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考えられない数字が並ぶ来年度政府経済見通し
もはやその数値は詐欺、粉飾の域に達している。
朝日新聞によると、来年度(2千14年度)の政府の経済見通しは、実質GDPの成長率が、1、0%、名目GDPが3、1%になるということだ。それも来年4月に消費税を8%に引き上げることを前提にした数字という。
どのような経済分析でこのような数字が出て来るのだろう。考えられないことだ。
しかもこれを8月上旬に経済財政諮問会議に提出するそうだ。こんなふざけた数値を提示して、間違った数字を基礎に、諮問会議をしてもまともな結論が出るはずがない。
お笑いだ。たぶん、政府の意向に添った専門家を集め、シャンシャン大会で、消費税を引き上げ賛成案が決まるのであろう。
「この政府経済見通しの考えられない間違いは、名目GDPの成長率が3、1%であることだ。これは絶対にない。」
また実質GDPの成長率を1、0%にしている。それで名目GDPの成長率が3、1%の組み合わせは余計に荒唐無稽である。空想、ただ消費税を上げるためだけの数値である。
名目と実質の数値の開きが2%あるから税収が増えるので消費税を上げられるとでもいうのだろうか。
この数字や値に、どんな根拠があるのか、根拠を上げてほしいものだ。消費税を3%上げてこの数字はない。
実質GDPの成長率が1、0%なら、名目GDPの成長率は、恐らく、マイナス3%以下であろう。
消費税の引き上げは、直接消費者の資金を巻き上げ、名目GDPを劇的に縮小させるからである。
先ず誰しもが認識しておかなければならないことは、消費税の引き上げは、人工的にデフレ大恐慌を起こす原理であることである。
そのため、実質GDPが1%の成長率自体が奇跡的である。これを達成するだけでも莫大な公共投資が必要になろう。再び10兆円規模かそれ以上必要であろう。それでも激しい経済縮小により、税収がマイナスになり、財政破綻に完全に陥ることになる。
しかも日本には既に莫大な公共投資をこなすだけの容量がなくなっており、予算を組んでも、翌年や翌々年の基金にされるのが落ちである。これは麻生内閣の時、16兆円規模の予算の多くが基金にされたの同様である。
デフレ下で消費税引き上げをしてはいけないものであり、経済の鉄則である。再び大恐慌を起こしてどうするのであろうか。
恐らく消費税を上げなくても、来年度の名目GDPの成長率は3%以下だろう。アベノミクス自体がデフレ政策の上、消費税という恐慌政策を取ればいかに粘り強い日本といえ、崩壊するだろう。
消費税の理論的説明は(デフレ(スパイラル)と消費税のお話2千12年1月20日http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/)或いは
http://siawaseninarou.blog.so-net.ne.jp/を参照してください。ここでは簡単に分かりやすく解説します。
消費税の引き上げは、市場から、あるいは一般社会の売り買いから、資金(お金)を奪い取り、政府に献納するシステムです。
そのため最も影響を受けるのは、消費者の消費であり、企業の仕入れなどの購買です。
消費税の5%から8%の引き上げは、消費者や購買者から見れば、単に価格が3%上昇したのと同じことになります。
この価格の上昇は完全なコストプッシュです。政府の制定する法律によって施行されるものなので確実に3%が取引毎に抜かれます。
民間の需要が供給を上回り価格が上昇するディマンドプルではありません。ディマンドプルの価格上昇の場合、需要が供給を引っ張るため、生産の増加による所得上昇が伴います。
コストプッシュでは全く所得の上昇が起こらず逆に、需要減(厳密には消費不足から来る消費減:原因は資金が市場からなくなることによる)から売上減を招き、リストラを余儀無くされ、労働費用削減せざる負えず、所得は下がることになります。
名目GDPは最終生産物の売上から主に集計されるため、名目GDPは大幅に下がることになります。
特に重要なのは、国内の売上です。デフレは国内問題であり外国への輸出は、カウントするとおかしなことになります。
現在の名目GDPの成長率が2、8%であるからといって、消費者物価が上がって名目GDPが3、1%に簡単になるものではありません。
消費税の3%のアップが所得の増加を伴わないコストプッシュであるため、消費量が減少するか、或いは同じ消費量であれば低価格化する。その結果、売上減や、付加価値の減少が起こり、名目GDPを悪化させるのです。
それ故、消費税の3%引き上げを前提にした3、1%の名目GDPの成長率は全くのありえない数字であり、大ウソです。
政府関係機関はここまで劣化したかという印象だ。さすがにデフレを一向に解消できないだけのことはある。この数字を本当に経済諮問会議に提出するのか。恐ろしい。馬鹿げた結果がでないか祈るばかりだ。
一言主。
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
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