズの販売が主な内容だ。東京の場合、ロンドン五輪のように既存施設が多く、新規のスタジアム建設などのコストがさほどかからないので、基本的に税金をあまり使わずに五輪運営することができ、大会収支も黒字になるだろう。いずれにしても、2週間も国民を感動させる五輪は現在の数少ない有力なプロジェクト案件と考えられる。

■経済学者が唱える五輪経済効果への冷めた見方

 このような試算について、経済学者はちょっと冷めた見方が多い。そもそも、一定の前提をおいた上での計算であり、その前提の妥当性など検証すべき点は多いことに留意すべきだ。それにしても、かなりケチをつける。

 まず、産業連関表は、他の条件が一定という「部分均衡分析」である。このため、オリンピック関連の消費や消費によって、逆に減少した消費や投資を考慮していないという。この批判は間違いではない。たとえば東京で公共事業を拡大すると、その分人手が足りなくなって被災地の公共事業に支障が出るという話だ。これについては十分に留意する必要がある。しかし、後で述べるように、国内の経済効果の話はあまりたいしたことないという研究からみれば枝葉末節だ。

 他にもある。実際に開催地に選ばれた都市は、五輪施設の建設に巨額の資金を費やすが、これらの施設が将来には役に立たなくなることも多いからだ。ただし、この批判は東京の場合、当たらない。既存の施設が多く、その改修で対応するからだ。

 開催日近くになると追い込みでおきる建設コストの増大や警備コストを理由とする五輪消極論もある。これらも東京が他の都市に比べてコスト高とは思えない。

■五輪開催で貿易が30%も急増

細かいところにケチをつけるのは、経済学者の習性でもあるが、その中でも大きな方向性で優れたことをいう人もいる。筆者が参考になると思うのは、アンドリュー・ローズ(カリフォルニア大)とマーク・スピーゲル(サンフランシスコ連銀)が書いた「THE OLYMPIC EFFECT(五輪効果)」である。

彼らの論文によれば、1950年から2006年までの間に五輪開催地の国は、五輪開催と同時に実施した自由貿易や為替の規制緩和などによって貿易が30%急増した。要するに、対外的に格好つけるためにやった自由化措置が結果として国の成長に役立ったのだ。

この論文が面白いのは、五輪のために行った国内向け施策の経済効果ではなく、対外的なメンツのために政治的な決定をした自由化措置のほうが、経済効果が大きかったという点だ。

これを東京五輪に当てはめると、TPP(環太平洋パートナーシップ)やアベノミクス第三の矢の規制緩和だ。この際、日本が世界に恥をかかなという理由でも何でもいいが、TPPの自由化では短期的には不利にみえても自由化措置を進めるのが日本の長期的な成長に望ましいし、規制緩和でも世界が驚くようなことやれば、それが長い目で見て成長につながるだろう。

■カジノや都市交通24時間化のアイデア

 猪瀬都知事なら、お台場カジノは当然の話だし、羽田の国際化で東京都市交通の24時間化もすでにやっている。この際、どこかの区を特区にして、先端都市にしてもいい。それら以外にも猪瀬都知事ならアイディアはでてくるはずだ。それをアベノミスク特区で取り上げて、五輪のためという名目で、地域限定・時間限定で規制緩和を進めていけばいい。

 これは東京だけの特権ではない。アベノミクス特区は全国の地方からの発意で地域ごとの規制緩和ができる。アベノミクス特区は、民主党時代の総合特区とは異なり、「規制改革先にありき」なので「尖がった提案(混合診療など)を出しすぎると、特区として認定されなくなる」といったことは想定されていないようだ。

筆者の役人時代の感覚でいえば、規制改革は数を打たなければ当たらない。発案から法律作成を経て実際に効果でるまでにも3〜5年かかる。このため、7年先の五輪を目指し長期戦略ではうってつけのタマである。タラレバの類であるが、五輪とTPP・アベノミクス特区を組み合わせれば、2020年の東京五輪までの長期景気上昇もあり得る。

内閣府は2009年3月からの景気拡大局面が12年4月まで37カ月間継続したと暫定的に判定した。09年3月が「谷」で、12年4月が「山」というわけだ。まだ正式に決まっていないが、12年11月が「谷」である可能性が高い。となると、アベノミクスによって、景気後退期はわずか7ヶ月となった。景気後退期は平均して16ヶ月であるが、戦後直後の朝鮮戦争の反動の景気後退4ヶ月に次いで戦後で二番目に短い後退期になる。

12年11月が「谷」として、東京五輪を上手く生かして、TPP・アベノミクス特区を推進すれば、8年に及ぶ戦後最長の景気上昇局面がありえるだろう。

 

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コメント
 
01. 2013年9月09日 10:00:39 : vQ3j1mS6UQ
>戦後最長の景気上昇もありえる

東京だけな
地方経済は沈没が続く
人材も仕事もお金も全部東京に持っていかれる


02. 2013年9月09日 10:14:33 : nJF6kGWndY

これで消費税増税は確定だな

03. 2013年9月09日 10:25:56 : niiL5nr8dQ
【第25回】 2013年9月9日 伊藤元重 [東京大学大学院経済学研究科教授、総合研究開発機構(NIRA)理事長]
TPP反対論に決定的に欠けている
「マクロ」の視点

隆盛を誇った
「反グローバル化運動」

「反グローバル化運動」をご存知だろうか。この運動を最も有名にしたのは、1999年に米国シアトルで開かれたWTO(世界貿易機関)の閣僚会議のときだった。当時のクリントン米国大統領は、この会議でWTOの新たな通商交渉の協議開始を宣言できればと考えていたようだ。

 これに対して、グローバル化やWTOに反対する人たちが世界中から集まった。多くの人は静かにグローバル化反対を訴えたが、一部の人が暴徒化して、グローバル経済の象徴的な存在として見られていたスターバックスやギャップなどのグローバルブランドの店を破壊する行為に出た。

 結局、このシアトルの会議では新たな通商交渉に踏み切ることはできなかった。その後、2001年に中東のドーハで行われたWTO閣僚会議で通商交渉の開始が宣言されることになる。これが現在も続いている「ドーハ・ラウンド」である。

 私も個人的にこうした反グローバル化活動を目撃したことがある。2002年の初めにニューヨークで開かれたダボス会議の場であった。ダボス会議はスイスのダボスで開かれるのが普通だが、このときは前年の9.11テロで大変な目に遭ったニューヨークを励まそうということもあり、同地で年次総会を開くことを決めたのだ。

 ダボス会議は、WTOやサミットなどとともに、グローバル化を推進する存在として、反グローバル化活動をする人たちからは攻撃目標とされていた。

 会議の会場であるウォルドルフ・アストリアホテルの周辺には、何万人という反グローバル化活動家が集結していた。そして会場を警備すべく、ニューヨークの警察官が多数動員され、ホテルの周りを囲んでいたのである。

 最近は、反グローバル化の活動のニュースを聞くことが少なくなったので、当時ほど動きは活発ではないのかもしれない。ただ、当時はそうした雰囲気が世界中に蔓延していた。不思議なことに、日本ではそれが顕著なかたちで現れることはなかったのだが。

反グローバル化陣営の
おかしな主張

 さて、当時の反グローバル化運動の人たちはどういった主張をしていたのだろうか。反グローバル化の活動を厳しく批判するコロンビア大学のジャグディッシュ・バグワティ教授の指摘は興味深い。ちなみに教授は国際貿易の権威であり、WTOの顧問も務めていた。

 バグワティ教授によると、反グローバル化運動の参加者たちは、さまざまなバックグラウンドをもっているという。新興国や途上国から低価格の商品が入ることで雇用が脅かされると心配する先進国の労働組合関係者、グローバル化が地球環境を破壊すると主張する人たち、グローバル化によって途上国の労働者が搾取されていると主張する人たち、市場経済にそもそも反対な共産主義者など、じつに多様な人たちである。

 それぞれの主張に整合性があるわけではない。そもそも先進国の労働者と途上国の労働者の間には利益の対立する面があり、その両者が手を結んで反グローバル化の声を上げるのはおかしな気がする。かつての共産主義者のなかには、ベルリンの壁が崩壊したあと主張の場が狭められ、反グローバル化活動の盛り上がりに便乗していると見えるような面もある。

 世界経済でグローバル化が進展し、WTOがウルグアイ・ラウンドを通じて形成され世界の貿易に大きな影響を及ぼすようになり、サミットやダボス会議の場で世界の政治家やビジネスリーダーたちがグローバル化について積極的に議論するようになるなか、グローバル化は格好の攻撃材料とされてきたのだ。反グローバル化陣営の中身はバラバラの状態であるが、「グローバル化に反対する」という一点で集まっているのだろう。

 反グローバル化の人たちの議論にはおかしな点が多くあることを、バグワティ教授はその著書のなかで指摘している。たとえば、グローバル化のもとで途上国に進出したナイキやギャップなどの工場が、途上国の労働者を搾取している、と反グローバル化の人たちはいう。安い賃金で途上国の人をコキ使っており、それがグローバル企業の利益の源泉になっているというのだ。これを「スウェットショップ(汗にまみれた工場)」と称するようだ。

 しかし実際は、先進国から進出した工場は、地場の企業などに比べて高い賃金を支払うケースが多いようだ。だからこそ、途上国の労働者もそうしたグローバル企業の工場で働くことを希望する。

 バグワティ教授が指摘したインドの事例によれば、そうした反グローバル化活動を意識したグローバル企業がある村の工場を閉めてしまった。すると、そこで働いていた女性たちは職を失い、なかには家族を養うため売春のような仕事をせざるをえない人も出てきたという。グローバル企業の工場があったほうがよほどよかった、とバグワティ教授は指摘する。

マクロの問題とミクロの問題

 反グローバル化活動とTPP反対の議論を同列にすることは適切ではないだろう。ただ、両者には共通の側面があることも事実だ。それは、マクロの問題を無視して、ミクロの議論に終始することが多い点だ。

 TPPがあまりにも注目される動きであるため、それに反対する論者も集結しやすくなるという面がある。呉越同舟という表現が適切かどうかはわからないが、TPPに反対するという点だけが共通しており、個々の論点はまったく異なったものであることが多い。

 たとえば、乳製品の自由化が行われれば、ニュージーランドなどから安い乳製品が大量に流入してきて、日本の乳製品生産者は大変なことになる、という議論がある。それについてどう考えるかと問われれば、TPP反対論者は「だからTPP参加などとんでもない」という議論になってしまう。

 言うまでもなく、乳製品の関税率を下げたからといって、すぐに日本の乳製品生産者が壊滅的な打撃を受けるかどうかは怪しい。この点については、いずれ詳しく議論してみたいと思う。しかし、ここで強調したいのは、TPPを議論するときのマクロの視点はどこへいったのか、という点である。

 TPPのような経済連携協定に参加することは、日本経済に大きな影響を及ぼす。その大局的な意味を考えなければいけないはずなのに、聞こえてくるのは「乳製品はどうするのか」「簡易保険はどうなるのか」といったミクロの声ばかりなのである。

 ミクロの声はわかりやすい。それが正しい議論だとは思わないが、貿易を自由化すれば自分のところは大変なことになる、という主張にわかりやすいかたちで反論するのは簡単ではない。しかし、そうした議論の場では、日本経済や日本社会全体の利益と比較してどうなのか、というマクロの視点がほとんど欠落している。

「日本全体として
TPPはどうなのか」の議論を

 反対派の論点を並べてみれば、この点は明らかだ。「乳製品が壊滅的な打撃を受けるから」「簡易保険の制度改正を迫られ米国の保険会社を利するだけだから」「ISD条項(投資家対国家の紛争処理条項)を入れたら訴訟の巧みな米国にいいように利用されてしまうから」「国民皆保険に穴が開けられる危険があるから」「食料の安全が脅かされるような規制緩和が求められるから」「パテント(特許権)の強化がされれば米国の大企業を利するだけだから」など実に多様な反対論が提起されている。

 これらの反対論者は、それぞれの論点だけを強調する。つまり自分にとって関心のあるミクロの論点だけを声高に主張する。もちろん、それは重要な主張ではあるが、こうした人からマクロの視点に立ったTPPへの評価を聞いたことがない。

「日本全体の利益など関係ない。自分たちの既得権益が侵されるのは許せない」――そう発言するのであればまだわかりやすいし、そうした主張があってもよい。しかし、そこまで割り切った議論もなく、ミクロに偏った意見ばかりが跋扈して、日本全体にとってTPPはどういう影響があるのかというマクロの議論があまりにも少ないのだ。

 TPPの交渉は大変にハードルの高いものである。今後それがどういう方向に向かうのか、また本当に交渉がまとまるのか、今の段階では不確定要素があまりにも多い。ただ、TPPについて議論を整理しておくことは、グローバル化に日本がどう向き合っていくのかを考えるうえで非常に意義の大きいことだと思う。次回以降、TPPの各論について、もう少し詳しく論じてみたい。

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日本経済を創造的に破壊せよ!
衰退と再生を分かつこれから10年の経済戦略


04. 2013年9月09日 10:45:25 : ArLVW38Mhw
戦後からの経済状況の歴史的比較をする上で、人口動態や政府の財政状況、産業構造の変化等を考慮に入れずして、景気の上げ下げや長短だけ抜き出して比べても全く意味がない。正気を失った旅人が蜃気楼に狂喜する様は痛々しい。

05. 2013年9月09日 12:24:57 : ICMxoxpTTE
折角の「オリンピック景気」も消費税上げであえなく失速、でしょうな。

離陸直前に急ブレーキを掛ければ大事故になる。
文系頭で考えたって簡単に分かることだろうに。

シロアリたちは自分たちの分け前さえ得られれば日本経済や日本人の暮らしが
どうなろうと知ったこっちゃないということらしいね。


06. 2013年9月09日 12:26:03 : NvreP8uTUM
消費税増税を確実なものにするために
東京にオリンピックを・・・

G20で・・・・

そんな気がしてならない


07. 2013年9月09日 13:05:02 : FfzzRIbxkp
この国のかたち。

 金・権力・欲望。


ある国のかたち。

 愛・楽しむこと・イマジネーション。


08. 2013年9月11日 15:31:35 : oSrMprFwsw
伊藤元重、高橋 洋一 アメポチネオリベの売国奴がナニ抜かしているんだよ。

お前らただ単に日本を破壊したいだけだろう。

バグワティ教授が指摘したインドの事例によれば、そうした反グローバル化活動を意識したグローバル企業がある村の工場を閉めてしまった。すると、そこで働いていた女性たちは職を失い、なかには家族を養うため売春のような仕事をせざるをえない人も出てきたという。グローバル企業の工場があったほうがよほどよかった、とバグワティ教授は指摘する。


元の農業・林業・水産業・牧畜をやればいい。先進国の企業が後進国に移転したことによって、先進国に「家族を養うため売春のような仕事をせざるをえない人」が出てきたことは想像できないようだ。


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