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米ニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で金の先物取引を行うトレーダーら。シリア情勢の緊迫化により、金相場の先高感が強まっている(ブルームバーグ)
シリア緊迫、金相場強気 原油相場上昇で投資マネー流入予想
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130831/mcb1308310503010-n1.htm
2013.8.31 06:50 SankeiBiz
内戦の続くシリアへの軍事介入が現実味を帯びるなか、市場関係者の間では金価格が高騰するとの観測が広がっている。中東情勢の一段の不安定化で原油価格が上昇し、世界経済が低迷を余儀なくされた場合、安全な避難先を求める投資マネーが金へ流れ込むと予想されるためだ。
■長期インフレ懸念
ブルームバーグが来週の金相場の動きについてアナリストを対象に調査したところ、23人が上昇するとの見通しを示したのに対し、下落すると予想したのは6人にとどまった。中立の立場をとったのは5人。強気姿勢の占める割合は、過去5カ月間で最大となった。
ブルームバーグのまとめによると、金相場上昇を見込んだヘッジファンドなど投機家による買い越しは半年ぶりの高水準に増加。また投資家の上場取引型金融商品(ETP)を通じた金保有も過去2週間、拡大している。
ファストマーケッツのアナリスト、ジェームズ・ムーア氏(ロンドン在勤)は「シリア危機がこうした動きをあおっている。原油相場の上昇を受けて長期的なインフレ懸念が強まった。エネルギー価格の高騰が成長を阻害するとの見方が高まるなかで、行き場を失ったホットマネー(短期的な投機資金)が金に流れ込みつつある」と説明した。
米英両国は28日、シリアのアサド政権に対する軍事行動について、国連安全保障理事会の承認が得られない場合も実施に踏み切る用意があると表明した。オバマ米大統領はシリアでの化学兵器の使用をめぐり、シリア政府が関与しているとの結論を得たと明言。限定的な軍事攻撃を検討していることを明らかにしている。
金相場は6月に2年10カ月ぶりの安値を記録。その後はインドや中国、トルコで宝飾品や金の延べ棒、金貨の需要が急増したことを受けて19%上昇した。
米商品先物取引委員会(CFTC)のまとめによれば、金の先物とオプションの買い越しは今月20日終了週に29%増加し7万3216枚。今年の2月5日以来最大の伸びとなった。
アジアでの旺盛な消費に後押しされ、4〜6月の金製品の世界的な売り上げは2008年以降での最高を記録した。業界団体のワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)が明らかにした。
またオーストリア国内で流通するユーロ硬貨や各種記念コイン、メダルの鋳造を手がけるオーストリア造幣局は1〜7月、前年同期を79%上回る量の金貨を販売。ロンドンを拠点に金・銀地金のオンライン取引を運営するウェブサイト、ブリオンボールトも、今月27日の新規アカウント登録数が6月28日以来最大を記録したと発表している。
■中印でも高水準
スタンダード・バンク・グループによると、現在の中国の金需要は1オンス=1400ドル(約13万7400円)を超える水準。上海金取引所のまとめでは、中国での金の現物相場は今月に入り、ロンドンでの価格に平均13ドル前後を上乗せして取引されているという。7月の上乗せ幅は27ドルだった。WGCは今年、中国がインドを抜いて世界1位の金輸入国になると予測している。
インドの金相場は今週、過去最高の1オンス=9万8911.2ルピー(約14万6400円)に達した。同国政府は今年、貿易赤字縮小と通貨ルピーの下落に歯止めをかけるため、金の輸入税率を2倍に引き上げた。
商品24銘柄で構成するスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)GSCI指数は年初来3.1%上昇。今週は9カ月ぶりの低水準に落ち込んだ4月18日の値から12%伸び、2月以来の最高値に達した。同指数の構成比率で、金並びに原油市場の国際的な指標である米国産標準油種(WTI)と北海ブレント原油は5割程度を占める。
一方、ロンドン金属取引所(LME)で取引される工業用金属6銘柄で構成するLME金属指数は、今月16日に2カ月ぶりの高水準を記録して以降、2.5%下落した。キャピタル・エコノミクスの商品担当エコノミスト、ロス・ストラカン氏は「価格が非常な高水準で推移するには商品の基本的な需要が著しく上向く必要があるが、供給の増加が顕著な工業用商品の多くは今後価格の大幅な低下が見込まれる」と分析した。(ブルームバーグ Nicholas Larkin)
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