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「米原発閉鎖、今年4件目−天然ガスブームで
2013年 8月 28日 10:32
米電力会社エンタジーは27日バーモント・ヤンキー原子力発電所を2014年に閉鎖すると発表した。同原発は州議会と過去10年間にわたって規制強化をめぐって争い、操業開始後数十年間、反原発活動家の反対を受けてきたが、天然ガスのブームで採算が合わなくなったのが閉鎖の直接的理由となった。
同原発に長年反対してきた活動家たちは閉鎖の発表に歓喜した。しかし彼ら活動家も、同原発閉鎖のきっかけが地元の反対運動ではなく、福島第1原発事故のあおりですらないことを認めている。とどめの一撃は安価な天然ガスだ。
反原発団体シチズンズ・アウェアネス・ネットワークのデブ・カッツ事務局長は、今年に入って原子炉閉鎖は4件あるが、「閉鎖は今後も確実に続くだろう」と述べ、「天然ガスが石炭や原子力を不採算にしている」と語った。シチズンズ・アウェアネス・ネットワークは22年前に結成され、マサチューセッツ州のヤンキー・ロー原発の閉鎖を訴えた。この原発は既に、廃炉となっている。
エンタジーは2008年、他の原発と一緒にバーモント・ヤンキー原発を分社化する計画を立案したが、規制上の理由で頓挫していた。その後、電力価格の低迷と天然ガス発電所との競争を受けて、同原発は採算に合わないと判断した、とエンタジーは説明している。
エンタジー・ホールセール・コモディティーズ社のビル・モール社長は「結局のところ、将来的にバーモント・ヤンキー原発のコストが収入を上回るということだ」と述べ、「閉鎖のかんりょう決定は、純粋に経済的な見地から下した」と語った。同社はエンタジー子会社で、バーモント・ヤンキーなどエンタジー所有の発電所の電力を、規制の撤廃された自由市場で販売している。
モール社長は、バーモント・ヤンキー原発の現在の電力価格は08年当時の約半分に下がっていると述べ、電力卸価格がメガワット時当たり90−100ドルから同40−50ドルに低下したと指摘した。同社長はまた、原発コストはこの間、15%上昇しており、しかもそれは福島第1原発事故を受けて米原子力規制当局が義務付けた設備のアップグレードに伴う「福島関連コストを含んでいない」と説明した。
今年閉鎖が発表されたのは、バーモント・ヤンキーのほか、ドミニオン・リソーシズ社のキウォーニー原発(ウィスコンシン州)、デューク・エナジー社のクリスタルリバー原発(フロリダ州)、エジソン・インターナショナル社のサンオノフレ原発(カリフォルニア州)。
バーモント大学法科大学院エネルギー・環境研究所の経済分析シニアフェロー、マーク・クーパー氏は、米国の原子力産業はコスト上昇と収入低迷の圧力にあえいでおり、「矢継ぎ早のダウンサイジング」の真っただ中にあると述べている。同氏は、何十年にもわたる法律的に廃止を求める運動がなし得なかったこと(原発閉鎖)を、経済メカニズムが実現しようとしていると語った。
福島第1原発が2011年3月の大震災と津波に伴い深刻な事故を起こしたのを受けて、バーモント州当局者は、これと同じ沸騰水型原子炉であるヤンキー原発の安全性を心配していた。だが、米原子力規制委員会(NRC)は11年3月、バーモント・ヤンキー原発に20年間のライセンス更新を認めた。それは福島第1原発の事故発生の約10日後だった。NRCとエンタジー社はいずれも米国の沸騰水型原子炉は安全だと述べている。」
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324361104579039691090228058.html
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