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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130803-00000025-jij-bus_all
時事通信 8月3日(土)8時32分配信
上場企業の2013年4〜6月期決算の発表が2日、ヤマ場を越えた。期間中は安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待感から、円安・株高の「安倍相場」が進んだ。時事通信の集計によると、2日までに決算を開示した671社の売上高は前年同期比8.3%増加し、経常利益は47.2%増加した。14年3月期の通期予想も売上高が9.2%、経常利益も32.4%の大幅増収増益を見込む。
◇証券、空前の好決算
東証1部上場の3月期連結決算企業1183社(金融を除く)のうち、2日までの開示率は56.7%。日銀の新たな量的緩和による超円高からの修正で自動車や電機などの輸出企業の業績が急回復し、これを好感した株価の急上昇で証券各社は空前の好決算を記録した。
「アベノミクスによる追い風で好調な業績を維持することができた」(小松幹太・大和証券グループ本社常務執行役)。野村ホールディングスの純利益は実に34.8倍に膨らみ、大和証券グループ本社も21.4倍と過去最高を記録した。市場の活況は、株式市場を運営する日本取引所グループや、証券会社を傘下に持つ大手銀行グループの業績も押し上げた。
◇自動車、完全復活の勢い
「景況感の向上による需要拡大を販売増につなげる」(佐々木卓夫・トヨタ自動車常務役員)。トヨタが2日発表した4〜6月期連結決算は、売上高が13.7%増の6兆2553億円に伸長。営業利益は過去2番目の水準となる6633億円、純利益は前期比ほぼ倍増の5621億円で過去最高となった。
円安に加え、アベノミクスへの期待感による消費マインドの改善も追い風に、通期業績も上方修正。連結営業利益はリーマン・ショック前の08年3月期に記録した過去最高益(2兆2703億円)に迫る勢いを見せる。
◇「円安頼み」脱却できるか
「今の円安が続けば年間ベースで200億円の営業増益効果がある」(河井英明・パナソニック常務)というように、安倍相場の効果は苦戦が続いていた電機にも波及。パナソニックはカーナビゲーションなど自動車向け機器がけん引し、ソニーは円安で主力のエレクトロニクス事業の採算が改善、シャープも3四半期連続で営業黒字を確保した。
SMBC日興証券の太田佳代子クオンツアナリストは「(通期業績見通しの)上方修正が多い」と評価。特に自動車を中心に円安の好影響が広がっていると分析した。ただ、電機については「商品が売れて改善しているわけではなく、為替頼みの部分が多い」と指摘する。製造業以外では、円安で輸入燃料が高騰した日本航空が大幅減益、ANAホールディングスは赤字に転落した。
一方、新興市場ジャスダック上場の12月期決算企業、ガンホー・オンライン・エンターテイメントは政府の成長戦略が想定するような新規産業の台頭例として活況の市場で話題をさらった。スマートフォン(多機能携帯電話)向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」が好調で、4〜6月期の売上高は前年同期比11.3倍に増加。時価総額は5月に一時、ゲーム業界の盟主の任天堂をも上回った。
為替効果ではなく実需主導で業績が回復し、株式市場がアベノミクスへの「期待相場」から本格的な「実績相場」へと移行できるかが、今後の焦点だ。
◇主要企業の2013年4〜6月期決算
売上高 純損益
野村HD 4,313( 16.8%) 658( 34.8倍)
日本取引所G 360( 88.2%) 112( 3.2倍)
トヨタ自動車 62,553( 13.7%) 5,621( 93.6%)
日産自動車 22,329( 17.8%) 820( 14.0%)
新日鉄住金 12,868( 34.0%) 633( 黒字転換)
パナソニック 18,245( 0.6%) 1,078( 8.4倍)
ソニー 17,127( 13.0%) 34( 黒字転換)
シャープ 6,079( 32.6%) ▲179( 赤字縮小)
ANAHD 3,583( 4.4%) ▲66( 赤字転落)
日本航空 2,941( 2.6%) 183(▲31.9%)
(注)単位億円。カッコ内は前年同期比伸び率または倍率、▲は赤字またはマイナス
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