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http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPTYE96U01920130731
2013年 07月 31日 11:01 JST
[シンガポール 30日 ロイターBREAKINGVIEWS] - By Andy Mukherjee
安倍晋三首相は、消費税増税についてはっきりとした態度を示すべきだ。日本の公的債務が手に負えない状況には陥らないと国債保有者を安心させるには、消費税率を現行の5%から10%に上げることは不可欠だ。消費税増税が需要低迷を招くと安倍首相が心配しているなら、商品券の支給がその影響を和らげるかもしれない。
ロイターの29日の報道によると、安倍首相は増税による経済への影響について、現行通り2014年4月に8%、15年10月に10%に2段階で引き上げる計画も含め、複数案に分けて検証するよう関係部局に指示した。9月9日に発表される4─6月国内総生産(GDP)2次速報発表後、10月に召集される臨時国会前までに、経済・市場動向への影響、財政健全化目標達成への影響など総合的に点検し、増税の最終判断を行う見通しだという。
来年4月に消費税率が8%に上がれば、歳入は7兆5000億円ほど増える見通しだが、財政赤字を削減するには十分とは言えない。とはいえ、先進国の中で2番目に低い消費税率である日本にとって、漸次的な消費増税は、公的債務を減らす上で「最も魅力的な」解決策と言える。国際通貨基金(IMF)によると、日本の公的債務残高は対GDP比237%に上る。
安倍首相は、現在の日本国債の低利回りを当てにして増税を先延ばしにすることも可能だろう。ただし、これはリスキーな賭けだ。もしインフレが定着し、日銀が国債買い入れを止めれば、過剰債務はより大きな問題になりかねない。
増税で消費が圧迫されるとの懸念は真っ当だ。1997年の3%から5%への消費税率引き上げ後、日本経済はデフレの泥沼に入り込んだ。だからと言って、歴史が必ずしも同じことを繰り返すとは限らない。商品券を発行すれば、消費者の痛みを緩和するのに大いに役立つかもしれないからだ。
日本は1999年、子どものいる世帯などを対象に1人当たり2万円分の地域振興券を配布した。また、世界金融危機後の2009年には、緊急経済対策の一環として定額給付金を支給した。
日本の人口が約1億2700万人であることを考えれば、全国民に2万円分の商品券を支給するには約2兆5000億円もの費用がかかることになる。しかし、増税を遅らせるよりは良いだろう。商品券は消費を先取りするだけかもしれないが、少なくとも増税による消費急落に対する保険的役割は果たす。安倍政権は財政再建への信用を損なわずにデフレ脱却を推し進めることができるだろう。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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