http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130816-00000000-pseven-bus_all
週刊ポスト　2013年8月16・23日号

　シャドーバンキング（影の銀行）問題や、不動産バブル崩壊への懸念など中国は土壇場に追い込まれている。今の事態に中国政府はどのように対応しているのか、今後の可能性について大前研一氏が解説する。

　＊　＊　＊

「シャドーバンキング（影の銀行）」問題で土壇場に追い込まれている中国政府は、今のところ“緊縮令”を敷いている。不動産バブルを抑えるため、事実上、正規の銀行の窓口を閉めてしまったのである。

　その背景には、景気が悪化しても刺激策を見送って中国人民銀行（中央銀行）からの資金供給も絞り、市場原理による淘汰（とうた）で構造改革を進めるという李克強首相らの方針（リー〈李〉コノミクス）があるとされる。結果、シャドーバンキングの金利は5〜6％から13％に跳ね上がったが、中国人民銀行の周小川総裁はほったらかしにしていた。

　普通、金利は7％を超えたら5年間で倍返す必要があり、国債でも暴落すると言われている。それを看過していたということは「毒をもって毒を制す」考えなのかもしれないが、それだと世界中に混乱が拡大するおそれがある。実際、中国人民銀行は、硬直的な金利がシャドーバンキングを拡大させているという国際的な批判を受け、7月20日から銀行の貸出金利の下限規制を撤廃するなど徐々に手綱を緩めつつある。

　最終的には中国も、日本やアメリカと同じように「潰す銀行」と「潰さない銀行」を分けて処理するしかないだろう。ただし、中国政府は紙幣を大増刷するかもしれない。その場合はハイパーインフレになり、鬱積している国民の不満や怒りが爆発して各地で暴動が起きるだろう。

コメント
01. 2013年8月16日 07:57:53 : YZtvUmQsmE インフレ抑制、緊縮策の反動から、ハイパーインフレを招くような急激な緩和へ、というシナリオは、幾ら何でも中国をバカにし過ぎでしょう。
02. 2013年8月16日 09:53:43 : oQbT8StZwg 中国はインフレに進む？あり得ない、強権発動。 暴動が起こる、これもあり得ない。天安門事件を見ればわかる、軍隊で鎮圧、毛沢東粛清ではそれ以上の人が殺されたという。 先生もしっかりしてくれよ。中国に普通の先進国と同様の考えをするのは外れる。
03. 2013年8月16日 17:57:45 : ZE5ukFsdfQ 中国を崖に追い詰めたのはほかならぬ中国共産党であり、１国２制度も 急激なグローバリズムも自らの頭で考えない共産党の連中に原因がある。 中国が正常に発展するには、おそらく中国独自のゆっくりとした改革が必要であり それを　はしおって改革をあまりに急速にすすめたために、環境や格差といった 歪を造り出した。太子党の出世欲や貯蓄といった私利私欲のためである。 全ての元凶は中国共産党と解放軍にあり、これを破壊しなければ回復はないだろう しかし、中国には有能な人物が何人か海外にいて彼らの力を借りれば 暫定政府のもとで回復し、民主的で謙虚で正常な国として作り直せる可能性がある。 そうすれば新たに正常な貿易を他国と行うことが出来るし、その時真の成長が もたらされるだろう。
04. 2013年8月17日 06:23:35 : VtOEAeXZZM もう助からへん。中国へ投資されてる方はご愁傷様です。 行きつくところまでゆくと人民の預金を１０分の一にするか 人民元の裏付けである米債を売却するしかない。 米国債は外貨準備で所有しているのじゃなく人民元の信用 そのものだ。固定レートなので増刷してもしなくても 悲惨な結末になる。

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