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アングル:シリア情勢が日本株の下落圧力に、消費税論議にも影響か (ロイター) 
http://www.asyura2.com/13/hasan82/msg/166.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 8 月 28 日 15:35:00: igsppGRN/E9PQ
 

8月28日、混迷の度を深めるシリア情勢打開へ欧米が軍事介入への動きを強めており、金融市場にも動揺が広がってきた。アレッポで27日撮影(2013年 ロイター/Muzaffar Salman)


アングル:シリア情勢が日本株の下落圧力に、消費税論議にも影響か
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE97R04B20130828
2013年 08月 28日 15:15 JST


[東京 28日 ロイター] - 混迷の度を深めるシリア情勢打開へ欧米が軍事介入への動きを強めており、金融市場にも動揺が広がってきた。シリア情勢の悪化はエネルギー価格の上昇を招き、米国、日本など世界経済の不安要因にもなりかねない。

日本経済にとっては、株価が下落すれば景気回復を支えてきた個人消費にも不安が出る。シリア情勢の展開次第では、消費増税実施の議論に影響が及ぶ可能性もある。

<金融市場に「質への逃避」 負の循環を懸念>

28日の金融市場では、質への逃避が鮮明となった。同日午前、日経平均株価は314円安となり、円相場は1ドル97円前半まで円高が進んだ。日本以外のアジア株式市場も下落。商品相場でも原油価格が上昇した一方で、世界経済減速懸念からゴム相場などは下落して始まった。

円相場よりも株価の下落の影響が大きいとの指摘も浮上している。JPモルガン証券・シニアエコノミストの足立正道氏は「ここまでの景気回復は株高による資産効果で消費が好調に推移したためだ。したがって株価下落が最大のリスクとなる。円高進行で輸出企業の収益が下押されれば、株価も下落し、負の循環が起こりやすい」と見ている。

シリアへの軍事介入が行われた場合の金融市場への影響について、足立氏は「これまでの経験では短期間で終わることが多かったとはいえ、イラクへの介入時のように長期化するケースもあり、確定的なことは誰にもわからない」と指摘する。

<原油価格上昇は消費直撃、日本の電力コストも深刻>

シリア情勢の混乱が世界経済に及ぼす最大のリスクは、原油価格の上昇だ。野村証券では金融市場への影響は限定的ながら「中東地域の緊張が強まる可能性が高く、これが最近のブレント原油価格の上昇圧力につながるだろう」と見通している。

実際、ブレント原油の価格は5月末の105ドルから28日現在、115ドルまで上昇している。今年に入り米国を中心に景気が持ち直してきた背景には、原油価格の下落により米国消費が好調に推移してきたこともあるため、変調が起きれば世界景気に影響が出かねない。

日本にとっても、原油価格の影響はあなどれない。かつて07年から08年にかけて、中国でのエネルギー需要の高まりなどを背景に原油価格は140ドル程度まで上昇し、日本の景気後退のきっかけとなった。当時に比べれば価格水準はまだ低いとはいえ、「今の日本では原発停止を抱え、貿易赤字もふくらみ、エネルギー価格の上昇にぜい弱な体質になっている」(伊藤忠経済研究所の主任研究員・丸山義正氏)という面もある。

もっとも、現在の日本のエネルギー輸入では液化天然ガス(LNG)が増えつつあり、原油への依存度は低下している。このためLNGの輸入価格を低下させることの方がエネルギーコストにとってはメリットがある。中東情勢が不透明化する中、「政府は、原油価格と連動しているカタール産LNGの価格上昇の影響を緩和する方策として、米国のシェールガス輸入を早期化すべき」(足立氏)との指摘も浮上している。

<株価下落による資産効果はく落、消費増税にも影響>

日本経済への影響について、伊藤忠経済研の丸山氏は「実体経済の持ち直しがまだはっきりしない面がある中で、円高が進めば輸出がどうなるかといった懸念がある。新興国経済に不安があることに加えて、中東情勢も悪化するとなると、政策当局も意識せざるを得なくなる」と指摘する。

資産効果はく落による個人消費の減速は、消費増税への判断にも影響しかねない。安倍首相は9月下旬から10月上旬にも判断するとされており、「ここで消費に水を差すようなことになれば、増税反対派の勢いが増すことになるだろう」と足立氏は見ている。

それでも増税は実施されるとするクレディ・スイス証券チーフエコノミストの白川浩道氏は、「シリア情勢は原油価格へも影響するため、日本株が値上がりを阻むリスクの一つ。その場合でも消費増税をやらないという雰囲気は政府には感じられない」と指摘。「おそらく予定通り実施した後で、政策対応すると見ている。財政措置と日銀金融緩和と需要喚起の第3の矢の追加という3つの使い分けを工夫するのだろう」との見通しを示す。

(ロイターニュース 中川泉 編集 北松克朗)


 

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01. 2013年8月28日 15:57:02 : niiL5nr8dQ
日経平均は大幅続落、シリア情勢の緊迫化で2カ月ぶり安値水準
2013年 08月 28日 15:27 JST
[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅続落。終値は前日比203円安となり6月27日以来2カ月ぶりの安値水準で引けた。シリア情勢の緊迫化に伴うリスクを回避する動きが広がり、幅広い銘柄が売られた。

為替市場では一時1ドル96円台まで円安が進み、輸出株の上値を圧迫したほか、銀行、小売などの内需系セクターも軟調だった。一時は354円安まで売られる場面もあったが、先物への買い戻しで大引けにかけて下げ幅を縮小させた。

米国と同盟国が27日、シリアの反体制派に対し、数日以内に政府軍への攻撃を行う可能性があると通告したことが明らかになり、目先のリスクを回避する動きが広がった。米量的緩和(QE3)縮小をめぐる不透明感が続いているほか、仮に米国によるシリアへの軍事介入が長期化すれば米財政赤字が拡大しかねないとの最悪シナリオを織り込む展開となった。市場では「シリア情勢がマーケットに与える直接的な影響は限定的だが、新たな動きが出るまで先行き不透明感を嫌気するリスクオフは続く可能性がある」(大和証券投資戦略部シニアストラテジストの塩村賢史氏)との声が出ていた。

円高一服を背景に大引けにかけて下げ幅を縮小させたが、新興国の株安や消費税引き上げ問題などもあり、投資家は積極的にリスクを取りにくい環境とみられている。東証1部の売買代金は1兆6454億円と低水準だった。

個別銘柄では、テンプホールディングス(2181.T)が大幅続落。公募増資と株式の売り出しで最大約174億円、転換社債(CB)発行で約150億円、合計最大約324億円を調達すると27日に発表し、1株利益の希薄化や需給悪化などが懸念された。半面、内田洋行(8057.T)は反発。27日に発表した2013年7月期業績予想の上方修正を好感した。子会社での大企業向けライセンス販売が好調などが寄与した。

東証1部騰落数は、値上がり137銘柄に対し、値下がりが1565銘柄、変わらずが44銘柄だった。

(河口浩一)

日経平均.N225

終値      13338.46 -203.91

寄り付き    13285.03

安値/高値   13188.14─13392.57

東証出来高(万株) 197950

TOPIX.TOPX

終値       1114.03 -19.99

寄り付き     1114.3

安値/高値    1103.94─1118.82

東証売買代金(億円) 16454.78


 


 


 


 
焦点:大揺れのインドネシア市場、短期的にはさらなる痛み避けられず
2013年 08月 28日 15:33 JST
[ジャカルタ 28日 ロイター] - インドネシアは、新興市場のスーパースターとしての地位が今、揺らいでいる。通貨安に歯止めがかからず、経常赤字も拡大。経済成長率が減速し、インフレ率は上昇、投資家の資金引き揚げの動きがとまらない。

先行きにも希望は持てない。政府・中銀が23日に発表した対策も、過去最悪水準にある経常赤字の削減には力不足だと見られている。

一段の利上げや、銀行の預金準備率引き上げが見込まれるなかで、長期的な視野で見ると、インドネシア市場は落ち着きを取り戻し、東南アジア最大の経済としての魅力が、最終的には回復する可能性はある。

ただし、米連邦準備理事会(FRB)による金融緩和策縮小を前に、今後も海外資金の流出が続くと見られ、インドネシア経済とその通貨ルピアは、短期的には、一段の痛みは避けられないと見られている。

スタンダード・チャータードのシニアエコノミストであるファウジ・イクサン氏は「投資というパーティーは依然として続いているが、キャビアやフォアグラ、ビンテージワインはもはや供されないだろう。せいぜいガドガド(安価なインドネシアの野菜料理)だ」としている。

ほんの1年ほど前には、拡大するミドルクラスと豊富な天然資源を要するインドネシアは、投資先として大いに人気を博した。年間の経済成長率も6%を超えていた。しかし中国などからの需要が鈍化し始め、コモディティ価格も下落すると、海外投資家は資金を引き揚げ始めた。

一方、バリュー・パートナーズのマネジャー、ゴードン・イプ氏は、インドネシアの株式と通貨は底入れしつつあるとの見方を示した。

同氏は、ルピアは1997/98年のアジア通貨危機時に経験した1ドル=1万5000ルピアから遠くない水準にあると指摘。当時は、同国の外貨準備は短期対外債務の半分の規模にすぎなかったが、今では約170%をカバーし、国際収支が危機に陥るリスクは低下している。

同氏は「もはや過去のインドネシアではない。何と言っても、インドネシアは天然資源が豊富で人口も多い。若年層の比率が高いため、労働力も豊富。こうした要因は、将来の頼もしいけん引役だ」と述べた。

同氏は運用する5億ドルのうち10─15%をインドネシアに投じており、国債を有望な投資先と考えている。「今は底に近い。これまでの売りは行き過ぎであり、短期的に再び売られるとは思わない」と述べた。

<拡大する経常赤字>

インドネシアが抱える問題のうち最大のものは経常赤字の拡大だ。

主要輸出品の資源価格の下落を背景に、経常収支は7四半期連続で赤字。4─6月期の赤字は98億ドルと予想以上に膨らみ、アジア通貨危機前の水準以来で最大、国内総生産(GDP)の4.4%に達した。

23日に発表された緊急政策パッケージには、生産物の少なくとも30%を輸出している衣料や繊維など、労働集約型の産業に対する税制優遇策など、輸出支援措置が盛り込まれた。また、輸入抑制を狙い、一部国内製品に対するぜいたく品課税を段階的に撤廃することを決めた。

ただ、政策の一部は成長促進やインフレ抑制、海外からの直接投資押し上げという点で、長期的にはプラスだが、経常赤字への短期的な影響はごく小さなものにとどまる、というのが専門家の一致した見方だ。

経常赤字が膨らむ中、インドネシアは海外資金への依存を強めている。そしてルピアが一段と下落すれば輸入物価が上昇、インフレ圧力がさらに高まることになる。中銀は、8月インフレ率は前年比で8.9%を上回り、2009年1月以来の水準に加速する、との見方を示した。

そこで注目されるのはインドネシア中銀の動向だ。中銀には、通貨押し上げとインフレ抑制に向け、利上げ圧力が高まっている。インドネシア中銀は27日、臨時理事会を29日に開くと突如発表、市場を驚かせた。9月12日の定例会合を待たず利上げするとの観測が広がった。

HSBCの東南アジア専門エコノミスト、スゥ・シアン・リム氏は「リファレンスレートを少なくとも50ベーシスポイント(bp)引き上げ、7%にしても意外感はない。市場の反転にはつながらないかもしれないが、少なくとも一定の安定性回復には役立つだろう」と述べた。

JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルマーケットストラテジスト、ジェフ・ルイス氏は、売りはまだまだ続くと指摘。経済成長は減速し、企業収益は短期的には下方修正が必要になる、としている。

「インドネシアは、大規模な対外赤字を抱える新興市場をめぐる状況が変わったことに気付くのが遅かった。金融政策はもっと早く引き締めるべきだった。追加利上げは避けられない情勢」との見方を示した。

<利上げは確定ではない>

ただ利上げは決まった話ではない。

中銀は信用コスト上昇で景気が冷え込むことを懸念、総選挙を来年に控え、利上げをためらう可能性がある。

政府系銀行のバンク・マンディリは、経済成長率が1%ポイント低下すれば、30万から40万の雇用喪失につながる、と試算している。

政府は期待感の抑制に動いている。バスリ財務相は今年のGDP伸び率予想を5.9─6.0%とし、従来予想の6.3%を引き下げた。第2・四半期の成長率は5.8%で、2010年以来の低水準だった。

インドネシア中銀は利上げではなく、翌日物預金ファシリティー金利(FASBIレート)の一段の引き上げで、ルピアを支援しようとする可能性もある。同金利は今年既に75bp引き上げられ、4.75%となっている。スタンダード・チャータードのエコノミストは、さらに50─75bp引き上げられる可能性がある、との見方を示している。

このところの市場急落につながった要因は、一時的なものかもしれない。例えば、インフレ率の上昇は、燃料補助金が撤廃された影響が大きい。外国勢は5月末以来、14億ドルのインドネシア国債を売却したが、年初から現在までを見ると、17億ドルの買い越しとなっている。

エコノミストらは、投資ブームの際に経済の構造改革を実行できなかったとして、ユドヨノ大統領ら東南アジアの首脳を批判している。インドネシアのインフラは依然として悲惨な状況にあり、汚職も横行しているとされる。さらに、経済の国家主義的な傾向が強まっているといい、特に資源産業において外国人投資家が不利な状況に置かれている。

JPモルガンのルイス氏は「現在のような厳しい時期こそ、新興市場は良い政策を実行することが必要。インドネシア、タイ、マレーシアにとって構造改革推進に向けた警鐘となるだろう」との見方を示した。

(Rieka Rahadiana記者;翻訳 吉川彩;編集 内田慎一)


02. 2013年8月28日 21:51:04 : FfzzRIbxkp
ああ、去年、シリアにロシアが援軍出してたとき、
アルジェリアでテロがあって、日揮の日本人社員が亡くなったよね。

あのとき、株下がったっけ?

アルジェリアのテロは、海外テロで最悪の日本人被害者数だったし。
外務省の海外安全ホームページを見ると、
当時も同地域にはテロや治安部隊による掃討作戦の展開も予想されるから同地域への立ち入りを避けるように注意喚起してあるね。

渡航延期の喚起がしてあるところでテロが起きて日本人がまき沿いになった。
あのときも、”国防軍!”とか言って、自衛隊を派遣しようとしてたよね。

国防軍とか叫ぶ前に、渡航延期の喚起が理解できないという、異常さ。


03. 2013年8月29日 00:52:58 : niiL5nr8dQ
アジア・太平洋株式サマリー:香港・中国株下落、インド株反発 
【香港株式市況】
香港株式市場では、ハンセン指数が続落。シリアに対し軍事攻撃が実行されれば原油の流通が混乱するとの懸念が広がった。ペトロチャイナと傘下の昆侖能源が、中国での汚職摘発に伴う幹部辞任を受けて売られた。
ペトロチャイナ(857 HK)は4.4%安で、会長が辞任した昆侖能源(135 HK)は14%安。世界最大のソーラーパネル向けポリシリコンメーカーの保利協鑫能源(3800 HK)は2.6%安。欧州連合(EU)は調査を通じ、中国のパネルメーカーが補助金を受けていたと結論付けた。
一方、資金逃避先としての需要増で金価格が3カ月ぶりの高値近辺となったことで産金株は買われ、招金鉱業(1818 HK)は5.2%高。
ハンセン指数 は前日比350.12ポイント(1.6%)安の21524.65で終了。下落率は今月20日以来の大きさ。ハンセン中国企業株(H株 )指数は同2.2%安の9765.19。
パーペチュアル・インベストメンツの市場調査責任者、マシュー・シャーウッド氏(シドニー在勤)は「中東での地政学的なリスクが高まる中で米金融政策に関する不透明感も長引いており、悪いことが重なっている」と指摘。「流動性は低く、株価は下がり続けそうだ」としている。
【中国株式市況】
中国株式相場 は前日付けた2週間ぶり高値から反落。政府の汚職追放キャンペーンで幹部が辞任した中国最大の石油会社ペトロチャイナが売られたほか、製薬株も決算が市場予想に届かないとの懸念から下げた。
ペトロチャイナ(601857 CH)は0.5%安。康美薬業 (600518 CH)が10%安となってヘルスケア銘柄が全業種中で最も下げた。
米国がシリアへの軍事行動に出るとの観測で資金逃避先としての金の需要が増加、産金会社の株が買われた。山東黄金鉱業 (600547 CH)は10%高。上海国際港務(600018 CH)は4営業日連続で上げて10%高。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の両方に連動する上海総合指数 は前日比2.27ポイント(0.1%)安の2101.30。3営業日ぶりの下落となった。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数 は0.6%安の2328.06で終了。
浙商証券の王偉俊ストラテジスト(上海在勤)は、「決算は市場の注目の的であり、市場予想に届かなければ単純に売られる」と説明。「軍事的緊張も株式のようなリスク資産へのグローバルな需要を減らすことになろう」と指摘した。
【インド株式市況】
インド株式 相場は上昇。指標のS&Pセンセックス指数は約1年ぶりの安値から反発した。デリバティブ(金融派生商品)取引の期日を翌日に控え、売りを解消する動きが優勢となった。
世界最大の製油所を所有するリライアンス・インダストリーズ は1.1%上昇。一時は4.9%下げた。国内最大の民間銀、ICICI銀行 は一時5.7%安となったものの、下げ幅を0.8%まで縮小した。ソフトウエア輸出企業のタタ・コンサルタンシー とインフォシス 、ウィプロ が上昇。ルピー安で収益が改善するとの見方から買われた。インド市場のデリバティブ取引は毎月最終木曜日が期日となる。
ムンバイ市場でのセンセックス指数 は前日比28.07ポイント(0.2%)高の17996.15で終了。一時は2.9%安となった。ルピーの対ドル相場が一時1ドル=68ルピー台と過去最安値を付けたほか、中東からの供給が途絶えるとの懸念で原油相場が大幅上昇したことが背景。
【フィリピン株式市況】
フィリピン株式相場 は続落。資本流出が加速するとの懸念から、指標の総合指数は8カ月ぶりの安値となった。
フィリピン総合指数 は前日比178.93ポイント(3%)安の5738.06で終了した。一時は6%下げ、昨年11月以来の安値を付けた。
リザル・コマーシャル・バンキングで運用に携わるリコ・ゴメス氏(マニラ在勤)は「米国の流動性縮小に加え、シリアをめぐり緊張が高まると世界的に懸念されている」と指摘。「新興市場資産への不安がある」と述べた。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比54.05ポイント(1.1%)安の5087.16。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比1.32ポイント(0.1%)安の1884.52。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比3.70ポイント(0.1%)高の7824.54。
更新日時: 2013/08/28 21:02 JST



インド・ルピーは20年ぶり大幅安、最安値を更新−国債も下落 

  8月28日(ブルームバーグ):28日のインド・ルピーはドルに対しここ20年で最大の落ち込みとなり、過去最安値を更新。石油価格の大幅上昇で経常赤字が拡大し、経済が1991年以来で最大の危機に向かうとの懸念が強まった。インド国債も下落した。
ブルームバーグが集計した地元銀行の数値によると、ルピー相場はムンバイ時間午後4時19分(日本時間午後7時49分)現在、前日比2.7%安の1ドル=68.0450ルピー。一時は3.7%下落し68.7550ルピーと、1993年以来で最もきつい下げとなった。7−9月(第3四半期)に入ってから12.7%下げている。年初来の下落率は19.2%に達した。
クリアリング・コーポレーション・オブ・インディアのウェブサイトに掲載されたデータによると、インド国債(2023年5月償還、表面利率7.16%)の利回りは6ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の8.84%。
原題:India’s Rupee Plunges Most in 20 Years to Record; BondsDecline(抜粋)
更新日時: 2013/08/28 20:41 JST





カーニー総裁:英中銀に追加緩和の用意、回復が脅かされれば 

  8月28日(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は28日、投資家の金利先高観が強まり過ぎ景気回復を脅かす場合は、一段の景気刺激措置を講じる用意が当局にはあると表明した。
同総裁はノッティンガムで企業経営者らに講演し「実体経済が直面する現実の金融環境に、銀行金利の先高観が反映されることはあり得る」とし、「金融環境が引き締まり、景気の回復状態が我々の必要とする強い成長に届かないとみられる場合は、さらに景気を刺激する措置を取るかどうか、またその最善の方法について慎重に検討する」と語った。
カーニー総裁は景気回復を支えるためフォワードガイダンス(時間軸政策)を導入し、政策金利 を少なくとも3年間、過去最低の0.5%で維持する方針を示している。一方、英経済の成長加速の兆候と米金融当局の緩和縮小の見通しが金利先高観につながり、英国債利回りは上昇している。
カーニー総裁は「回復が確実になるまでは景気刺激を縮小させないこと、一方で必要ならば一段の措置を取ることを当中銀のフォワードガイダンスは明確にしている」とし、「不透明感を減らし、将来における不可避の衝撃にもかかわらず成長が持続するよう、反発力を養うために可能な措置に力を入れている」と語った。
ガイダンスによれば、中銀は現在7.8%の失業率 が7%に下がるまで政策金利を据え置く方針。中銀はその時期が2016年末以降になるとみている。
カーニー総裁は「失業率が予想より早い時期に低下するとしても、金利が近く上昇するとは限らない」と述べ、7%の数値目標は金融政策委員会(MPC)が政策を見直す目安であって、自動的に利上げを引き起こすわけではないと説明。「我々は雇用と所得、支出が持続可能なペースで回復するまでは金利が上がらないという安心感を与えようとしている。ガイダンスは早過ぎる利上げはないことを保証するもので、実際にいつまで低金利を維持するかは回復の進み具合次第だ」と述べた。
原題:Carney Says BOE Ready to Loosen If Market Rates HurtRecovery(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Jennifer Ryan jryan13@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Fergal O’Brien fobrien@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/28 23:16 JST




7月米中古住宅販売成約指数:前月比1.3%低下 

  8月28日(ブルームバーグ):7月の米中古住宅販売成約指数は前月比で低下した。住宅市場の回復が減速している兆候が示された。
全米不動産業者協会(NAR)が発表した7月の中古住宅販売成約指数 (季節調整後)は前月比1.3%低下と、今年に入って最も大きく下げた。前月は0.4%の低下だった。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査の予想中央値では7月は前月比変わらずと見込まれていた。
HSBCセキュリティーズUSAのエコノミスト、ライアン・ワン氏は「ここ6週間あたりで、住宅ローン金利の上昇が住宅購入の決定にマイナスの影響を与えている兆候がいくつかある」と述べ、「住宅ローン金利の上昇によって住宅市場の上昇トレンドが抑えられているように見受けられるのは、懸念事項でもある」と続けた。
7月の成約指数 は109.5と3カ月ぶりの低い水準。同指数の100は2001年の平均的な活動水準を基準に「過去と比べて健全な」住宅購入がみられる状況であることを示す。
地域別では全米4地域中3地域で販売成約指数が低下。特に北東部は6.5%と大きく下げた。西部では4.9%低下、中西部でも1%下げた。一方、南部は2.6%上昇した。
原題:Pending Sales of Existing Homes in U.S. Dropped 1.3% inJuly (2)(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Victoria Stilwell vstilwell1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/29 00:12 JST




焦点:豪経済、総選挙後の企業信頼感が今後の動向を左右
2013年 08月 28日 17:51 JST
[シドニー 28日 ロイター] - 9月7日の豪総選挙を間近に控え、企業経営者らが間違いなく求めているものがある。それは確実性だ。

政治的な安定が得られれば、心配するのをやめて惜しまず支出する、と彼らは言う。

オーストラリアの企業・消費者は過去3年間にわたって、少数与党政府の首相交代劇や政策転換など目まぐるしい状況の変化に直面してきた。

長年にわたる鉱業投資ブームが後退するなか、オーストラリアが今後厳しい局面を回避するためには経済の他の分野がその穴埋めをする必要があり、政治的な安定の回復は企業経営者らが願ってやまないものだ。

通常、選挙による企業活動への影響は一時的なものにすぎない。それは主に、主要政党の経済政策が財政黒字や中央銀行の独立性を重視するなど、いずれもかなり中道的なためだ。

だが今回は、企業の景況感がかなり悪化しており、決定的な選挙結果が出れば、安心感をもたらす可能性がある。

HSBCのオーストラリア担当チーフエコノミスト、ポール・ブロクサム氏は「今回の選挙は別かもしれない」と指摘。「租税や規制をめぐる先行き不透明感は明らかに投資の妨げとなってきた。いくらかでも不透明感が取り除かれるという考えだけで企業の信頼感は押し上げられ、時宜を得た経済の原動力につながるだろう」との見方を示した。

デロイト・アクセス・エコノミクスのデータによると、3月末時点で進行中または契約済みの投資プロジェクトは4520億豪ドル(4050億米ドル)だったが、これとは別に4770億豪ドル相当の見込み案件があった。

言うまでもなく企業はトニー・アボット自由党党首が率いる同党と国民党の保守連合を支持しており、世論調査によると、総選挙では保守連合が圧勝する見通し。

与党労働党は世界的な金融危機への対応では評価を得たが、炭素税の導入などで不評を買い、度重なる規制の変更で企業をいら立たせ、批判を浴びている。

<ギリシャよりも悪い状況>

オーストラリアン・インダストリー・グループの一連の企業調査の結果はまったくさえないものだ。

オーストラリアは過去22年間リセッション(景気後退)を経験しておらず、世界的な金融危機時に急激な景気悪化を回避した唯一の先進国であるにもかかわらず、製造業購買担当者景気指数(PMI)は先進国の中で最低で、奇妙なことに過去5年間に4分の1ほど経済が縮小したギリシャの指数さえも下回っている。

ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が今月13日に発表した7月の企業景況感指数はマイナス7と8カ月ぶりの低水準となり、長期的な平均を大幅に下回った。

NABのシニアエコノミスト、スピロス・パパドポロス氏は「勝利するのが労働党であろうが自由党であろうが、決定的な選挙結果が出れば、企業信頼感にとってポジティブな材料となる見込みだ」との見方を示した。

ただ、同氏は過去15年間の調査結果では、選挙後のプラス効果が長く続くことはあまり示されていないとも指摘した。

消費者が危機後の慎重姿勢を急に転換して積極的に支出するようになるかどうかも明らかでない。

同氏は「消費者が選挙を理由に百貨店での買い物や自動車の購入、旅行や住宅購入を手控えている様子は見受けられない」と指摘。「2008年以前と比べ、より緩やかな消費の伸びが新たな標準となっている」との見方を示した。

<信頼感の回復を模索>

オーストラリアが鉱業投資の鈍化に対応するには、支出促進に向けた信頼感の回復が不可欠だ。

29日発表される第2・四半期の設備投資データはその見通しについて重要な材料を提供するとみられる。第2・四半期の設備投資は約1%増加する見通し。ただ、第1・四半期には4.7%減少していた。

極めて重要となるのは2013/14年度(14年6月末まで)の支出計画に関する豪統計局の調査だろう。

鉱業セクターの支出が今後伸び悩むことを踏まえると、製造業やサービス、住宅建設などのセクターが経済をけん引する役割を担う必要がある。

コモンウェルス銀行のチーフエコノミスト、マイケル・ブライス氏は「資源セクター以外の企業の設備投資を促進することが急務となっている」と指摘する。

だが、企業の支出につながる信頼感の回復についてオーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)のスティーブンス総裁は最近、「残念ながらセンチメントを好転させるのは容易ではない」との認識を示した。

(Wayne Cole記者;翻訳 佐藤久仁子;編集 山川薫)



04. 2013年8月29日 16:45:32 : niiL5nr8dQ
焦点:ドル買い縮小の投機筋、シリア懸念で巻き戻し迫られる恐れ
2013年 08月 29日 15:18 JST
[ニューヨーク 28日 ロイター] - ヘッジファンドなどの投機筋は過去1カ月間にドル買いに慎重な姿勢を強めてきたが、ドルの下値余地は限られてきた様子で、こうした取引は巻き戻しを迫られる恐れがある。

日々の外為取引を大きく左右する投機筋は以前、ドル先物のロングポジションを積み上げていたが、1カ月余り前からはロングを削減してきた。このことは潜在的な売り圧力の減少となり、ドルの急激な下落を抑える緩衝剤として働きそうだ。

予想を下回る経済指標が出て米連邦準備理事会(FRB)の資産買い入れ縮小時期をめぐる不透明感が強まったことが、最近数週間のドル安の原因だった。

しかしここ数日間は、西側諸国によるシリア攻撃が懸念されて安全通貨としてのドルの地位が再確認された。わずか数週間後にFRBが資産買い入れ縮小に踏み切るとの見方が依然として強いこともドルを支えている。

米商品先物取引委員会(CFTC)の最新データによると、8月20日までの1週間は、ドル先物・オプション取引のロング・ポジションが5週連続で縮小して135億4000万ドルだった。6月末以降の最低で、5月末に記録したことしの最高額440億ドルをはるかに下回る。

最も大きく変化したのはユーロ/ドルで、7月初め以来、主にヘッジファンドを指す「ノン・コマーシャル・トレーダー」は65億ドルのネットショートから62億ドルのネットロングに転じた。2011年7月以来で最もユーロに強気のポジションとなっている。

RJOフューチャーズのシニア・コモディティ・ブローカー、マシュー・シリング氏は「人々は最近ユーロのロングを積極的に積み上げてきたが、ユーロ強気派の勢いは今後数週間で衰えると予想している。FRBの資産買い入れ縮小が順調に進めば、ドルは再び強気トレンドに入るはずだ」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は8月20日に過去2カ月間の最低水準に沈み、同じ日にユーロは半年ぶりの高値を付けた。

メロン・キャピタル・マネジメントのマネジングディレクター兼資産配分調査ヘッド、アンジュン・シュー氏は、同社が過去1カ月間にドルを買い進めて「相当な」オーバウエートにし、一方でユーロをショートにしてきたと説明。「FRBによる流動性吸収の決断はドルを強く支えるだろう。FRBが資産買い入れ縮小を発表するのは、景気回復への自信を強めているからであり、ドルは景気回復という面でも恩恵を受ける」と話した。

オプション市場の1カ月物リスクリバーサルは、投資家がユーロの下落に備えたプットオプションを購入していることを示している。今後1カ月間にユーロが下落すると予想しているわけだ。

ユーロは15日に重要な上値抵抗線と見られていた水準を突破したが、RBCキャピタル・マーケッツ(トロント)のチーフ・テクニカル・アナリスト、ジョージ・デービス氏は「上値を追う買いはほとんど見られなかった」と言う。

しかしマーク・インベストメンツのアクセル・マーク最高投資責任者はユーロを買い始めた。「FRBは資産買い入れ縮小を示唆しているが、欧州中央銀行(ECB)は流動性を吸収している。意図的にそうしているわけではないが、銀行が以前ECBから借り入れた資金を返済している」と説明する。

一方、ドルに対するショート・ポジションが最も膨らんでいるのは円と豪ドルで、最新の1週間のネットショートは円が92億ドル、豪ドルが57億ドルだった。

ファロス・トレーディングのマネジングディレクター、ブラッド・ベッチェル氏は「市場はまだドルの保有を選好しているが、対円、対豪ドル、対ポンドに重点を置くことで対象を選別している」と語った。

(Julie Haviv記者)


先行きの霧濃く弱い反発、描けないシリア攻撃後のシナリオ
2013年 08月 29日 15:56 JST
[東京 29日 ロイター] - 日本株やドル/円は反発しているが勢いは鈍い。西側諸国によるシリアへの軍事攻撃の可能性は市場に織り込まれつつあるが、周辺地域への波及など、その後の展開は予想しにくく、明確なシナリオが描けないためだ。

米金融緩和政策の行方も米連邦準備理事会(FRB)次期議長の選任をめぐり、さらに不透明感が増している。先行きの「霧」は濃く、ショートカバー中心で積極的なリスクオンは乏しい。

<シリア攻撃、周辺地域への波及を懸念>

市場がシリア情勢を警戒するのは、米国などの軍事攻撃が連鎖的に周辺地域に広がる可能性があるためだ。イスラム教のシーア派とスンニ派の対立が武装勢力を巻き込んで先鋭化するおそれがあるほか、イランとイスラエルの緊張関係にも影響しかねないとみられている。シリアの産油量は小さいが、中東全体に混乱が拡大すれば、原油供給体制に障害が出る。

「シリアへの攻撃は、応戦が飛び火して、イスラエルとアラブの対立に発展する可能性がある。市場では攻撃後のシナリオが依然描けておらず、ショートカバーが中心の株やドル/円の反発だ。混乱が広がれば、日本株も2番底をつけにいく可能性がある」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券・投資情報部長の藤戸則弘氏)という。

28日の市場で米ダウは反発したが、原油高を材料にしたシェブロン(CVX.N)やエクソンモービル(XOM.N)などエネルギー株の上昇が大きく、歓迎される動きではなかった。米WTIの中心限月10月物は中心限月として約2年4カ月ぶりに110ドル台で終了。ガソリン価格などの上昇を通じ、米消費を圧迫する懸念が強まっている。

7月の米住宅販売保留指数など米経済指標はさえなかった。「金融相場」といえども、中東の地政学的リスク懸念が強いなかでは、指標悪化を米量的緩和第3弾(QE3)縮小観測の後退材料として好感するムードにはならない。

日経平均.N225は反発したが、上値は重く1万3500円は回復できなかった。ドルも前日の海外市場では全面高になったが、「安全通貨」の円やスイスフランには利益確定売りが出ただけで、「有事のドル買い」が対円でも進み始めたわけではなく、円高警戒は残る。

JPモルガン・チェース銀行チーフFXストラテジストの棚瀬順哉氏は「『9.11』以降は『有事のドル買い』は発生しておらず、有事に際してもっとも目立つのはそれまで積み上がってきたポジションを巻き戻す動きだ。シリア情勢に加えてエマージング市場の不安定さがくすぶる中で、マクロ経済環境が一定だったとしても、円ショートを巻き戻す動きには注意が必要だろう」と述べている。

<もやもやする米金融緩和の行方>

米国の金融政策に不透明感がさらに強まってきたことも投資家の手を引かせている。QE3縮小決定時期が9月と12月で予想が分かれているほか、次期FRB議長も当初、イエレンFRB副議長が有力視されていたが、ここにきてサマーズ元財務長官が優勢との見方も強まってきたためだ。

CNBCテレビは27日、関係筋の話として、サマーズ元財務長官が数週間以内に次期連邦準備理事会(FRB)議長に指名される公算だと報じた。またイエレンFRB副議長について、関係筋3人は、ホワイトハウス内でイエレン氏に関する詳細な審査はまだ始まっていないと証言している。ホワイトハウスでの正式な審査手続きは、大統領が候補者を選定した段階で米連邦捜査局(FBI)が身辺調査を行う。

ハト派と目されるイエレン氏に対し、サマーズ氏はQE3など現在の金融緩和策の効果に懐疑的とみられている。指名されれば、QE3縮小決定や利上げの時期が近くなるとの警戒感が強くなるため「株価にとっては、少なくとも短期的にはマイナス要因」(国内証券)という。

米金融政策の引き締め観測の強まりは、中東の地政学的リスクも合わさり、新興国からの資金流出を加速させかねない。ブラジルは通貨防衛とインフレ対策のため、3回連続で50ベーシスポイントの利上げを決めたが、減速する同国経済にさらにダメージを与え、かえってレアル安要因になるおそれもある。

「名目金利がゼロに張り付くなか、いまの金融政策にとって重要なのは市場の期待形成だが、過去の例をみてもFRB新議長が就任した当初は市場とのコミュニケーションはなかなかうまくいかない。市場や経済が不安定ななかで新議長はいきなり試練を迎えるかもしれない」と第一生命経済研究所・首席エコノミストの熊野英生氏は話している。

(伊賀 大記 編集:北松 克朗)

ドル97円後半、シリア情勢織り込みつつリスク回避ムード継続
2013年 08月 29日 16:00 JST
[東京 29日 ロイター] - 東京外為市場午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べて小幅ドル高/円安の97円後半。午前の取引では本邦輸出勢による月末のドル売りが散見されたが、シリア情勢の緊迫化を市場が徐々に織り込みつつあるなか、午後に入ってドルは緩やかに上昇した。

ドルは実需の売りを受け正午にかけて97.45円まで下落。その後「97円半ば以下には実需の買いニーズがあることを確認し、下げ止まって反発した」(外銀)。午後3時半までのドルの高値は97.91円だった。

市場では「シリア情勢は、織り込みつつある」(同)との声も聞かれるが、新興国市場の不安定化も収束しておらず「リスク回避姿勢が和らいだというよりは、売られ過ぎの反動といった感じで、積極的にリスクをとるようなムードではない」(国内金融機関)との見方が多い。

<ドル/円の方向性>

ドル/円をめぐっては、消費税問題と米テーパリング(資産買い入れ規模の縮小)問 題にシリア問題が加わったことで先行きが読みにくくなっているが、市場では「シリア情勢がよほど深刻化しない限りは、ここから95円を目指すというよりも、100円を目指す可能性の方が高いのではないか」(大手邦銀)との声が多い。

この関係者は、消費税やテーパリングは市場予想通り実施されると予想。シリア問題に関しては、イスラエルが巻き込まれるかどうかがポイントとした上で「報復がなく終われば、すでにマーケットが織り込んでいるので、さらに売られるということはないだろう」との見方を示した。

一方、JPモルガン・チェース銀行のチーフFXストラテジスト、棚瀬順哉氏は、「9.11」以降は「有事のドル買い」は発生しておらず、有事に際してもっとも目立つのはそれまで積み上がってきたポジションを巻き戻す動きだとしたうえで、「シリア情勢に加えてエマージング市場の不安定さがくすぶる中で、マクロ経済環境が一定だったとしても、円ショートを巻き戻す動きには注意が必要だろう」と述べた。

<ブラジルレアル>

米連邦準備理事会(FRB)の緩和縮小観測を背景に、ブラジルなど新興国からの資金流出が加速し、その結果、新興国の通貨は軒並み下落、輸入物価上昇を通じたインフレの高進が問題となっている。

ブラジルレアルは1ドル=2.3445/2.3470レアルの気配。前日の中南米市場終盤には2.3468レアル付近だった。ブラジル中銀が22日に為替介入プログラムを発表して以降、レアルは上昇基調を保っているが、前日の利上げ発表後は上昇が一服している。

レアルは8月21日に2.4550レアルまで下落し、2008年12月以来の安値を付けた。日本国内ではレアルを組み入れた投資信託が販売されており、レアル安と金利高によってそれらの投資商品に損失が出たとみられる。

ブラジル中央銀行は28日、政策金利をこれまでの8.50%から50ベーシスポイント(bp)引き上げ9.00%とした。インフレの抑制と投資家の信頼感回復に向けて、金融引き締めのペースを維持した。政策金利はこれで、1年4カ月ぶりの高水準となった。中銀は、今回の利上げについて、継続している政策金利の調整プロセスの一環との姿勢をあらためて示し、追加利上げに含みを持たせた。

(ロイターニュース 森佳子)


 

 

 

 
キング牧師演説から50年、米大統領「経済格差の解消は未完」
2013年 08月 29日 16:41 JST
[ワシントン 28日 ロイター] - 米公民権運動の黒人指導者マーチン・ルーサー・キング牧師が「私には夢がある」と人種差別撤廃を訴えた演説から50年を迎えた28日、演説会場となったワシントンのリンカーン記念堂で式典が開かれた。

式典で演説したオバマ大統領は、キング牧師の演説が平等な社会の実現に向けて闘った数百万人の米国人を勇気付けたと指摘。「彼らが行進したから、米国はより自由で公平な国になった」と称賛した。50年前のこの日、差別撤廃を求める「ワシントン大行進」も行われた。

その一方で、経済格差の解消は公民権運動に残された「未完の仕事」だとし、キング牧師が掲げた目標達成の必要性を強調した。式典にはカーター、クリントン両元大統領のほか、キング牧師の家族らが出席した。


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