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中韓苦境は自業自得だ 量的緩和の縮小で新興国パニック!
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20130726/ecn1307260755004-n1.htm
2013.07.26 連載:「お金」は知っている 夕刊フジ
先週、モスクワで開かれた20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、米国をはじめ先進国側の金融の量的緩和政策の縮小に伴う新興国などへのインパクトが議題の1つになった。
日本の周辺国では、中国や韓国の金融市場が不安定になり、中国は先の米中戦略・経済対話で「(米国の量的緩和縮小は)高い失業率を考えれば時期尚早」だと、居丈高にクレームをつけたほど、困惑している。
中国の場合は、ドル資金流入本位の金融システムを固持しているために、ドルが入ってこなくなると人民元を発行できなくなる。金利を引き上げて外貨をつなぎ止めようとすると不動産バブルは崩壊し、金融機関は一挙に100兆円以上の不良債権を抱える羽目になる。
他方、リーマン・ショック後のウォン安政策で日本企業からシェアを奪ってきた韓国はアベノミクスによる円高是正のあおりも加わって、株価が下落し、外資が株式市場から逃げ出し始めている。
韓国もまた金利を引き上げて外国からの融資資金を確保しようとすれば、株価はさらに下がる。中韓の苦境はそれぞれの経済モデルがグローバルな金融環境の変化に対応できないために起きているわけで、冷たい言い方をすれば、自業自得である。
それでも、新興国、さらに発展途上国全体の経済を考えると、そうも言ってはいられない。国、地域によって事情は異なるだろうが、リーマン後の新興国・途上国経済は多かれ少なかれ、先進国・地域の中央銀行が刷りまくったおカネをたっぷり飲み込んできたからだ。そのカネが潮が引くように出ていけば、重大な金融危機、通貨不安にさらされるに違いない。
グラフは、リーマン後の先進国・地域の中央銀行の資産額と新興国・途上国合計の外貨準備の推移をドル換算で追っている。集計対象の中央銀行は米連邦準備制度理事会(FRB)、欧州中央銀行、日銀、イングランド銀行およびスイス国立銀行の5行である。一般には、基軸通貨ドルを発行するFRBの量的緩和に焦点が当たるが、ユーロ、円、ポンド、スイス・フランも国際決済通貨としてドルと自由に交換される。その意味ではドルと同等の国際流動性である。
新興国・途上国の外貨準備高はこれら5大中央銀行の資産増加に連動するように急増してきた。この外貨準備は新興国・途上国の通貨当局が流入外貨を買い上げてきた結果なのだから、投機資金などの流入規模や速度を表している。言い換えると、新興国・途上国は米欧日の緩和マネーによくも悪くもどっぷり漬かっている。ただでさえ、株式など金融市場の規模が小さいのに、数兆ドル規模の先進国マネーの供給量の一部でも減っていくのは恐怖に違いない。
ならば異次元緩和に踏み切った日銀は、今後量的縮小に向かうFRB政策変更の衝撃を和らげるとして国際的に評価されよう。中韓はそう考えないだろうが。 (産経新聞特別記者・田村秀男)
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