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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130903-00000628-playboyz-bus_all
週プレNEWS 9月3日(火)10時0分配信
現在の交渉中のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)が締結されたら、日本はどうなってしまうのか。ひとつの参考例となるのが、アメリカと韓国が結んでいる自由貿易協定「米韓FTA」だ。
米韓FTAは、2006年2月に交渉がスタート。2011年11月22日に韓国が批准を決定し、翌年3月15日に発効した。5年以内に95%の品目の関税撤廃を目指すほか、投資、知的財産権などの非関税障壁(関税以外の法律や制度で貿易の自由を制限すること)の撤廃も合意された。
しかし、協定には一度決めた条項は見直せないラチェット条項など、自国主権が脅かされかねない要素が盛り込んであり、韓国内ではいまだ強い反対論がある。
この米韓FTAについて、立教大学経済学部長の郭洋春(カク・ヤンチュン)教授はこう指摘する。
「アメリカの政府や企業の関係者がTPPに関して、必ずといっていいほど口にするセリフがあります。それは『米韓FTAは21世紀にアメリカが結ぶ自由貿易協定のモデル。TPPで論議していることは、すべて米韓FTAに盛り込まれている』というものです」
ということは、米韓FTA後の韓国をウオッチすれば、TPP参加後の日本の姿が見えてくる。
「米韓FTAの協定文は24の章からなっています。そこには悪名高いISD条項(外国企業が投資先の政府によって不当な扱いを受けた場合、国際投資紛争センターに提訴し、相手国から損害賠償などを得ることができる制度)をはじめ、TPP発効後、日本を合法的に“アメリカの植民地”へと追いやるトラップと同じものが、ふんだんにちりばめられているんです。つまり、韓国で起こったことは将来、日本でも起こると考えるべきなのです」(郭氏)
韓国・京郷新聞の徐義東(ソ・イドン)東京支局長もうなずく。
「米韓FTAによって韓国がアメリカに押しつけられたものと、TPPによって日本がアメリカから押しつけられようとしているものは本当によく似ていると感じます」
その一例として、徐支局長はこんなケースを紹介する。
「交渉前のプロセスもそっくりです。米韓FTAではアメリカは交渉入りの条件として、事前に4つの要求を韓国に突きつけてきました。(1)米国産牛肉の輸入解禁、(2)自動車排気ガス規制の撤廃、(3)薬価制度の見直し、(4)スクリーンクォータ制度(韓国映画を国内で一定期間、義務的に上映させる制度)の緩和です。日本もアメリカから交渉入りに先駆けて、同じようにいくつかの譲歩を迫られましたよね」
確かに、日本もTPP交渉に先駆けたアメリカとの事前協議で、譲歩を突きつけられ、受け入れてしまった。かんぽ生命のがん保険発売中止、対米自動車関税撤廃(アメリカの日本に対する自動車関税は乗用車2.5%、トラック25%)の10年間延長、狂牛病検査の対象月齢緩和(21ヵ月超から30ヵ月超に)といったメニューだ。
こうして見ると、米韓FTAとTPPでのアメリカの姿勢は瓜二つ。安倍首相はTPPの年内妥結を目指している。
■週刊プレイボーイ37号「韓国はこうしてアメリカの植民地になった!!」より
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