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http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130907/mca1309071201014-n1.htm
2013.9.7 12:00 SankeiBiz
【ビジネスアイコラム】
8月末に発表された7月の消費者物価指数(CPI)や鉱工業生産などのデータから、日本経済は着実に回復基調をたどっているとの見方が広がっている。
だが、ちょっと気がかりな指標もある。もしかして日本経済は頭打ちになったのではないかとの懸念が私の頭の中をよぎってしまう。
8月30日に発表された7月のコアCPI(除く生鮮食品)は前年比プラス0.7%、7月の鉱工業生産速報が前月比プラス3.2%、7月の完全失業率が3.8%と好調なデータが相次いだ。
一方、気になる経済データも出てきはじめた。7月の実質輸出は前月比マイナス4.9%と2カ月ぶりに低下した。
単月の振れはあるものの、前年比で24.3%の円安(7月分)となっている割に、輸出の増加テンポは鈍い。
経済協力開発機構(OECD)が3日に発表した経済見通しによると、2013年の国内総生産(GDP)伸び率は中国が7.8%から7.4%に下方修正された。
OECDチーフエコノミストのピエール・カルロ・パドアン氏は、新興国が減速し、多くの新興国の減速が世界経済全体の成長にとって重しになっているとの見解を示した。
また、好調だった国内の個人消費にも、気になるデータが出てきた。経済産業省が8月29日に発表した7月商業販売統計によると、小売業販売額は前年比マイナス0.3%と3カ月ぶりに減少した。
特に株価上昇の恩恵を受けた高額所得者の利用度が高いとみられる百貨店が前年比マイナス2.7%と3カ月ぶりに減少したことが目につく。
世界経済の停滞感を背景に企業収益の伸びが、春先ほど見込めないのではないかとの思惑から、直近の株価は伸びが鈍っている。日経平均株価が年末には1万8000円になるとの声は少なくなり、保守的な見方が多くなっている。
この傾向が秋が深まっても強まるようなら、堅調な消費にも影響が出てくる可能性がある。こうした状況を打破するためには、株価が再び上昇気流に乗って、企業や個人の期待が強まる方向に流れを変える−という手法が考えられる。
アベノミクスを推進してきた安倍晋三政権は「期待」を重視しており、株価を押し上げるため成長戦略の法案化や補正予算編成などの財政出動を検討するだろう。
ただ、やみくもに財政資金を出しても、株価は大きくは上がらない。安倍首相のリーダーシップの下で、思い切った規制緩和を断行することが早道だ。
しかし、今並んでいる成長戦略のメニューでは力不足だ。安倍首相が東京オリンピックの誘致に熱心なのも、他に有力な「タマ」が不足しているからではないか、と勘繰りたくなる。(ロイターニュースエディター兼コラムニスト 田巻一彦)
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