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http://www.jl.jpn.org/news/detaile_20130723.html
2013年7月23日
<SUUMO>
年収別8213人 家とお金調査
※抜粋
<編集部からのコメント>
購入するマイホームの要件はどのように決まっていくのでしょうか?
恐らく、住みたい場所というのは、職場や子供の学校、地縁・血縁によって自ずと決まってくると思います。戸建てかマンションか、というのも恐らく価値観によって概ね最初から決まっている人が多いのではないでしょうか。
間取りも家族構成によって概ね決まりますね。そうなってくると残りは、
1.新築か中古か
2.日当たりや方角、階数
3.駅からの距離
4.広さ
等になってきます。これらを微妙に調整しながら、予算内に収めていくことになるのでしょうね。
しかしそもそもその予算はどのように決まるのでしょうか?
世帯年収や預貯金、現在払っている賃料、住宅ローン借入可能額など、我が家の「身の丈」から、予算はこれくらい、と逆算されるのでしょうか。
あるいは逆に地域の目ぼしい物件の値段をチェックしながら、相場観を養っていく中で決まっていくのでしょうか。
つまり内部要因が強いのか、外部要因が強いのか、ということですが、健全なのはやはり前者の「身の丈」から逆算して予算を決めることでしょうね。
「住めば都」ですし、無理して購入すると後が大変です。仮に収入が減っても毎月の住宅ローン返済額や税金、管理費などのランニングコストはビタ一文減りませんからね。
仮に保守的に予算を組みすぎて、後から随分余裕が出てくれば、その時点で住み替えるということも可能です。「一生に一度」と意識しすぎて予算をはるかにオーバーしそうな時は、そういう割り切りも重要かもしれませんね。
ではそのように「身の丈」が大事なのは感覚的には理解できるとして、一方で、では具体的にいくらが「身の丈」かと言われると、実はすぐにはわかりませんね。
少なくとも住宅ローン借入可能額を目一杯借りることが「身の丈」ではありませんし、専門家によっても意見が分かれます。特に専門家はどちらかと言うと、より保守的に、より安全な方にアドバイスするのが通例ですので、それが親切心からだとしても当事者としては若干、「割り引き」たくなりなす。
そうした住宅購入予算を決めあぐねている人に参考になりそうな調査結果をSUUMOが発表していますね。「年収別8,213人の家とお金調査」ということで世帯年収別の住宅購入費用や、広さ、頭金、住宅ローン残高を調査しています。すばらしいですね!
その中でもボリュームゾーンである、年収400万円〜600万円の世帯の結果を上記に抜粋しましたが、実際には400万円未満から1,000万円以上の世帯の調査結果を公表しています。ご興味がある方は元ページをチェックしてみてください。
さて気になる調査結果を見ていくと、まず住宅購入価格ですが、メインターゲットである「ファミリー層」で見るとこのような分布になっています。
・400万円未満 : 3,030万円
・400万円台 : 3,265万円
・500万円台 : 3,596万円
・600万円台 : 3,860万円
・700万円台 : 4,143万円
・800万円以上 : 4,408万円
・1,000万円以上 : 5,208万円
年収から見えてくるマイホーム価格の「身の丈」とはこういうことですね。
とは言いつつこうした「金額の平均値」というのはやや上振れる傾向があります。というのも、下限は限定されている一方で、上限は全くないからですね。実際にはここから1割〜2割くらい下のところを、より実感に近い「中央値」と考えておいたほうが良さそうです。
つまり年収500万円台なら住宅価格は「2,879万円〜3,236万円」程度、ということですね。確かにこうしたボリュームゾーンで3,000万円前後、という価格帯は納得感がある気がします。
ここで1つ気になるのは、世帯年収が400万円台から800万円以上へ倍増しても、決してマイホーム価格が2倍になっているわけではない、ということですね。
ということは、収入が増えれば増えるほど、住宅関連コストは相対的に軽くなり余裕がある、とも言えますし、逆に収入が減れば減るほど住宅関連コストは相対的に重くなり余裕がない、と言えます。
計算すると、年収800万円の人は年収5年半分のマイホームを購入しているのに対して、年収400万円の人は何と年収8年分を超えるマイホームを購入していることになります。
単純に年収の違いだけでなく、年収からみたマイホーム購入額の割合が大きく異なる、ということになります。これはある意味、Wパンチですね。
年収をコントロールすることは残念ながら出来ませんが、頭金をしっかりためて負担を減らしておくことは可能です。特に庶民は意識しておきたい点ですね。記者も人のことは言えませんが・・・。
その頭金についても調査されていまして、年収別には「ファミリー層」でこのようになっています。
・400万円未満 : 928万円
・400万円台 : 579万円
・500万円台 : 641万円
・600万円台 : 744万円
・700万円台 : 842万円
・800万円以上 : 1,074万円
・1,000万円以上 : 1,442万円
こちらも多少上振れている可能性がありますが、全般的にはしっかり頭金を用意している様子が伺えますね。少なくとも年収1年分は準備してから住宅購入しているようです。堅実ですね。
ちなみに年収400万円未満のゾーンで、頭金が928万円と異常値になっておりますが、これは贈与が効いているみたいですね。年収で苦戦しているから贈与してもらえるのか、贈与があったから購入できたのか、その因果関係は定かではありませんが・・・。
そして最後に住宅ローン残高と、毎月の返済額はこのようになっています。
・400万円未満 : 2,297万円 / 7万7,842円
・400万円台 : 2,750万円 / 8万1,262円
・500万円台 : 3,026万円 / 8万5,839円
・600万円台 : 3,159万円 / 9万2,276円
・700万円台 : 3,392万円 / 9万7,996円
・800万円以上 : 3,445万円 / 10万1,898円
・1,000万円以上 : 3,948万円 / 12万6,616円
いかがでしょう?毎月の返済額は、ファミリータイプの物件の賃料が10万円〜15万円程度することを考えれば、それとあまり変わらない、それほど無理のない金額と言えます。
なんともなれば、配偶者の方が就職したり、パートに出るだけで大きくカバーできそうな金額水準です。
ただし。
住宅ローン残高の方はかなり過大ですね!ボリュームゾーンでは年収対比、おおよそこのような倍率になってきます。
・400万円台 : 6.9倍
・500万円台 : 6.1倍
・600万円台 : 5.3倍
400万円台であれば7倍近いわけで、ちょっと無謀とも言える水準ですね。ちなみに当サイトでご紹介したこちらの記事では「3.75倍まで」とアドバイスされておりまして、そこから見ても何と2倍近い開きがあります。
>>>年収の何倍まで借りられるの?住宅ローン借入限度額について
ここで少し再計算していくと、まず上記の通り平均値は上振れる傾向がありますので、実態としては1割〜2割低い金額だとすると、400万円台の借入額は2,200万円〜2,475万円ということになります。
加えて、年収400万円台ということは正確には400万円〜499万円ということで、間をとって450万円とすると、住宅ローンの年収倍率は以下のように再計算できます。
・400万円台 : 4.9倍〜5.5倍
お!ぐっと現実的な数字となりましたね(ホッ)。
そんなわけで、気になる住宅ローン残高については、年収が低くなればなるほど「背伸び」している現状が浮き彫りとなりますが、それでも実際には「5倍前後」に抑えている状況が推察されます。
この調査結果を鵜呑みにすると強気になってしまうリスクがありますが、実態に合わせて再計算すると、やはりまわりのみんなは、それなりに収入と返済額のバランスを考えて、現実的な借入額に抑えているということですね。
参考にしていただければと思います。
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