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メーン会場となる国立競技場の完成予想イメージ(招致委提供)
【運命の9・7 東京五輪で変わる日本】一番確実に儲かるのはゼネコン 天国と地獄同時に見るのは証券
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130903/dms1309030721001-n1.htm
2013.09.03 夕刊フジ
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2020年の夏季五輪開催地が7日(日本時間8日早朝)、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会総会で決まる。4年前の雪辱を期す東京に加え、マドリード(スペイン)、イスタンブール(トルコ)の3都市が激しい戦いを演じているが、晴れて五輪開催が東京に決まったとき、日本の何がどう変わるのか。各分野の専門家が読み解く。
招致に成功すると、どの業界が儲かるのか。
一番確実に儲かる業界はゼネコンだ。東京オリンピック・パラリンピック招致委員会が試算した経済効果によると、施設整備費は3557億円だが、なかでも国立競技場を建て替えるメーンスタジアムと臨海副都心に建設される選手村が2大プロジェクトとなる。それぞれ1000億円前後の巨大なものとなるため、受注できる業者は、大手ゼネコンに限られるだろう。
建設された選手村は、五輪終了後、マンションとして分譲される見通しだが、近年のマンションブームに加えて、五輪という付加価値がつくから、好調な販売が見込まれる。
大手不動産業者は、それとは別に臨海地区でのマンション建設を計画しており、臨海副都心に新たな街が出現することになる。不動産業は活況となるはずだ。
開催期間中は、大がかりな警備が実施されるので、警備会社にも大きな追い風が吹く。850万人とされる開催期間中の来場者が支払う観光支出も莫大なものになる。その恩恵は、都内のホテルだけでなく、箱根や富士山といった東京から近い観光地にも及ぶだろう。
京都や北海道といった外国人に人気の観光スポットも潤い、少し変わったところでは、秋葉原が受ける経済効果も相当大きいとみられる。オタク系の外国人にとって秋葉原は聖地であり、日本人が思っている以上に高い人気がある。
割を食う可能性があるのが都内のタクシー業だ。来訪者で需要自体は大きく増えるが、警備のため厳しい交通規制が敷かれれば、渋滞が激しくなって、売り上げが伸び悩む可能性がある。
もう一つ、天国と地獄を同時にみる可能性があるのが証券業界。2000年のシドニー五輪以降の開催国の株価をみると、大ざっぱに言えば、招致決定から開催日までは、株価が上昇していく。施設整備などで巨額の公共事業が行われ、経済が成長するからだが、大会が始まるころになると株価が反落する。大会が始まるということは、施設整備が終わったことを意味する。
ただ、五輪前後の株価の動きは、必ずしもすべての開催国で同じではなく、経済環境の影響をかなり大きく受けている。それでも招致決定後に株価が上昇するという点は、ほぼ共通しているため、招致が決まれば、当面追い風が吹くのは確実だ。証券業界にとって怖いのは、招致に失敗したときの失望売りだろう。 (獨協大経済学部教授・森永卓郎)
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