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韓国経済の命運を握るサムスン電子のスマートフォン(ロイター)
【断末魔の韓国経済】サムスンに「国民経済」が依存する韓国は大「スマホ」民国だ
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20130731/frn1307310722000-n1.htm
2013.07.31 夕刊フジ
7月26日、韓国のサムスン電子が2013年4月−6月期決算を発表した。スマートフォン(多機能携帯電話)と半導体の販売好調を受け、売上高は前年同期比20・7%増加(57兆ウォン=約5兆100億円)。営業利益も47・5%増の9兆5300億ウォンと、共に四半期ベースで過去最高を記録した。
とはいえ、一国の国民経済において「一企業の売り上げ・利益=国民の利益」とはならない。特に、韓国政府が政策的に「財閥主導経済」構築したため、現在の韓国ではサムスン電子及び現代自動車(子会社の起亜自動車含む)の国民経済に占める割合がひたすら拡大していっている。
韓国の上場企業売上高上位100社の純利益を比較すると、2007年にはサムスン・現代自が9兆1209億ウォンで、残りの97社が38兆2056億ウォンだった。サムスン・現代自の純利益が100社全体に占める割合は、19・3%だったわけである。
これが2012年になると、サムスン、現代自が24兆8086億ウォン。残り97社が23兆9222億ウォン。何と、サムスン電子と現代自動車(起亜含む)の純利益が、100社全体の過半を占めるようになってしまったのだ。
5月末、アメリカのJPモルガンが投資家向けリポートにおいて、同社が4月末に発売したスマートフォン「ギャラクシーS4」の販売台数が予測を下回るとして、目標株価を210万ウォンから190万ウォンに引き下げた。結果的に、投資家が一斉にサムスン株の売りに走り、同社の株価は5月末の153万8000ウォンから6月26日には132万6000ウォンに下落してしまった。
サムスンの株式は、韓国の上場企業全体の時価総額の20%を占めている。サムスン電子の株価下落に引きずられ、韓国の株式相場全体が低迷する羽目になった。
こう言っては何だが、たかがスマートフォンである。サムスンのスマートフォンの販売台数が予測に達しないだけで、韓国全体の株価が下落してしまう。
確かに、サムスン電子の収益を見ると、スマートフォン関連が約7割を占める。韓国経済をサムスンが支え、そのサムスンをスマートフォンの販売が支える構造なのである。
韓国経済は、グローバル市場におけるスマートフォンの売り上げに「国民経済」が依存している、大「スマートフォン」民国と化してしまっているのだ。
■三橋貴明(みつはし・たかあき) 1969年、熊本県生まれ。経済評論家、中小企業診断士。大学卒業後、外資系IT業界数社に勤務。現在は株式会社「三橋貴明」事務所社長。著書に「目覚めよ! 日本経済と国防の教科書」(中経出版)、「日本大復活の真相」(あさ出版)、「いよいよ、韓国経済が崩壊するこれだけの理由」(ワック)など多数。
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