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港湾施設の建設が始まった沖ノ鳥島
9平方mの島、港湾建設に750億円かける理由
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130803-OYT1T00624.htm?from=navr
2013年8月3日16時05分 読売新聞
日本の領海と排他的経済水域
http://www.yomiuri.co.jp/zoom/20130803-OYT9I00621.htm
沖縄・尖閣諸島で中国公船が領海侵入を繰り返す中、領海や排他的経済水域(EEZ)の基点となる離島を守る動きが加速している。
日本の最南端・沖ノ鳥島(東京都小笠原村)では、海洋資源開発などを目指して国土交通省が港湾施設の建設工事を開始。好漁場が広がる長崎県・五島列島沖の離島では、国際的な誤解を招きかねないとして「岩」の名称変更を求める声が地元で強まっている。
◆周囲約11キロ
東京都心から南に約1700キロ。沖ノ鳥島は太平洋上に浮かぶ楕円だえん形の環礁だ。国交省の計画では西側に長さ約160メートルの桟橋型式の岸壁を作り、岸壁と島内を結ぶ臨港道路も敷く。
工事が始まったのは今年4月。岸壁に揚げた船の積み荷を仮置きする「荷さばき場」の建設から始めたが、台風や季節風による荒天を避けるため、作業期間は基本的に春から夏までに限られている。作業員約100人は、船に寝泊まりしながらの作業を続けており、施設全体が完成するのは3年後の見通しだ。
周囲約11キロの沖ノ鳥島では、満潮時に水没しないのは二つの小島だけで、面積は計9平方メートル程度。波の浸食を防ぐためのコンクリート護岸は毎年補修が必要。大型船をつけられないため、洋上で資材を小型船舶に積み替えているが、岸壁が完成すれば水深約8メートルの停泊地に130メートル級の船舶をつけられるようになる。
総事業費は約750億円に上るが、同島周辺の海底に堆積しているとされるコバルトやニッケルの採掘に成功すれば、約1160億円もの利益を生むという試算もある。中国は、沖ノ鳥島を「岩」と主張しているが、国交省幹部は「港ができれば調査船の活動拠点になる。資源開発で経済活動が進めば、『島』であることがより明確になる」と見込む。
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