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安倍政権は成長戦略のひとつとして「限定正社員」(ジョブ型正社員)を推進する方針を打ち出しています。多様な働き方を実現できる、非正規社員の正社員化を促すなど評価の声があがる一方で、正社員を解雇しやすくなるのではないかという懸念もあります。限定正社員にまつわる議論を整理してみましょう。
限定正社員は、雇用期間に定めがなく、賃金は非正規社員より高い水準で、社会保険にも加入することから、比較的安定した雇用形態だと考えられています。「限定」とあるのは職務や勤務地などに制限があることを指しています。転勤や異動、残業などは要求されず、その分、賃金は正社員より低く抑えられています。
拘束度低いが解雇されやすい
限定正社員には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。みずほ総合研究所チーフエコノミストの高田創氏は、労働者と企業それぞれの視点から、以下のようにまとめています。
労働者からみた限定正社員のメリットは、拘束度の低い働き方です。デメリットはそこそこの雇用保障はあるものの、仕事や勤務地消失時に解雇の可能性があることです。一方、企業からみた限定正社員は、業務縮小や勤務地閉鎖時に解雇できる可能性があることがメリットになります。しかし、従来型正社員と比べると人事権に制約があることがデメリットです。(みずほ総合研究所 リサーチTODAY2013年7月25日「限定正社員は労働市場の流動化の切り札か」)
これまで議論を進めてきた政府の規制改革会議雇用ワーキング・グループは、「半年や1年などで契約更新しながら働く非正規労働者の雇用安定や、ワークライフバランスの改善、子育てを終えて再び働く女性らの活躍につながる」(東京新聞2013年6月7日)としています。一方では、経営合理化などで契約時の勤務地や職務がなくなった場合は、解雇できるようなルール作りも行うと述べています。
非正規雇用が減るとの期待も
「限定正社員」の制度自体はすでに存在しており、ユニクロや日本郵政などの大企業は活用していますが、今回の動きはこれを国が後押しするものです。政府は限定正社員の普及・促進することで、社会問題化している非正規雇用者を減らすことができる上、企業側が人材を確保しやすくなり、経済が活性化すると期待しているのです。
しかし、国民からは反発の声もあります。「非正規労働者が限定正社員になると、仕事はきつくなるのに正社員より冷遇される。不利益しかない」「通常の正社員に比べて解雇されやすい。企業の人件費削減に利用されるだけではないか」「正社員からの格下げに利用されるのでは」などです。
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