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ＴＰＰに関して詰めておくべきこと
ＴＰＰは秘密厳守が前提だという話しで、情報がほとんど出て来ません。しかし、交渉参加が認められたため、日本の国会議員は条約文の案を見ることができるということです。ただ、どうも単なる原文である様子で、それが現実の運用でどういう意味を持つのかは伏せられたままの様子です。日本の法律文でも、法律の文章だけを読んで現実の意味が分かるものはあまりありません。日本の交渉官は、現実の運用がどうなるのかをどんどん政治家の方へ情報発信をするべきだと思いますが、それはどうなっているのでしょうか？
ともかく、実際に国会で批准に向けた話が始まる前にはっきりしておくべきことが幾つかあります。
１．いつの時点で条約文が一般に公開されるのか。公開されないと、マスコミは報道できません。一般市民はどんな条約なのかを知らないまま国会論戦を見ることになり、今の状況では、国会議員の方たちへすべてを任せるのはあまりに危険であると思います。つまり、国会議員の方たちがちゃんと良心に基づいて議論ができないと考えています。理由は圧力が様々な形であるからです。
２．一般市民へ条約文が公開されるとき、日本語訳や実際の運用がどうなるかが発表されるのかどうか。これがないとほとんど公開の意味がありません。英文の原文など見てもほとんど理解できません。よほど英文での法律文書を読みなれた方以外は基本的な意味さえなかなか取れないはずです。
３．国会論戦が始まるまでにどの程度、一般公開の期間があるのか。これが全くない可能性があります。一般市民への条約文公開後、最低限一月は国会論議が始まる前に時間が必要です。出来ればその期間に幾つかの地方自治体で選挙ができる程度の長さがあればいいと思います。
４．国会論戦の時間とその方式。今までの例ですと、多分、委員会での議論になり、本会議ではあまり議論しない可能性が高いのです。そうではなくて、まず委員会で議論し、それをすべてテレビ報道し、次に、各党の党首討論を衆議院本会議でやり、次に衆議院と参議院の本会議にかけて、決を採るぐらいはやるべきです。少なくとも数か月は時間をとっていただきたい。ＴＰＰ加盟は日本の運命を完全に決めてしまうほどのインパクトがあるはずです。出来れば、ＴＰＰ加盟をテーマにした総選挙があってもいいくらいです。実際、本来であれば、ちゃんと条約文を読んだうえでＴＰＰ加盟を支持するかどうかを判断ができるのですから、こういった総選挙はある意味当然です。
５．農業団体や医師会、またはいろいろな学識経験者とされる方たち、または多分弁護士や会計士と言った職業も海外からかなりの人数の方が日本で開業できるようになるようなので、そういった方たち、そして、一般市民も含めて、意見を国会で、採決などがある前にどの程度述べることができるのか。このままで行くと、ほとんど意見を述べることができず、ただ単にパブリックコメントの期間が儲けられるだけという可能性が高いのです。
特殊詐欺の被害金額が戦後最高を記録する模様です。多分、非常に大きな形でいろいろな圧力や誘導が行われているのです。条約交渉時にある程度秘密が必要になるのはしょうがない面もありますが、批准後5年間も交渉過程が秘密とされるのはあまりに異常です。それだけ急激な社会破壊が計画されているからのはずです。もし、そうでないというのでしたら、上に述べたことをきちんと早急に明らかにしていただきたいと思います。明らかにならないのであれば、究極的な社会破壊がＴＰＰの背後にはあるのだと考えざるを得ません。
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