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増税を前に未完の新築マンションを買うのなら、金利上昇のリスクを踏まえたい
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20130901/ecn1309010730000-n1.htm
2013.09.01 本当は教えたくないマンション業界の秘密 榊淳司
例年なら8月のモデルルームはほぼ開店休業状態。中には20日以上閉鎖されるところもある。
ところが、今年は少し違った。お盆の間に短く閉じるところは多かったが、それも1週間程度。それ以外はフルに開いているばかりか、登録や抽選、契約まで行っていた。
なぜか。理由は、言わずと知れた消費税増税だ。「それは来年3月ではないの?」と思う人がいるかもしれない。
確かに、来年の3月末までに引き渡される場合は増税前に滑り込みセーフの5%で、引き渡しが4月以降の場合は8%が原則。しかし、例外がある。今年の9月末までに契約をしておけば、引き渡しが来年4月以降になっても5%のままでOKなのだ。
そのため、モデルルームでは「9月までにご契約いただければ5%のままですよ。10月からは8%です。だから、今決めていただいた方が…」という類のささやきが多かった。
9月に契約するためには、8月中に登録してもらって抽選、当選者は自己資金を用意して数日以内に契約することになる。もし、当選者が自己資金をすぐに用意できなかったり、あるいは契約しなかったりしても、9月中に「再登録募集」を行えば落選者が申し込み、契約するかもしれない…と販売側は考えるのである。
だから、ちょうど今、その「5%滑り込み契約」が真っ盛り。業界は例年のように「8月だから」ということでゆっくり休めないばかりか、9月末を目指して追い込みをかけている。
そういう不動産業者の都合はさておき、買う立場になってみるとどうなのか。9月中に契約すべきなのか。
まぁ、慌てることはないだろうというのが私の答え。だいたい消費税は予定通りに来年4月から8%になるのかどうかさえ怪しい。
仮に予定通り来年4月に上がったとしても、それならそれで需要の反動減がやってくる。つまり、マンションが売れなくなるのだ。売れなくなると販売サイドがやることはひとつ。値引きである。
マンションの場合、5%から10%程度の値引きはザラに行われる。だから「消費税増税前に契約すれば3%分安く買える」などというのは幻想に過ぎない。しかも、消費税は建物にしかかからない。普通のファミリーマンションの販売価格全体からみれば2%も安くならない場合が多い。
もっと怖いのは金利だ。この夏、9月末までの契約を目指して販売された多くのマンションは、建物の完成が1年以上先。中には2年近く先の物件もある。
ところが、住宅ローンの金利は実行時点のものが適用される。2年後に金利が上がっていたら、資金計画がガラガラと音を立てて崩れてしまわないか。
マイホームというものは慌てて買うものではない。ゆっくり見定めて、資金計画にはゆとりを持たせるべき。人生でもっとも大切な買い物なのだから。
■榊淳司(さかき・あつし) 住宅ジャーナリスト。1962年、京都府出身。同志社大法学部および慶応大文学部卒。不動産の広告・販売戦略立案の現場に20年以上携わる。不動産会社の注意情報や物件の価格評価の分析に定評がある(www.sakakiatsushi.com)。著書に「年収200万円からのマイホーム戦略」(WAVE出版)など。
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