★阿修羅♪ > 経世済民81 > 856.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
銀行の不良債権が急増 拓殖大学国際学部教授・藤村幸義(ZAKZAK) 
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/856.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2013 年 8 月 21 日 15:34:43: AtMSjtXKW4rJY
 

http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20130821/ecn1308211209006-n1.htm
2013.08.21


 中国の銀行の不良債権が今年に入って急増している。輸出の停滞に加え、鋼材、船舶、太陽光発電などの設備過剰問題、さらには理財商品の発行に伴う資金回収難の問題も影響している。特に浙江省、江蘇省、山東省といった経済の発展した沿海地区での増加が目立っている。。(フジサンケイビジネスアイ)

 中国銀行業監督管理委員会の発表によると、今年6月末の全国商業銀行の不良債権は5395億元(約8兆6158億円)で、年初比467億元の増加となっている。このまま増え続けると、年間では増加額が1000億元を超えてしまいそうだ。

 省別にみると、以前から不良債権の多かった浙江省だけでなく、最近はこれまであまり問題視されていなかった江蘇省や山東省などにも拡大していく傾向がみられる。

 浙江省の銀行業監督管理委員会の発表では、6月末の浙江省の不良債権は1046億元だった。全国のトップである。江蘇省は未発表だが、昨年末現在で528億9000万元だったので、今年6月末では約700億元に達しているとみられる。もう一つの山東省は725億6600万元と発表。つまり3省を合計すると、約2471億元となり、全国の約45%を占めていることになる。

 不良債権比率も上昇している。全国ではまだ0.96%にとどまっているが、この3省は飛び抜けて高い。例えば浙江省は1.65%で、全国平均を0.69%も上回っている。山東省も1.58%と高い。山東省は貿易が盛んだが、ことし上半期は前年同期比で5.4%の伸びでしかない。輸出が輸入を下回り、ここ数年で初めての貿易赤字を記録している。

 最近発表されたいくつかの銀行の決算をみても、軒並み不良債権が増えている。その一つ華夏銀行は、この半年間で7億2600万元増え、70億6500万元となった。この銀行は昨年末、理財商品の満期返済に必要な資金が足りなくなり、怒った購入者が銀行にプラカードを持って押し寄せ話題になった。この6月にも資金不足が再燃している。

 6月半ばに発生した銀行間短期金利の急騰は一応、収まった。しかし理財商品の発行残高はむしろ増え続けており、銀行の資金不足がいつ再発するか、予断を許さない。このほか宴会や公用車使用の自粛は消費の停滞を引き起こし、各産業分野での設備過剰の調整も、企業の経営悪化につながる可能性が強い。銀行の不良債権がさらに増えるのは避けられそうにない。(拓殖大学国際学部教授・藤村幸義)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年8月22日 06:55:05 : OGfoRZSqyQ
>しかし理財商品の発行残高はむしろ増え続けており
>しかし理財商品の発行残高はむしろ増え続けており

中国は危機感を持って押さえ込もうとしてる (キリッ
日米欧のバブル崩壊に学んでる (キリッ
中国は強権発動して押さえ込む (キリッ

引用の一文で完璧に馬鹿の戯言が木っ端微塵じゃね?
凄い笑えるんだけど、どこが計画・統制経済なんだよ?
中央政府の意思=理財商品を段階的に縮小させる、が全く反映されていない。
それに金融システムの安定のために資金をぶち込んだが、どこに消えたのか分からない状態なんだろ?

完全に過去の負債(不良債券)の穴埋めに使ってるのが丸分かりんぐw


02. 2013年8月23日 10:19:44 : niiL5nr8dQ
中国経済:悲観論のバブル
2013年08月22日(Thu) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年8月17日号)

中国経済は非効率的だが、不安定ではない。

 「ほんの少し前、我々は中国人のことを恐れていた」。ポール・クルーグマン氏は最近、米ニューヨーク・タイムズ紙への寄稿でこう述べた。「今は中国人のために心配している」。同氏をはじめとする多くの著名評論家は、世界第2の規模を誇る中国経済に危機が訪れるのではないかと気に懸けている。

 こうした評論家の懸念は、3つの指標に要約されているようだ。まず、経済成長率が以前の2ケタペースから7.5%に鈍化している。投資比率は依然として持続不能な高水準にあり、国内総生産(GDP)の48%を超えている。それと同時に、負債比率(中国の企業、家計、政府の借金の総額)が危険なほど上昇しており、一部にはGDP比200%に達するという試算もある。

減速が鮮明な中国経済


 経済成長率に関する懸念は、8月に入り若干和らいだ。貿易、さらには鉱工業生産(7月の値は前年同月比で9.7%増だった、図参照)について力強い数字が発表されたためだ。

 だが、景気循環によるアップダウンはあるものの、中国の勢いが減速していることは疑いようがない。

 インフレを起こさずに成長できる経済成長スピードの上限を定めているのは、中国の労働者、資本、ノウハウを合わせた複合的な生産能力だ。また、この生産能力により、余剰生産能力の発生と失業者の増加を避けるために必要な成長速度も決まってくる。

 最新の数字によれば、持続可能な成長速度は、中国経済が猛進していたころの10%というペースよりも、現在の値である7.5%に近い。

 多くのエコノミストにとって、こうした構造的な減速は必然的かつ歓迎すべきものだ。この減速は中国の成長モデルの進化を示すもので、同国は先進国との技術格差を縮め、これまでよりも多くのリソースをサービス分野に投じつつある。だがクルーグマン氏は対照的に、この減速が中国の成長モデルを滅ぼしかねないと考えている。

クルーグマン氏の主張は正しいのか?

 クルーグマン氏によれば、中国は「余剰農民」を使い尽くしてしまったという。これまでは、地方から工場や都市への労働者の大量流入により、賃金が低く抑えられ、投資収益率が高く保たれてきた。この流入が減速し、一部では逆流も始まっている。

 従って、中国はもはや、単に農村から出てくる新たな労働者に資本を割り当てるだけでは、成長を維持できなくなっているというのだ。

 「資本拡張」から「資本深化」(労働者1人につき投下する資本を増やすこと)への移行はもはや不可避だ。これに伴い、投資から得られる「リターンが急激に減少」し、投資自体が「著しく減少」する。

 そして、投資は需要の大きな源(ほぼ半分を占めている)であるため、これほどの落ち込みを埋め合わせるのは不可能だ。中国はまさに「グレートウォール」にぶつかることになるだろうというのが、クルーグマン氏の主張だ(この比喩は宇宙からも見えるほど一目瞭然だ)。

自殺者続出の中国工場、7割賃上げへ
無尽蔵に思えた安い労働力はもう枯渇している?〔AFPBB News〕

 問題は、クルーグマン氏の懸念に正当な根拠があるかどうかだ。中国が「余剰」労働力を使い果たしつつあるという点で、同氏は正しい。

 中国の農村部はもはや人々がやすやすと都市へ出て行けるほど人口過剰ではない。今では労働者が都市へ流れると、彼らがあとにしてきた農村部で労働市場の競争が激化し、賃金が上昇する。人々を農村から誘い出すためには、流出先の都市でも賃金を上げなければならない。

 しかし、中国社会科学院の蔡ム氏によれば、農村部の余剰労働力は、2003年には既に使い尽くされていたという。中国経済が壁にぶつかるというのなら、10年前にはもうぶつかっていたはずだ。実際には、中国経済はそれ以降、目覚ましい成長を遂げた。かなり以前から、農村部から工業地域やサービス分野への労働者の移動は、中国の成長の主要な原動力ではなくなっている。

 ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのルイス・クース氏によれば、1995年から2012年にかけての中国の成長率のうち、労働者の移動が寄与した部分は、パーセンテージにして年平均1.4ポイントほどだったという。

 最近の成長の原動力となっているのは、既に産業内にいる労働者の生産性向上であり、新規労働者の流入ではない。中国はもうクルーグマン氏が「滅びる」と懸念するモデルから脱却しているのだ。

著しい非効率を招く投資率の高さ

 クルーグマン氏や北京大学のマイケル・ペティス氏をはじめとする著名評論家が中国の投資率の高さを批判しているのは、確かに正しい。というのも、そうした投資率の高さが著しい非効率を招いているからだ。

 投資とはそもそも、国内の消費者や輸出市場の需要に応じて、その国の生産能力を拡大するためのものだ。だが中国では、投資支出の多くが無駄に消えているとクルーグマン氏は指摘する。生産能力の増強が、生産能力の増強それ自体を目的に行われているというのだ。

 だが、過剰投資は、自由な選択肢のない預金者に依拠するシステムのおかげで、今のところ不安定な状況の原因にはなっていない。中国政府が預金金利に上限を設けているため、銀行は預金者に十分な金利を支払わずに済み、安い金利で法人の借り手に融資している。これは実質的に、家計の預金に税金を課し、国有企業に補助金を出しているようなものだ。

中央銀行、人民元変動幅は適切な時期に調整を - 中国
中国では家計から大口の借り手へと資金が移動し、事実上の補助金となってきた〔AFPBB News〕

 国際通貨基金(IMF)の李一衡氏らがまとめた2012年の報告書によれば、こうした家計から大口の借り手への資金の移動は、2001年から2011年の間に1年当たりでGDP比4%に達したという。

 この事実上の補助金のおかげで、大企業はこれがなければ実行不可能なはずの事業計画に投資できる。

 報告書の著者は、中国の投資率は本来、現在の48%よりも40%に近い数字のはずだと指摘している。だが、そうした歪みは、預金者が資金を提供し続ける限りは持続可能だ。そして、中国が国外への資本流出を規制していることを考えれば、預金者に選択の余地はほとんどない。

 中国が投資率を下げる必要があるのは明らかだ。だが、クルーグマン氏などの評論家は、投資率の低下は恐慌を誘発しかねないと主張している。彼らの懸念は、経済は成長と破綻の間で際どいバランスを取っているとする、ロイ・ハロッドとエブセイ・ドーマーが提唱した70年前のモデルをなぞるものだ。

経済において投資が果たす二重の役割

 このモデルの認識では、投資は経済において二重の役割を果たしている。すなわち、英フィナンシャル・タイムズ紙のマーティン・ウルフ氏の言葉を借りれば、「生産能力増強の源」と「需要の源」としての役割だ。

 この2つの役割は、時に相矛盾する形で作用する。成長が鈍化すれば、それほど生産能力を増やす必要はなくなる。これにより投資が減少する。だが、投資支出は需要の源でもあるため、投資が減少すれば、需要も減少し、成長がさらに減速する。生産能力が過剰になる事態を避けようとする行為が、結果的にはさらなる生産能力のだぶつきを招くということだ。

 だが、このモデルはどれほど中国に当てはまるだろうか? 中国は世界最高水準の投資率と世界で最も安定した成長率の両方を維持している。それは恐らく、投資の一部が政府の主導により行われているからだろう。政府は他の需要源が弱まっている時に資本支出を増やすし、その逆も同様だ。

 中国の国有企業と地方政府の投資事業体が投資資本を割り当てる対象は、必ずしも適切ではないかもしれない。だが、少なくとも資本を動かすタイミングは適切だ。

 実際のところ、中国の投資の効率の悪さこそ、著しい不安定状態の発生を阻む一因かもしれない。李氏らの報告書では、これまでと同様の成長率を維持するためには、中国は今後、投資率をさらに高める必要があると指摘している(エコノミストの言葉を使うなら、中国の限界資本係数が上昇しているということ)。だが当然の帰結は、同じペースの投資は低下する中国の成長率と合致するということだ。

 悲観論者が懸念しているのは、成長の減速に伴い、生産能力増強に関わる投資の必要性が低下し、ひいては需要が押し下げられることだ。しかし、成長減速の理由が投資効率の低下によるものとするなら、まさに同額の投資で得られる成果が少なくなるため、成長が減速しても同じだけの投資が必要になる。


 中国の投資率の高さを批判する人たちは、投資が生み出す余剰生産能力だけでなく、投資のあとに残る負債についても心配している。中国は、国全体としては倹約的だ。同国の貯蓄率は投資率よりもさらに高い。

 だが、預金者と投資家は、常に同じというわけではない。両者の間に入っているのが、中国の金融システムだ。このシステムが、膨大な額の資金を預金者から投資家へと移転している。

 ゴールドマン・サックスによれば、中国企業の債務は昨年、GDPの142%に達したという。さらに、地方政府が出資する投資事業体もGDP比22.5%に相当する債務を抱えている(図参照)。正確な推定は不可能だが、不良債権は中国のGDPの4分の1に相当する額に達しているかもしれない。

金融システムの太いパイプ

 現在の中国と同様の信用ブームは、2008年の米国の危機や、1990年代初頭の日本のバブル崩壊に先んじて起きている。従って、中国も同じような運命をたどるのではないかと恐れるのは自然なことだ。だが、米国や日本の経験を詳細に検証すれば、中国が同じ道をたどる可能性は低いことが分かる。

 エコノミストらは、米国の危機を2つの段階に分けて考えることがある。第1の段階は住宅バブルの崩壊、第2の段階はリーマン・ショックだ。米国の住宅価格は2006年には既に下落し始め、家計の資産をむしばんでいた。住宅建設が急激に鈍って成長を圧迫し、建設業界では多くの雇用が消滅した。

 だが、その後2年にわたり、米国の中央銀行である連邦準備理事会(FRB)は成長への悪影響の大半を埋め合わせできていたし、失業率の上昇スピードも緩やかだった。

 状況が一変したのは、リーマン・ブラザーズが破綻し、急激な金融恐慌を引き起こした2008年9月のことだ。

 住宅ローンのデフォルト(債務不履行)により生じる損失がどれほどの額になるのか、最終的に誰がその損失をかぶらなければならないのか、誰にも分からなかった。債権者、株主、マーケットメーカー、トレーダーは、損失が自分の身に降りかからないようにするために、こぞって与信枠をカットし、担保を要求し、証券を処分した。

 多くの意味で、このような出口へと殺到する動きが、彼らが逃げようとした危険そのものよりも大きな損害を経済全体に与えることになった。リーマン・ショック後、それまで管理可能な範囲に収まっていた住宅ローン破綻は、壊滅的な流動性の問題へと発展した。過去の融資の過ちが、現在の資金供給を麻痺状態に陥れたのだ。

 中国も、米国の景気減速の第1段階と同じような状況を経験するかもしれないが、第2段階は回避できるはずだ。中国が大規模な金融仲介機関の破綻を許すことはないだろう。投資家たちも、中国のいわゆる「影の銀行」(シャドーバンキング)システムを支える理財商品を買わなくなるかもしれない。だが、中国の影の銀行は、かつての米国のそれに比べると、資金源としては規模が小さい。

 また、理財商品の購入をやめれば、投資家たちは従来型の銀行預金に戻る可能性が高い。従って、中国の銀行は米国経済を苦しめたような信用収縮を避けられるはずだ。さらに、そうした危機が起きた場合にも、中国政府には必要に応じて金融および財政面での刺激策を取る余地が当時の米国と比較しても十分にある。

 一部のエコノミストからは、需要を維持するための取り組みが見当違いに終わるのではとの指摘もある。持続不能なバブル成長が続けば、間違った仕事に就いたままの労働者が増える。彼らを再配置するためには痛みの伴う破綻が不可避になるというわけだ。

変革と拡大を同時に進める力

 だが、構造改革は不況時だけに実施されるものではない。着実に経済が成長している国でも、水面下では様々な変動が生じている。そんな中でも労働者は雇用されては解雇され、自らの意志で職を代える。バブル崩壊が斜陽産業から労働者を押し出し、失業させるのと同じように、経済成長も労働者を下り坂の産業から引き抜き、上り調子の産業へと移動させているのだ。

 中国はこれまでにも経済再編を経験している。過去10年で、農業分野の労働者の占める割合は全体の2分の1からおよそ3分の1に縮小した。輸出のGDPに占める割合は、2007年には38%だったが、2012年には26%に低下している。

 一方で、サービス分野の経済への寄与度が増し、いまや工業と肩を並べるまでになっている。そして、そうした雇用と生産の大変革は、年間10%前後のペースで成長していた経済で起きたものだ。どうやら中国経済には、変革と拡大を同時に進める力があるようだ。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/38511


03. 2013年8月23日 14:59:20 : niiL5nr8dQ
焦点:中国小都市の住宅市場に陰り、経済成長の柱揺らぐ
2013年 08月 23日 13:51 JST  

8月23日、中国の比較的小規模な都市で不動産が供給過剰に陥っており、住宅ブームがあとどのくらい持ちこたえられるか疑問が生じている。写真は南通で22日撮影(2013年 ロイター/China Daily)

トップニュース
インタビュー:カメラ事業は全く悲観せず=キヤノン会長
アングル:新興国通貨急落でも持ちこたえる中東欧
ドル99円乗せ、日経平均大幅反発で8月5日以来の高値
日経平均は大幅反発、景気回復期待で300円超高

[北京 23日 ロイター] - 中国の比較的小規模な都市で不動産が供給過剰に陥っている。中国経済が不動産市場頼みの様相を強める中、10年間続いた住宅ブームがあとどのくらい持ちこたえられるか疑問が生じている。

投機的な購入を一因とする過去数年間の住宅建設ラッシュで、一部の開発業者は、ひとたび市場が減速すれば販売し切れないほどの住宅を建てた。現在懸念されるのは、市場があまりにも急速に冷え込み、今でも動いている数少ない経済のエンジンが止まるリスクだ。

北京の新築住宅価格は7月に前年同月比14.1%、上海は同13.7%上昇したが、より小規模な都市は遅れをとっている。国家統計局のデータによると、中国の上位70都市の新築住宅価格は平均で前年同月比7.5%の上昇にとどまった。

北京のコンサルタント会社、ゲーブカル・ドラゴノミクスの主任アナリスト、ロシーリー・ヤオ氏はリポートで「今でも中国の大半の都市住民が暮らしている何十もの小都市は、必要以上の数の住宅を抱えている。こうした過剰供給が今後数年間、全国の建設拡大の大きな足かせになるだろう」と述べた。

<不動産セクターの健全な発展>

厳しい住宅市場管理が敷かれる前に投機過熱に苦しんだ温州市では、約2年間にわたり住宅価格が下落している。7月は前年同月比2.4%の下落となった。

苦境に陥った温州市は今月、最も厳しい不動産市場規制措置を一部緩和した。同市の住宅価格下落は例外的な現象とはいえ、中国の景気減速と、住宅市場への取り締まりが厳し過ぎるのではないかとの懸念が高まる中で象徴的な出来事となった。

中国政府は7月30日、「不動産セクターの着実かつ健全な発展」を維持すると約束した。政府指導部は経済における住宅セクターの重要性を痛いほど分かっており、価格高騰により何百万もの世帯が住宅を買えなくなるとの懸念をいったん脇に置いたと業界幹部やアナリストは受け止めている。

CLSAアジア太平洋市場の主任中国ストラテジスト、アンディー・ロスマン氏は「当面は価格上昇を抑えるために住宅購入に新たな制限を加えないという、明確なメッセージだ」と言う。

株式市場が不安定で銀行の預金金利が抑えられている中で、数百万人の中国の貯蓄者にとって不動産は唯一収益が見込める分野だ。

2013年上期の国内総生産(GDP)では不動産投資の比率が14.8%と、前年同期の13.5%から拡大。うち居住用不動産は70%を占めた。

<開発縮小の動きも>

中国政府にとって、住宅市場の持つ意味は大きい。輸出と固定資産投資は減速しており、中国経済は1年前に比べて居住用不動産市場への依存を強めている。

第2・四半期は製造業の雇用が16万4000人失われた一方、不動産セクターの雇用は8000人増えた。上期の税収全体の伸びは7.9%に減速したが、不動産セクターからの税収は45.7%増加した。

その上住宅セクターのすそ野は広く、セメントから鉄、家具、住宅設備まで少なくとも40の他セクターに影響を及ぼす。地方政府は数兆元の債務を返済するため、開発業者向けの土地売却に収入を大きく依存している。

しかし一部の業者は開発を縮小している。

上場デベロッパー最大手の万科企業 (000002.SZ: 株価, 企業情報, レポート)のYu Liang最高経営責任者(CEO)は、浙江省の宜興市から手を引くと述べた。

北京を拠点とする中堅の住宅開発企業、サンシャイン100のYi Xiaodi社長は湖南省株州市での開発計画を撤回した。社長は「供給過剰リスクがあるため心変わりした。産業競争力が衰え、市場が供給過剰に見舞われている都市への投資は避ける。非常に危険だから」と話した。

(Langi Chiang、 Bill Powell記者)
 

関連ニュース
7月中国新築住宅価格、北京や上海で今年最大の上昇率
7月中国新築住宅価格、北京や上海で今年最大の上昇率 2013年8月19日
景気減速でも衰えない中国住宅需要、規制めぐり地方と温度差 2013年8月19日
焦点:中国景気減速で原材料業者に打撃、デフォルトリスクも 2013年8月14日
焦点:中国経済は日本型の長期停滞に陥るリスク、多くの類似点が存在 2013年7月30日


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

 次へ  前へ

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民81掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民81掲示板
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧