01. 2013年9月09日 19:47:47
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世界の住宅価格:4−6月は3年ぶり大幅上昇−アジア好調 9月9日(ブルームバーグ):世界の住宅価格は4−6月(第2四半期)に前年同期比で平均2.4%上昇し、過去3年で最も値上がりした。ドバイのほか、香港や中国本土などのアジア市場での価格上昇が目立ったと、英不動産ブローカーのナイト・フランクが明らかにした。 同社の9日発表によると、最も値上がりしたのはドバイで21.7%上昇。前期比では台湾の7.4%が最高だった。 欧州で値上がりが最も激しかったのはトルコで、前年同期比12.2%上昇。同地域で最も下がったのはギリシャで、11.5%値下がりした。 ナイト・フランクのアナリスト、ケイト・エバレットアレン氏はリポートで「2010年以来初めて、欧州では価格が前年比で上昇した」と指摘した上で、「過去12カ月で平均0.7%値上がりとの数字は、各国間で住宅価格に大きな格差がある現状を覆い隠している」と説明した。 発表によると、香港の住宅価格は前年同期比19.1%、中国は同14.8%それぞれ上がり、世界の中でも値上がりが際立ったが、前期比では中国は横ばい、香港は1.2%上昇にとどまった。 原題:Global Home Prices Climb Most Since 2010 as Dubai to ChinaRally(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:ドバイ Zainab Fattah zfattah@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Andrew Blackman ablackman@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/09 18:39 JST
中国株(終了):上海総合指数、昨年12月以来の大幅高
9月9日(ブルームバーグ):中国株式相場は上昇。上海総合指数 が昨年12月以来の大幅高となった。銀行株が高い。中国の輸出 が予想を上回る伸びとなったほか、一部の銀行には資本増強のため優先株の発行が認められるとの観測が投資家の間で広がった。 上海浦東発展銀行(600000 CH)は10%上昇。同行と中国農業銀行が銀行に優先株を通した資金調達を認める試験的なプログラムに参加する可能性があるとマネーウィーク誌が伝えた。 中遠航運(600428 CH)と上海国際港務(集団、600018 CH)も大きく上げた。上海自由貿易区の設置で上海市が世界的な貿易・海運の中心地になるとの期待が背景。 上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数 は、前週末比72.52ポイント(3.4%)高の2212.52で終了。昨年12月14日以来の大幅な値上がりとなった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数は同3.5%高の2440.61。 ソシエテ・ジェネラルのプライベートバンク部門でポートフォリオ管理ソリューション地域責任者を務めるデービッド・ポー氏は、優先株発行の見通しから、資本不足に伴う融資抑制や銀行システム弱体化といった懸念が和らいだと指摘した。 原題:China’s Stocks Rise Most in Nine Months as Banks SpearheadRally(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:シンガポール Weiyi Lim wlim26@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Patterson mpatterson10@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/09 17:24 JST
焦点:通貨安による輸出増加を期待する新興国、効果は限定的 2013年 09月 9日 17:17 JST [ロンドン 6日 ロイター] - 最近の通貨下落で、新興市場国では輸出の伸びが期待される。ただ、輸出増加がもたらすプラスの効果以上に、輸入インフレや為替相場安定に向けた利上げが景気に与える影響のほうが大きい。 インドルピーやブラジルレアルなど新興市場国の通貨は年初から12─20%下落した。株式も売られ、新興国からの資金引き揚げが続いている。 一方、政策当局者は、通貨安が経済の救済になると期待している。 中国や欧米の景気回復が順調に進めば、新興国の安価な輸出品に対する需要が高まり、その結果、インドやトルコの経常赤字は縮小すると見込まれれている。 インドルピーが対ドルで最安値を更新するなかシン首相は先週「ルピー安は経済にとりプラスだ。われわれの輸出競争力を高め、輸入を抑制する」と語った。 シン首相は確かに正しいかもしれない。教科書通りの経済学によると、20%の通貨下落は、輸出企業の国内労働コストや投入コストを20%押し下げ、競争力を高める。その結果、輸出は増加する。新興国はこうした輸出の伸びにより1997─2002年の通貨危機から劇的に回復した。 通貨安による効果は一部の新興市場国で既にみられる。キャピタル・エコノミクスによると、中南米の輸出は上半期に平均0.9%縮小したが、7月には前年比2.2%増に転じた。 南アフリカの輸出は7月に10%超拡大。ブラジルの農業製品の輸出はレアル安を背景に8月の1─3週間で大幅に増加した。 ただ、ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの投資銀行は、新興市場国の今年と来年の経済成長率予想を大幅に引き下げており、輸出主導の景気回復に対する悲観的見方がうかがえる。 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの東欧・中東・アフリカの為替・債券戦略部門代表、デイビッド・ハンター氏は「もちろん通貨安は輸出面でプラスだ。ただ問題は、為替や債券市場の動きは経常赤字よりもずっと速い。最終的に改善がみられるのは早くて年末になるだろう」との見方を示した。 <内需の弱さカバーしきれない外需> 新興国は、中国、日本、欧米で改善がみられる製造業購買担当者景気指数(PMI)を心強く思うべきだ。UBSアナリストのリサーチによると、新興国の輸出は、自国のPMIよりも、先進国のPMIとの関連性が高い。 ただ、UBSの新興国の債券・為替戦略部門代表、Bhanu Baweja氏は、最近の米国の輸入需要は、シェールガス開発の重機や輸送関連品など、新興国が通常は輸出をしないセクターに集中している、と指摘する。 加えて、欧米景気は回復しつつあるものの、賃金は依然低水準にとどまっており、購買力はほとんど上向いていない。当局データによると、米国の週間賃金は不変ドルベースで1995年からわずか6%の上昇にとどまっている。昨年の英実質賃金は2002年と同水準だった。 さらに、自国通貨を守るため金融引き締めを余儀なくされている国では、借入コスト上昇による国内の信用の伸びや消費への打撃が予想され、その結果、輸出主導型の景気回復の可能性は低い。 前出のBaweja氏は、多くの国では2008年の金融危機以降、輸出よりも信用が成長の主たるけん引役になってきたと指摘し、この状況が現在危機に直面していると指摘。「米金利の上昇に伴い新興市場国の金利も上昇する。輸出は回復するかもしれないが、内需は停滞する。輸出が弱い内需を補うほど力強く回復する可能性は低い」と語った。 <両刃の剣> 原油価格は新興国の景気を大きく左右する。通貨安では輸入原油価格や素材コストが上昇、企業の競争力は低下する。 バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの試算によると、国内で消費するエネルギーのほぼ全てを輸入に頼るトルコでは、通貨リラが10%下落すれば、インフレを15─20%押し上げる。そのため、価格競争力のほとんどは数カ月後にインフレで帳消しになる。 インドルピーは過去2年下落基調にあるが、輸出はほとんど伸びていない。それだけでなく、政府の燃料補助金負担は、ルピーの価値が対ドルで1ルピー下がるごとに、800億ルピー(12億ドル)膨らむとの試算がある。 HSBCグローバル・アセット・マネジメントの戦略部門代表フィリップ・ポール氏は「通貨安は両刃の剣だ」と指摘。インドでは、価格が上昇しても輸入需要はあまり変わらず、そのため、原油高は、財政やインフレ、経済成長に打撃を与える、と述べた。 (Sujata Rao記者;翻訳 伊藤恭子;編集 内田慎一)のない場合もあります)
人民元NDF、2週間ぶり大幅高−輸出の伸びが予想上回る 9月9日(ブルームバーグ):中国人民元のノンデリバラブル・フォワード(NDF)は9日、2週間ぶりの大幅高となった。8月の中国輸出の伸びがエコノミスト予想を上回り、同国経済が勢いを増しつつあることがあらためて示された。 ブルームバーグがまとめたデータでは、1年物のNDFは香港時間午後5時14分(日本時間同6時14分)現在、0.12%高の1ドル=6.2268元と、上昇率は8月26日以来の大きさ。上海スポット取引の元相場を1.7%下回る水準となった。 中国外国為替取引システム(CFETS)によると、人民元は上海市場でほぼ変わらずの1ドル=6.1210元で終了。ブルームバーグのデータによれば、香港のオフショア市場では、元は0.05%高の6.1107元。 原題:Yuan Forwards Rise Most in Two Weeks After Exports TopForecasts(抜粋) 記事に関する記者への問い合わせ先:香港 Fion Li fli59@bloomberg.net 記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Regan jregan19@bloomberg.net 更新日時: 2013/09/09 18:49 JST
焦点:シリア危機下の投資戦略、米緩和縮小で困難に 2013年 09月 9日 16:55 JST [ロンドン 6日 ロイター] - シリア情勢の悪化が招きかねない市場の変動から身を守ろうとする一部の投資家は、最高格付けの国債に代わる投資先として石油に注目している。
多くの投資家は、巨大な国債市場がもたらす流動性と引き換えにある程度の短期的な痛みに耐える構えだが、米国債と独連邦債の年間損失が1990年代半ば以降で最大になるとみられるなか、石油はより良い投資先として注目されている。 一部のアナリストは、米国の対シリア軍事介入に他国も加わる場合、原油価格が20%超上昇する可能性があると指摘する。UBSのグローバル・マクロ・ストラテジスト、ラミン・ナキサ氏は「当社の原油チームは、全面戦争シナリオでは原油価格が1バレル=150ドルまで上昇する可能性があると考えている」とし、「われわれはエネルギーをオーバーウエートとしてきた」と述べた。 地政学的リスクが高まった、コソボ紛争、イラク戦争、リビア内戦に至る過去の危機では、流動性の高い米国債か独連邦債が完璧な投資先で、投資家は影響がより明確になるまで米国債や独連邦債に資金を待機させた。いったん影響が明らかになると、これらの市場は比較的速く上昇していた。 だが今回、投資家が資金をこのような国債に置いておく戦略の魅力は薄れている。米連邦準備理事会(FRB)が国内経済を刺激するため続けてきた大規模な債券購入プログラムの縮小を計画する一方、他の主要な西側諸国はようやく成長の兆しを見せている。 国債の信用度や、現金同様の取引が可能であるという安全資産としての重要な特徴に変わりはないものの、こうした状況が、事実上20年間続いた国債の上げ相場の終了につながった。 スイスフランや金などの他の安全資産も同様の問題を示す。スイスフランと金はともに、金融システムへの懸念を背景に相場が高すぎる事態に陥った。 石油と同様に、エネルギー関連株あるいは中東の紛争時に上昇する傾向のある通貨への短期的な需要は高まりつつある。これとは別に、オプション市場で、ボラティリティが現在の低い水準から上昇する場合の利益を狙った取引を設定することも、数少ない代替投資の一つとみられている。 先のナキサ氏は「地政学的イベントがあるとき、ボラティリティは常に急激に高まる。現時点では明らかにボラティリティは極めて限定されている」と述べた。 <不確実性> 過去10日間で、STOXX欧州石油・ガス株指数.SXEPは、STOXX欧州600指数.STOXXを約5%アウトパフォームし、多くの機関が石油・ガスセクターを「買い」推奨とした。ただ、上げ幅はまだ小幅にとどまっている。 ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントの英国株シニアファンドマネジャー、デレク・ミッチェル氏は「(シリアの状況は)恐ろしい人道上の惨劇だが、市場はこの話をまだ深刻には受け止めていない」と指摘する。 為替市場では、カナダドルとノルウェークローネが対円で上昇している。カナダとノルウェーは原油価格の大幅上昇の恩恵を受ける産油国である一方、日本は最大の原油輸入国の一つとして価格上昇の打撃を受けることになる。 1991年と2003年の米主導の対イラク戦争では、両ケースともに開戦前に世界の株価.MIWD00000PUSは下落したが、戦争の影響範囲が明らかになった後は上昇に転じた。 現在の主な懸念は、米国がシリア攻撃を開始した場合、シリアの同盟国であるイランが戦闘に加わるかという点だ。そうなれば、地域全体に戦火が広がり、深刻な原油供給問題が引き起こされる。また、今回の危機が、米国の行動に反対したロシア・中国と米国との関係にどう影響するかも懸念されている。 2011年のリビア内戦や1999年のコソボ紛争など、過去のより小規模な戦闘では、状況が緊迫するにつれて市場のボラティリティは高まったものの、株式や他の金融市場への影響は限定されていた。 ABNアムロのディディエ・デュレ最高投資責任者(CIO)は今回のシリア危機について、自身の基本シナリオでは市場にとって「短期の混乱」に終わり、世界経済の回復を妨げない、と説明した。 <流動性高い資産を選好> 2008年の金融危機では、多くの投資家が価値が減少する保有資産を容易に手放せない事態に陥った。今回は、たとえ債券保有によって短期的に損失を被るとしても、投資家は流動性の高い資産を選好する可能性が高い。 「2008年の危機は間違いなく、本当に流動性があるものと、そうでないものについて、それまでと異なる見方をもたらした」と、ボストンを拠点とする資産運用規模220億ドルのルーミス・セイルズ・ボンド・ファンドのマット・イーガン氏は語る。同氏は「われわれはシリア問題を懸念しているが、正直に言うと、このような事態に際し、準備できることはあまりない」とし、「われわれは概して米国債が好きではないが、債券の世界では最も流動性の高い商品の1つでもある」と述べた。 さらに、カナダやノルウェーなど最高格付けを付与されている他の国が米国債に代わる投資先を提供しているとの指摘もある。 |