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著名投資家が不吉な予言1987年型の暴落が来る?
http://diamond.jp/articles/-/40119
2013年8月12日 広瀬 隆雄 :ダイヤモンド・オンライン
【今回のまとめ】
1.著名投資家、マーク・ファーバーが87年型の暴落を預言
2.これまでの株価の足取りは、必ずしも似ていない
3.新高値銘柄数が減っているのは、指摘通り
4.企業業績は、余り良くない
5.長期金利の上昇による住宅市場の暗転に注意
■マーク・ファーバーの不吉な預言
先週、米国のケーブル・テレビ、CNBCに香港在住の著名投資家、マーク・ファーバーが出演し「現在の米国株式市場はブラック・マンデーのあった1987年と似ている」とコメントし、かなり話題になりました。彼の主張のポイントは:
1.株価指数は上昇しているが、企業収益は余り伸びていない
2.ブラック・マンデーの時は株価指数が上昇しても新高値銘柄数が減った
3.現在、株価指数は新高値近くにあるが、意外に新安値銘柄数が多い
4.ここから20%程度の株価の調整があるだろう
です。
私は必ずしもマーク・ファーバーの意見に賛成ではありません。ただ彼の主張の中にはじっくり考えてみるに値する指摘も含まれています。そこでこれらの指摘を検証してみることにします。
これまでの株価指数の足取り
まず1987年と今年の株価のこれまでの株価の軌跡を振り返ってみます。二つの期間のチャートを重ね合わせ、比較する場合、起点をどこに取るかで、いくらでも我田引水な議論が出来てしまいます。
そこでここではそうした恣意性を一切排除するため、先週金曜日(8月9日)から200日遡り、2012年10月22日を100とし、これを起点としました。そして大暴落の日(1987年10月19日)から同じく200日遡り、1987年1月5日の株価を100とし、グラフを重ねました。
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上のチャートを比較する限りでは、特に1987年と今年が似ているとは思えません。特に1987年の場合、暴落する二月ほど前に株価が大天井を付けて、その後の戻り高値が大天井より低かったことがわかります。所謂、ダブルトップのネックラインを割り込んだところで、激しい売りに襲われた様子がわかります。
今回はまだこのようなダブルトップは至現していません。
■新高値・新安値銘柄数
次に「新高値銘柄数が減った」という主張ですが、これは確かに当っています。
下はNYSEの52週新高値・新安値銘柄数のグラフですが、最近、新高値銘柄数が少ないことがわります。一方、マーケットが崩れていないにも関わらず新安値をつける銘柄はマーク・ファーバーの指摘通りかなり多いです。
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■企業業績はどうか
次に企業業績を確認したいと思います。下のグラフはS&P500採用企業の利益成長率ですが、2013年第2四半期は+2.9%成長と予想されています。
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■住宅着工件数に陰り
さて、これはマーク・ファーバーのコメントでは指摘されていない事ですが、私が関心を持っていることがあります。それは1987年の夏にも現在の債券買い入れプログラムの縮小問題と相通じる、金融引き締めの必要性に関する議論があった点です。
今回の場合、既に米国の長期金利はかなり上昇しています。下は30年住宅ローン金利です。
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この急激な金利の上昇の影響もあり、住宅着工件数には陰りが見えています。
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住宅は米国の景気回復の原動力となってきたので、この退潮は甘く見ない方が良いでしょう。
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