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プロフェッショナル労働制で中間管理職は殺される (日刊ゲンダイ) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/170.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 28 日 21:55:01: igsppGRN/E9PQ
 

http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-9684.html
2013/8/28 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ


サラリーマンにはTPPより深刻

「過労死助長」「残業代ゼロ法案」と散々叩かれ、一度は廃案になった「ホワイトカラー・エグゼンプション」。安倍内閣は性懲りもなく、「プロフェッショナル労働制」と名前を変え、復活させようとしている。

◆「残業代ゼロ法案」がよみがえったゾ!

ゾンビのように復活したプロフェッショナル労働制。簡単に言うと、「1日8時間、週40時間」が上限の労働時間に対し、その規定に当てはまらない働き方のことだ。まず安倍政権は、トヨタや三菱重工の年収800万円を超える課長級以上の社員に「試験導入」するよう要請。これにより、繁忙期は集中して仕事をし、反対にヒマな時はまとめて休むといった“柔軟な働き方”が実現すると説明している。

だが、もちろん、こんな甘言を信用してはならない。ただでさえ、上から強烈なノルマを押し付けられ、出来の悪い「ゆとり部下」の愚行の後始末をさせられる中間管理職の仕事が無限大になる可能性もある。

まさに「365日24時間死ぬまで働け」のワタミ式労働が全国の会社に適用されたら、ニッポンの部長・課長はどうなってしまうのか?

人事ジャーナリストの栗原昇氏は、「過労死が続出し、自殺予備軍の大量生産になるでしょうね」と憤る。

「そもそも、ホワイトカラー・エグゼンプションの本拠地アメリカでは、労働者を既定の時間以上に働かせるのは違法になっています。それでも、上昇志向の高い人は、休み返上で働きますが、それは給料体系が完全成果連動型だからです」

一方、労働時間が少なく、労働生産性が高いことで知られる欧州はどうか?

「労働時間が少なくなるように組織の仕組みがまるで違う。例えば、高労働生産性で知られる北欧では、子どものお迎えのためなどに午後3時に退社しても自由ですが、そういう人はたいてい、家族が寝静まった夜に仕事をする。会社は、その社員が深夜にパソコンにログインしている時間も計り、その分の給料を支払っています」(栗原氏)

だが、欧米と違って、日本のプロフェッショナル労働制は、単に残業代カットに使われる可能性も高い。

「日本人は真面目ですから、自分の裁量で時間を自由に使え、成果を上げろと言われれば、ますますサービス残業し、休日出勤します。それで過労死したり心を病んでも、本人の自己裁量と自己責任だと企業は逃れられる。個人主義の欧米には定着しても、日本人には合わないでしょう」(ある企業の人事担当者)

自動車部品メーカーの課長(44)もこう言う。

「欧州では一度仕事を任せたら、途中であれこれ言われないらしいが、片や、わが社では、途中報告の嵐にも忙殺されるので、そもそも仕事の終わりが読めないのです」

中間管理職が「際限なしの労働地獄」に追いやられる可能性大なのだ。


 

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コメント
 
01. 2013年8月28日 23:39:14 : nJF6kGWndY

>日本人は真面目ですから、自分の裁量で時間を自由に使え、成果を上げろと言われれば、ますますサービス残業し、休日出勤します。
それで過労死したり心を病んでも、本人の自己裁量と自己責任だと企業は逃れられる
。個人主義の欧米には定着しても、日本人には合わない

面白いな

つまり年収800万円を超える大企業の課長級以上の中堅社員であっても

人間的に未熟で、自分で自分の仕事や健康をコントロールできないから

お上が管理してあげなければならないというわけだ


一方で、多くの中小企業の管理職や、手取り400万にも満たない大学出たての若い任期制研究員でも、
とっくの昔から自己裁量の無限サービス残業制になっているのだが、そういうのは放置されている

いかに労働において既得権が重要かがわかるな


02. 2013年8月29日 02:11:29 : niiL5nr8dQ
長時間労働禁止令を発動せよ

勝間和代氏が語る労働生産性と女性活用の関係

2013年8月29日(木)  武田 安恵

 日経ビジネス8月26日号特集「女性昇進バブル」連動企画の4回目。今回は経済評論家の勝間和代氏に登場してもらう。
 日本の女性活用を推進するためには、長時間労働を是正し、労働生産性を高めるしかない――。『無理なく続ける年収10倍アップ勉強法』『効率が10倍アップする新・知的生産術―自分をグーグル化する方法』のヒット本を連発し、ビジネスパーソンが生産性を高めるためのノウハウを惜しみなく提供してきた勝間氏が、生産性向上と女性活用の密接な関わりを語る。
(聞き手は武田 安恵)
日本は諸外国に比べて女性管理職の数が少ないですね。

勝間氏:構造的な要因が大きいと思います。そもそも現在40〜50歳くらいの、管理職候補になり得る女性が会社にあまりいないからです。20年前に雇われた女性の母集団が少ないのだから、管理職の数が少ないのは当然でしょう。各国の女性活用の進み具合は、女性に選挙権が与えられた年と密接に関係していると思います。


勝間 和代(かつま・かずよ)氏
経済評論家。1968年東京生まれ。早稲田大学ファイナンスMBA、慶応大学商学部卒業。当時最年少の19歳で会計士補の資格を取得、大学在学中から監査法人に勤務。アーサー・アンダーセン、マッキンゼー、JPモルガンを経て独立。内閣府男女共同参画会議議員。2005年、ウォール・ストリート・ジャーナル「世界の最も注目すべき女性50人」に選出された。
 日本で女性に普通選挙権が与えられたのは1945年と、米国の1920年などと比べて約30年遅れています。日本は他の先進国に比べて女性活用が一世代分遅れているのです。それなのに、企業は女性役員登用の数値目標を掲げて女性管理職を増やそうとしています。ないものはないというのに。

 この問題は、今後働く女性の数が増えれば自然と解決されていくのではと思っています。それを「ロールモデルの不在」とか「やる気がない」といった、女性特有の問題として差し替えないで欲しいですね。差し替えてしまうから女性活用の問題点、本質が見えにくくなってしまっています。

日本の会社は今でも長時間労働が多い。女性にとって出産、子育てといったライフイベントと仕事は両立しづらいと聞きます。

勝間氏:女性管理職が少ないもう1つの大きな原因だと思います。日本人の働き方に「労働生産性」という観点が全く抜け落ちているから長時間労働になりやすいのです。日本の労働生産性は、主要先進7カ国中11年連続最低を記録しています。週当たり労働時間が50時間以上の労働者の割合も28%と、米国の20%、英国の15.5%と比べて多い。労働生産性に関して全く無頓着としか言いようがありません。

 ワークライフバランスの研究で有名な社会学者の山口一男先生(シカゴ大学)の調査によれば、女性活用の進んでいる国は1時間当たりの労働生産性が高い傾向にあるといいます。

労働生産性を高めるには何をすればよいのでしょう。

勝間氏:人事・評価制度に労働生産性を考慮するポイントを盛り込むことです。私がJPモルガン証券でアナリストをしていた頃は、人事評価において生産性に関する評価項目や目標がびっしり決められていました。レポートの点数、クライアントからの評価など、それぞれのパフォーマンスが点数化され、達成度が示されていました。評価項目の中には「労働時間」というものはありませんでした。

日本の会社は会議が多すぎる

 生産性を意識すれば労働時間はいくらでも減らせると思います。第一、日本企業は会議が多すぎます。外資系企業の会議というものは、発言、意思決定するためにあります。一方、日本の会議の多くは報告、情報共有のために行います。それだったら、会議に出席しなくとも、後で議事録や報告書を社内回覧すればよいだけの話でしょう。時間も長すぎます。会議はせいぜい30分が限度です。

人事・評価制度を変えるとなると、大掛かりなことになります。嫌がる企業も多いのではないでしょうか。

勝間氏:何のための女性活用・ダイバーシティなのか考えていないから、そういう発想が出てくるのです。物が売れたりコストが下がったりする実利があるからこその、女性活用です。例えば、日産自動車が昨年発売し、大ヒットしたコンパクトカー、新型「ノート」は、開発責任者に女性を抜擢したと聞きます。キッコーマンで売れ筋の「うちのごはん」シリーズの開発を担当したマネジャーは女性です。このように、会社の業績アップにつながっていく女性活用をしていかないと。

 そのためには、短時間労働でも本人の能力が正当に評価される人事評価制度が必要なのです。それなのに、女性活用イコール制度の充実に持っていこうとするからいけない。日本の会社は女性活用を福利厚生と勘違いしているのではないでしょうか。

配偶者控除は廃止に

女性活用のメリットを企業は感じていないということでしょうか。

勝間氏:はっきり言うと大企業は今の所、女性活用しなくても困らない状態です。女性を優遇しなくても代替要員をいくらでも調達できますから。とりわけ、海外展開の必要ない、国内の事業環境で充足してしまう会社はそういう傾向が強いと思います。でも、グローバル企業はそうは言っていられないでしょうね。

変化を待つには時間がかかりそうです。

勝間氏:日本は、企業の新陳代謝がすごく遅い国だと思います。私は、変化のスピードを早めたいのであれば、政府が動くしかないと思っています。方法はいたってシンプルで、長時間労働を規制する法律を導入することです。あとは、女性の労働市場参入を促す仕組みを作ってしまう。税制面における配偶者控除、配偶者特別控除、そして国民年金の第3号被保険者制度は廃止にするべきだと思います。そうすれば嫌でも企業、個人双方が女性活用を真剣に考えるインセンティブが働くでしょうね。

このコラムについて
女性昇進バブル

 空前の女性活用ブームが起こっている。

 2013年、安倍政権は今後の成長戦略の軸に女性の活用を掲げた。2020年までに、社会のあらゆる分野において指導的地位に占める女性の割合を30%程度まで引き上げる。そのためにはまず、全上場企業に対して、役員に1人は女性を登用すること。また今後は上場企業を対象に、管理職や役員に占める女性の割合を調査し、各企業の女性登用状況を公開すると公表している。

 これを受けて、経済界は突如、女性社員の昇格、昇進に乗り出した。「女性初」の役員を作る企業が増えたかと思えば、自社で立てた女性管理職比率の数値目標を公表する企業も相次ぐ。

 政府主導の女性活用ブームは、今後、職場にどんな影響を与えるのだろうか。日経ビジネス8月26日号「女性昇進バブル」では、現在実際の職場で巻き起こる混乱と、今後量産される女性管理職、女性役員が職場に与える影響を予測。あるべき「女性活用」のためにすべき施策を提言している。

 日経ビジネスオンラインでは、特集「女性昇進バブル」の連動連載をスタート。経営者や経済評論家、ジャーナリスト、コンサルタントなど、各界の大物女性が、今の「女性昇進バブル」を斬る。


 


 

企業が陥るダイバーシティの罠

「らしさ」なくしてダイバーシティはあり得ない

2013年8月29日(木)  中川 美紀

 今日、日本企業においてダイバーシティ(多様性)の重要性が叫ばれている。実際にあるコンサルティングファームが行ったアンケート調査によると、回答した9割の企業が「企業が維持・発展していく上でダイバーシティは避けて通れない課題だ」と答えている。

 なぜ企業はダイバーシティの重要性を認識し、積極的に取り組むようになったのか。その背景には、企業が従来のやり方を根本的に変えていかざるを得なくなったことが挙げられる。具体的には先進国の市場の成熟化や人口減少、BRICs等新興国の台頭による競争の激化といったビジネス環境の構造的変化によって、企業はこれまでのやり方では成長の限界に達してしまったのである。

 こうした状況を背景に、企業が直面している重要な経営課題はグローバル化とイノベーションなのであるが、このグローバル化とイノべーションのどちらもが、ダイバーシティを要求するのである。グローバル化を進める上では、日本とは異なる海外の多様なニーズに対応するために現地の事情や文化に精通した人材は不可欠であるし、またイノベーションを実現していく上でも、従来の同質な人材の画一的なものの考え方ではなく、多様な感性や価値観を取り入れ新しい発想を生み出していかなければならない。

 従って、グローバル化とイノベーョンの実現を支えるのは異なる価値観や視点を持った多様な組織成員を確保すること、すなわち、ダイバーシティを進めることなのである。

ダイバーシティのジレンマは「多様性」と「らしさ」

 このようにグローバル化やイノベーションを実現していくために、つまり従来のやり方の限界を超えるために、ダイバーシティは必要不可欠なマネジメントの鍵となるのだが、その一方で、実際にグローバル化やイノベーションに成功している企業に着目してみると、ダイバーシティとはまた別の、ある共通の特長が存在することに気づく。

 その特長とは、それらの企業が自社固有の「らしさ」をとても大事にしているという点である。言い換えるなら、企業固有の“型”や統一感があるということだ。
日本企業で言えばトヨタやコマツ、世界に目を向ければアップルやグーグルといった企業は、徹底的に「らしさ」にこだわる企業の代表例と言えよう。

 例えば、グーグルの「悪事を働かない」といったビジョンは有名であるが、こうしたグーグル流の考え方や仕事の仕方はただ社是として掲げられているだけではない。組織成員一人一人の評価基準や行動スタイルとなってしっかり共有化され、組織内で脈々と受け継がれているのだ。そして、こうしたビジョンの浸透が、グローバル化やイノベーションを支える上でのグーグルの「らしさ」を形成しているのである。

 このことに関連して、グローバル企業に詳しいある有名なコンサルタントから伺った印象的な話がある。「次々とイノベーションを起こしてグローバルで成功している企業に限って、実はローカル臭く、みなその企業独特の強烈な体臭がある」と。“体臭が強い”とは、まさに言い得て妙である。

 さらに世界を舞台に戦うディー・エヌ・エーの創業者、南場智子氏も同様な点を指摘している。「ディー・エヌ・エーでは、人材の質には妥協しない。納得のいくメンバーが一定数集まって良いチームができれば同じ匂いのメンバーが吸い寄せられる。逆に匂いやレベルの違う人は去っていく」。

 実際に、これらの話は私自身の実感とも合致する。私が人材育成で関わっているあるグローバル企業も、外国人、中途社員、女性、と実に多様な人材で構成されているが、そうしたダイバーシティの印象とは裏腹に一歩社内に足を踏み入れると、そこには独特の一体感やテンションが存在する。社歴30年の経理担当者から入社3年目の営業マンに至るまで、見事にみなの言動が“その企業の社員っぽい”のである。

 要するにダイバーシティに富んだ組織であればあるほど、無限に存在し拡散しがちな組織成員各々の個性や価値観を束ねるための企業文化や行動スタイルを徹底させているということだ。その浸透のために多くの施策を施したり、トップ自ら先頭に立って働き掛けている点も共通している。すなわち、ダイバーシティは構造的変化に対応し得る強靭な組織であるための不可欠なファクターであり、現実に強い企業組織を構築していくためには「らしさ」や“体臭”を醸成し浸透させることが重要なのである。

「資質」と「志向」における要件

 以上のことから、ダイバーシティを取り入れる際には、ダイバーシティという美名のもとに「らしさ」を解体してしまうようなことにならぬよう十分に気をつけなければならない、ということが理解できるであろう。

 私は本コラムで企業におけるダイバーシティを、多様な個人の「資質」と「志向」を尊重して組織力に繋げていくことだと定義してきた。(第一稿、第二稿リンク)では、どこまで個人の資質と志向をダイバーシティとして認めるのか――。その答えは、「らしさ」を体現し得る人材であるかどうか(資質・能力)、そして「らしさ」に共感する人材かどうか(志向・価値観)で計るということだ。

 資質に関しては、まず組織独自に設定されている能力の高さのスタンダードを下げてはいけないということである。アップルもグーグルも組織成員における能力タイプは違えど、みなそれぞれに世界トップレベルで優秀であることは間違いない。グローバル競争のハードルが高まり続ける中で、能力レベルをグローバル競争に勝てる水準に置いていないと「らしさ」を形成できず、今日の激化した企業間競争には勝っていけないのである。

 また志向に関しては、組織成員の数だけ存在するパーソナリティや価値観を何でもかんでも“多様性”と認めてしまうと「らしさ」は崩壊してしまう。特に働かない、頑張らない人材までもワーキングスタイルに関する多様性として容認してしまえば、モラルハザードが発生し企業風土が劣化したり、組織の混乱を招いたりしてしまうことになるだろう。

 従って、強靭な企業組織を目指すためのダイバーシティは、「資質」と「志向」の点で、強い企業に資すると言う要件を満たさなければならないのである。

“ウォークオン”では勝てない

 しかし現実には、ダイバーシティの推進に取り組みながら、期待する成果に繋げられていない企業は少なくない。中にはダイバーシティ自体が目的化し、個の違いを受容し過ぎて肝心の「らしさ」を薄めつつある企業も少なくないように見受けられる。

 私は、そうした日本企業が進めているダイバーシティの方向は、“ウォークオン”のイメージに近いと見ている。“ウォークオン”とは志願者の寄せ集めチームを指す。極論すれば、バスケット好きでバスケットシューズさえ履いていれば、プロの選手も近所のおじさんも小学生も同じチームメイトということだ。しかし、試合に勝つことを目的にしたチームを編成する際には、いくら参加の意欲があっても能力格差の大きい“ウォークオンチーム”が適さないことは言うまでもない。

 さらには“ウォークオン”どころか、もっと危ない方向でダイバーシティを扱っている企業すら存在するように見える。それは、「ダイバーシティ=多様化」という短絡的な理解で、とにかく色んな人材を何でもかんでも取り込もうとする姿勢である。いわば、ダイバーシティ(多様性)自体を目的化してしまって、先に挙げた「資質」と「志向」の要件を全く考慮していない状態なのだ。こうした企業では“やる気もない、自分の責任を果たす意識もない”と言うような人材まで、ダイバーシティの一環として認めてしまっているようなケースもある。

 このような組織集団は、もはや烏合の衆でしかない。組織力を高める目的で進めたダイバーシティが、結局は組織に混乱が生じ競争力を低下させてしまったら、何のためのダイバーシティなのか、本末転倒になってしまう。

 グローバル企業の代表であるユニクロの柳井正社長は、インタビュー記事でこう語っている。「根本的にうちに向いていない人には入社して欲しくない」「外国人でも中途でも新卒でもパートでも、能力とやる気があればどんどん活躍させる」。つまり、「外国人」でも「中途」でも「新卒」でも「パート」でも、といった形式的な属性においてはダイバーシティを徹底するが、能力ややる気という「資質」と「志向」の要件では妥協しないということだ。

 企業は、慈善事業でもなければ、ボランティア活動でもない。競争原理のもと利益追求という共通目的を持った組織体である。当然、その企業に属しているということは「共通目的を共有し、その目的の達成に貢献することを契っている」ことが大前提である。そしてそのことが、企業固有の強烈な個性や文化といった「らしさ」を形成する上での土台となっているのである。

 寄せ集めの“ウォークオンチーム”では容赦のないグローバル競争には勝てない。バラバラの烏合の衆と、「らしさ」を共有したダイバーシティ集団ではその強さも結束力も全く違う。あくまでも、「らしさ」という基盤の上に乗った、ダイバーシティでなければ進める意味はないのである。


イラスト:オゼキ イサム


このコラムについて
「女性活用」本音と建前

アベノミクス第三の成長戦略とも言われる「女性活用」。2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%にする「にいまる・さんまる」や「育休3年」といった女性活用に向けた構想がスポットライトを浴びている。一方、現場ではどうか。「男性( 上司)VS 女性(部下)」「企業(経営サイド)VS 女性(現場サイド)」といった対立の形で議論が進み、「バリキャリ(管理職)か、コモディティ(一般職)か」「ワーク(仕事)か、ライフ(子ども)か」という女性の悩みは尽きない。適切な「ケア」(支援)と「フェア」(公正・公平性)の両輪なくしては、本当のダイバーシティは実現しない。政府の構想と現場のギャップ、現場間のギャップを埋めるべく、現場の様子を交えながら「現実的に有効な解」を探る。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20130827/252672/?ST=print


03. 2013年8月29日 13:57:14 : niiL5nr8dQ
現在の時給に満足している派遣スタッフは約半数--エン・ジャパン調査
japan.internet.com 編集部
2013年8月29日 / 13:30





エン・ジャパンは、派遣スタッフの時給満足度について調査を実施し、その結果を発表した。それによると、現在の時給に満足している派遣スタッフは約半数であることなどが明らかになった。

同調査は、同社が運営する「[en]派遣のお仕事情報」利用者を対象に実施。調査期間は2013年6月27日〜7月24日、有効回答者数は4,000名で、調査方法はインターネットによる。

まず派遣スタッフとして就業中の対象者に、現在の時給に満足しているか尋ねたところ、「満足」と回答した人が13%、「やや満足」と回答した人が36%で、合わせると全体の約半数に達した。同時期に行った「正社員」対象の調査では、給料に「満足」「やや満足」と回答した人は合わせて31%に留まっており、派遣スタッフの方が現在の給料に満足している人が多いことがわかる。

給料(時給)に満足していますか?
(出典:エン・ジャパン)

次に派遣スタッフとして就業中の対象者に、時給が上がったかどうかを聞くと、「交渉をして上がった」が6%、「交渉しても上がらなかった」が12%、「交渉せず上がった」が6%だった。「交渉をせず、時給も上がっていない」人は76%で、交渉しなかった理由としては、「職場の業績が上がっているように感じていないから」という声が多かった。

時給は上がりましたか?
(出典:エン・ジャパン)

昨今は景気が回復傾向にあるが、派遣の仕事を探す際の時給条件を変えたかについては、「時給額を上げて探している」と回答した人は24%、「時給額は変えていない」と回答した人は76%だった。

仕事を探す際、時給条件を変えましたか?
(出典:エン・ジャパン)

最後に、時給を上げるために行っていることを聞いたところ、最も多かった回答は「仕事で実績を上げる」で35%、次いで「時給の良い仕事に就く」が30% だった。「仕事に役立つ資格を取る」は17%とやや低く、実績を上げる方が時給アップに役立つと感じている人が多いことがうかがえる。

時給を上げるために行っていることは何ですか?
(出典:エン・ジャパン)
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緊急速報!日本初のモノづくりコワーキングスペース「MONO」の全貌に迫るフォトレポート
えっ!三男が“卒業”!?―AR 三兄弟に学ぶ、理想のチームのつくり方(1)
http://japan.internet.com/wmnews/20130829/1.html?rss


04. 2013年8月30日 03:24:54 : niiL5nr8dQ
頑張る女性の心を折っているのは、あなただ

べイン・アンド・カンパニーのパートナー、メラニー・サンダース氏に聞く

2013年8月30日(金)  広野 彩子

 日本企業の間で女性役員の数を引き上げることがにわかにブームとなり、実例もちらほらと増えている。日経ビジネス8月26日号「女性昇進バブル」では、その実態と今後の女性活用のあり方に迫った。
 継続的な女性のキャリアアップを阻む「見えない壁」は日本だけの問題ではなく、世界共通の悩みでもある。一体、何が本当の障壁になっているのか。オーストラリアで女性の管理職登用が進まない理由などについての大規模な調査に携わり、自らも未就学児2人の母であるべイン・アンド・カンパニーのパートナーで、オーストラリア在住のメラニー・サンダース氏に話を聞いた。
(聞き手は広野 彩子)
べインで女性の管理職登用などについて大規模な調査を担当されました。サンダースさんご自身、まだお子さんが小さいそうですね。海外出張の間はどうされているんですか。

サンダース氏:5歳と2歳の子がいます。実は、我が家は夫が「専業主夫」なのです。5年前に長女が生まれ、夫が自ら仕事を辞めて家で育児に専念する決意をしたのです。以来、夫が育児を担っています。オーストラリアでは、私のような上級管理職の女性の場合、夫が専業主夫というケースは割とよくありますよ。

 世界を見渡すと、あちこちで家庭の責任を夫婦で分かち合おうとする傾向が見られますね。互いに働いている場合も、男性がパートタイムで働くケースもあり、家庭内の仕事ももっと分かち合うようになっています。日本では文化的に、そういったことがあまり一般的でないことは知っています。でもそれが世界のトレンドですから、いつか日本もそうなってくるでしょう。

日本でも世代による子育て観が変化


メラニー・サンダース氏
べイン・アンド・カンパニー パートナー(写真:陶山勉、以下同)
確かに日本でも、7、8年前に比べれば、若い男性が街中で赤ちゃんを抱っこしている姿をよく見かけるようになりました。

サンダース氏:世代による意識の違いもあるでしょうね。現在の子育て世代がリーダーになるころの多くの日本人の子育て意識はおそらく、現在とはとても違ったものになっているでしょう。両親はどうあるべきか、どんな人間でありたいか、という点で、上の世代とは違った価値観で暮らしているだろうと思います。

オーストラリアの保育所事情はどうですか。日本では待機児童が深刻な社会問題になっています。

サンダース氏:日本同様、オーストラリアでも人件費が高いので、子供を保育所に預けるにはとても費用がかりますし、保育所の数も不足しています。費用が高額なのはベビーシッターでも託児所でも同様です。日本と状況はむしろ似ていると思います。

 これほど費用がかかると、いくら働いても、給料のほとんどが育児費用に出て行ってしまう。育児にかかる費用を税引き前の所得から控除できるよう政府に求めるロビー活動が盛んです。費用の障壁を取り除くことが、1人以上の子供を持つために重要だと思いますね。

それにしても、日本の働く母親を取り巻く状況はこの20年ほど、多少は良くなったとはいえあまり進歩していないという声も聴きます。

サンダース氏:オーストラリアでも同じです。働く母親を取り巻く状況はかなり改善しましたが、まだまだ時間がかかると思います。オーストラリアでは現在、女性の高等教育に関しては一定の水準に達したので、一線で活躍できるようになるためのテーマが女性の高等教育ではなく、どうすれば女性が経営者のポジションをつけるのかに移っています。

オーストラリアにおける「壁」は何でしょうか。

家庭との両立よりスタイルの違いが問題

サンダース氏:べインでは、女性の経営幹部が増えない理由についてこれまで大規模な調査をしてきました。2011年の調査では、管理職に女性比率が低い理由について、オーストラリアのビジネスパーソン842人に聞きました。内訳は66%が女性、34%が男性で、全体の72%が上級管理職です。

 回答者が挙げた主要な理由の1つは、おなじみの「家族が障壁だ」というものでした。女性はいったん家族を持つと、仕事とキャリアを両立させるのがきわめて難しくなるからだ、ということです。もう1つの理由は、「マネジメントスタイルの違い」であるというものでした。つまり、女性と男性ではスタイルが違い、女性のマネジメントスタイルを企業が評価していないというものでした。ここで興味深いのは、どのような人がどちらを原因だと考えているか、についてのデータです。

 実は、男性の61%は「家族が障壁だ」と答えましたが、女性でそう答えたのはたった22%でした。女性の78%は、問題は「マネジメントスタイルの違い」であって、そのスタイルの違いが会社の中で昇進するにしたがって組織に受け入れられなくなる、と考えていました。しかし男性でそれが問題だと考える人は39%しかいませんでした。男女の間に、問題の認識自体に大きなずれがあったのです。

 男性の多くは、女性が管理職として活躍するためには、家庭のことや働き方の柔軟性についてもっとたくさん改善すべきことがあると考えています。もちろんそれは重要なのですが、その一方で女性の多くは、子供がある程度の年齢に達しさえすれば働き方の問題はそれほではなくなるため、より大きな問題はマネジメントのミドルからシニアに上がっていく上での壁にあると考えていました。その障壁こそが、男女の「マネジメントスタイルの違い」にあるということでした。

男女の「マネジメントスタイルの違い」とは、具体的にどういうことですか。

サンダース氏:それも調査で聞きました。「マネジメントについて男女を比べるとどんな違いがあるのか?」という質問です。困難な意思決定、販売促進などに関する意思決定、大規模プロジェクトを推進する力、結果を出す力、いずれも「男女差はない」と、男女とも答えました。

 一方で、男女とも一致して男性の方が優れているとしたのは、自分の意見をはっきりと言い、アイデアを伝えるスキルでした。また女性の方が優れているのは、同性でチームを組み、協力する力だというのです。もちろん現実はそんなに単純化できないのですが、「男性が積極的に発言し、女性はチームで協力し合う」という固定観念が浮かび上がるのです。

 例えばこういう風景です。役員会で、女性が素晴らしい意見を言っても誰も聞いてくれないのに、隣の席の男性が同じ意見を発言したら、皆が「素晴らしいアイデア」だと称賛する。素晴らしいアイデアを出しても、女性が出したというだけで、そのような扱いを受けることが多いということです。

もっと男女が腹を割って話し合おう

そういう自己主張が得意な女性も、現実にはいるでしょう。

サンダース氏:もちろんそうでしょう。現実はそれほど単純ではない。チームワークが得意な男性だっているでしょう。しかしまず、「人間はすぐに固定観念を持つ動物である」という現実に、私たち全員がもっと向き合うべきなのです。それが結局、お互いをどう見るかに大きく影響してしまっているからです。別の質問では、男性が、「女性の問題解決能力は男性の半分以下だ」と答えているデータもありました。男性が意図的にそういった偏見や固定観念をあらわにしているとは思いません。結局、人間は、無意識でいるとそうしたバイアスを抱えてしまう生き物なのでしょう。

確かに、ある研究で、全く同じ研究論文を、名前を男性にした時の評価と女性にした時の評価では、男性にした時の方がはるかに高く評価されたという話を聞いたことがあります。評価する側の中には、女性も含まれていて。

サンダース氏:ああ、そうですね。私が今回調査を担当した理由は、もっともっとたくさんの女性に社会的に成功してほしいと考え、かつその障壁を具体的に明らかにしたかったからです。そのためには、もっと男女が腹を割って話し合い、そのままでは自覚しにくい自分の「固定観念」を率直にぶつけていく必要があるだろうと考えたのです。問題のありかがどこにあるのかが分からない限り、状況は決して改善しません。この調査がそのきっかけになってくれれば、ありがたいことです。

固定観念、しかもそれが本人がまったく自覚せずに抱えているものとなるとなかなか対処が難しいですよね。

サンダース氏:オーストラリアでこの調査結果を携えてあちこちでお話をしていった中で、影響力のある大企業の会長クラスの男性から大変良い反応がありました。彼は遺憾の意を表明し、このデータから学び、以前より自分の振る舞いにもっと気を付けるようになった、CEO(最高経営責任者)とも彼の振る舞いについて話をした、そして、今こそ取締役会の場や役員同士の話し合いの中で我々に無意識の偏見があるかどうかについて話し合うべきだ、と言っていました。

男も女も、無意識に固定観念がある

 男女とも、自分たちの中に性別に対する固定観念があるということにまず気づくこと、そしてそれを率直に話し合うこと、まずそこが最初の1歩だと感じます。

感情的だったり、問題解決能力が皆無だったりする男性も大勢いるわけですしね。日本でも話題になった、フェイスブックCOO(最高執行責任者)のシェリル・サンドバーグさんの著作『リーン・イン』は、まずは女性が勇気を持って一歩踏み出そう、という内容でした。しかし、「女がでしゃばるな」という価値観が根強い日本では、若い世代はともかく社会がいまだにそれを受け入れる態勢になっていないように思います。

サンダース氏:そうですね。同書では様々なデータも紹介されていますし、「女性が一歩踏み出すべきだ」とする彼女の指摘は基本的には正しいと思います。彼女自身とても優秀ですし、この問題に深く考えを巡らせてきた様子が分かります。ただ確かに、女性自身が一歩踏み出す勇気ももちろん大事なのですけれども、私どもはもっと、個々の女性がおかれている就労環境、組織の働く環境が抱える問題にフォーカスして調査をしたのです。


サンダース氏:日本の社会環境が他の先進国に比べて、女性にとって大変厳しいものにあるという話はよく聞きます。だからなおさら、トップの強力なリーダーシップが必要です。その意味では、安倍晋三首相が女性の活躍を成長戦略の3本柱に入れたのは喜ばしいことだと思います。

 ブラジルでも、大統領が変革を訴え、(取締役の一定割合を女性にする)クオータ制を導入することも検討するなどして強力に環境を変えようとしています。数値目標や制度整備が必要な場合も、国によってはあるでしょう。

オーストラリアではどのように改革が進んだのでしょうか。

 オーストラリアはクオータ制を導入こそしませんでしたが、株式市場に上場する大企業に対して、男女平等を実現するための自社の数値目標と、そのために実行した施策及び結果の開示をガイドラインとして求めることになりました。その内容は監査法人の監査も受けるのです。また、それと並行して数年前、オーストラリア人権委員会の性差別担当コミッショナーに、非常に成功し影響力のある企業弁護士出身の女性が就任し、ビジョンを持って思い切った活動を進めてきました。

本気になった男と女が社会を変えた

 彼女は、オーストラリアを代表する、影響力ある12の大企業のトップを組織して「変革の男性チャンピオン」というグループをつくりました。そして彼らは「企業社会のロールモデル」として、自分たちの会社で女性の登用を進めていったのです。

 トップたちはあちこちで積極的に公的な発言をし、多数のメディアの取材を受け続け、オーストラリアにおける女性登用推進に本当に力を尽くしました。この活動は、オーストラリア人の社会通念を変えていく上でも大きなインパクトがありました。影響力のある企業のリーダーが果たす役割は、とても大きいのです。

 男性のリーダーたちが問題を自分のものとして捉え、自ら実行し始めなければ、何も変わらない。彼女はそう実感し、このような活動を始めたのです。

 本気で女性に活躍してほしいのであれば、とにかくトップダウンで社会環境の整備を進め、人の固定観念に対して根気強く働きかけ、制度改革することなどを通じて現状をどうにかしなければいけません。企業だけでなく政府がリーダーシップを発揮して仕組みを変えていくべきです。当然ながら税制改革や育児休暇制度の改革も必要です。

 オーストラリアでは選挙があったばかりですが、ある政党が育児休暇取得中の給料を企業に払わせようという法案を提示していました。所得制限はあるのですが、重要な政策課題になっています。

 社会に根差した固定観念や文化はすぐには変わりませんから、個人個人の勇気や努力だけでは変化がどうしても遅くなります。そんな場合は、強力なリーダーによる変革がどうしても必要になるのです。

このコラムについて
女性昇進バブル

 空前の女性活用ブームが起こっている。

 2013年、安倍政権は今後の成長戦略の軸に女性の活用を掲げた。2020年までに、社会のあらゆる分野において指導的地位に占める女性の割合を30%程度まで引き上げる。そのためにはまず、全上場企業に対して、役員に1人は女性を登用すること。また今後は上場企業を対象に、管理職や役員に占める女性の割合を調査し、各企業の女性登用状況を公開すると公表している。

 これを受けて、経済界は突如、女性社員の昇格、昇進に乗り出した。「女性初」の役員を作る企業が増えたかと思えば、自社で立てた女性管理職比率の数値目標を公表する企業も相次ぐ。

 政府主導の女性活用ブームは、今後、職場にどんな影響を与えるのだろうか。日経ビジネス8月26日号「女性昇進バブル」では、現在実際の職場で巻き起こる混乱と、今後量産される女性管理職、女性役員が職場に与える影響を予測。あるべき「女性活用」のためにすべき施策を提言している。

 日経ビジネスオンラインでは、特集「女性昇進バブル」の連動連載をスタート。経営者や経済評論家、ジャーナリスト、コンサルタントなど、各界の大物女性が、今の「女性昇進バブル」を斬る。


05. 2013年8月31日 14:38:10 : OKc1a2ZOkM
(年間所得800万以上の)高額所得者に限り、サービス残業OKという奇妙な法案ですか?
所得者ゾーンの対象が、そんなに高くない人にも広まるおそれもあり、反対ですが。
もし導入するなら、一方的に民間に押し付けるのではなく、官に試験導入して下さい。


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