04. 2013年8月30日 19:18:06
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焦点:米店頭デリバティブ、電子取引移行なら市場激変 2013年 08月 30日 16:34 JST [ニューヨーク 29日 ロイター] - 米国の店頭デリバティブ市場は、規制強化を受けて投資家が新たな電子取引プラットフォームに移行するなら、30年間の歴史において最大の変化を遂げる可能性がある。 スワップの電子取引を義務付ける新規則により、市場で新たな競争が生まれ、取引コストが下がり、価格に透明性がもたらされるとの楽観論が多くの投資家の間で芽生えている。 米国の店頭デリバティブ市場は300兆ドル規模と巨大だが、投資家同士が匿名で取引するのではなくディーラーと交渉する方式で取引されている。取引は滞ることもあるほか、通常非常に大きな額で行われる。 銀行のデリバティブ取引を大きな要因として世界金融危機が起こって以来、デリバティブ取引は価格の不透明な銀行支配モデルを脱し、取引所取引へと速やかに移行するとの予想が一部にあった。 しかし、そうしたことは起こらなかった。クレジットデリバティブの取引プラットフォームが幾つか導入準備を終えているが、まだ成功したところはない。シタデル・インベストメント・グループとCMEグループ(CME.O)による合弁取引所やその他類似の計画を、銀行が収益源を守るために阻止した疑いで、欧州の独占禁止当局は調査を進めており、この問題で数多くの訴訟も起こっている。 銀行は長年、債券や外為市場での仲介の役割を維持しようと運動しており、一部は競争を激化させる取引モデルに抵抗を続けそうだ。 つまり多くの銀行は、投資家からの売買注文に基づき価格を形成する「オーダードリブン」方式よりも、呼び値の提示要求に基づいて取引する「リクエスト・フォー・クオート(RFQ)」方式を支持しそうだ。後者は銀行との関係を土台とする取引方式で、現在の市場の仕組みを踏襲する形になる。 しかし一連の新規制により銀行のバランスシートは縮小しており、弱体ディーラーは最大手行との競争が難しくなっている。つまりディーラーの中にもオーダードリブン方式のような低収入、高出来高のモデルを支持するところが出てきそうだ。投資家が取引をシフトさせればなおさらだろう。新規制により電子取引が義務付けられたことも追い風になる。 ステート・ストリート・グローバル・エクスチェンジの上場デリバティブ・店頭清算ヘッド、チャーリー・クーパー氏は「セルサイドを非常に儲かる事業から引き離すのは難しいだろう。実現のための重要な方法は、バイサイドの流動性を相当額引き付けることだ。バイサイド同志で取引するようになる結果、セルサイドの取引が減少するようなら、ディーラーもこのプラットフォームに参加せざるを得なくなる」と話した。 標準的で流動性の高いクレジット・インデックス取引や一種の金利スワップなどが、最もオーダードリブン方式に移行しやすいだろう。 しかし進展の足取りは遅いかもしれない。複数の取引プラットフォームが稼働すれば流動性が分散する。米商品先物取引委員会(CFTC)が先月、10月に発行する新たな取引規則を発表して以来、11のプラットフォームが導入を申請しており、今後も申請は増える見通しだ。この規則では、すべてのプラットフォームにオーダーブック(板)を提示するよう義務付けている。 多くの投資家は銀行との取引に慣れているほか、小口投資家は中央清算や取引方法の規則に適用を除外されている。こうした規則の適用を免れるために取引を修正することも容易だし、中央清算されない取引についての資本規制の実施は数年後になりそうだ。 オーダードリブン方式が拡大しても、規模が大きくカスタマイズ化が進んだ取引ではRFQ方式の需要が残りそうだ。 <市場を開放> しかしオーダードリブン方式の取引が実際に広がれば、市場は劇的に変化する可能性がある。 投資家はディーラーの価格と競合する指値注文や継続注文を出せるようになり、コストは急減する可能性がある。株式市場でRFQからオーダードリブン方式への移行が起こった際には、取引コストは最終的に最大95%減少した。 取引の匿名性が保たれると、顧客ポジションをみることができるという銀行の優位性も低下する。多くのファンドマネジャーは、RFQ方式では自らの取引戦略を知られてし合うと不満を漏らしてきた。 テラエクスチェンジのヘッド、クリスチャン・マーティン氏は「RFQ方式の市場の中で、スワップ市場ほど大きな市場は知らない。RFQプラットフォームの参加者にとって情報漏れは重大な問題であり、完全に匿名のプラットフォームができればそれを回避できる」と述べた。 (Karen Brettell記者)
次期FRB議長、イエレン氏がサマーズ氏よりも望ましい=最大労組トップ 2013年 08月 30日 12:54 JST [ワシントン 29日 ロイター] - 全米最大労組である米国労働総同盟産別会議(AFL─CIO)リチャード・トラムカ議長は29日、次の連邦準備理事会(FRB)議長について、サマーズ元財務長官よりもイエレンFRB副議長が望ましい、との考えを示した。
トラムカ氏は、労働者が直面している問題の多くは、完全雇用の達成よりもインフレ抑制を重視するFRB議長の政策に根ざしている、と記者団に述べた。 同氏はまた、イエレン副議長はこれまでに、失業率低下に取り組む姿勢をサマーズ氏よりも示してきたと指摘。「イエレン氏がはるかにバランスの取れたアプローチを取ることを過去が示している」と語った。 イエレン氏とサマーズ氏は、来年1月に2期目の任期が切れるバーナンキFRB議長の後任にオバマ大統領が考える最も有力な候補とみられている。
次期FRB議長候補、イエレン氏への詳細審査まだ行われず=関係筋 2013年 08月 29日 02:10 JST [ワシントン/ニューヨーク 28日 ロイター] - CNBCテレビが前日27日、関係筋の話として、サマーズ元財務長官が数週間以内に次期連邦準備理事会(FRB)議長に指名される公算だと報じるなか、対立候補と目されるイエレンFRB副議長について、関係筋3人は、ホワイトハウス内でイエレン氏に関する詳細な審査はまだ始まっていないと証言した。
ホワイトハウスはコメントを控えた。イエレン氏からのコメントは得られていない。 ホワイトハウスでの正式な審査手続きは、大統領が候補者を選定した段階で米連邦捜査局(FBI)が身辺調査を行う。
次期FRB議長候補の2人、資産はともに数百万ドル規模 2013年 08月 29日 01:39 JST 8月27日、FRB次期議長の候補、サマーズ元財務長官は富を得た成功例かもしれないが、対立候補のイエレンFRB副議長も、経済的に苦しいわけではない。写真は100ドル紙幣。ソウルで2日撮影(2013年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ワシントン 27日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)次期議長の有力候補とされるサマーズ元財務長官は、金融業界と政界をめまぐるしく行き来して富を得た成功例かもしれないが、対立候補で元大学教授という経歴を持つイエレンFRB副議長もまた、経済的に苦しいわけではない。 最近まで次期FRB議長の最有力候補とされていたイエレン氏の資産は、27日に公表された2012年の資産報告によると、380万─1110万ドル。夫でノーベル賞受賞者のジョージ・アカロフ氏の資産を含めると、480万─1320万ドルとなっている。 イエレン氏は資産の多くをコノコフィリップスなどの株式や退職基金に投資している。また、1万5000─5万ドル相当の切手コレクションも含まれる。 サマーズ氏の資産は、2010年時点で720万─2450万ドルと、イエレン氏を大きく上回っている。 ただ、両氏とも資産家であることに変わりはなく、資産の格差は次期FRB議長を選出する過程において重要な争点にはならなさそうだ。イエレン氏とサマーズ氏の資産はともに、バーナンキ現FRB議長(昨年時点で110万─230万ドル)を大きく上回っている。 資産公開では、FRB当局者らの所得格差が、政策スタンスの違い同様に幅広いことが明らかになっている。 FRBの保有資産額第1位は、投資会社カーライルグループの元幹部であるパウエル理事の3210万─1億2260万ドル。元ヘッジファンドのマネジャー、フィッシャー・ダラス地区連銀総裁は少なくとも2390万ドルの資産がある。 一方、研究活動や大学教授職の経験が長い当局者は総じてそれほど多くの資産を持っていない。リッチモンド地区連銀のラッカー総裁が報告した資産は5万─30万ドルで、サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は4000─20万ドルとなっている。 関連ニュース 2014年の仏GDP伸び率、政府予想上回る見通し=大統領 アメリカ・モビル、KPN買収提案を撤回する用意あると表明 市場はECBの早期利上げ見込むべきでない=オーストリア中銀総裁 米GE、金融子会社で米消費者金融部門のスピンオフを検討=報道 FRB次期議長、サマーズ氏指名なら共和党議員の支持獲得が鍵 2013年8月28日 次期FRB議長候補、ホワイトハウス内でイエレン氏への詳細審査まだ行われず=関係筋 2013年8月29日 〔アングル〕ジャクソンホール会合の裏側で米FRB次期議長候補めぐる憶測広がる 2013年8月26日 アングル:FRB次期議長レース、ジャクソンホールでも憶測広がる 2013年8月26日
インド首相、ルピー相場下落は「懸念要因」も資本規制は検討せず 2013年 08月 30日 17:43 JST [ニューデリー 30日 ロイター] - インドのシン首相は30日、ルピー相場の下落は「懸念要因」だが、大幅な経常赤字に伴う必要な調整の一環であり、向こう数カ月は輸出競争力にプラスの影響を及ぼすとの認識を示した。 首相は議会に対し、経常赤字は「持続不可能なほど大きな額」であり、改善のためには金や石油輸入に対する需要を減らす必要があると述べた。 ただ、首相はルピー安が進み過ぎているとしたものの、いかなる資本規制も検討していないと付け加えた。 首相はインド経済について、ファンダメンタルズは依然堅調であり、2013/14年度下期には上向くと予想する一方、ルピーの急激な下落によりインフレ圧力が増すとの見通しを示した。 インドの銀行については、不良債権の増加が見られたとしつつ、国際的な基準を十分に上回る資本を備えており、状況にうまく対応できていると指摘した。 首相の議会演説を受け、野党陣営指導者のアルン・ジェイトリー氏は上院で、シン首相が首相としてやってきたことは改革ではなく、大衆迎合的な政策だったと指摘。1991年の国際収支危機で当時は財務相だったシン首相が適切な手腕をみせたことを引き合いに、「こうした(大衆迎合的な)コースをたどり続けるなら、あなたが残す遺産は財務相として残した遺産ではなくなるだろう。遺産は異なるものになる」と述べた。
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