http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/574.html
Tweet |
[引用]http://okada.ldblog.jp/archives/27077340.html
岡田高明の中国ビジネス最前線:中国のジーンズ相場
広州市の東のはずれに「新塘」という町があります。この町は中国でも有数のジーンズの町として以前は大変賑わっていましたが、最近は人件費高騰のあおりを受け多くの会社が倒産し、新たに広州市のベッドタウンとして生まれ変わりつつあります。
ジーンズは中国語で「牛仔服装」と言い、「牛仔」とはカウボーイの意味です。
この町の中心部にはジーンズの生産基地がありますが、最近はひっそりとしています。また、この町のいたるところに家内工業的なジーンズの工場があります。
この町での一般的なジーンズの小売値は、500円で、短パンになると400円弱で買えます。小さな工場の社長に聞いてみると、日本に輸出する場合は、輸送費込みで500円で対応できると言っていました。日本の某有名会社の社長が世界の長者番付に載るのもうなずけます。
では中国ではどこでもジーンズは500円かといいますと、そうではありません。生産地から離れれば離れるほど、また仲介者が多ければ多いほど高くなります。例えば、私は今年の正月に海南島の南端の三亜に行きましたが、ここではジーンズが数千円していました。もちろん観光客目当てということもありますが、大陸からのジーンズは一旦北端の海口を経由して三亜に卸されているようです。こういうことも原因しています。
またもう一つ興味深いことは、大きい会社がどんどん倒産しているのに家内工業は以外に生き残っています。日本では有り得ないことです。
皆さんは不思議と思いませんか?
その原因は2つあります。
一つ目は、税金の違いです。大きい会社は17%の増値税を徴収されますし、またごまかしが利きません。一方小さい会社(個人企業)は一般的には6%の増値税が徴収されますが、本当にキチッと処理されているかどうかは疑わしいです。
二つ目は、貧富の差を簡単に許容してしまう社会であるというのが原因です。すなわち、小さな会社の従業員は就業時間も長く給料も安いのが一般的です。とにかく生活費を稼ぐことが先決で待遇など考えている暇も無い人が多くいます。一方では、3000元でもイヤと言って故郷に帰ってしまう人もいます。
日本では個人企業、すなわち自営業や零細企業が成り立ちにくくなっていますが、中国では堂々と成り立っています。
日本でジーンズを作って成り立ちますか?!
日本も、特に政治家や官僚が、こういう社会のしくみを勉強してはどうでしょうか。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。