01. 2013年9月09日 10:07:46
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建設・不動産株が買い先行、五輪決定でインフラ投資などに期待 2013年 09月 9日 09:09 JST [東京 9日 ロイター] - 株式市場で大成建設(1801.T)、清水建設(1803.T)、鹿島(1812.T)などの大手ゼネコン株が買い気配。三井不動産(8801.T)、三菱地所(8802.T)などの大手不動産株も買い気配で始まっている。2020年夏季五輪の東京開催が決定し、インフラ投資の増加や不動産価格上昇などへの期待が先行した。
寄り付きの日経平均は300円超す上げ幅、五輪決定好感し大幅反発 2013年 09月 9日 09:21 JST [東京 9日 ロイター] - 寄り付きの東京株式市場で日経平均は大幅反発。上げ幅は300円を超えた。2020年夏季五輪の東京開催が決定し、大成建設(1801.T)、鹿島(1812.T)などの大手ゼネコン株が買い気配となっているほか、三井不動産(8801.T)、三菱地所(8802.T)などの大手不動産株も高い。 インフラ投資の増加や不動産価格上昇などへの期待が先行した。五輪開催はアベノミクスにとって新たな追い風となり、日本株再評価につながるとの見方もある。関連銘柄だけでなく、幅広い銘柄に物色が波及している。 寄り前発表の2013年4─6月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は、1次速報値から上方改定となった。前期比はプラス0.9%(1次速報値プラス0.6%)、年率換算ではプラス3.8%(1次速報値プラス2.6%)。株式市場では、設備投資主導の上方改定を好感する買いも入ったとみられている。 (河口浩一) (前営業日比) 日経平均.N225 14141.67 +280.86 日経平均先物中心限月2JNIc1 14320 +470
4─6月期実質GDP2次速報は年率+3.8%、設備投資プラス転換 2013年 09月 9日 09:04 JST [東京 9日 ロイター] - 内閣府が9日に発表した2013年4─6月期実質国内総生産(GDP)2次速報値は、1次速報値から上方改定となった。 前期比はプラス0.9%(1次速報値プラス0.6%)、年率換算ではプラス3.8%(1次速報値プラス2.6%)となった。ロイターの事前予測調査では、中央値が前期比プラス0.9%、年率プラス3.7%だった。 上方改定の主因は、設備投資のプラス転換と民間在庫品の増加。
東京五輪決定、市場に与える影響は:識者はこうみる 2013年 09月 9日 09:46 JST [東京 9日 ロイター] - 2020年夏季五輪の東京開催が決定したことを受けて、9日午前の東京株式市場では大手ゼネコン株や大手不動産株が上昇し、インフラ投資の増加や不動産価格上昇などへの期待が先行。五輪開催はアベノミクスにとって新たな追い風となり、日本株再評価につながるとの見方もある。関連銘柄だけでなく、幅広い銘柄に物色が波及している。
また、外為市場では同日早朝から邦銀など国内勢のドル買い/円売りが流入。ドル/円は一時100円台に上昇した。 市場関係者の見方は以下の通り。 ●海外ファンド勢は株買い、円売りを進める公算 <野村証券 金融市場調査部 チーフ為替ストラテジスト 池田雄之輔氏> 東京の勝利はいつの間にかアベノミクスの第4の矢に仕立て上げられている。海外ヘッジファンドも、アベノミクス=株高政策=円安政策という単純化された方程式通りに反応する公算が大きいとみているが、今朝の動きに関してはGDP発表待ちで、反応が本格化していないもようだ。 株高によって為替ヘッジ付きの日本株ファンドの評価額が上がれば、それに見合った円売りが必要になる。こうした為替手当ての動きは必ずしも外国人投資家による株買いと同時進行するものではないが、中長期的なドル買い/円売り材料となり得る。 ●日本株市場に心理的な好影響大きい <楽天経済研究所 シニア・マーケットアナリスト 土信田雅之氏> 2020年と7年後の開催なので、実際に経済へのプラス効果が出るのはまだ先になりそうだが、心理的な改善が日本株市場に好影響を与えそうだ。これまではデフレ脱却や財政問題など後ろ向きの政策が多かったが、これからは五輪開催という前向きな目標ができた。海外投資家にもアピールしやすいだろう。 シリア情勢や米国の量的緩和縮小など外部要因が不透明感が強く、日経平均.N225が年初来高値1万5942円を超えるのは容易ではない。ただ、今後、踏み込んだ成長戦略が示され、消費増税の不透明感が払しょくされれば、再び上値を目指す展開が期待されよう。 ●金利レンジ観大きく変わることない <JPモルガン証券 チーフ債券ストラテジスト 山脇貴史氏> オリンピック招致委員会の試算によると、今後7年間の需要増加額として1.22兆円、経済波及効果としては2.96兆円が予想されている。ただ、需要増加額のうち、大会運営費や観戦客の消費支出8600億円は2019年、2020年が中心となるため、2013年─2018年に実際に見込まれる支出は、施設整備費3600億円がメーンとなりそうだ。また、非常にコンパクトなオリンピックで、追加インフラ整備も限定的にとどまるとみられるため、国債発行計画に影響が出るような歳出は想定しづらい。 オリンピックの東京開催によって、株高期待・財政赤字拡大懸念という円債市場への逆風も吹きそうだ。株高がどこまで進むかによるが、10年金利(長期金利)はひとまず0.8%前半でもみあう可能性が高い。ただ、オリンピック招致の決定で金利のレンジ観が大きく変わるようなことはないと考えている。 解かれた円高呪縛、EPS評価し日本株は正常化−長期上昇も 9月9日(ブルームバーグ):為替変動に翻弄(ほんろう)され続けた日本株が、企業の利益成長をまっとうに評価する正常化の道を歩みつつある。安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」の浸透で円高、デフレ進行のリスクが薄れてきたためで、投資家の間でも相場の王道回帰に伴い、長期的な株高を期待する声が徐々に増えてきたようだ。 国内企業の業績回復傾向は鮮明で、ブルームバーグ・データによると、向こう12カ月間のTOPIX採用銘柄の1株利益(EPS)成長率 は32%の見込み。米S&P500種株価指数銘柄の10%、独DAX指数の20%を上回る。翌年度予想も、TOPIXの成長率は7.9%で、S&P500の6.5%、DAXの7.5%をわずかながらしのぐ。 サブプライムローン問題に始まる2008年のリーマン・ショック以降、欧州債務問題につながっていく過程で米国、欧州の中央銀行が歴史的な金融緩和を推し進めたにもかかわらず、リスクを敬遠する動きが強まった影響で円高トレンドが鮮明化。しかし、安倍政権誕生への期待、発足後のアベノミクスの1本目の矢である大胆な金融緩和などを材料に、ドル・円は昨年11月中旬の1ドル=80円前後から、足元で100円まで円安方向に振れた。 日本の政策期待で投資家のリスク回避姿勢が和らいできた半面、米国が量的金融緩和の出口策を模索し始めたこともあり、ブルームバーグがまとめた市場関係者の為替予想によれば、13年10−12月は1ドル=103円、14年10−12月には110円と、円安を見込む向きが多い。 三菱UFJ投信の宮崎高志戦略運用部長は、「日本銀行による異次元緩和で為替のレベル感が正常に戻る中、今後の日本株はEPSの影響が強まっていく」と予測。世界標準と同じく、「長い目で見れば、EPSが投資する際の判断の軸になるのは間違いない」とみている。 三重苦からの解放 過去10年にわたるTOPIX 、MSCIワールド指数 、S&P500指数 のEPSと指数の関係は、3指数とも10年春まではEPSに連動していたが、その後TOPIXのみがEPSの反発に置き去りにされ、日本株はドル・円相場との連動性を強めていった。 BNYメロン・アセット・マネジメント・ジャパンの鹿島美由紀日本株式運用本部長は、米金融危機後の日本株低迷について「外国人投資家の間で日本は輸出国というイメージが強く、円高進行がダメージを与えた」と分析。日本の国内総生産(GDP)に占める輸出の割合は15%程度に過ぎないが、円高以外にも「東日本大震災、タイ洪水を含めた『三重苦』が日本への悲観を増幅させ、日本株とEPSとの連動性を崩す要因になった」と振り返る。 昨年11月以降は為替の円安に連動する格好で、日本株も上昇基調に転じ、TOPIXは5月22日に終値で1276.03と08年8月以来の高値に戻した。その後TOPIXの上昇は一服しているが、6日終値は1147.82と、年初来上昇率は34%で、先進国主要24指数の中でトップの座を維持する。 EPSは06年来水準 EPSの伸びを受け、TOPIXの予想PERは年初の17倍から14倍に低下。PERが年初と比べ上昇している欧米株とは対照的で、日本株の割安感は高まっている。野村証券の企業業績見通し(ラッセル・ノムラ・ラージキャップ、除く金融)では、今年度の経常利益は前期比36%増の予想。年度後半を中心に米景気の復調、円安による輸出数量増が寄与するとみている。円安効果が薄まる来期は今期予想比12%増を見込み、経常利益額は13年度に前回ピークだった07年度の89%水準まで回復、14年度には07年度の水準に並ぶとみている。 同証エクイティ・リサーチ部の元村正樹ストラテジストは、「円安がポジティブに効くのは製造業に偏る」とし、製造業の今年度経常増益率を41.5%と試算。「増益率の半分程度に当たる20.9%ポイントが為替要因による押し上げ」と分析した。 ブルームバーグ・データ によると、TOPIX採用銘柄の今期予想EPSは約81円。EPSの改善局面でさかのぼれば、06年4月以来の水準だ。05年後半から上昇基調を強めたTOPIXは、EPSの改善を反映し、1200ポイントから07年2月の高値1816ポイントまで5割上昇。予想EPSは、07年4月に約97円まで増加した。 89年越えの試算 「米国がけん引し、少なくとも15年まではグローバル景気の回復が続く」とのシナリオを描く三菱UFJ投信の宮崎氏は、日本のEPSが2、3年後にリーマン・ショック前のピークを超えると予測。「今後2年ぐらいのタームで、TOPIXが07年2月の高値に到達するのは十分可能」との認識だ。さらに、日本のデフレ脱却が明確化し、10年物国債利回り が3%まで上がれば、東証1部の予想PERは30倍程度まで切り上がる可能性もある、としている。 EPSが過去10年の最高水準98円(08年4月時点)まで伸びた場合、TOPIXがPER30倍まで買われれば2940ポイント。終値での史上最高値を付けた89年12月18日の2884.80を上回ることになる。 BNYメロンの鹿島氏は今後の日本株見通しについて、これまで金融政策の効果をわずかしか織り込んでおらず、アベノミクスの2本目の矢である機動的な財政政策、3本目の矢の成長戦略を評価する動きも中長期的に期待できる、と指摘。アリアンツ・グローバル・インベスターズ・ジャパンの寺尾和之最高投資責任者は、円安がある程度進み、「今後は賃金の上昇につながるかどうかが鍵」と強調。輸出企業の業績が継続的に伸びた後に賃金が上がり、内需に波及する流れが見えれば、「先行性ある株価は中長期の上昇局面に入り始めるだろう」と言う。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 河野敏 skawano1@bloomberg.net;東京 Tom Redmond tredmond3@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/09 00:02 JST
円下落、東京五輪決定受け−9日早朝のアジア外為 9月9日(ブルームバーグ):9日早朝のアジア外為市場で円相場は下落。2020年の東京五輪の決定を受け、建設・観光産業への経済効果や安倍政権によるデフレ脱却への期待から円が売られている。 シドニー時間午前6時24分(日本時間午前5時24分)現在、円相場は1ドル=99円68銭。先週末6日のニューヨーク市場では99円11銭だった。対ユーロでは1ユーロ=131円24銭。6日NYは130円63銭。 原題:Yen Slides on Tokyo Olympics Success; Aussie, Kiwi Gain onChina(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:シドニー Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/09 05:50 JST
東京五輪決定は株価にプラス、インフラや観光刺激−政策相乗 9月8日(ブルームバーグ):アルゼンチンで7日に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2020年夏季五輪の開催都市が東京に決まった。東京での五輪は56年ぶり。インフラ整備の進展、観光客の増加など幅広い経済効果が期待できるとし、週明けの日本株市場では関連銘柄を中心に相場全般のプラス要因になりそうだ。 しんきんアセットマネジメント投信運用部の藤本洋主任ファンドマネジャーは、「短期的にはご祝儀的な動きに加え、経済効果への期待も高まり、日本株全体にポジティブに働くだろう」と予想。特に建設や不動産などインフラ分野、レジャーや宿泊施設といった観光分野をはじめ、「関連する銘柄には買いが膨らむ」とみる。東京が有利との見方が多かったため、「五輪関連銘柄のパフォーマンスは既に相対的に良好だが、完全には織り込み切れていない」と言う。 明治安田アセットマネジメントの小泉治執行役員も、日本株は「東京に決まることをかなり織り込んでいる」としながらも、「建設をはじめ、関連銘柄が一層買われることになるのかもしれない」と話した。 1996年アトランタから2012年ロンドンの5回の開催都市決定、開会式当日までの株価推移を見ると、アトランタは90年9月に決まり、同月末から開会式日の96年7月19日まで米ダウ工業株30種平均 は2.2倍に上昇。同様の期間に、2000年シドニーはASX全普通株指数 が64%高、04年アテネはアテネ総合指数 が27%高、08年北京は上海総合指数 が36%高、12年ロンドンはFTSE100指数 が6.5%高となった。 リーマン危機挟むロンドン、長野の記憶 経済情勢によりパフォーマンスに差はありながら、いずれも上昇。アテネはITバブル、北京とロンドンはリーマン・ショックなど世界的金融危機を途中に挟んでおり、開催日までの経済活性化期待が相場の押し上げ、下支え要因になってきたことがうかがえる。 ロンドンの上昇率は小幅だったが、07年6月には6732ポイントの高値を付け、開催が決まった05年7月から27%上げる場面もあった。16年に開かれるブラジル・リオデジャネイロの場合、ボベスパ指数 は決定した09年10月から10年11月の高値まで一時19%上昇。その後は、経済の低成長やインフレなどへの警戒で、5日時点は16%安と軟調だ。 しんきんアセットの藤本氏は、東京五輪の実際の開催は7年後と先が長く、「経済効果がすぐに出始めるわけではない」と指摘。相場の押し上げ効果も短期にとどまり、「事前に大きく上昇した関連銘柄は早々に利益確定売りに押される」との認識も示した。 日本で98年に冬季五輪が行われた長野の場合、91年6月15日のIOCバーミング総会で開催が決まった。バブル経済崩壊と不良債権処理、山一証券破たんなど金融危機のさなかで、決定日(休場日のため翌営業日)から開会式当日の98年2月7日(同)まで日経平均株価 は31%下落。当時は、インフラ整備に関係性が強い東証建設業指数 も同期間に64%下落、長野地盤の八十二銀行 は25%安、北野建設 は82%安、土産品卸のタカチホ は開催決定後に新規株式公開し、94年10月から63%下げた。 総じて厳しいパフォーマンスを強いられたものの、北野建も決定から1カ月後には31%高となる2218円の上場来高値を付けており、相場全体が不振の中でも活躍場面を見出すことは可能だ。 経済効果が持続性左右か 明治安田アセットの小泉氏は、「開催決定による短期の反応が終わった後も、五輪関連の具体的な計画が決まったりするたびに、折に触れ相場の刺激材料になりそう」とみている。 岡三証券が算出、東京五輪の開催で恩恵を受けると期待される79銘柄で構成した「東京五輪関連株指数 」(算出開始時の09年末=100)は、6日時点で197.94。年初来上昇率は45%と、同期間のTOPIX上昇率33%を上回る。 東京都の試算では、五輪開催による国内経済への波及効果(生産誘発額)は、13年9月の準備段階から20年9月の大会終了までの7年間で2兆9609億円。資本投資の分析対象は、五輪で使用される予定の競技会場や選手村などの施設のみで、大会開催の有無にかかわらず整備される道路、鉄道などのインフラ整備費は対象外としている。 都の試算を過小と見ている大和証券の木野内栄治チーフテクニカルアナリストは、五輪開催の決定で国土強靭(きょうじん)化政策を進めやすくなり、老朽化したインフラの再構築を加速させ、観光の伸びなども踏まえれば、「7年間で平均して1.1%程度のGDP押し上げ効果があってもおかしくない」と分析。五輪招致の成功による「日本経済へのインパクトの強さはまだ認知されておらず、そこはかとなく良いと思われている程度」と受け止める。 招致活動のスローガンであった「ニッポン復活」に向け、競技会場の新規整備や交通インフラなど社会資本投資の増大を中心に、20年の大会開催に向け新たな経済成長への期待が徐々に高まっていく可能性がある。野村証券では、東京での五輪開催は安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」と相乗効果を生むと見て、五輪が刺激し、業績面へのポジティブな影響が期待される銘柄として大成建設 、太平洋セメント 、JR東日本 、三井不動産 、ゼビオ 、綜合警備保障 の6社を挙げた。 記事に関する記者への問い合わせ先:東京 河野敏 skawano1@bloomberg.net;東京 Yoshiaki Nohara ynohara1@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Sarah McDonald smcdonald23@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/08 07:18 JST 経済効果は3兆円超え=3%の成長押し上げも−「最大のアベノミクス」の声 2020年夏季五輪の東京開催で、都は13年から20年までの国内経済波及効果を2兆9600億円と試算している。ただ、民間のエコノミストは、首都高速道路の改修や観光立国へ向けた動きが加速し、効果はさらに大きくなると見込む。五輪招致は「最大のアベノミクス」(大和証券)との指摘もあり、日本経済の起爆剤になることが期待されている。
高度成長期の象徴=日本開催の五輪 大和証券チーフテクニカルアナリストの木野内栄治氏は「(20年までに)国内総生産(GDP)を3%程度押し上げる年があっておかしくない」と指摘する。ベースが1%なら4%となり、バブル期の1990年度の6.2%以来なかった成長を夢見ることができるのだろうか。 都が示す効果はあくまで大会開催に関わる直接的な支出が対象。業種として、世界各国から訪れる大会関係者や観戦客による飲食費、宿泊代などを含むサービス業が6510億円、競技会場や選手村の整備などの建設業が4745億円などを挙げている。 しかし、例えば安倍政権の「クールジャパン」戦略では、アニメ、音楽、美食、工芸品などの海外売り込みに政府が500億円を投入することを決めている。事前イベントも含め、メディアや訪日客に「日本を見てもらう見本市のようなもの」(大手証券)で、観光立国への脱皮の千載一遇のチャンスになる。コスプレの「聖地」秋葉原だけでなく、世界遺産への観光も盛況が期待できる。 さらに、市場関係者は、1964年の東京五輪を機に建設が進み、50歳を迎えて老朽化している首都高の大幅改修論議に追い風とみているなど、このところ肩身の狭かった公共事業が脚光を浴びる機会にもなりそうだ。 (2013/09/08-05:42) http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2013090800031 五輪招致は経済にいい方向、それも踏まえ首相が消費税判断=菅官房長官 2013年 09月 8日 10:14 JST [東京 8日 ロイター] - 菅義偉官房長官は8日午前、NHKの番組に出演し、東京へのオリンピック招致が決定したことに関連して、「経済的には間違いなくいい方向にいく」としたうえで、「そのことも含めて様々な観点から安倍晋三首相が(消費増税について)判断する」と語った。
菅官房長官は「安倍首相は何としてもデフレ脱却をやり遂げないといけないと思っている。安倍政権はデフレ脱却と財政再建。これを必ずやり遂げる政権だ。首相のデフレ脱却への思いは鬼気迫るものがある」と語った。 有識者60人から意見を聞いた点検会合に関しては「大多数が賛成といった報道もあるが、そういうことでなく、どうしたらデフレ脱却できるか そこを最優先するということだ」と指摘。「現実に現場の意見を聞いた。そういう声や経済指標、4─6月GDPの2次速報、あるいは日銀短観、そういうことを踏まえて首相自身、白紙の状況の中で判断する」とした。 日銀の黒田東彦総裁が国債の信認が失われると大変なことになる可能性があると指摘していることなどに関しては「そうした意見があるのは十分承知している。総体的に考えた上で首相が判断する」と答え、「ようやくデフレ脱却の兆しが出ている。腰折れしたら何にもならない。財政再建にも社会保障充実にも、何と言っても強い経済が必要であり、そこを優先している。当然、デフレ脱却と財政再建は頭の中に入れている。そういう中で判断し、実行に移していく」と述べた。 消費増税を実際に行う場合の対策に関しては「そういうことも踏まえて、きわめて慎重に判断する。判断したら大胆にしっかりと実行に移していく」と語った。 五輪を起爆剤に、15年続くデフレ払しょくしたい=安倍首相 2013年 09月 8日 12:46 JST [ブエノスアイレス 7日 ロイター] - 安倍晋三首相は国際オリンピック委員会(IOC)総会出席のため訪れていたアルゼンチンのブエノスアイレスで7日、記者会見し、2020年のオリンピックおよびパラリンピックの開催地が東京に決定したことを起爆剤に、15年間続いたデフレや縮み志向の経済を払しょくしていきたい、との考えを示した。 消費税率引き上げの判断については、経済情勢を見極め、この秋に判断していく方針に変わりはないと述べた。 安倍首相はオリンピック招致決定について「皆が力を合わせれば夢がかなう。国民の皆様とともに示すことができた。心から感謝したい」と述べ、「東日本大震災からの復興を成し遂げた日本の姿を、世界の中心で活躍する日本の姿を、世界中に力強く発信していくことが、東京開催決定の感謝の気持ちをあらわす最善の道と考える」と語った。さらに、「インフラ整備、観光など幅広い分野にもいい影響を与える。オリンピックムーブメントを世界に広げ、安全で確実にオリンピックを実施するという期待に応えることがわたしたちの課題だ」との考えを示した。 招致決定が日本経済に与える影響については「15年続いたデフレ、縮み志向の経済を、オリンピック開催決定を起爆剤として払しょくしていきたい。今わたしたちは大きな目標を得ることができた。この目標に向かって進んでいくことが、今までの縮み志向を変えていくことにつながっていく」とした。 消費税率引き上げの判断に与える影響については「経済情勢を見極め、この秋にしっかりと判断していく、この方針に変わりない」と述べるにとどめた。 中国との関係については「(先の)G20(20カ国・地域首脳会議)で私から習近平(中国)国家主席に説明した通り、戦略的互恵関係の原点に立ち戻って日中関係を発展させていくべきとの考えだ」とし、中国側にも同様の姿勢を期待したいと述べた。韓国については「基本的な価値と利益を共有する重要な隣国だ。難しい問題もあるが、意思疎通を積み重ね、大局的観点から協力関係を構築していきたいと考えている」と述べた。 エネルギー政策について安倍首相は「エネルギーの安定供給、エネルギーコスト低減の観点も含め、責任あるエネルギー政策を構築する」としたうえで、「原子力比率は引き下げていく。今後3年程度の間に再生可能エネルギー普及、省エネルギー推進を最大限加速させていく」と語った。 また、安倍首相は会見後、NHKなどの取材に対し、オリンピック招致決定と消費増税の判断は直接関係ないが、経済にはプラスになるとの見方を示した。 (石田仁志) 五輪=2020年招致、東京は信頼性と財政力が決め手に 2013年 09月 8日 11:17 JST [ブエノスアイレス 7日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)は7日の総会で2020年夏季五輪の開催地を東京に決定。安心して大会を任せられる信頼性と財政力が決め手になったとみられる。
東京は決選投票でイスタンブール(トルコ)に圧勝し、アジアでは2008年北京大会以来、東京では1964年大会以来2回目の開催を獲得。強固な財政基盤と、これまでの各種大会における運営実績を前面に押し出した作戦が功を奏した。 調印式でIOCのジャック・ロゲ会長は、投票前の最終プレゼンテーションで安倍晋三首相が自ら「安心して任せてもらえる」と発言したことに触れ、「自分は整形外科医でもあり、投票権を持たなかったとはいえ、この言葉は響いた」と述べた。 ジョン・コーツ・IOC理事はロイターに対し、「東京の実施計画は非常に選手本位であり、会場配置も素晴らしい」とコメント。IOCを支援するスポンサーの多くがアジアにあることも、五輪運動にとってはプラスだとした。 IOCで影響力が大きいとされるクウェートのシェイク・アハマド・アル・ファハド・アル・サバーハ委員は、2016年リオデジャネイロ大会に関する準備の遅れが東京にとって有利に働いたとの見方を示した。 トーマス・バッハ・IOC副会長は、世界情勢が不安定な中、IOC委員は決選投票で、イスラム圏での初開催を目指したイスタンブールよりも伝統と信頼性の東京を選択したのではと述べた。 〔情報BOX〕2020年五輪投票、各都市の得票数 2013年 09月 8日 06:37 [ブエノスアイレス 7日 ロイター] - 国際オリンピック委員会(IOC)は7 日、ブエノスアイレスで開いた総会で、2020年の夏季五輪大会の開催都市に東京を選 んだ。各都市の得票数は以下の通り。 *第一回投票 東京 42票 イスタンブール 26票 マドリード 26票 *2位決定投票 イスタンブール 49票 マドリード 45票 *決選投票 東京 60票 イスタンブール 36票
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