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2013年09月04日 在野のアナリスト
安倍首相がG20に向かいました。「財政再建を世界に訴え…」と出発前に語っていたので、消費税増税の腹は固まったようです。今年の4-6月期GDPが良好だった反動、駆け込み需要の反動で、来年の4-6月期の落ち込みは相当にひどい、という事前予想を振り切って、財政枠を拡大してバラマキたい、という党内事情にも配慮したようです。さらに福島原発でも、経年的対策費が必要となりそうです。
昨日の対策案でも、遮水壁の維持、管理費は算出していない、としています。建設費も470億円では不足し、しかも放射性物質除去装置(ALPS)の開発費もかかるため、来年も予算枠をとらねばなりません。さらに、タンクは高レベル放射性廃棄物です。いくら除染しても線量は下がらず、こちらも管理、保存のコストがかかります。原子力施設で、5年が寿命のタンクを建てるなど、論外の対応です。5年経てばゴミとなり、除染するにも作業員が大量被曝します。初めから溶接タンクでなければならなかった、その判断の甘さだけでも、東電の過失はかなり大きい、とさえ言えます。
民営であれば、株主総会や業績開示など、監視の目が働くという意見もありますが、今の東電は存続にむけて策を弄さねばいけないほど死に体であって、隠蔽、捏造、不正など何でもありです。それも、すべて存続を暗に決定しており、それらの事例で破たん処理されることがないため、です。今回、国が関与を決める際、研究、開発に限定していますが、そのうち廃タンクなどの保管、処理にも国費を…という話になるでしょう。放射性物質の再利用、という名目なら、今回のように予算措置ができるためです。野田政権の怠慢が原因ですが、安倍政権の対応もお粗末です。
そんな安倍氏は、G20を初日しか出席せず、すぐIOC総会に向かいます。投票の際、日仏間に密約? という話もありますが、2024年の五輪をパリに、と云ってみたところで、EUが一枚岩になれなかったら、次のIOC総会で支援を受けにくくなります。過去、欧州では連続開催も多く、ハードルは低い。それより、2018年の冬季五輪が韓国の平昌で行われるため、冬、夏とアジアが独占するハードルは高い。今回、消去法という話もありますが、アジアやアフリカの支持の広がりがカギです。
つまり、アジアで連続開催となれば、次に五輪をアジアでやるハードルは極めて高くなります。アフリカ票は中国の意向、猪瀬都知事の失言で期待薄、ロシアも土壇場でどう態度を変えるかわかりません。シリア情勢で、日本が米国支援を鮮明にすれば、尚更支持は期待できなくなるでしょう。さらに、今回の最大の不安は、英国の予想で日本がトップであること、です。つまり、決選投票に持ちこまれた際、2、3位が共闘する可能性が高い構図にある、ということです。いくら遺恨があっても、トルコと欧州はつながりも深い。ここが連携すると、アフリカ、南米票をもっていかれます。
今日の日経平均は、14000円を回復しましたが、五輪期待の短期の先物買いの側面も強いようです。14000円のプットが重く、抵抗も予想される中、あっさりと抜いたのは低調な売買という以上に、どうせ来週には利益確定売りがでる、という読みなのかもしれません。安倍ノミクス第4の矢、とも言われますが、安倍氏の弾丸外遊が功を奏すか? 今日の地震で相場が急落したように、今は天変地異にすら怯え、震災や原発を意識されないよう祈っているところなのかもしれませんね。
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