02. 2013年8月01日 14:10:06
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軍事・経済 中国が世界を振り回す時代
ドル98円前半、中国PMIが予想上回り円全面安 2013年 08月 1日 13:01 JST [東京 1日 ロイター] - 正午のドル/円は、前日のニューヨーク市場午後5時時点に比べてドル高/円安の98円前半。中国製造業PMIが予想を上回るとアジアの主要株価指数が堅調に推移し、円が全面安となった。
月初で輸出企業のドル売りが大きく減少、輸入企業の買いや短期筋の買い戻しがドル/円の戻りを支えた。 前日のニューヨーク市場では、米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明が量的金融緩和策の縮小に着手する時期について何ら手掛かりを示さなかったことから、ドルが幅広い通貨に対して下落した。ドル/円は97円後半に下落。予想を上回る第2・四半期米GDP速報値を好感して上昇していた分を吐き出した。 きょう早朝のマーケットでは「FOMC声明公表後のドル安の余韻が残っている」(国内金融機関)との声が出るなか、ドル/円の一段安を見越して短期筋のドル売りが流入。午前10時までは97円後半で上値の重い展開が続いた。 午前10時発表の7月の中国製造業PMIは50.3となり、予想の49.9を上回った。同指標を好感して日経平均株価.N225は上げ幅を拡大、上海総合株価指数.SSECも上昇し、円が主要通貨に対して下落した。ドル/円は98.31円まで上昇した。 豪ドル/円は早朝に2012年12月以来の安値を更新していたが、中国PMIが正式に公表される直前に急伸し始め、ドル/円の支援要因となった。 大手信託銀行の関係者は「参加者が夏休みで少ない上に、マーケットが薄くなっているので、目先の材料だけに振り回される展開になっている気がする」と指摘する。今のところは日本株が堅調なため円売りになっているが、今晩の欧州の材料で欧州株がマイナスになれば、元に戻る可能性も否定できないという。 ドル/円については「97円ミドルがサポートになっている。ここが切れてくるまでは97円ミドル―98円ミドルのレンジで推移しそうだ。明日の米雇用統計までは、上下どちらかに抜けて方向感が出るようなことは考えにくい」とした。 大手邦銀の関係者によれば、前日はFOMC声明文のハト派的な内容でドル安が進んだが、月末特有の実需のドル売りが断続的に出ており、需給面でドル/円の上値を抑えることとなった。しかし、月末を通過してきょうは実需の売り注文が大きく減少。輸入企業のドル買いに加え、株高、短期筋のドル買い戻しと3要因が重なり、ドル/円は戻り歩調をたどった。 (和田崇彦) アジア株は総じて上昇、中国PMIを好感 2013年 08月 1日 12:58 JST [東京/シドニー 1日 ロイター] - 1日のアジア株式市場は総じて上昇。中国国家統計局が発表した7月の製造業購買担当者指数(PMI)が予想を上回ったことを受けて、中国の景気減速に対する懸念が後退している。 HSBCが発表した7月の中国製造業PMI改定値は、3カ月連続で節目の50を下回ったが、国家統計局のPMIが良好だったことが好感されている。 あるヘッジファンドマネジャーは「統計自体には懐疑的な見方が多いが、とりあえず安心感は広がるだろう。ただ、大きな安心感ではない」と述べた。 0330GMT(日本時間午後0時30分)MSCIアジア太平洋株指数.MIAPJ0000PUSは0.3%高。 中国株.CSI300は1.2%高、香港株.HSIは0.6%高、シンガポール株.FTSTIは0.6%高、韓国株.KS11は0.5%高、インドネシア株.JKSEは0.4%高、タイ株.SETIは0.7%高、マレーシア株.KLSEは0.3%高、台湾株.TWIIは0.3%安となっている。 北海ブレント原油先物と金現物も、中国PMIを好感して、ともに0.3%上昇している。
中国がインフラ支出拡大へ、成長維持に内需刺激 2013年 08月 1日 11:52 JST [上海 1日 ロイター] - 中国の李克強首相は31日の国務院(内閣に相当)常務会議で、都市のインフラプロジェクトや公共サービス向けの支出を拡大するとの方針を示した。景気の減速に直面する中、内需を刺激する。
国務院のウェブサイトに掲載された常務会議の要旨によると、李首相は同会議で、政府は下水や家庭ごみの処理、ガスパイプ、暖房システムの改修、送電網の向上、公共交通などを対象とした支出を増やす、と述べた。 また、会議要旨によると、政府は社会組織や企業から調達するサービスを示したガイダンスリストを公表する予定だとした。公共サービス分野の開放が進む可能性がある。
中国、穏健な金融政策維持し成長率目標達成へ=国家発展改革委主任 2013年 07月 31日 15:11 JST [北京 31日 ロイター] - 中国の国家発展改革委員会(NDRC)の徐紹史主任は31日、中国は今後も穏健な金融政策と比較的潤沢な流動性水準を維持し、7.5%の今年の成長率目標達成を目指すと述べた。 中央政府のウェブサイトが報じた。 政府が今年後半に都市化に関する計画を発表し、戸籍制度と土地の改革を進める方針も明らかにした。 中国では最近、経済改革の促進や目標達成が計画通り進んでいることを市場に伝える高官発言が続いている。30日には共産党中央政治局会議が開催され、安定成長を確保しつつ改革をさらに進める方針が決定された。 徐主任は「われわれは、7.5%程度という今年の成長率目標を達成する自信がある。そのために必要な手段や能力もある。ただかなりの努力が必要だ」と述べた。 中国指導部は、輸出や製造業に依存した成長から消費やサービス主導型の成長に向け経済構造改革を進め、景気減速を容認する方針を表明。その一方で、成長率が7%を下回ることは認めないことを示唆している。 消費刺激策の一環としては、地方の労働者の都市部への移動などが検討されている。 徐主任は「都市化の質を改善する一方で、戸籍制度や土地、財政や金融、社会保障などでの改革を推進する方針だ」と語った。
焦点:新興国の明暗分ける成長持続性、メキシコとフィリピンが有望 2013年 07月 31日 11:51 JST [ロンドン 30日 ロイター] - 選別眼を備えた投資家は新興国市場の中でも持続的な成長モデルを持つ国に狙いを定めており、単に見かけの成長率が高いだけの新興国は外国資本を引き付けられなくなってきた。
国内貯蓄を促進してインフラ投資に回し、長期的な成長維持を確保しようとしている国の筆頭がメキシコとフィリピンだ。 米連邦準備理事会(FRB)の資産買い入れ縮小計画が新興国の明暗を分け、多額の資金調達ニーズを抱えた国からは資金が足早に逃げ出している。 一部の新興国は、外国の短期マネーの流出入に左右されにくい体質作りを目指し、より安定的な資金源に裏付けられた国内投資に着手している。 海外出稼ぎ労働者からの送金が着実な収入源となっているフィリピンは、国内総生産(GDP)の3%に相当する空港や道路建設プロジェクトに国内貯蓄を振り向けている。 メキシコは向こう6年間でGDPの約3分の1相当の資金をインフラ整備に投じる計画。同国は他の中南米諸国と同様、労働者の着実な貯蓄を促すために年金制度改革を実行済みだ。これがインフラ投資資金調達の土台となり、内需と潜在成長率の押し上げにつながるはずだ。 ロンバー・オディエ・インベストメント・マネジャーズのグローバル債券FXストラテジストのサルマン・アハメド氏は「新興国市場においては、もはや勝ち組を見つけるのではなく生存組を見極める動きになっている。われわれはメキシコとフィリピンが有利な立場にあるとの見方を変えていない。過去の勝ち組だったブラジルとトルコには危うさが生じてきた」と語った。 リッパーの推計によると、1─6月にメキシコの株式・債券ファンドは合計37億ドル、フィリピンは合計25億6000万ドルの、それぞれ純資金流入となった。 5月22日以来、新興国市場株全体の指数 .MSCIEFが約7%下げる中で、メキシコ株は1.6%上昇した。フィリピン株は今年に入って14%以上値上がりし、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは同国の格付け引き上げを検討中だ。ムーディーズはフィリピン政府の安定的かつ良好な資金調達環境と、政府が政策方針を強化したことを格付け見直しの理由に挙げた。 <資金の使い道> 中南米は制度的な国内貯蓄基盤の構築において一歩先んじている。1980年代の債務危機を受けて年金制度を改革したからだ。世界銀行によると、メキシコ、チリ、ペルー、コロンビアの貯蓄率はいずれも国内総生産(GDP)の20%を超えて比較的高い。 ブラックロックのソブリンリスク指数において、チリは新興国市場の中でシンガポールと台湾に次いで3番目に信用リスクが低い国だ。 ブラックロック・インベストメント・インスティテュートの最高投資ストラテジスト、イーウェン・キャメロン・ワット氏は「この指数において、相当数の新興国市場経済が国内の金融・貯蓄制度ゆえに非常に高いランクを得ていることは興味深い。通貨調達が安定している国は通常、国内の年金・保険制度と貯蓄産業の発展を通じて国内金融システムを深化させた国だ」と述べた。 メキシコの年金基金は資産規模が約1兆9190億ペソ(1507億6000万ドル)と民間貯蓄の約23%に相当しており、政府はこの基金を通じて国内貯蓄を建設に振り向け始めた。年金基金の1.5%はインフラ投資関連の国内債務で運用している。 メキシコは過去20年間、旅客鉄道サービス不在の状態が続いており、政府は3つの路線に9500万ペソの予算を付けた。メキシコ市に2番目の空港を建設することも検討すると表明している。 フィリピン政府は民間企業に対し、少なくとも空港5カ所の近代化を発注した上、首都マニラの南に位置する2つの州で有料道路を建設する8億1400万ドルのプロジェクトについても近く入札を行う計画だ。 どちらの国にとっても日本が手本になる可能性がある。戦後の日本経済の成長は、外国資本によってスタートを切ったが、その後は民間貯蓄が銀行を介して大規模なインフラ整備や復興計画に投資され、けん引役を果たした。 日本が旧西ドイツを抜いて世界第2位の経済大国となるころには、もはや外国資本頼みの成長を脱していた。 ロンバー・オディエのアハメド氏は「インフラは長い目で見て前向きな要素だ。競争力と経済の供給サイドの向上につながる」と述べた。 (脇奈津子記者)
ECBは金利据え置きへ、ドラギ総裁のガイダンスに注目 2013年 08月 1日 11:35 JST [フランクフルト 1日 ロイター] - ユーロ圏の景気回復の兆しがみられるなか、欧州中央銀行(ECB)に追加緩和策を求める圧力は和らいでいる。ドラギ総裁は1日、政策金利を長期にわたり現行水準に維持する方針を改めて表明する見通し。 ここ数日発表された良好な経済指標は、年内に景気が回復するとのECBの予想を支持している。ただ、米緩和策縮小に市場が敏感に反応するなか、ECBの政策運営は複雑になっている。 ECBは先月、FRBの出口計画めぐる市場の混乱に対応するため、主要政策金利を「長期間にわたり現行水準もしくはそれを下回る水準」に維持する方針を表明。将来の金融政策指針(フォワードガイダンス)提示という異例の行動に出た。 一方、ここ1カ月、フォワードガイダンスの解釈めぐる当局者発言は必ずしも一致しておらず、ECBのメッセージはやや曖昧になってしまったようだ。 結果として、市場の混乱を抑えるという効果は限定的だった。 野村のエコノミスト、ニック・マシューズ氏は「ある意味、複雑性は増している」と指摘。「指標に改善がみられるが、一方でECBはここ1カ月のフォワードガイダンスの効果を見極める必要がある。結局のところ、フォワードガイダンスは市場の金利にさほど大きな影響は与えていない」と語った。 ドラギ総裁は先月、理事会内で利下げも協議したと明らかにしている。 Berenberg銀行のクリスチャン・シュルツ氏は「利下げ議論は今回もあるだろう」と予想しつつも、「ただ前回会合から今月までに起きた全てのことは全体としてみればプラスで、そのうちいくつかはECBにとり上向きサプライズだった。そのため利下げが行われるとは思わない」と語った。 1日の理事会後の記者会見では、議事録公表とフォワードガイダンスが焦点になる見通し。 ドラギ総裁は理事会の議事録公表を支持している。30日付の南ドイツ新聞によると、総裁は、議事録公表を開始したいと述べた。 ただ、ECB内からの反対も予想され、実施されるとしても先になる見通し。 ドラギ総裁は先月「長期間にわたり」低金利を維持するとだけ述べ、具体的な期間には言及しなかった。アナリストは、総裁が今回も具体的な時間軸を示さない、と予想している。 野村のマシューズ氏は「総裁はガイダンスや金利引き下げバイアスを再び強調しするだろう。さらに、改善が見られない場合の追加措置の可能性も示唆する。そのため、追加措置については今後数回の会合が注目されることになる」と語った。 |