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「安倍政権の最低賃金引き上げ 景気回復に直結しないと識者 (NEWS ポストセブン)」( http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/193.html )絡みで...
ウォルマートは、低賃金労働で低価格を実現することで全米各地でシェアを拡大しているディスカウントストアだが、「最低賃金」制度問題に格好のネタを提供しているようだ。
ウォルマートに「市の最低水準より50%高い水準」の最低賃金を設定するのが合理的かどうかはわからないが、企業の収益力レベルに応じて最低賃金を変える方式は、法の下での平等に反するものだが、経済論理的には悪くない仕組みかもしれない。
ウォルマートがワシントンDCへの出店計画を打ち切る発表をしたのは、グレー市長が法案を却下する可能性が残っているからであろう。
ワシントン隣接地域との競合という問題を捨象すれば、ウォルマートに合理的範囲で最低賃金を上乗せし、市内の競合小売業に価格競争で奮闘して貰うことで、市内の賃金(購買力)・消費の循環が程よく回る可能性もある。
雇用の観点で言えば、製造業と違い小売業なので、競合する隣接地域も含めれば、ウォルマートに高い最低賃金を課したからといってマイナスになることはない。ウォルマートが進出すれば、他の小売業の雇用ないし存続に影響が出るし、高い最低賃金を嫌ってウォルマートが出店を断念すれば、地元の小売業の雇用ないし生業性が維持される。
低賃金を利用した低価格販売が低賃金を拡大するという連関構造は解消すべきであり、一律の最低賃金引き上げではなく、低賃金を条件として高い収益力を誇っている企業にプレミアム最低賃金を設定するのは悪くない政策と考える。
アメリカの失業率は欧州諸国ほど悪くないと言われ、景気の回復も喧伝されているが、フルタイム労働で年収が1万ドル台という低所得者の増加が失業率の見掛けの改善をもたらすという厳しい現実がある。
フルタイム労働者でありながら、フードクーポンや慈善の食事提供に頼らなければならなくなっている人が増えているのが米国の実状である。
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2013年 7月 11日 15:18 JST
ウォルマート、ワシントンでの出店計画を打ち切り
米小売りチェーン大手ウォルマート・ストアーズ(NYSE:WMT)がワシントンに3カ所出店する計画を打ち切った。市議会が10日遅くに、新人従業員の賃金を市の最低水準より50%高い水準に設定するよう大手小売業者に義務付ける法案を可決したことを受けての判断となった。
ウォルマートは、ワシントンで営業している店舗と建設中の3店舗の法務上・財務上の選択肢を検討すると発表した。9日付の米紙ワシントン・ポストの論説では、ワシントンの市議会が「大手小売業者の説明責任に関する法令(案)」を可決すれば市から撤退する、とウォルマートは警告していた。
広報担当者のスティーブン・レスティボ氏は声明に「難しい判断だった。ワシントン市内の住民にとっては残念なニュースとなるが、市議会がわれわれの措置を余儀なくさせた」と書いている。投票結果は賛成票が8、反対票が5だった。
この法案の下では、売上高が10億ドル以上で店舗面積7万5000平方フィート以上の小売業者は新人従業員に時給12.50ドル以上を支払わなければならない。市の最低賃金は8.25ドル。
この法律は、組合を組織している事業にかかる免除措置を含む。また同業のターゲット(NYSE:TGT)やメーシーズ(NYSE:M)を含む既存の大店舗には4年間の猶予期間を与えている。両社はコメントを控えた。
まだ法案が成立しない可能性は残っている。グレー市長が法案を却下したり、議会が法案発効の拒否権を行使すれば、法案は差し戻される。市長の広報官は正式なコメントを控えたが、以前は拒否権の行使を示唆していた。
10日夜になっても市議会の会議は続いていたため、市議会からはコメントは得られなかった。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324195104578598891485191864.html
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