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http://bylines.news.yahoo.co.jp/amakinaoto/20130814-00027255/
2013年08月14日 天木直人 | 外交評論家
日本がTPP交渉に参加を許され、本格的にTPP交渉が始まった。とたんにTPP交渉のあらゆる矛盾が露見してきた。実際のところTPP交渉の実態は矛盾だらけだ。そんな矛盾の中でも、これ以上の矛盾はないと思われる記事を見つけた。
きょう8月14日の東京新聞が書いている。
「政府は8月13日、次回TPP交渉会合(8月下旬、ブルネイ)で、最大の焦点である農産品や工業品の関税をめぐり、米国以外の10カ国と二国間協議を行なう調整に入った」と。
なぜ二国間協議なのか。
TPP交渉は多国間交渉であり、そのメリットを生かして利害の一致した国同士が合従連衡し、米国のゴリ押しをはねつけるのではなかったのか。
そのことは差し置いても、私が最も驚いたのは、その二国間協議に米国が入っていないという次のくだりだ。
「米国が次回会合での二国間協議に応じない構えを示していることから、他の国々との議論を急ぎ、関税協議の遅れ挽回を目指す」という。
「米国は10カ国との協議を先行させ、日本により高い貿易自由化率の達成を迫る戦略とみられ、ブルネイでは日本との個別関税協議に応じない姿勢を崩していない」という。
これほど日本を馬鹿にした米国はない。
これほど米国に馬鹿にされた日本はない。
米国の主目的である保険・医療や自動車分野は、「事前協議」や「並行協議」と称して早々と二国間協議で日本に譲歩を迫り、日本はあっさりとそれを飲まされた。
農産品については、日本との二国間協議では埒が明かないから、ほかのTPP参加国と結託して日本にコメの完全自由化を迫るということだ。
米国もまた農業分野では砂糖など国内産業を保護している。
ほかの農業保護国と結託して守るものは守り、ほかのコメ生産国と結託して日本のコメ市場の開放を迫るのだ。
交渉の敗北は目に見えている。国益が損なわれることはあきらかだ。
こんな交渉はつぶれたほうがいい。
いや、参加国の利害が一致せずまとまらないだろう。
そしてその責任は日本にすべてかぶせられる。
シナリオはそこまで出来ている。馬鹿馬鹿しい限りである。
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